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<インタビュー>TAKUMA(10-FEET )、映画『ゴールデンカムイ』の主題歌「壊れて消えるまで」に結実した10年越しの衝動

Interview & Text:西廣智一
Photo:筒浦奨太
10-FEETのニューシングル「壊れて消えるまで」がリリースされた。本作は3月13日全国公開の映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』の主題歌であり、バンドが持つエモーショナルさやエネルギッシュさが映画の世界観と見事にリンクした、王道のロックチューンに仕上がっている。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』での「第ゼロ感」以降、デジタル色の強いダンサブルな楽曲が続いていたが、なぜこのタイミングにTAKUMA(Vo./Gt.)からこうした楽曲が生まれたのか。そして、来年結成30周年を目前に迎える今、彼はどんなことを思うのか。時に真摯に、時に冗談を交えながら本音を語ってもらった。
10年前から手を加えながら、とことんこだわったロックチューン
――今回『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』主題歌のお話をいただいたとき、TAKUMAさんは率直にどう思いましたか?
TAKUMA:めちゃくちゃ『ゴールデンカムイ』のファンだったので、すごくびっくりしました。前回の映画(2024年公開の『ゴールデンカムイ』)が僕らの友達でもあるACIDMANが担当していたので、「次の主題歌はロック系にこうへんかもしれんな、シンガーソングライター系かな」とか思っていましたし、少なくともご近所のバンド仲間の俺らんとこにはこうへんやろなぐらい思ってたので、めちゃくちゃ嬉しかったですね。
――そもそもTAKUMAさんが最初に『ゴールデンカムイ』を知ったきっかけは?
TAKUMA:ヤンジャン(『週刊ヤングジャンプ』)の原作はずっと読んでたので、そこですね。最初は「こんなマンガ、始まったんや」って思いながらヤンジャンをめくっていたら、わりと戦いのシーンもあって、そういう場面は一貫してシリアスなんですけど、そんな中に「めっちゃギャグやん」みたいな描写もいっぱいあるじゃないですか。その場面がおもろいなと思って、気がついたら毎週読むようになっていました。で、ギャグに引っ張られて読んでいると、シリアスな場面もめちゃくちゃ面白く感じるようになって。背景はめっちゃシリアスで、悲しくて辛辣やったりするんですけど、なのにたくさんのギャグとか絵のうまさとかかわいさを交えながら、バックグラウンドの悲しみとかシリアスさを軽減させて、どんどん物語の先に連れていってくれるのは本当にすごいなと思って読んでいました。
――TAKUMAさんの中で推しキャラっていますか?
TAKUMA:尾形百之助とかいいですよね。めっちゃシリアスなんですけど、「チタタプ」ってボソッと言ったり、冷徹な感じやけど1回仲間になったりとか。惹きつけられますね、あのキャラには。
――改めて、今回のお話を受けて主題歌を制作することになり、まずTAKUMAさんの中でどんなことを考えましたか?
TAKUMA:お話をいただいたときに、『THE FIRST SLAM DUNK』の「第ゼロ感」を聴いてええやんと思ってくれたのか、それともわりと前から10-FEET自体のことも僕らの楽曲についても知っていてくれてオファーくれたのか、どういう経緯でオファーされたのかわからなかったので、「第ゼロ感」の系譜を受け継いだ4つ打ち主体のダンサブルでミクスチャーな曲と今回の「壊れて消えるまで」という2曲のデモをお渡ししたんです。そうしたら、「デモの段階で完成してるじゃないですか。絶対にこっちでしょ!」みたいなテンションで「壊れて消えるまで」を選んでくれはったという話をうちらの担当から聞いて。 「ということは、うちらの昔の曲とかも知ってはるんかもしれんな」ということで、僕もめちゃくちゃ嬉しかったですね。
――先方的にも、メンバー3人のみで音を鳴らすエモーショナルなロックを求めていたということだったんでしょうね。というのも、僕はひと足先に映画のほうを拝見させてもらったんですが、エンドロールでこの曲が流れてきたときの親和性の高さに「これだ!」と納得したんですよ。
TAKUMA:そうなんですか。僕、現時点(※取材は2月初旬実施)ではまだ映画を観れてないので、めっちゃ気になります。どんな感じなんやろ。
10-FEET - 壊れて消えるまで(映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』主題歌)
――そもそも、「壊れて消えるまで」は映画のために制作した曲だったんですか?
