2021/12/10
2021年年間Billboard JAPANダウンロード・ソング・チャート“Download Songs”で、優里の「ドライフラワー」が首位に輝いた。
2020年10月25日に配信リリースされた「ドライフラワー」は、10月28日公開チャートで94位に初登場すると、「THE FIRST TAKE」のパフォーマンスなどが追い風となり、徐々に順位を上げて2021年2月3日チャートで最高位となる2位を獲得した。その後もトップ20圏内をキープし続け、初出演の『ミュージックステーション』で同曲を披露したことで、9月1日公開チャートでは再び最高位となる2位に返り咲いた。奇しくも週間チャートを制することは一度もなかったが、本年度唯一の40万台となる累計425,389DLを売り上げて、2021年年間Billboard JAPAN総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”でも堂々の首位獲得を果たした。
リリースから約1.5か月で2020年の年間ダウンロード・ソング・チャート3位を獲得したLiSAによる「炎」は、累計377,673DLを売り上げて、昨年からワンランクアップの年間2位となった。『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の主題歌という強力なタイアップ効果もあり、初登場から1月13日公開チャートまで13週連続でNo.1をキープするという偉業を成し遂げ、その後も順調に推移し続けて、今年の上半期チャート首位となった。100位圏外へ転落したのは9月8日チャートのみで、その数週間後に『無限列車編』が地上波で初放送された影響で再度トップ20入りし、未だにチャートインし続けるモンスター級のロングヒットとなっている。なお、LiSAは、いずれも『鬼滅の刃』シリーズのタイアップとなる「紅蓮華」を年間17位、「明け星」を18位にチャートインさせている。
ニューカマーAdoのメジャー・デビュー曲「うっせぇわ」は、累計322,719DLを獲得して、年間3位となった。2020年10月23日に配信リリースされるやいなや、その中毒性のあるサビは若年層を中心にTikTokやSNS上で大反響を呼び、やがて社会現象に。1月27日公開チャートで1位に登りつめると計4週にわたりトップの座につけ、上半期チャートでは見事に2位となった。他にも「踊」(年間19位)、「ギラギラ」(年間32位)、「レディメイド」(年間73位)、「阿修羅ちゃん」(年間79位)など、コンスタントにヒットを連発したことが、「うっせぇわ」のロングヒットを下支えすることとなった。
2020年の年間総合1位だったYOASOBIの「夜に駆ける」は、今年に入っても勢いが衰えることなく、累計306,426DLを売り上げて、“Download Songs”年間4位となった。Ado同様に新曲を定期的に配信し続けているYOASOBIは、今年の年間トップ10に2曲を送り込んでおり、「怪物」が6位にチャートインしている。2021年1月6日にリリースされた「怪物」は、12月1日に発売されたばかりの2nd EP『THE BOOK 2』に収録されており、「夜に駆ける」同様にロングヒットになるか注目だ。さらにYOASOBIは、“Download Songs”年間100位圏内に、「群青」(13位)、「三原色」(14位)、「もう少しだけ」(24位)など計11曲を送り込んでおり、日本を代表する新世代ヒットメイカーとしての地位を確固たるものにした。
いずれも米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”首位を記録し、世界的なヒットとなったBTSの「Dynamite」は累計302,868DLで年間5位、「Butter」は累計266,924DLで年間7位を記録した。前者は優里の「ドライフラワー」同様に週間チャートでは首位を獲得していないものの、2020年8月26日公開チャートで2位に初登場して以来、1年以上にわたり50位圏内を維持しており、長く愛されていることが伺える。一方の「Butter」は5月26日公開の週間チャートで1位デビューを飾り、以後トップ30にチャートインし続けている。先日発表された【グラミー賞】にもノミネートされており、初受賞となればその注目度がさらに上がり、来年度のチャート・アクションに大きく影響を与えることは間違いないだろう。
“Download Songs”年間8位から10位はアニメのタイアップが続いている。『呪術廻戦』のオープニング主題歌に起用されたEveによる「廻廻奇譚」は8位、『東京リベンジャーズ』の主題歌のOfficial髭男dismによる「Cry Baby」は9位、映画『STAND BY ME ドラえもん 2』の主題歌である菅田将暉の「虹」は10位となった。アニメのヒットとの相乗効果に加え、「廻廻奇譚」と「Cry Baby」は配信限定シングルだったことから、ポイントがデジタル指標に集中したことが上位チャートインの決め手となった。
Text by 岡田
◎【Billboard JAPAN Download Songs of the Year 2021】トップ10
1位「ドライフラワー」優里(425,389ダウンロード)
2位「炎」LiSA(377,673ダウンロード)
3位「うっせぇわ」Ado(322,719ダウンロード)
4位「夜に駆ける」YOASOBI(306,426ダウンロード)
5位「Dynamite」BTS(302,868ダウンロード)
6位「怪物」YOASOBI(284,597ダウンロード)
7位「Butter」BTS(266,924ダウンロード)
8位「廻廻奇譚」Eve(248,369ダウンロード)
9位「Cry Baby」Official髭男dism(248,095ダウンロード)
10位「虹」菅田将暉(239,527ダウンロード)
集計期間:2020年11月23日(月)~2021年11月28日(日)
※()内の数字は集計期間中のダウンロード数になります。
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