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マイケル・ブーブレ 『トゥ・ビー・ラヴド』 インタビュー
全世界で700万枚を売上げ、米ビルボード・アルバム・チャートで1位となった大ヒット・アルバム『クリスマス』から約2年。カナダが世界に誇るポップス界の貴公子、マイケル・ブーブレが最新作『トゥ・ビー・ラヴド』とともに帰って来た!米ビルボード・アルバム・チャートを始め、カナダ、イギリスなどで初登場1位を記録、リード・シングルの「イッツ・ア・ビューティフル・デイ」がビルボード・ジャパンの洋楽チャートでも2週連続1位を記録している彼。長年プロデューサーを努めてきたデヴィッド・フォスターからボブ・ロックを起用した理由、同郷ヴァンクーヴァー出身のブライアン・アダムスとのデュエットや8月に生まれる第一子についてBillboard.comへ語ってくれたマイケルの最新インタビューをお届け!
自分が歌を通じて伝えようとしていることに集中し、
その内容を自らが信じるということ
??最新作『トゥ・ビー・ラヴド』はボブ・ロックを起用した初のフル・アルバムとなっていますが、この変化について教えてください。
マイケル・ブーブレ:優れた曲を書き、素晴らしいアルバムを作りたかったとともに、過去の(他にアーティストによる)素晴らしい曲をオーセンティックかつ自然に再現したかった。ボブ・ロックを起用することで、それが可能になるのではないかと感じたんだ。彼のことは敬愛しているし、みんなが予想外だと思うようなことが出来たことも面白かった。彼はメタリカやボン・ジョヴィの『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』を手掛けた人だけど、僕の為にスタンダード・ナンバーに挑戦し、今まで聞いたことがないぐらい素晴らしいものに仕上げてくれた。
??「アフター・オール」という曲では、同郷のヴァンクーヴァー出身のブライアン・アダムスとデュエットを披露していますが、これはどのような経緯で?
マイケル:8歳か9歳の時に初めて買ったアルバムがブライアンの作品だったのはさておき、彼のことを17歳の頃から担当しているマネージャー(ブルース・アレン)は、僕のマネージャーでもあるんだ。だから自然な流れだった。でも同じヴァンクーヴァー出身で成功したアーティストということで僕にとっては一大事だった。彼のソングライティングとヴォーカルの大ファンだし、知り合いでもあったので、一緒に何かできないかというのは前から思っていた。リース・ウィザースプーンもそうだけど、彼らと仕事が出来きて最高だった。過去の作品ではロン・セクスミス、ネリー・ファータド、シャロン・ジョーンズと仕事をする機会があったけれど、期待に応えるというよりは、僕自身が音楽的にこういうコラボレーションが出来たら最高だろうなと思ってのことなんだ。
?? そして一般的に知られているフランク・シナトラの「カム・ダンス・ウィズ・ミー」ではなく同曲のペギー・スミスによるサルサ・アレンジのヴァージョンを取り上げていますよね。
マイケル: この曲に関しては、アレンジャーに「このアレンジは最高だけど、もっと男らしさがほしい。」と伝えたんだ。曲から盗んだものと学んだものが同じぐらいだったら、まだリサーチって呼べるからね。
?? 近年の作品には、マイケル自身が書いた曲も多く収録されていますが、ソングライターとしての自信は?
マイケル:興味深いことに、自分のアイデンティティを見つけるのには4thアルバムの『クレイジー・ラヴ』までかかったということ。長年の間、色々なものを参照しすぎてしまって、マイケル・ブーブレらしさというものがわからなかった。それまで作ってきた多くのものは、物真似にすぎなかった。26歳の頃にデビューし、30代に入ってやっと自分が誰なのかということが理解できて、その時初めて「僕はこういうやりかたで行くんだ。」と自信を持って言えるようになった。
??これは、カヴァー曲についても言えること?
マイケル:そうだね。ディーン・マーティンがどの様に喉頭蓋を使っているか、ビング・クロスビーのディープなヴォーカル、エラ・フィッツジェラルドのメロディを操る方法など、僕が勉強し、愛する歌手の特性を述べることはいくらでも出来る。でも時間をかけてそれをどのように活かして、自分のものにするかが大切なんだ。
ある時に、上手く歌うことはできるけど、やはり気持ちを込めないと全然伝わってくるものがないということに気付いた。自分の歌声がどのように聞こえているかではなくて、自分が歌を通じて伝えようとしていることに集中し、その内容を自らが信じるということ。とても不思議だったのは、このことをライザ・ミネリがジェームズ・リプトンに話していたのを見ていて悟ったということ。彼女が言っていた曲に対して正直でいるということが、いかに大事かっていうことが理解できたんだ。
??今年8月には、奥様のルイサナ・ラピラトさんが第一子を出産されるそうですが、今後のツアーへの影響は?
マイケル:ツアーのスケジュリングを根本的から変えたんだ。1か月間のツアーに対して1週間の休みではなく、3週間ツアーをして2週間休むという具合に。僕のマネージャーやエージェントには予定外のことだったかもしれないけれど、彼らの理解が得られて本当に幸いだよ。もちろんライブをしてみんなへの感謝の気持ちを示すのは大事なことだと思っているし、色々な場所で演奏したいとも思っている。時間はかかってしまうかもしれないが、そのために父親になるということを犠牲にはできないからね。
"It's A Beautiful Day" Music Video
リリース情報
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Original Text: Andrew Hampp
トゥ・ビー・ラヴド
2013/04/17 RELEASE
WPCR-14966 ¥ 2,703(税込)
Disc01
- 01.ユー・メイク・ミー・フィール・ソー・ヤング
- 02.イッツ・ア・ビューティフル・デイ
- 03.トゥ・ラヴ・サムバディ
- 04.フーズ・ラヴィン・ユー
- 05.サムシング・ストゥーピッド フィーチャリング リース・ウィザースプーン
- 06.カム・ダンス・ウィズ・ミー
- 07.クローズ・ユア・アイズ
- 08.アフター・オール フィーチャリング ブライアン・アダムス
- 09.ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー・ザット・アイ・ラヴ・ユー ウィズ ナチュラリー7
- 10.トゥ・ビー・ラヴド
- 11.ユーヴ・ガット・ア・フレンド・イン・ミー
- 12.ネヴァーザレス(アイム・イン・ラヴ・ウィズ・ユー) フィーチャリング ザ・プッピーニ・シスターズ
- 13.アイ・ガット・イット・イージー
- 14.ヤング・アット・ハート
- 15.ビー・マイ・ベイビー (日本盤ボーナス・トラック)
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