TAKUMA:実は、この曲のいくつかのパーツは10年前ぐらいからあったんですね。でも、そのパーツをどう曲にするかっていうところでなかなか納得いくものができなくて、「もっと良くなるはずや」って言っているうちに10年ぐらい経っちゃったんです。それこそ、この曲のBメロも最初は別の曲やったんですよ。そうやっていくつかあったパーツがいろいろ手を加えていく中で、最終的に合体しちゃって「わっ、1曲になってしもうた。勿体ない!」って(笑)。でも、これやったら納得いくなという形になったので、採用してしばらくキープしておいたんです。それが確かコロナ直後ぐらいやったかな。時期的には「第ゼロ感」とわりと近かったんですよ。
――そうだったんですね。
TAKUMA:ただ、当時は「その向こうへ」とか「蜃気楼」とか「ヒトリセカイ」っていう、「壊れて消えるまで」に近いタイプで、ライブでバンバンやっている曲があったので、しばらくはこういうのはいいかなとか思っていた時期で。しかも、「第ゼロ感」が映画に採用されたタイミングやったから、これは無理に10-FEETでやらんでもいいかなと思って、ソロ活動の中でやろうと考えていたんです。その後、ウエノコウジさんの生誕祭……クハラカズユキさんがドラムでウエノさんがベースで、僕がギターボーカルとしてゲストで呼ばれて、ミッシェル(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)の曲とか10-FEETの曲をいくつかカバーしようということになって。「そういや、その場に合いそうなカッコいい曲があるんですよ」と言って、「壊れて消えるまで」というタイトルも決まっていないデモの状態の曲を持っていって一緒に演奏したりもしたんです。そうしたら今度は『ゴールデンカムイ』の話があって、プレゼンにこの曲を出したらすごく反応が良かったのと、うちのドラムのKOUICHIが「今、絶対にこれをやるべきや!」とすごく興奮しながら伝えてきたので、「それやったら10-FEETでやろうか」ということになったわけです。
10-FEET - 第ゼロ感(映画『THE FIRST SLAM DUNK』エンディング主題歌)
- 「作品に寄せることも忘れ、120%集中して作った歌詞」
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リリース情報

シングル「壊れて消えるまで」
- 2026/3/18 RELEASE
<初回生産限定盤(CD+DVD)>
UPCH-89633 2,970円(tax in.)
<通常盤>
UPCH-80636 1,210円(tax in.)
購入はこちら
公演情報
【10-FEET “壊れて消えるまで” ONE-MAN TOUR 2026】
2026年5月25日(月)大阪・Zepp Osaka Bayside
2026年6月2日(火)宮城・仙台GIGS
2026年6月11日(木)広島・広島BLUE LIVE
2026年6月15日(月)香川・高松festhalle
2026年6月19日(金)北海道・Zepp Sapporo
2026年6月23日(火)新潟・新潟LOTS
2026年8月15日(土)富山・クロスランドおやべ
2026年8月19日(水)群馬・高崎芸術劇場 スタジオシアター
2026年8月26日(水)神奈川・KT Zepp Yokohama
2026年9月2日(水)愛知・名古屋COMTEC PORTBASE
2026年9月10日(木)福岡・Zepp Fukuoka
2026年9月16日(水)東京・Zepp Haneda (TOKYO)
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作品に寄せることも忘れ、120%集中して作った歌詞
――過去に作った曲の断片を、数年後に振り返って使うことって結構あるんですか?
TAKUMA:もちろんです。いいなと思ったネタは1曲に仕上げようと何回もトライしていて、大体は1、2ヶ月で完成することが多いんですけど、この曲はすごく高望みしていたというか。「いやいや、もっといけるはずやろ?」ってとことんこだわったろうと思うぐらい、1つひとつのメロディが生まれた瞬間からめちゃくちゃドキドキしたから、あのドキドキを超える曲になるまで絶対妥協したらあかんなって、ずっと思っていました。
――それだけ光るものがあって、本当に簡単に済ませるよりはハードルを高くして、とことん時間をかけて磨きまくろうと。これまでもそういうふうに向き合った曲ってありましたか?
