2022/01/18
米ジョージア州アトランタ出身の人気ラッパー、ガンナの『DS4Ever』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
本作は、2020年6月6日付チャートで同1位を獲得した前作『ワンナ』から約1年半ぶりの新作で、首位獲得はその『ワンナ』に続く2作目、TOP10入りは以下のタイトルに続く4作目のランクインとなり、その他には、最高55位をマークした『ドリップ・シーズン3』(2018年)がある。
4位『ドリップ・ハーダー with リル・ベイビー』(2018年)
3位『ドリップ・オア・ドラウン 2』(2019年)
1位『ワンナ』(2020年)
1位『DS4Ever』(2022年)
『DS4Ever』は1月7日にサプライズ・リリースされ、初週150,300ユニットを獲得。そのうち、144,600がアルバム・ストリーミング(SEA)とそのほとんどを占めていて、全19曲で週間1億9,350万回を記録している。トラックごとのアルバム・ユニット(TEA)は1,000で、それらを総合して今週最もストリーミングされたアルバムとしてトップに立った。
ガンナが記録したこれまでの最大週間ユニットは、前述の『ドリップ・ハーダー with リル・ベイビー』が記録した130,000だったが、今週『DS4Ever』が記録した144,600で自己最高を更新したことになる。
デジタル・セールスはiTunes Storeや公式ウェブサイトでの値引きがあったにもかかわらず、わずか4,700枚と伸び悩んだ。現時点ではダウンロードのみ可能で、2月下旬から3月上旬にCDが一般販売される予定だが、自身がプロモーションを行った米ニューヨークのレコード・ショップのラフ・トレードNYCなど一部の店舗で限定販売された。
なお、4日後の1月11日には4曲のボーナス・トラックを追加したデラックス盤をリリースしたが、同日に取り下げられ、現在はストリーミング、ダウンロードいずれも不可となっている。その2日後の13日には、ドレイクをフィーチャーした新曲「P power」が含まれた20曲入りのバージョンがリリースされた。
No.1デビューが期待されていたザ・ウィークエンドの新作『ドーンFM』は今週2位に初登場。初動ユニットは『DS4Ever』と僅差の148,000で、そのうちアルバム・ストリーミングが131,300、トラックごとのユニットが1,900、アルバム・セールスが14,800と、本作もストリーミングが全体の9割以上を占めた。週間ストリーミング数も、『DS4Ever』と僅差の1億7,304万回と高記録を打ち出している(全16曲)。
本作は、ソング・チャート“Hot 100”で3曲のNo.1ヒットを輩出した前作『アフター・アワーズ』(2020年)から約2年ぶり、通算5作目のスタジオ・アルバムで、昨年5月に開催された【2021ビルボード・ミュージック・アワード】で予告し、8月にリリースした1stシングル「テイク・マイ・ブレス」(最高6位)のヒット、プロモーションを経て、今年の1月7日にようやく発表された。
TOP10入りは、4週の首位をマークしたその 『アフター・アワーズ』を含む通算8作目で、そのうちの1作であるベスト盤『ザ・ハイライツ』も、本作のリリース効果で先週の8位から今週6位に上昇している(36,000ユニット / 8%増加)。
4位『トリロジー』(2012年)
2位『キッスランド』(2013年)
1位『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』(2015年)
1位『スターボーイ』(2016年)
1位『マイ・ディアー・メランコリー』(2018年)
1位『アフター・アワーズ』(2020年)
2位『ザ・ハイライツ』(2021年)
2位『ドーンFM』(2022年)
『DS4Ever』同様、本作も現時点ではストリーミングとデジタル・ダウンロードのみ可能で、CDは1月28日に、アナログ盤(LP)とカセットテープは4月29日に発売が予定されている。
また、本作も発売5日後の1月12日にリミックスなど3曲を加えた『ドーンFM (Alternate World)』をサプライズ・リリースし、翌13日にはそれらリミックス曲を含まない、カバー・アートの異なる3つのバージョンを公式サイトで発表している。
上位2作が初登場したことで、先週1位に浮上した『ミラベルと魔法だらけの家』のサウンドトラックは今週3位にダウンしたが、ディズニープラスでの配信が好調で、アルバムの週間ユニットは前週から32%増加の95,700ユニットに上昇し、これまでの最高値を更新した。
先週2位にダウンしたアデルの『30』(48,300ユニット / 15%減少)は今週4位に、再TOP3入りしたモーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(42,800ユニット / 2%増加)も5位に、それぞれ順位を落としているが、『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』の週間ユニットは前週から若干数増加している。
前述の『ザ・ハイライツ』を挟み、以下オリヴィア・ロドリゴの『サワー』(35,600ユニット / 14%減少)が4位から7位、ドレイクの『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』(35,100ユニット / 4%減少)が6位から8位、ドージャ・キャットの『プラネット・ハー』(33,600ユニット / 2%減少)が7位から9位、テイラー・スウィフトの『レッド(テイラーズ・ヴァージョン)』(33,200ユニット / 12%減少)が5位から10位に、それぞれランクダウンした。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは1月21日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『DS4Ever』ガンナ
2位『ドーンFM』ザ・ウィークエンド
3位『ミラベルと魔法だらけの家』サウンドトラック
4位『30』アデル
5位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
6位『ザ・ハイライツ』ザ・ウィークエンド
7位『サワー』オリヴィア・ロドリゴ
8位『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』ドレイク
9位『プラネット・ハー』ドージャ・キャット
10位『レッド(テイラーズ・ヴァージョン)』テイラー・スウィフト
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