2021/08/27
太陽みたいな天然の明るさを持った女の子でありながら、聴く者を笑顔にするキュートなポップミュージック~聴く者の涙を誘うドラマティックなエレクトロまで体現してみせる女性ソロアイドル≒アーティスト・Cmiyc(チェミック)。8月27日に新曲「Firefly」を配信リリースすることが決定し、それに向けて自身の音楽人生を語るソロデビュー後初インタビューに応えてくれた。
高校時代にE-girlsのライブを観て「ステージ側に立てたら、どれだけ素晴らしい人生なんだろう」とデビューを目指し、2017年~2019年までアイドルグループ・校庭カメラガールドライ(コウテカ3)のメンバーとして活躍。そして、ソロデビュー後は「アイドルであり、アーティストでもある」という新たな活動スタイルを追求し、その姿勢からしか生み出せない新曲「Firefly」を2021年夏の終わりに発表。上京から4年、地元・岡崎へ帰郷するまでの自らの人生を音楽にした。
そんなCmiycの過去・現在・未来の想い。ファンはもちろん、彼女のことをまだよく知らないリスナーにも(この先、あなたの人生を明るく照らせる存在になること間違いなしゆえ)ぜひご覧いただきたい。
◎Cmiyc『Firefly』配信記念ソロデビュー後初インタビュー
<E-girlsを観て「ステージ側に立てたら」~コウテカでデビュー>
--初めましてのインタビューなので、まずはルーツから辿らせて下さい。そもそもどんな経緯でこの世界に憧れ、ステージに立つようになったんでしょうか?
Cmiyc:母親が歌手を元々目指していたり、父親もカラオケのコンテストで全国2位になったことがあったり、歌うことが大好きな家族の中で育ったんですよね。なので、私も小さい頃から歌うことが好きだったんです。
--自然と歌うことが好きになる環境で育ったと。
Cmiyc:踊ることも好きだったからダンスもずっとやっていましたし、高校生のときに「楽器が弾けるようになりたい」と思ってギターも始めて、絢香さんやYUIさんの曲を弾き語りしたりして。そんな感じで音楽にはずっと触れていたんですけど、その頃は本気で演者を目指していたわけではなかったんです。でも、E-girlsさんのライブを初めて観に行ったときに、次の日になっても胸のドキドキが収まらないぐらい、めちゃくちゃ感動しまして。それで「ステージ側に立てたら、どれだけ素晴らしい人生なんだろう」と思ってオーディションを受けるようになったんです。
--E-girlsのライブがきっかけだったんですね。
Cmiyc:ただ、大手のオーディションしか受けていなかったので、特別賞や最優秀賞をもらってもスクールに通わなきゃいけなかったり、現実問題としてお金も結構かかるし、そのときは断念したんです。でも、地元で元々活動していた女の子が「新しいアイドルグループを組む上で歌える子を募集しているんだけど、受けてみない?」と誘ってくれて。それで東京までオーディションを受けに行って、MISIAさんの「逢いたくていま」を歌わせて頂いたんです。そしたらメンバーに選ばれて、最初は不安だらけだったんですけど、それ以上に「ライブが出来るんだ! 人前で歌えるんだ!」という気持ちが大きかったからすぐ上京して、アイドルグループとしての活動をスタートしました。
--それが2017年~2019年まで活動していた校庭カメラガールドライ(コウテカ3)ですよね。元々アイドルにも憧れていたんですか?
Cmiyc:E-girlsさんみたいにステージで歌って踊りたいとは思っていたんですけど、アイドルには憧れていなかったんですよ。当時は自分の中でアイドルと言ったらAKB48さんのイメージだったから、そういうゴリゴリのアイドルみたいな曲は歌いたくなかったし、可愛い振り付けで踊る感じは正直イヤだなと思っていて。でも、コウテカはラップユニットだったからそういうアイドルグループじゃなかったし、デビューライブからお客さんがたくさんいて盛り上がってくれていたので、すぐに「この応援してくれている人たちの気持ちに応えよう!」という気持ちになりましたね。お客さんにも「アイドルっぽくないね」って言われていましたし(笑)。
<コウテカ脱退&解散~ソロデビューへ「ありがてぇ」>
--どういった経緯でアイドルグループからソロアーティストへ移行することになったんでしょう?