TAKUMA:「太陽4号」も結構時間がかかったかな。Aメロは2011年の大震災のときに思い浮かんだロメディですから、だいぶ時間がかかりましたね。ただ、「太陽4号」に関しては今でも十分いい曲なんですけど、自分があれをパッと思いついたときのことを考えたら、「いやいや、もっとこうしなあかんかったかもしれない」みたいな思いが常にあるので、そういう思いもあって今回はよりこだわったのかもしれないです。
――なるほど。「壊れて消えるまで」は全編サビみたいなキャッチーさがあるので、複数のネタをひとつに合体させたというお話を聞いて非常に納得しました。
TAKUMA:ありがとうございます。確かに、完成したときに「サビが2つぐらいあるな」とか「AメロもあんまりAメロらしくないな、サビぐらい目立っているな」とか、僕も思いました。ただ、そういう曲って聴きどころがわからんぐらいとっ散らかってしまうことが多いので、サビみたいな要素が2つ3つ集まった時点でボツになることとかも多いんですよね、素晴らしすぎるみたいな感じで。でも、今回はめちゃくちゃ散らかりそうなパーツや目立つパーツが集まったのに、ちゃんと1本の物語として成立されることができたのは、個人的にもすごく気持ちよかったです。

――ひとつの楽曲として成立させる上で、歌詞の重要性も大きかったと思うんです。特に「壊れて消えるまで」は映画のタイアップということもあり、物語に寄り添った作詞を意識したのかなと思いますが。
TAKUMA:実は、映画の話が決まってから書いた歌詞って、2番の何行かぐらいなんですよ。あとはほとんど、めちゃくちゃ前から書いていた歌詞だったんです。悲しみとかうまくいかなかったことが無数にあって、「でも明日もライブあるしな」と思いながら活動している自分がいる一方で、『ゴールデンカムイ』の杉元(佐一)くんもアシㇼパさんももめちゃめちゃ悲しい過去がありながらもギャグを交えながら、今日も明日も楽しく冒険している。そういう共通点があったので、うまくハマるんじゃないかなと思っていました。そういった点も含めて、『ゴールデンカムイ』チームの皆さんがすごく喜んでくれましたし、この曲に対する感情をあらわに伝えてくれた。そういう事実を受けて、この曲を自分が納得いく素晴らしい状態に完成させることだけに120%集中してやろうと思ったんです。僕はタイアップ曲のとき、いい意味でそうじゃない時もあるんですけど、でも今作みたいにその作品に寄せて曲を作ることも好きなんですけど、今回は寄せることも忘れて作るぐらいじゃないとあかん、でないと『ゴールデンカムイ』チームの熱い思いに応えられへんし、寄せることを忘れるぐらい一生懸命この曲を完成させたら自然と作品に寄っていくと思ったので、一心不乱に自分が思う制作をしました。
――そうだったんですね。実は、歌詞を読んだときに「どのキャラクターの目線なんだろう?」といろいろ考えてみたんです。杉元目線でもあり得るし、アシㇼパ目線でも全然あり得る物語だけど、でもおっしゃるように日常を生きている僕ら自身に対しても当てはまる。「生きる」っていうことに対して誰もが感じることと符合するから、聴いた1人ひとりのテーマ曲にもなると。納得しました。
TAKUMA:嬉しいお言葉です。ありがとうございます。
――CDシングルとしても、今作は「壊れて消えるまで」のほかにテレビアニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』第2クールオープニング主題歌「スパートシンドローマー」のシングルバージョン、そしてDaigasグループ創業120周年記念CMソング「我主我主我主〜Oh!Soccer!〜」と本当にバラエティ豊かな3曲が揃いました。前作『helm’N bass』(2024年)も収録された3曲すべてにタイアップが付いていて、それぞれ色が違った楽曲でしたけど、シングルを制作する際に収録される2曲3曲においてどれもテイストの違うものにしようとか、そのへんってTAKUMAさんの中でどこまで意識的ですか?
