2022/01/24
ザ・ベンチャーズの共同設立者で、リズム・ギターを担当していたドン・ウィルソンが死去した。享年88歳だった。
地元紙The News Tribuneによると、ウィルソンは2022年1月22日、米ワシントン州タコマで4人の子どもたちに囲まれながら老衰のため亡くなった。
息子のティム・ウィルソンは声明で、「父は素晴らしいリズム・ギター・プレイヤーで、自身のバンド、ザ・ベンチャーズで世界中の人々に感動を与えました。彼は永遠に後世に名を残し、多くの人々に愛され、感謝されていました。寂しい限りです」とコメントした。
インストゥルメンタル・ギター・バンドのザ・ベンチャーズは、「ウォーク・ドント・ラン」(邦題:急がば廻れ)や「ハワイ・ファイブ・オー」のテーマソングなどのヒット曲で知られる。2008年には【ロックの殿堂】入りを果たした。
1960年代から70年代前半にかけて38枚のアルバムが全米でチャート入りし、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”には14曲を送り込んでいる。「ウォーク・ドント・ラン」は、1960年に2位を記録した。1億枚以上のレコードを売り上げたザ・ベンチャーズは、史上最も売れているインストゥルメンタル・バンドだ。
バンドの創立者であるボブ・ボーグルとウィルソンは、レンガ職人だった1958年にタコマの質屋でギターとコードブックを購入した。ウィルソンは生前、「ただのすごい安物のギターだったよ。チューニングがすぐ狂ってしまうんだ。でも覚えたかったんだよね」と回顧していた。
その翌年には、ベースのノーキー・エドワーズとドラムのハウイー・ジョンソンと共にザ・ベンチャーズを結成している。ジョンソンは1961年に交通事故で首を骨折し、1988年に死去した。「急がば廻れ」でドラムを担当したのはスキップ・ムーアで、その後1962年にメル・テイラーがバンドのドラマーに就任し、エドワーズはリード・ギタリストに転向している。
バンドは何度もラインナップを変えながら演奏を続けたが、ウィルソンだけは不変だった。遺族の声明によると、彼は2015年に引退するまで、一度もツアーを欠席しなかった。
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像