2010/07/14
12月11日から全国ロードショー予定の映画『ノルウェイの森』の主題歌に、ザ・ビートルズの演奏による「ノルウェーの森」のオリジナル楽曲が使用されることとなった。全世界に配給される日本映画でビートルズのオリジナル楽曲が主題歌に使用されるのは今回が世界初となる。出版から20年以上の時を経て、2008年7月に映画化が発表されるやいなや世界中からの注目を集めた映画『ノルウェイの森』。原作はもちろん村上春樹の同名小説で、1987年の刊行以来、国内発行総累計部数1,000万部(2010年5月現在)を突破、更には世界をも魅了し、現在までに36言語に翻訳され世界中で愛読されている作品だ。『ノルウェイの森』は主人公ワタナベの喪失と再生を描いた究極の恋愛物語。今まで映像化困難といわれ続けていたが、『青いパパイヤの香り』、『シクロ』、『夏至』などのトラン・アン・ユン監督によってこの度初めて映画化が実現することとなった。そしてこの度、その映画主題歌にザ・ビートルズの「ノルウェーの森」のオリジナル曲が使用されることが決定したのだ。この楽曲「ノルウェーの森」は、ビートルズが1965年に発表したアルバム『ラバー・ソウル』(現在は2009年最新リマスター盤で発売中)に収録されている楽曲。映画の中でも、登場人物の弾き語りなどでも登場するこの名曲は、タイトルの元ともなっており、小説『ノルウェイの森』とは馴染み深い。しかし、映画でビートルズのオリジナル曲の使用許可を得ることは非常に難しく、当初は、映画の小川真司プロデューサーも、主題歌として「ノルウェーの森」のカヴァー曲を検討していたが、監督がビートルズのオリジナル曲を仮あてした編集を見て、やはりビートルズのオリジナル以外にはあり得ないという思いが高まった。その、“ビートルズ演奏によるオリジナル曲の使用はこの作品には不可欠だ”という監督・プロデューサーの思いから、1年以上の交渉を経て、ようやく使用許可を獲得したのだ。ビートルズのカヴァー曲が、映画の主題歌で使用されることは多々あるが、オリジナル楽曲の使用許可がでることは非常に稀だ。日本でビートルズのCDを発売するEMIミュージック・ジャパンのビートルズ担当者も「 1999年にザ・ビートルズの制作担当になって以来、さまざまなビートルズ楽曲使用に関するオファーをいただきましたが、実現したことも、実現い近づいたことさえもなかったので、今回の主題歌使用に許諾が出たことは、正直大変驚きました。楽曲使用の交渉を始めた時点で、(本国)EMI UKの担当者は既に原作を読んでいたようで、“「ノルウェイの森」は素晴らしい作品だ”とコメントしていたので、村上春樹さん、そして彼の小説の素晴らしさがイギリスでも知られているのだと思ったのを記憶しています。楽曲使用の許諾にもきっと大きな影響があったのではないでしょうか?」と、その驚きを隠せない。現在映画は、昨年2月の撮影、6~8月の撮影を経て、仕上げ作業の真っ最中にある。
●映画『ノルウェイの森』
原作:村上春樹「ノルウェイの森」(講談社刊)
監督:トラン・アン・ユン
主題歌:ザ・ビートルズ「ノルウェーの森」
出演:松山ケンイチ、菊池凛子、水原希子、ほか
2010年12月11日 全国東宝系でロードショー
オフィシャル・サイト:http://www.norway-mori.com/
●映画『ノルウェイの森』主題歌
ザ・ビートルズ「ノルウェーの森」を収録した
アルバム『ラバー・ソウル』(TOCP-71006 税込2,600円)絶賛発売中
http://emij.jp/beatles/ (PC/携帯)
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