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Silent Siren 『ビーサン』インタビュー
『関ジャニの仕分け∞』も話題に!音楽好きの読モが本気でバンドをやる理由
人気ファッション誌で活躍中の読者モデル4人によるガールズバンドで、今年はテレビ朝日系『関ジャニの仕分け∞』に出演して存在感を示したことも話題になったSilent Siren(サイレント サイレン)が、この夏にぴったりのサマーチューン『ビーサン』をリリースする。
新メンバー加入で全てのコンプレックスがプラスに転じ、好奇の目すら受け入れて進む覚悟を決めた4人が目指すものとは。冬には最大規模のツアーも控える今、バンドとしての成長と覚悟を訊いた。
『関ジャニの仕分け∞』での活躍がもたらせたもの
▲Silent Siren 2nd Single「stella☆」MUSIC VIDEO
--ひなんちゅさんが大活躍したリズム感対決、ゆかるんさんが健闘した柔軟女王決定戦と『関ジャニの仕分け∞』への出演が話題になり、前シングル『stella☆』の再生回数は60万回を突破と、今年のサイサイは大きなトピックが多いですね。
ゆかるん(key / 黒坂優香子):テレビって年齢問わず、ご家族で見てくれてたりするじゃないですか。私たちはファッション誌の読者モデルをやっているので女子中高生の子たちには知ってもらえていたんですけど、(番組出演後は)いわゆるお母さん世代の方からも声をかけていただいたりと幅が広がったと思います。
ひなんちゅ(dr / 梅村妃奈子):まずはメンバー一人だけでもいいから、ちょっとでも興味を持ってもらえたらうれしいですね。テレビを見て「あ、こういうガールズバンドがいるんだ」って思ってもらえて、そこから興味を持ってライブに来てもらって、Silent Sirenという名前を広めていきたいです。
--そういう意識はバンドをはじめた当初からあったのでしょうか?
あいにゃん(b / 山内あいな):「大きなライブハウスでやりたい!」って小さなスタジオの中で話し合ったりとか、結成当初から夢は大きかったです。
すぅ(Vo,G / 吉田菫):前は「読者モデルだから本気でやってないんじゃないの?」とか、「どうせアイドルっぽいんでしょ?」とか言われるのが嫌で、とにかくロックをやりたいと思ったんですよ。でも、やっぱりそう見えてしまうのも仕方ないことだし、うちらはロックだけじゃないんですよね。Silent Siren=読者モデルのバンドという形でメジャーデビューして、バンドが続く限りはこれでやっていくんだって決めてからは自信を持ってやってます。
ひなんちゅ:知ってもらわなきゃ音楽を聴いてもらえないし、ライブにも来てもらえない。どういうきっかけであれ知ってもらいたいし、自己紹介とかで「読者モデルやってます」って言うことによって耳を傾けてくれる人や、ファッション誌で知って聴いてみようと思ってくれる人だっているかもしれない。少しでも興味を持ってもらって、それがサイサイの音楽に触れる窓口になるなら、そんなうれしいことはないですよね。
--中心にあるのはあくまで音楽であり、楽曲なんですね。
あいにゃん:サイサイはもともと音楽が好きで集まったメンバーがたまたま読者モデルだったバンドで、大人に集められて結成したわけではないので、これからも「音楽が好き!」っていうことを伝えていきたいですね。
ゆかるん加入でコンプレックスが全てプラスに
--ただ、読者モデルとしての人気やブログアクセスなどに比べると、Silent Sirenの認知度はまだまだ低いという現実もあります。
すぅ:自分たちの活動している場所や範囲内だと「けっこうみんな知ってくれてるんだな!」って思うんですけど、そこから一歩外に出たら「サイサイ? 誰だよ……」ってことも全然ありますよね。まだ私たちを知らない人たちにいかに届けるか、知ってもらうかはすごく重要で。
ひなんちゅ:バンドとしての見え方は色々あると思うんですよ。ライブに来る人の中には、うちらのファッションを見たい人もいるかもしれないし、CDの曲を生で聴きたい人。「本当にバンドやってるか確かめてやる」ってちょっと冷やかし系の人もいると思う。でも、そういう窓口の多さは他のバンドにない部分だと思います。
--また、ゆかるんさんが加入してから10か月ほど経ちましたが、バンドに変化を感じる所はありますか?
ひなんちゅ:ゆかるんが入ってから、うちらのコンプレックスが全てプラスになったんですよ。うちらはアイドルっぽく思われるのがすごく嫌で、そう見られないようにロックな曲ばかりやったりとか、服装もあえてスキニーを穿いたりとか(笑)。できるだけかわいらしく見えないような感じでやってきたんですけど、ゆかるんが加入したことで振り切れた所はあります、「だってサイサイはかわいいし、かっこいいじゃん!」みたいな。
振り付けとかもアイドル要素が強くて嫌だったんですけど、それがあることによってお客さんはノッてくれる。今までは強がりすぎていたので、そこが変わったのは大きいですね。
ゆかるん:私はもともとみんなのライブを見ていたので、最初から「私は私らしくやろう」と割り切ってました。サイサイの曲が大好きだったので、それをどうやったらもっと楽しんでもらえるかとか、自分なりに考えてやってきた感じです。 それまでバンド経験がまったくなかったので、ライブごとに学んできましたし、春のツアーがすごく大きかったですね。お客さんの盛り上げ方とかって現場でしか学べないじゃないですか!?