Cmiyc:グループの中ではメインボーカルを務めさせてもらっていたんですけど、だんだん音楽の方向性が歌メインというよりはオートチューンのチルいラップ寄りになっていって、それはグループ的には進化だと捉えていたんですけど、だからこそその方向性に納得できない自分は抜けるべきだし、新天地でやりたい音楽にトライしたほうが健全だと思ったんですよね。それで「脱退したいです」という話を当時のプロデューサーさんに伝えました。カナダまでライブで遠征していた2日目の夜に打ち明けまして、でもそこでは「冷静になって考えなさい」と言われてしまい、その次の日はみんなで観光の予定だったんですけど、私だけホテルに閉じ籠っていました(笑)。ただ、考えは変わらなかったから「辞めます」と改めて伝えて脱退することになったんです。
--自らの意思で音楽人生の舵を切ったわけですね。
Cmiyc:私の脱退が決まったあとに他のメンバーも「続けられない」と伝えて、コウテカ自体解散することになったので、結局はラストライブまで在籍させてもらったんですけど……今になって振り返ると、コウテカがなかったらステージで歌うこともなかっただろうし、ということは今もこうして歌えていなかっただろうし、生まれて初めて「生きててよかった」と思えた場所でもあったので、あの活動期間には感謝しています。
--脱退を決めた時点で「ソロでやっていこう」と決めてはいたんですか?
Cmiyc:そうですね。ソロ活動ができる場所を探していて。そのときに今のプロデューサーさんと出会って、私の想いとか目指したい方向性とかをお伝えしたら「じゃあ、ソロ活動してみようか」と。解散して空白の時間が生まれてしまうと立ち止まっちゃう気がして。そこでまた迷うだろうなと思っていたので、そう言っていただけてホッとしました。そこからアーティスト名などを決めていく流れだったんですけど、コウテカ時代の「きゃち まいはー」という名前は「ハートを掴むよ」みたいなアイドルっぽいイメージだったから、ソロではちょっと大人っぽく、そして一歩先の未来を見せられる存在になりたくて「捕まえられるもんなら捕まえてみなさい」みたいなイメージで「Cmiyc」にしたんです。
--そうしてCmiycとしてソロデビューしたわけですが、最初はどんな心境で活動していたんでしょう?
Cmiyc:1年目は「ありがてぇ」という気持ちがいちばん強くて(笑)、グループ時代は自分の意見をなかなか言えなかったんですけど、ソロになってからは「私はこうしたい」という意見を聞いてもらえるようになったので、まずそれが有難かったんですよね。で、Cmiycになってから初めて作詞もするようになって、それまでは与えられたモノを自分なりに表現する感じだったけど、自分でイチから伝えたいことを歌詞にしていくようになったので、それも有難かったですし。そうやって新しいことに次々トライさせてもらっていたので、1年目はあっという間に過ぎていきましたね。「大変だ!」というより「有難い!」と思うようなことばかりだったから。
<アイドル≒アーティスト「こういうアイドルの在り方もある」>
--今、Cmiycはどんなアーティストになっていると自分では思いますか?
Cmiyc:ポップなところが売りなので、明るさや元気な感じが軸にあるアイドルだと思うんですけど、先程お伝えした通り「一歩先の未来を見せられる存在になりたい」と思って始まったソロ活動なので、今回の新曲「Firefly」のような大人びた格好良い音楽も発信できるアーティストでもある。
--本人の中では、Cmiycは「アイドルであり、アーティストでもある」と捉えているんですか?
Cmiyc:アイドルっぽいこと。例えば、チェキを撮ったりしながら近くのファンとだけ触れ合う感じではないけど、枠としては全然アイドルでもいいなと思っているんです。楽曲を評価してくれて「アーティスト」と呼んでもらえるのも嬉しいし、でも同時に「こういうアイドルの在り方もあるんだ」と思ってほしいところもあって。アイドルでもこういう風に活動ができる、そういうちょっと先の未来を表現していけたらなって。別にアイドルが弾き語りをやってもいいし、アーティストらしく踊ってもいいじゃないかと思っているんです。でもそう思えるようになったのは、この2年で歌わせてもらったCmiycの楽曲たちのおかげなんですよね。Cmiycの楽曲たちが今の私を作ってくれたからキャラクターに悩むこともなかったですし。
--今回の新曲「Firefly」は、Cmiyc史上最もドラマティックと言っても過言ではない、夕暮れの野外フェスなどの景色と溶け合いそうなエレクトロナンバーですが、この曲はどういった経緯やイメージから生まれたんでしょうか?
