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<インタビュー>音楽プロジェクト「THE BUSKER ORIGINS」が始動――クリープハイプが語る「THE BUSKER」の嗜み方

Interview & Text:小松香里
2020年に誕生したアイリッシュウイスキー「THE BUSKER IRISH WHISKEY」。2016年にアイルランド南東部カーロウ州で創業したロイヤルオーク蒸留所が手掛けるもので、バーボン樽・シェリー樽・マルサラワイン樽の3種を贅沢に使用。アイリッシュウイスキーならではのトロピカルフルーツのフレーバーが堪能できる。華やかなフルーツのアロマと柔らかな甘味があり、なめらかでとろりとした口当たりが評判を呼び、発売から1年足らずで世界的な賞をいくつも受賞したことでも注目された。さまざまな飲み方で楽しめるウイスキーだが、ハイボールやストレートやオンザロック、カクテルに特に合う。「THE BUSKER」には「大道芸人」という意味があり、いくつもの野外フェスで「THE BUSKER」を使ったカクテルが提供されるなど、音楽との親和性も抜群だ。
そんな「THE BUSKER IRISH WHISKEY」が新たに立ち上げた音楽プロジェクトが「THE BUSKER ORIGINS」。その始動を記念し、8月8日には東京・下北沢でクリープハイプによる一夜限りの野外ライブが開催されたばかりだ(ライブレポートはこちら)。ここでは、ライブが行われる前のメンバー全員に心境を伺った。
「『THE BUSKER』は“そっと寄り添う”ウイスキー」
――BUSKERのイベント「THE BUSKER ORIGINS」と組んでストリートでアコースティックライブを行う企画についてどう思いましたか?
尾崎世界観(Vo./Gt.):お話をいただけて本当に嬉しかったです。クリープハイプとしてストリートでライブをやるのは初めてなので、どういう空気になるのか正直まだ想像がつかない部分もありますが、すごく楽しみです。
クリープハイプ -「ナイトオンザプラネット」(Acoustic ver.)『THE BUSKER ORIGINS』
――ストリートライブ自体の経験は?
尾崎:中学生の頃、友達とやっていました。街に飛び込むような感覚があって、始める前の緊張感も含めて“度胸試し”のようでした。
小泉拓(Dr.):前にやっていたバンドで渋谷でやったことがあります。演奏しようとしたら警察が来てしまったんですが、1曲だけやらせてもらえて。ほとんどの人は素通りでしたが、外国人の方が熱心に聴いてくれて、終わったあと握手してくれたのを覚えています。
長谷川カオナシ(Ba.):僕は高校時代、アカペラグループでやったことがあります。珍しい編成だったので割と注目してもらえました。その後、路上でよくやる人と知り合って「サビだけ繰り返して人が立ち止まったら1曲やるのがコツ」と教えてもらったこともありました。ライブハウスとは全然違う世界だなと思いましたね。
小川幸慈(Gt.):僕自身は経験がないんですけど、新宿駅の東南口あたりでよく見かけますよね。オケを流しながらギターを弾く人とか、それぞれ独自のスタイルがあって面白いなと思います。今回、自分たちがその場に立つ側になるのはすごく楽しみです。

――「THE BUSKER」やアイリッシュウイスキーにどんな印象を持っていますか?
尾崎:アイリッシュウイスキーの少し癖があるところが好きなんですが、「THE BUSKER」は比較的飲みやすくて、日本のウイスキーにも近い印象です。映画を観たりしながら一人で飲む時でも、誰かと話しながら楽しく飲む時でも、邪魔せず寄り添ってくれる。何かをしながら飲むのにぴったりですね。
小川:そうですね。食事と一緒に自然に飲める感じがあります。
長谷川:僕たちはツアーが多いんですが、ホテルで一人飲む時にちょうどいい。すっきり眠れそうな感じもします。
小泉:単純に美味しいし、「THE BUSKER」って言いたくなるんですよ(笑)。
――「THE BUSKER」に合うクリープハイプの楽曲を一曲挙げるとしたら?
長谷川:「ナイトオンザプラネット」です。静かな夜のイメージが強い曲で、自分が飲みたいシチュエーションと重なります。
小川:僕は「I」。暗すぎず明るすぎないテンポ感が、ハイボールを飲んで力が抜けていく感じに合うと思います。
尾崎:「本当なんてぶっ飛ばしてよ」ですね。跳ねるリズムも相まって、「THE BUSKER」は飲みやすいのでついつい進んでしまいそう。
小泉:「5%」。アルコール5%くらいが僕にはちょうどいいから(笑)。

「新曲「ざらめき」に込めた“ずれた夏”」
――新曲「ざらめき」はどんなイメージで作りましたか?
尾崎:いわゆるわかりやすい“夏”ではなく、クリープハイプらしい少しずれた夏を描いた曲です。定番の夏以外にも、いろんな夏があると思うので。
――歌詞の<ダサい恋>というフレーズが印象的でした。
尾崎:聴く人にそれぞれ想像してほしいんです。僕自身はダサい恋をしたことがないので(笑)。
小川:かっこいい恋しかしてないの? すごいね(笑)。
長谷川:ギターのリフが水のようなイメージで、歌詞とも不思議なくらい合っていて。打ち合わせはしていないのに、完成版を聴いたらぴったりで驚きました。
小川:音色はしっとりとした質感を意識しました。夏の夜の雰囲気にすごく合うと思います。歌詞がギターに引っ張られたんじゃないですか?
尾崎:そうかもしれない(笑)。

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