TAKUMA:いや、もう1曲1曲集中して制作しているだけなので、最終的にシングルの中身がどうなるかまでは考えてないですね。たまに1曲に集中しすぎるあまり、「次の曲、こんなんどう?」って題材を書いたときにメンバーから「それ、前回とそっくりやん」って突っ込まれたりすることもあるぐらいですから(笑)。
10-FEET - スパートシンドローマー(アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』第2クールオープニング主題歌)
――そういう突っ込みがある結果、同じタイプの曲が続かないと。
TAKUMA:そこはメンバーのおかげかもしれないですね。助かってます(笑)。
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シングル「壊れて消えるまで」
- 2026/3/18 RELEASE
<初回生産限定盤(CD+DVD)>
UPCH-89633 2,970円(tax in.)
<通常盤>
UPCH-80636 1,210円(tax in.)
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【10-FEET “壊れて消えるまで” ONE-MAN TOUR 2026】
2026年5月25日(月)大阪・Zepp Osaka Bayside
2026年6月2日(火)宮城・仙台GIGS
2026年6月11日(木)広島・広島BLUE LIVE
2026年6月15日(月)香川・高松festhalle
2026年6月19日(金)北海道・Zepp Sapporo
2026年6月23日(火)新潟・新潟LOTS
2026年8月15日(土)富山・クロスランドおやべ
2026年8月19日(水)群馬・高崎芸術劇場 スタジオシアター
2026年8月26日(水)神奈川・KT Zepp Yokohama
2026年9月2日(水)愛知・名古屋COMTEC PORTBASE
2026年9月10日(木)福岡・Zepp Fukuoka
2026年9月16日(水)東京・Zepp Haneda (TOKYO)
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おじいちゃんがヒット曲を出すってバリバリカッコいい
――気づいたらCDシングル2作連続で、収録された全曲にタイアップが付いているわけですが、それって「第ゼロ感」を機に10-FEETの楽曲がより幅広い層に届いた結果でもあり、それ以前から10-FEETのことを知っている企業の方、「第ゼロ感」をきっかけに10-FEETの魅力に気づいた企業の方がご一緒したいと思うようになったからでもあると思うんです。こういう現状に対して、TAKUMAさんは今どんなことを感じていますか?
TAKUMA:そりゃめちゃくちゃ嬉しいですよ。ほんま、昔だったらありえへんことですし。でも僕、自分の夢というか……30代ぐらいのときからスキャットマン・ジョンを目指しているんです。
――「孫に自慢できるぐらいのいい歳になってヒットしたことが、めちゃくちゃカッコいい」と、以前のインタビューでもおっしゃっていましたよね。
TAKUMA:そうです。あと、演歌で「孫」という曲をヒットさせた大泉逸郎さんも、お年をめしてからじゃないですか。おじいちゃんがヒット曲を出すってバリバリカッコいいなと思って、それをロックで実現させたらめっちゃカッコいいやんけと思ったんです。なので今50歳になって、映画やアニメを通じて子供たちにも届けられる楽曲をやらせてもらえているのは、感無量というか本当に嬉しいし、夢を叶えてもらっているような気持ちなんです。なので、今後もいろいろオファーしてもらえるように精進していきたいなって思いますね。

――僕はTAKUMAさんよりもちょっと年上ですが、僕らが10代の頃ってロックがそういうタイアップの世界に呼んでもらえることが、まだ少なかったですし、ロック自体の市民権も今ほどではなかったですよね。だけど、今は当たり前のようにロックがドラマやアニメの主題歌として流れてくる。ロック自体が成熟したのはもちろん、僕らと同じように10代からロックに触れてきた世代がいろんな企業において、自身の力を発揮できるポジションに付くことが増えたのも大きいんでしょうかね。
TAKUMA:確かに、それは大いにあると思います。
――と同時に、僕らが子供の頃に聴いていたロックミュージシャンの多くは、60代70代になった今も第一線で活躍している。そう思うと、TAKUMAさんがここから10年後、20年後にもヒット曲を生み出している未来って、想像に難しくないと思うんです。
TAKUMA:ありがとうございます。おっしゃるように、諸先輩方がいろんな未来を見せてくれているので、僕も希望を持てますし、今10-FEETを聴いてくれているみんなにとっての希望にもなれるのかなと。
――昨年50歳という節目を迎えたTAKUMAさんですが、バンド始めた頃に思い描いていた50代とのギャップを感じることってありますか?