あと、ツアーファイナルとしてSHIBUYA-AXでやった後に「まだまだもっとできる!」って思ったんですよ。個人的な演奏面やパフォーマンス面もそうですけど、この4人ならもっとできる。それを強く感じられたのが大きかったので、次のツアーではもっと成長したサイサイを見せられればいいなって思っています。リリース情報
ビーサン
- 2013/08/14 RELEASE
- 通常盤[MUCD-5231(CD)]
- 定価:¥1,000(tax in.)
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- 初回限定ゆかるん盤 詳細・購入はこちらから>>
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関連リンク
Interviewer:杉岡祐樹|Photo:佐藤恵
「リズム隊が大事!」と気づいて楽しくなってきた
▲Silent Siren「ビーサン」MUSIC VIDEO short ver.
--演奏面の成長はどうでしょう。たとえばバンドはドラムとベース、いわゆるリズム隊がしっかりしているとかたちになりやすい所がありますよね。
ひなんちゅ:結成当初は“リズム隊”っていう考え方があんまりなくて、ドラムとベースは別物っていう考え方だったんですよ、私は。でもやっていくにつれて私たちがヘタだってことに気づいて……、あの、これはけっこう前の話ですよ?(笑)
--はい(笑)。
ひなんちゅ:いつもライブ後はその日の映像を見るんですけど、あるとき気づいたんですよ、何か変だって。バンドなのに一人一人で音を出している感じというかグルーヴ感がまったくなくて、「ベースとドラムがしっかりしてない」ってわかったんです。
しかも同時期に「ドラムがズレると全部ズレるんだよ?」ってマネージャーに怒られたことがあって、すごく悔しい想いをしたんです。全部私のせいだと思ったら悔しくて、それまで以上に練習をしていく中で、あいにゃんと一緒に練習することの意味がわかってきて……。
あいにゃん:結成当初は自分のことで精いっぱいだったから周りが見えてなかったですね。でも、やっぱりバンドや音楽が好きではじめたことだし、私はもともとステージに立って目立ちたいっていう気持ちがないんですよ。むしろ人前に出るのが苦手なタイプなので(笑)、ドラムと一緒に後ろから支えていく存在として、どうやったらすぅが歌いやすいかを考えるのが私の役割だと気づけましたね。
すぅ:私も「リズム隊が大事だ!」って気づいたときから、バスドラの音とかを注意して聴くようになったんですけど、そうするとベースの音も聴くようになって安定してくるんですよね。前は全員が全員ブレてたんですけど、ひなは力強くなったし、あいにゃんも安定してきた。二人の音を聴いていると安心できるから心強いし、かっこいいなって思います!
そういうももクロ的な感じになりたい!
--そして今回のシングル『ビーサン』は、ポップなサウンドと心地よい疾走感が融合した1曲になりました。
すぅ:「ビーサン」はみんながノリやすいキャッチーな曲になりましたね。お客さんを巻き込んで盛り上げられるサイサイの夏ソングにしたいと思っていたんですけど、結果的にサイサイの曲の中でも一番盛り上がるくらいの曲になったんじゃないかって思います。初めて聴いた人でも……、たとえばスーパーとかで流れてたら頭に残って、気づいたら口ずさんでるくらいの威力があると思います!
ゆかるん:テンポが速いし、みんなで合わせる部分が多いので常に気が抜けない。だからこそ演奏が楽しくて、ライブ中もテンションが上がる1曲ですし、お客さんとのつながりが作れるかけ声もありますから、野外フェスとかでやるにはぴったりですよね。サイサイ流サマーチューンができて、すごいうれしいです! 大満足の1曲になりました!
--たしかにこの曲があれば、各地の夏フェスでも戦うことができますよね。
ひなんちゅ:戦えますね! そういう曲に憧れてたので。
--やっぱりロックシーンに戦いを挑んでいるような感覚はあるのでしょうか?
すぅ:ありますね! やっぱりロックが大好きだし、対バン相手によってセットリストを変えたりしているんですよ。ロックバンドと一緒にやるときは「ビーサン」とか「フィルター」とか、「escape」とか「サイレン」を選びますし、アイドルさんとか一緒のときは「LOVEのしるし」とか「Sweet Pop!」とか。色々対応できるようにしていますね。
--では、今ライバル視しているバンドなどは?
ひなんちゅ:よく訊かれるんですけど、いないんですよね。逆に誰だと思いますか?
--ん?……、ただ、ガールズバンドじゃないような気もしますね。サイサイが骨っぽいバンドに囲まれながら演奏している姿を見てみたい気もしますし。
ゆかるん:そういうももクロ的な感じになりたいですよね!
