2011/10/19
ガーシュインを生まれ変わらせ、「イン・ザ・キー・オブ・ディズニー」で歌い、ビーチ・ボーイズの『スマイル』の公式リリースを手伝ったのち、ブライアン・ウィルソンは2008年の『ザット・ラッキー・オールド・サン』以来となる新鮮なマテリアルに新たに取り組む準備をしている。
「新しいブライアン・ウィルソン名義のアルバムをスタートさせているんだ。5つか6つぐらいの曲に取り組んでいるよ」とウィルソンは語る。目指しているのは「素晴らしい歌の入った新作アルバム。ロックンロールもあればそうでないものもある。若いときよりゆっくりアプローチしているんだ。かつてはスタジオに駆け込んでレコーディングしていたものだけどね。だけど、いまだに50年前と同じくらい完璧主義者なんだよ」
新作は、この秋のウィルソンのいくつかのプロジェクトや2012年に活動50周年を迎えるビーチ・ボーイズに参加するという噂に続くものだ。
10月25日にリリースされる「イン・ザ・キー・オブ・ディズニー」ではウィルソンが「スノー・ホワイト・アンド・ザ・セヴン・ドワーヴス」や「ピノキオ」などディズニーのスタンダード11曲をカバーしている。「ディズニーの人たちが来て『ディズニーの歌のアルバムを作りたい』というんだ。美しい歌だからね。一曲ずつふさわしい解釈で作り上げたよ」
ウィルソンはアルバムをプロデュースし、すべてのボーカル・アレンジを手がけ、ポール・ヴォン・マーテンズと共にバンドのアレンジも行なった。
「人々が本当にその歌を楽しめるようにふさわしいやり方でやりたかったから神経質になったよ。みんなが『じゃあエルトン・ジョンの歌をやろう』とか言うと『おい、僕はこの歌でちゃんとした仕事をしたいんだ』って言い返していた。偉大な作曲家による偉大な歌なんだから、ちゃんとやりたかったんだ」
11月1日にはビーチ・ボーイズが1966~67年にレコーディングした2枚組『ザ・スマイル・セッションズ』がリリースされる。ウィルソンと残存するメンバーのマイク・ラヴ、アル・ジャーディンが製作に関与した。これにはアルバム『スマイル』の最初に意図されていたバージョンや別バージョン、アウトテイクなどが含まれている。
「すごくワクワクしたよ。あのアルバムはきわめて素晴らしい芸術作品だから。僕たちは時代のあまりにも先を行ってしまったと考えていた。今ならみんな気に入ってくれるんじゃないかと思っているよ」
ラヴとジャーディンは残存するメンバーが再結成してライブをやるとかレコーディングをするとか、あるいは一緒に曲を書きたいとか述べているが、ウィルソンはまだ発表する時期ではないと言う。
「それに関しては何もまだ固まっていないんだ。これからどうなるのかわからないよ。たしかに50年というのはこのビジネスでは長い時間だから、もちろんすごく誇りには思っているけどね」
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