2022/03/10
米ビルボードは先日、カニエ・ウェスト改めイェーの最新アルバム『Donda 2』が、自身が所有する200ドル(約23,000円)のStemプレーヤーからのみのリリースであるため、チャートの適格要件を満たしていないと判断した。
この件について、カニエは伝統を揺るがす試みが勝利したと宣言した。彼は黒いパーカーのフードを被った自身の写真と共に、「キッドの圧勝。我々はもう数えられることも裁かれることもない。勝った勝った勝った勝った」とインスタグラムに綴り、「自分たちのシステムを作る。自分たちの価値を設定する、そして昨日の値段は今日の値段じゃないんだよベイビー!」と続けている。
カニエは2022年2月23日に16曲入りのアルバムを自身のStemプレーヤーでリリースし、主要ストリーミング・サービスでは解禁しなかった。2月18日に彼は、アルバムのリリースを発表した直後の24時間でアイスホッケー用のパックほどの大きさのプレーヤーが39,500個を販売したことで130万ドル(約1億5,000万円)売り上げ、総額で860万ドル(約9億9,900万円)以上を手にしたとインスタで自己申告した。Stemプレーヤーは、ユーザーが曲を聴きながらリミックスすることができる。
カニエは最新プロジェクトで独自の道を歩み続けたが、今作がアルバム再生以外の手段にも使用できる機器と一緒に販売されているため、Stemと『Donda 2』のパッケージが米ビルボードの最新の商品バンドル指針に該当し、商品と共に販売されたアルバムはチャート対象外であると米ビルボードは判断した。
Stemプレイヤーはかなり新しいコンセプトであるため、この件について詳しい米ビルボードとMRCデータの関係者は、チャート資格に関連するその進化を引き続き注視する予定だと述べている。カニエは、2月22日に米マイアミのローンデポ・パークで行われたリスニング・パーティーとコンサートでアルバムの発売を祝い、翌日には12曲を追加して“マイアミ・ヴァージョン”としてリリースした。
カニエが2021年8月29日にリリースした前作『Donda』は、MRCデータによると309,000アルバム換算ユニットを記録し、その時点での週間ユニット数としては2021年のトップに立ち、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で首位を獲得した。
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