TAKUMA:いや、ギャップも何も、バンドマンなんて不摂生の多い生活なので、30代か40代で辞めてるやろなと思ってましたし、下手したら他界してるんちゃうかなと思ってましたから(笑)。
――なぜここまで続いたんでしょうね。
TAKUMA:それはもう、ライブができる環境があったということと、メンバーも幸い元気なままで、初期の頃は年間多い時は100本前後ライブする活動をずっと続けてきたから、今みたいに「60本から80本くらいやったら楽勝や」って感覚になれているのも大きいんでしょうね。
――年齢とともに、体力面でキツいと感じることは?
TAKUMA:絶対に落ちているとは思いますよ。もちろん、部分的に体を壊したりするのはありますけど、あんまりキツいなとは感じないので、そこは気力とかメンタルによるものなのかなと。そのへんがキープできている限りは大丈夫なんじゃないですかね。
――バンドとしては来年、結成30周年を迎えますものね。
TAKUMA:ほんまですね。僕らの世代なんて、バンドは2年、長くて4年で辞めるもんでしたから、そう考えるとよう続いていると思いますよ(笑)。

――昨年、氣志團の綾小路翔さんとお話したとき、「今も残っていて、全国のフェスでレギュラー的に出ている同世代のバンド」としてマキシマム ザ ホルモンや10-FEETの名前を挙げていて。3組とも1997年結成ですが、30年近くにわたり独自の道を突き進んできましたよね。
TAKUMA:年齢とキャリア考えると、氣志團もホルモンも本当すごいなと思いますよ。ただ、僕らは結成当初、僕がピンボーカルやったりドラムをちょっと叩いたり、ベースをやったりとかしていて、今みたいなギターボーカルでスリーピースになったのはギターの人が辞めちゃったから、自分が弾かなしゃあないな、みたいな流れから。周りにはテクニックやセンスがあるバンドばかりやったから、自分らはレベルが低くて目立っていたんですよ。幸いその下手さをNAOKIやKOUICHは気にしてなかったけど、僕はギターが不慣れやから一番下手なくせにめっちゃ気にしていたんで、「こんなメンツと対バンしていいんかな」って思いながらライブをしていて。なので、その下手なことや自覚がないことへのコンプレックスが軸にあったんです。実力がない中で、どうやってこの人らと肩を並べて戦っていくのかをずっと考えてましたし、今も考え生きているので、常に「せめていい曲を作りたい」とか「せめてライブは激しくしたい」とか「気の利いたおもろいギャグでも言えな」とか、そういう思いがものすごく強いんですね。
――なるほど。
TAKUMA:で、氣志團とホルモンの話を受けて、僕らがこの年齢、このキャリアになっても残っている理由って何だろうと考えたんですけど、氣志團ってめちゃめちゃ自虐するじゃないですか。ライブの8割ぐらいが自虐ギャグでできていて、それがめっちゃおもろいんですよ。自虐を超えて、最終的にみんなをおもろくハッピーにさせてくれるんです。翔やんも「自分は歌がうまくないから、『俺なんかが歌っていていいのかな、申し訳ないです、すみません』という自覚のもとやっている」って言ってるけど、氣志團の歌声って翔やんしか考えられへんし。一方、マキシマム ザ ホルモンも……僕は昔から知ってるんですけど、きっと根強いコンプレックスがそれぞれにあって、けどそれを逆刃刀みたいな武器にしたり、時にはネタにしたりして、短所を無理やり長所に変えて遊んだりする一面があるじゃないですか。
――10-FEETも含め、皆さん自分の欠点や弱さを自覚していると。
TAKUMA:そう。だからこそ長生きできたんかなと、今聞いていてちょっと思いました。変な話ですけどね(笑)。
――ある意味では、すごく日本的な価値観のロックバンドなのかもしれませんね。
TAKUMA:ああ、なるほど。戦争で負けた国ですからね。やっぱり戦争に勝った国のロックやヒップホップはもっとマッチョですし。
――そう考えると、今回の「壊れて消えるまで」という楽曲もそのモードとリンクするものがあるなと思いました。
TAKUMA:確かに繋がりますね。僕ら日本人って欧米みたいな「どうだ、俺は強くなっただろ」っていうメッセージよりは、弱い一面とか悲しい過去が見え隠れするものに惹かれることが多い気がするので、この国に住んでいる人に合っているのかもしれないですね。
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シングル「壊れて消えるまで」
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