ひなんちゅ:「なんでコイツらがここにいるんだ?」みたいなアウェイな場所でもライブをしてきてるので、おかげでけっこうハートが強くなってきてます(笑)。もちろんホームの方が安心感はありますけど、アウェイって誰もうちらを見にきてないわけですから、どれだけこっちを向かせられるか。マイナスからのスタートの方が気は楽っていうのもありますね。
すぅ:【東京ガールズコレクション】や【関西コレクション】にオープニングアクトとして出たときも、お客さんはうちらを見に来ているわけではないし、サイサイを知らない人の方が多いじゃないですか。そういうステージでやることってすごい勉強になるんですよ。「どうやったら気を惹けるか」とか、学ぶことが多いからアウェイでもできるだけライブしたいですね!
リリース情報
ビーサン
- 2013/08/14 RELEASE
- 通常盤[MUCD-5231(CD)]
- 定価:¥1,000(tax in.)
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Interviewer:杉岡祐樹|Photo:佐藤恵
もっと自分たちから発信していきたい
▲Silent Siren「Starmine」MUSIC VIDEO short ver.
--そして今回のシングルのカップリングに収録された「Starmine」は、あいにゃんさんが初めて単独での作詞に挑戦した1曲です。
あいにゃん:かなり女の子らしい、甘い恋愛の曲になったんですけど、ここでサウンドまでピコピコしすぎちゃうと本当に全部が甘い感じになっちゃうので(笑)、ベースやドラムはあえてけっこうゴリゴリな感じにしてバランスを取りました。歌詞については、初めてこの曲を聴いたときに花火をイメージしたので、そこから“スターマイン”に繋げてストーリー性のある内容にしました。
すぅ:メンバーが書いた歌詞は過去にも何曲かあるんですけど、すぅが楽曲を聴いて書く歌詞と違うのは当たり前で、あいにゃんが感じ取ったイメージで書き上げた曲だからすごく面白いです。ストーリー性があるから色んな情景を思い浮かべられる曲だし、すぅはアニメが好きなので、そういうイメージがわきます(笑)。しかもこの曲はBメロをあいにゃんが歌っているのが新鮮だし、どうやって星とか花火の感じを出すのか色々なアイディアを出し合ったよね?
あいにゃん:花火の雰囲気を出したいからドラムのバスドラは強めにってお願いしていったら、すぅの声が消えちゃったりとかね(笑)。でも、こうやって少しずつ楽曲に携われるのはうれしいです。みんなも作詞をやりだしてますし、「ビーサン」ですぅが作曲にも参加していたりとか。徐々に自分たちが関わっていった作品が形になるのはうれしいです。もっと自分たちから発信していきたいですね。
秋ツアーのファイナル Zepp Diver City Tokyoにかける想い
--そしてSilent Sirenは11月から冬のツアーが始まります。今回のツアーでは今まで訪れたことのない地域もありますし、ファイナルのZepp Diver City Tokyoはサイサイ史上最大規模でのワンマンライブになります。
あいにゃん:会場の大きさはあんまり関係ないかなって思います。もちろん人数が多ければ緊張しますし、ソールドアウトしてお客さんで埋まって欲しいと思うんですけど、やることは変わらないというか。Zepp Diver Cityだから気合が入っているというよりも、ツアー全体に気合が入っているので。やっぱりソールドアウトさせたいって気持ちはあるから、焦りはありますけど。
ひなんちゅ:私はZepp Diver Cityよりも地方の方が心配です。初日の新潟LOTSだって700人くらい入るし、他の会場も大きいですよね。各地にサイサイのことを知っていて、好きでライブに来てくれる人がどれだけいるのか分からないので、そこは不安ですね、8か所もやらせていただけるので。この前、福岡DRUM LOGOSと広島CLUB QUATTROに行ってきたんですけど、「ここに来るんだ……」って思うと感慨深くて。このツアーを成功させるためには、初日の新潟から気合を入れていかないと!
ゆかるん:新潟でワンマンをするのは初めてだし、初日だから緊張しますよね。まずはここをソールドアウトさせて!って感じですね。
--たしかにそう考えると、初日の新潟LOTSって面白そうですね。
ひなんちゅ:でも、なんで新潟から始まるのかな?
すぅ:新潟が好きだから!(笑) でも、この新潟で成功できれば、そこで自信もつくし良いスタートが切れると思うんですよね。
--では、最後にすぅさん、一言お願いします。太文字にしますので。
すぅ:「ビーサン」を聴いてもらえれば、サイサイのことを好きになってもらえる自信があります!そしてツアーではサイサイの本気を見せるので、
好きになってくれ!!!!!!!!
ひなんちゅ:そこはロックだから命令形なんだね(笑)。
リリース情報
ビーサン
- 2013/08/14 RELEASE
- 通常盤[MUCD-5231(CD)]
- 定価:¥1,000(tax in.)
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Interviewer:杉岡祐樹|Photo:佐藤恵
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