Cmiyc:私、東京から地元・岡崎に帰ることにしたんです。もちろんライブやレコーディングやお仕事がある度に東京へは来るんですけど、地元を拠点にCmiycの活動を続けていこうと思って。東京で4年暮らしていろんな景色を見させてもらったんですけど、今の私なら別に場所がどこであってもやりたいことは出来る。でも私にとって故郷へ戻るのは大きな決断で、ここからまたリスタートしていくイメージなんです。今まで以上に自由にいろんな色に染まれるように生きていきたいんですよね。岡崎は東京と違って田舎なんで(笑)自然にも囲まれているし、そういうよりナチュラルでいられる慣れ親しんだ場所で暮らすことで、自分からどんな歌詞や表現が生まれてくるかも楽しみですし……そんな話をプロデューサーに伝えたところから「Firefly」が出来たんですよね。
--では、そんな自身の心境ともシンクロする楽曲なんですね。
Cmiyc:私の今の心境や状況と物凄くハマりますし、自分自身のこれまでの人生とも重なりますね。グループを脱退すると決めたときの「グループが進化していくのに、私がいることで他のメンバーの才能を削っちゃわないだろうか」みたいな苦悩とかも「Firefly」の歌詞には反映されていて。あと、私は元々染まりにくい人間だったというか、やりたくないことは絶対にやらないし、やってみなきゃ分からないのに「苦手だから出来ない」と決めてしまっていたんですけど、Cmiycになってからのこの2年で考え方がいろいろ変わって、その前向きな変化も「次の色に染まっていく」という歌詞に反映されています。
<新曲「Firefly」──ホタルの光に導かれるように明るい未来へ>
--Cmiycさんの人生そのものなんですね、今回の新曲「Firefly」は。
Cmiyc:あと、プロデューサーが考えたんですけど、タイトルの「Firefly」ってホタルのことなんですよ。ホタルって誰が見ても「わぁー、きれい!」ってなるじゃないですか。ホタルに対して「汚い、見たくない」と感じる人っていないと思うんです。だから沈む歌というよりは、ホタルの光に導かれるように明るい未来が開けていくイメージ。「この先、何でもできる」って思えるような歌にしたかったんですよね。だから「次の色に染まっていく」「さぁ進んでいこう」といった前向きな曲になったのは、最初に提示して頂いたホタル=「Firefly」のおかげでもあるんです。それが結果的に今の私の心情とも重なったという。
--そんな「Firefly」の光と共に突き進んでいく未来、どんな人になっていきたいですか?
Cmiyc:私、わりとワガママなんですけど、だからまわりが見えなくなりやすいんですよね。自分のやりたいことが出来ちゃうと、それについてしか考えられなくなる。でも、私がやりたいことをやれるのは、その環境を作ってくれているまわりの人たちのおかげじゃないですか。だから常に感謝の気持ちを忘れない。それって音楽活動にも繋がっていくことだと思うので、これからはまわりの人たちを大切にできる人になりたいです。今のところ、あんまり空気を読めないタイプなので(笑)。
--それは天然ってことですか?
Cmiyc:小さい頃から親に「あんたは天然だよ」と言われて育ちました(笑)。でも自分ではどこが天然なのか分からないんですよ。
--自分は普通に振る舞っているつもりだけど、まわりからそう言われるのは本物ですね(笑)。アーティストしてはどんな未来を掴みたいと思っていますか?
Cmiyc:自分もいろんなアーティストさんに憧れたように、私も憧れてもらえる存在になりたいです。さっき「捕まえられるもんなら捕まえてみなさい」みたいなイメージで「Cmiyc」と名付けたって説明させて頂いたんですが、めちゃめちゃ売れすぎて手が届かないアイドルやアーティストになれたら嬉しい話ですけど、私の活動を見て「私も目指せばああなれるかもしれない」と思ってもらえるようになるのが目標。「Cmiycみたいな、何にも考えていなさそうな女の子でもあんな風になれるんだ。私もなりたい」でもいいし(笑)、そうやって「がんばろう」と思ってもらえるきっかけになれたらしあわせですね。
--今日初めてインタビューさせて頂きましたが、太陽みたいな天然の明るさを持っている人だと感じたので、そこを曇らせず突き進んでいけばファンやリスナーの人生を明るく照らせる存在になれると思いますよ。
Cmiyc:そう言ってもらえると嬉しいです! 私、丸顔がコンプレックスで悩んでいたんですけど(笑)変に格好付けちゃうところがあって、でもそれも個性として全面に打ち出していけるようになったほうがいいですよね。変に自分を誤魔化したり、自分を装ったりすると苦しくなっちゃうから、ありのままの自分を出していったほうが気持ち良く活動できるし、そっちのほうがみんなにも楽しんでもらえるかもしれない。みんなが見ていて気分が上がるような、「今日もCmiycが楽しそうにしてるから頑張るか!」って思ってもらえるような存在になれたら私も嬉しいし。よーし、岡崎に戻ってもがんばるぞー!
Interviewer:平賀哲雄
◎リリース情報
「Firefly」
2021/8/27 Release
https://linkco.re/TAaBEn38
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