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Original Groove~世代を超えて伝えられる音楽DNA
例えばデ・ラ・ソウルやドクター・ドレにサンプリング使用されて再評価が高まったジョージ・クリントン。例えばサンプリング・ネタを集めたビート・コンピレーションCDまで出ているグルーヴ・マスター、ロイ・エアーズ。例えば映画サントラ『110番街交差点』が、様々な映画でも使われ続けるボビー・ウーマック。
4月から5月に[ビルボードライブ]のステージを彩ってくれるこの偉大なる3組のアーティストはもちろん、サンプリングやカヴァーを多用するヒップホップ以降のシーンにあって、まさに「オリジナル・グルーヴ」を誇る、そんなアーティストたちが続々と登場するのも[ビルボードライブ]。実際にその偉業をサンプリングやカヴァーで知った若い世代のお客様も増えています。
世代を超えて伝えられる「音楽のDNA」。数々のレジェンドたちのステージは、その源流を知る貴重なチャンス。耳なじみのあるフレーズが飛び出したら、惜しみない拍手で賞賛することにしましょう。
ファンク界のみならず、音楽界の"世界遺産"と呼びたい最強軍団
『アイコン~ベスト
・オブ・パーラメント』
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パーラメントとファンカデリック、この二つの名義を自在に使い分け、1960年代末からファンクの心臓部となってきた総称=P-FUNK。その軍団を率いる総帥とも言えばもちろんジョージ・クリントン。1976年の『マザーシップ・コネクション』、1978年『ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ』など、無数のアルバムとパフォーマンスに刻まれた延々とうねるように続くファンク・ビート、メッセージのこもったその世界観、そして奇抜なステージングとファッションまでもが後のファンク/ヒップホップに多大な影響を与えてきた。70歳になってもなお輝き続けるレジェンドの勇姿を目撃!
■ 2012年9月5日発売 / 1,100yen(tax in) / UICY-75277 詳細・購入はこちらから
LIVE REVIEW : 2011.1.21[fri]-1.22[sat] @Billboard Live TOKYO
うねるようなグルーヴが途切れることなく続く!
ファンクの総帥が魅せたリアル・ミュージック。
自由奔放と統率。それが生み出す「祝祭」。
総勢17名。とてつもなく太いベースライン。うねるようなキーボード。カッティングとリードが交錯するギター。そして、入れ替わり現れるヴォーカリストがメッセージを叩きつけ、客席を煽る。
パーラメントとファンカデリックの名義を自由に使い分け、ファンク・ミュージックをクリエイトし続けてきたジョージ・クリントンがついに[ビルボードライブ東京]のステージに降り立った。
オープニングはメンバーのみでの「バップ・ガン」「アンディスコ・キッド」。のっけから「ウィ・ウォント・ザ・ファンク!」のコール&レスポンスで客席が熱くなる。長い鼻を付けた白い毛皮のカルロス"サー・ノーズ"マックマレイがステージをうろつき出せば、そこはもうP-FUNKワールド。昨年この世を去ったゲイリー・シャイダーの姿すら見えるようだ。
そのグルーヴに乗って、ジョージ・クリントン総帥がふらりとステージに登場。トレード・マークだったレインボー・カラーのドレッドではなく普通の(!?)ヘアスタイルに変身してきたことに驚かされながらも、迷彩柄のパンツと装飾だらけのジャケットでの登場は、まさに総帥の貫録。
そこからは曲の中に曲が入り込んだメドレー・スタイルのノンストップ・ファンク・パーティ。各ステージによって多少選曲が異なったものの、「フラッシュ・ライト」「アトミック・ドッグ」「ニー・ディープ」「マゴット・ブレイン」「バウンス・トゥ・ディス」「アップ・フォー・ザ・ダウン・ストローク」「ギブ・アップ・ザ・ファンク」など、ファンクの"世界遺産"が次々に繰り出される。
その間、メンバーは楽器を交代したり、あちこち歩き回ったり、他のバンドでは有り得ない自由自在なパフォーマンス。ヴォーカルやギターのソロ・パートでは全体にジャジーなアレンジなのが印象的だ。
途中、クリントン総帥がヴォーカルならぬ(!?)かすれた叫び声を上げる、まるで波をくらった船のように演奏がぐらりと揺れる、そんな奔放さも唯一無二。しかし、次の瞬間にはベーシストの太い舵が切られて、その軌道を修正、さらなるうねりに豪快に乗り始める。
最初からわかっていたとはいえ、これはファンクという名の祭り。言葉も国籍も乗り越えて、人間の根源的な魂を解放してくれる祝祭。ファンクが充満したクラブの中央に満面の笑みで立つジョージ・クリントンは、まさに"有り難い"オーラを発していた。
来日公演情報
グルーヴ・ミュージック・ファン垂涎のステージ
60年代からヴィブラフォン奏者/ソングライター/プロデューサーとして活躍を続けるロイ・エアーズ。彼の生み出したジャジーかつメロウなサウンドは、その後のクラブ・ジャズ、ファンク、ソウルなどに多大な影響を与えてきた、まさに"キング・オブ・ヴァイブス"。そして、そのステージに登場するスペシャル・ゲストは、1975年の『越境(Expansion)』など、スピリチュアルなジャズ/フュージョン・サウンドを生み出してきたロニー・リストン・スミス。この二人のグルーヴがどんな化学反応を見せてくれるのか。歴史的な瞬間と呼びたい夜がやってくる!
来日公演情報
ソウル・ファン感涙!ラスト・ソウルマンによる渾身のパフォーマンス
『ザ・ブレイベスト・マン・
イン・ザ・ユニバース』
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1960年代にサム・クックのレーベルからグループとしてデビュー、「ルッキン・フォー・ア・ラヴ」やストーンズでも有名な「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ」がヒット。その後、ソロのヴォーカリスト、ギタリスト、さらにソングライターとしても才能を発揮、「ウーマンズ・ガッタ・ハヴ・イット」「イフ・ユー・シンク・ユー・アー・ロンリー・ナウ」など多彩なヒットを放ってきた。映画『110番街交差点』のサントラは、タランティーノも自作に引用、若いDJからもリスペクトされ続けている。さらに今年はホーン・セクションも新たに加わり、パワーアップしてお届け!すべての音楽ファン必見の貴重なステージになること間違いなし!
■ 2012年6月6日発売 / 2,490yen(tax in) / BGJ-10151 詳細・購入はこちらから
来日公演情報
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