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2009/12/21

クリスマスに“X FACTOR”を抜いてイギリスでNO.1に

RAGE AGAINST THE MACHINEが、JOE McELDERRYのクリスマス・パレードに雪を降らせた。日曜日(12/20)の夜、RAGEのシングルが思いがけず名誉あるイギリスのNO.1に輝いた。

これは、“X FACTOR”の優勝者JOE McELDERRYがMILEY CYRUSの曲をカヴァーし、ソニー・ミュージック・エンタテインメントの別レーベルでSIMON COWELLが手がけるSYCO MUSICからリリースされた「THE CLIMB」を、RAGE AGAINST THE MACHINEの1992年の楽曲「KILLING IN THE NAME」(エピック/ソニー・ミュージック・エンタテインメント)で抜くことを目的に、フェイスブックの何十万人ものメンバーが調整したクリスマス・サミットのキャンペーンがもたらした結果だ。

“X FACTOR”の勝者が全権を握る前の抜け目ない戦いで、最もありえないクリスマスのNO.1の栄誉を得たこの騒々しい曲は、50万枚以上を売り上げた。
McELDERRYのシングルは45万枚で、他の週であれば楽に1位になれる売上げだが、2位に追いやられた。

「KILLING IN THE NAME」はイギリスで初めてダウンロードのみでクリスマスの1位になり、これまでで最速のダウンロード売上げを記録した。iTUNESなどいくつかのオンライン販売業者はこの2曲をそれぞれ99ペンス(1.60ドル)で販売していたが、Amazon.co.ukを含む他の業者はそれぞれ29ペンス(47セント)で利用可能にしていた。

週が進むにつれ、COWELL、McELDERRYや“X FACTOR”の他の出演者に対しての嫌悪感があらわになり、ますます辛辣になって、コンテストは接戦になった。「THE CLIMB」は、12/13の2009年“X FACTOR”決勝戦でMcELDERRYが 優勝するとすぐにダウンロード可能になった。CDは水曜日(12/16)から発売されたので、イギリス北東
部出身のこのシンガーが早い段階でRAGE AGAINST MACHINE を抜くだろうというのが大多数の予想だった。

彼がそうできなかったのは、ここ数日の悪天候でハイストリートから買い物客の足が遠のいたことも原因の1つだったかもしれないが、いずれにしても、2005年のSHAYNE WARDから始まって、LEONA LEWIS、LEON JACKSON、ALEXANDRA BURKEと、連続で“X FACTOR”の勝者がイギリスのクリスマスNO.1になっていたここ4年の慣例は破られた。

RAGE AGAINST THE MACHINEは、この楽曲からの収益のかなりの額を、ホームレス・チャリティ・シェルターに寄付しており、もしこの曲が1位になったら、2010年にイギリスで大規模な無料コンサートを行うと約束していた。「KILLING IN THE NAME」は彼らのデビュー・アルバムからの第一弾シングルで、1993年3月のイギリス・チャートで25位だった。CYLUSのオリジナル・バージョンの「THE CLIMB」は今年5月に11位まで上り、いまチャートに再登場して31位となっている。

「ここ数年みてきていますが、“X FACTOR”の勝者を抜いてクリスマスに1位になるのは至難の業です」と、オフィシャル・チャート・カンパニーの最高経営責任者MARTIN TALBOTはコメントしている。「けれども、JOE McELDERRYも祝福されるべきです。彼のシングルが今年の週間売上げのトップになりました。今週まででこの2曲の売上げが95万枚を越えました。これは実に驚くべきことです」

Eテイラーのrecordstore.co.ukのトップにいるGMのSTEVE WHEELERは、「KILLING IN THE NAME」がイギリスで初めてダウンロードのみでクリスマスの1位になったことは、デジタルに精通した進歩的な指向の人が集まって団結すれば、“X FACTOR”が恩恵を受けてきたような大掛かりなメディア・キャンペーンなしに、物事を変えることができるということを示している、と付け加えた。

先週のシングル・チャートで1位だったLADY GAGAの「BAD ROMANCE」(インタースコープ/ユニバーサル)は3位にランクダウンし、KATY PERRYが参加している3OH!3の「STARSTRUKK」(フォト・フィニッシュ/アサイラム/ワーナーミュージック)は初登場5位になった。ROBBI WILLIAMSの「YOU KNOW ME」(ヴァージン/EMI)は15位から6位に、wil.i.amが参加したCHERYL COLEの「3 WORDS」
(ファシネイション/ポリドール/ユニバーサル)は14位から7位に上昇した。“X FACTOR”出場者にたくさんカヴァーされたJOURNEYのヒット曲「DON'T STOP BELIEVIN'」(コロムビア/ソニー・ミュージック・エンタテインメント)は先月19位で再登場したが、新たに52位から9位に急上昇し、バンドにとって初めてイギリス・チャートのトップ10入りとなった。

SUSAN BOYLEの『I DREAMED A DREAM』(SYCO MUSIC/ソニー・ミュージック・エンタテインメント)は、アルバム・チャートで4週目のトップとなった。MICHAEL BUBLE の『CRAZY LOVE』(リプライズ/ワーナーミュージック)と BLACK EYED PEASの『THE E.N.D.(THE ENERGY NEVER DIES』
(インタースコープ/ユニバーサル)は、それぞれ2位と3位に再浮上した。

BOYLEのアルバムは、現在ビルボードのヨーロピアン・アルバム・チャートで2週目のトップになり、ヨーロピアンHOT100シングル・チャートでは、 BLACK EYED PEASの「MEET ME HALFWAY」が3週目のトップとなっている。

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