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<コラム>3月に待望のジャパンツアーが迫るトッド・ラングレン。本人コメントとともに名盤を振り返る。

Text:Kyoko Sano(Do The Monkey)
Photo:cherry chill will.
昨年のビルボードライブ公演から1年。【Billboard Live presents Todd Rundgren Japan Tour 2026】で、トッド・ラングレンが再び日本へ帰ってくる!ビルボードライブが毎月発行しているフリーペーパー「bbl MAGAZINE」首都圏版の3月2日発行号では、トッド自身から届いたジャパンツアーに向けてのメッセージや、現在のライブの姿勢についての最新コメントを掲載する。
今回は本編より一足先に、トッドのライブをさらに楽しめる必聴アルバムと重要プロデュース作品の特集を公開。トッド本人のコメント入りで紹介しながら、ロック界の鬼才にしてレジェンドの魅力を探る。
【Todd’s Albums】
卓越したメロディメーカーでありながら、実験性に富んだ作風も併せ持つ異能のアーティスト、トッド・ラングレン。その音楽性はポップ/ロック/ソウルを軸に、プログレッシブ・ロックからテクノまでと実に幅広い。1968年にナッズでデビューしたトッドは、1970年にソロ・キャリアをスタート。3作目の『Something / Anything?』からは、「I Saw the Light」「Hello It's Me」が大ヒット。『A Wizard, A True Star』、『Todd』、『Hermit of Mink Hollow』などの傑作をリリースしながら、ユートピアでも活躍。以降もその旺盛な創作意欲は衰えず、自身の声を多重録音した『A Cappella』、ソウル色の強い『Nearly Human』、近年では、ポップなトッドが復活した『Liars』、ドナルド・フェイゲン、ダリル・ホールらが参加した『WHITE KNIGHT』などの力作を発表している。昨年のツアーは、自身のオールタイム・ベストとも言えるセットリストだったが、今回のジャパンツアーでも、珠玉の名曲やレアなアルバム収録曲、そしてユートピアのナンバーまで、惜しみなく披露してくれるに違いない。
Something / Anything?(1972)
「私のキャリアの礎であると共に、ずっと背負い続けている重荷みたいなものでもある。いまだにこれが私の最後のアルバムだと思ってライブに来る人もいるんだ。」
Todd(1974)
「今の自分の音楽的な頭の中を、より正確に表現しているのはこっちのアルバムかな。あっちに行ったり、こっちに行ったりするけどね。ヒット曲は少なめだけど、ファンのお気に入りはたくさん入っている。」
A Cappella(1985)
「古巣ベアズヴィル・レコードでのラスト・アルバム。一人で作るのは大変だったけど、11人編成のコーラスと一緒にツアーに出るのは最高にやりがいがあったよ。」
Liars (2004)
「ハワイに引っ越してから初めて本格的に作ったアルバム。前作から5年以上経っていたね。とにかく収録時間が長いのと、日本盤だけ別バージョンのジャケット(イースターバニーが何か、誰も知らなかったんだ)ことは特筆するに値するね。」
Todd Rundgren's Utopia / Utopia(1974)
「当時、ギターの弾き方を忘れかけてる気がして、プログレ・ロックのバンドを始めたんだ。1曲目は延々と続く長いライブ演奏で、このアルバム以降、ライブもまさにこんな感じになっていった。」
Adventures In Utopia / Utopia(1979)
「バンドは最終的にパワー・ポップのカルテットに進化したんだ。このアルバムは、本当は僕らが主演するはずだったテレビ番組のサウンドトラックになる予定だったけど、その番組は結局作られなかったんだ。」
【Albums Produced by Todd】
トッドはアーティストとしてのみならず、プロデューサーとしても数多くのアルバムを手がけている。ナッズ解散後、ボブ・ディランのマネージャーであるアルバート・グロスマンが設立したベアズヴィル・レコードに迎えられ、ソロと同時にプロデューサー/エンジニア活動を開始。スパークスの前身にあたるハーフネルソンや、ビートルズの弟分バンド、バッドフィンガーなどをプロデュースし、1973年のグランド・ファンク(・レイルロード)『We're An American Band』は全米1位を獲得。70年代にはダリル・ホール&ジョン・オーツ『War Babies』、ニューヨーク・ドールズのデビュー作、ミートローフのアルバムなどで“スタジオの魔術師”の異名を確立。“パンクの女王”、パティ・スミスとは70年代初めから交流があり、プロデュース作こそ『Wave』だけだが、2021年にトッドが「ロックの殿堂」入りした時のプレゼンターもパティが務めた。80年代には、ザ・サイケデリック・ファーズやチープ・トリックも手がけたが、最も話題となったのはXTCの『Skylarking』。メンバーとの確執が取り沙汰されたものの、当初アルバム未収録だったシングルB面曲「Dear God」がカレッジ・チャートでヒット。日本では高野寛やレピッシュのプロデュースでも知られている。70〜80年代のスタジオ・レコーディング黄金期に、トッド・ラングレンがプロデューサーとして量産したアルバムからもトッドの異能ぶりを確かめてほしい。
War Babies / Daryl Hall & John Oates(1974)
「私が手掛けた初期のプロデュース作品。同時に、彼らがアトランティック・レコードをクビになるきっかけにもなった作品。でも、長い目で見れば、彼らにとってはかすり傷にもならなかったね。」
Wave / Patti Smith Group(1979)
「パティとはこのアルバムの制作前から何年も友人だったんだ。彼女はこのアルバムの後しばらく引退するつもりだったから、その前に一緒にアルバムを作る機会があって本当によかった。」
Skylarking / XTC(1986)
「このアルバムの制作にまつわる混乱については、もうみんな聞いたことがあると思う。もし、ある大学のラジオ局が“神様”についての曲(Dear God)を気に入ってかけてくれなかったら、そのままひっそり消えてしまった作品だったかもしれないね。」
公演情報

Billboard Live presents Todd Rundgren Japan Tour 2026
2026年3月23日(月)
東京・NHKホール
開場18:00 開演19:00
2026年3月25日(水)
大阪・Zepp Namba
開場18:00 開演19:00
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