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2009/10/02

メインストリームでの成功を手にできるか?

ワシントンDC出身のMC WALEは、人気テレビ・シリーズ『SEINFELD』にインスパイアされたミックステープをDJ NICK CATCHDUBSと共に作ってヒットを飛ばし、クールな若者たちで埋め尽くされたワイン・バーでのパーティーでプレイするなど、すでにヒップスターとしての富と地位を築き上げたアーティストだ。しかし彼には“メインストリームでの成功”という、険しい道を目指して前進する準備ができているようだ。

本名WALE FOLARINことMC WALEは、先月ニューヨークで行われたMTV VIDEO MUSIC AWARDSの授賞式でハウス・バンドの一員としてパフォーマンスを行ったばかりだが、最近ではJAY-Z、N*E*R*D、J COLEが秋に行う全米カレッジ・ツアーへの参加が決定したほか、アパレル・ブランドLRGの広告に起用されたり、彼の楽曲「NIKE BOOTS」にインスパイアされたNIKE社のCMに出演するなど、大きな露出が続いている。

そして11/3には待望のデビュー・アルバム『ATTENTION DEFICIT』をALLIDO/INTERSCOPE RECORDSからリリースするが、このアルバムにはLADY GAGA、JAZMINE SULLIVAN、GUCCI MANE、BUN Bといったアーティストが参加しているほか、プロデュースにはCOOL AND DRE、GREEN LANTERN、SCYENCE、そしてALLIDOレーベルのトップで彼の師でもあるMARK RONSONなどが参加している強力な1枚となっている。

これまでのWALEのサウンドは“GO-GO MUSIC”と称されるもので、これまでワシントンDC以外の土地ではそれほど受け入れられることがないローカル・サウンドであったことから、あまりメジャーな全国的成功を見込めないとされていた。しかしこれまでにカットされたシングルおよびLADY GAGAをフィーチャーしたデビュー・アルバムからのシングル「CHILLIN’」は、 GO-GO MUSICとはまったく異なるものとなっている。ところが同シングルは全米シングル・チャートに99位に初登場を果たしたのち、翌週にはチャート圏外から消えてしまい、続くセカンド・シングル「WORLD TOUR」もそれほど好調な滑り出しとはなっていない。

彼のトレード・マークであったGO-GOサウンドとは異なる作品であること、そしてラジオでのサポートが薄いことも苦戦の原因のようだが、これまでの自分とは違ったものをファンに提供したいというのがWALEの狙いのようで、果たして今後どのような展開を見せるのか注目したいところだ。

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