Special
<インタビュー>Travis Japan まだ見せたことのない姿で今年も日本全国&世界を驚かせる
Interview: 永堀アツオ
Text: Mariko Ikitake
Photos: 興梠真穂
Travis Japanは2025年も、日本そして世界へと活動の場を広げ、グローバルに挑戦し続ける。まず国内では、Billboard JAPAN Hot Albumsで1位に輝いた、昨年12月4日発売の2nd アルバム『VIIsual』を引っ提げて全国8都市をまわるツアー【Travis Japan Concert Tour 2025 VIIsual】を1月から開催中。今夏には自身2度目のワールドツアーでアジアとアメリカをまわる予定だ。
そして、早くも新曲をリリースしたTJ。メンバーの宮近海斗と葵わかながW主演を務めるテレビ朝日系オシドラサタデー『ホンノウスイッチ』の主題歌「Say I do」は、ダンスを武器に世界に挑戦してきたTJが、その武器を封印した甘くストレートなナンバーで、松倉海斗の初主演ドラマであるABCテレビドラマL『トーキョーカモフラージュアワー』の主題歌に起用されている「Tokyo Crazy Night」は、打って変わって、クールでレトロな雰囲気を醸し出している。今までにない新しいTJの姿にファンも驚くはずだ。切磋琢磨する姿が印象的な6人に、楽曲が持つ魅力、世界6都市をまわったワールドツアーを経て得た気づきを語ってもらった。
左から:松倉海⽃、吉澤閑也、七五三掛⿓也、宮近海⽃、中村海⼈、松⽥元太
──昨年の秋に行われた初のワールドツアー【Travis Japan World Tour 2024 Road to A】の感想から聞かせてください。
吉澤閑也:1stアルバム『Road to A』を引っ提げて、世界6都市をまわらせていただいたんですけど、海外に住んでいるファンの方との交流を深められたし、なかなかできることではないので、すごくありがたい経験をさせてもらったなって思いました。決して大きな会場ではなかったんですけど、そのステージならではのTravis Japanの良さを見せられたことも嬉しかったし、現地の言葉を学びながら、とても楽しくまわれたツアーになりました。
七五三掛龍也:初めての挑戦だったので、もちろん楽しみもあったんですけど、どんな感じになるんだろうっていう不安も同じくらいあって。でも、実際にステージに立ってみたら、めちゃめちゃ盛り上がってくれたし、声もたくさん出してくれました。MC中に現地の言葉も教えてもらったりして、すごく学びの多いワールドツアーでした。
宮近海斗:2022年10月に全世界配信デビューしてから、やっと叶ったワールドツアーだったので、いろんな期待や不安を持ち合わせながら飛行機に乗りました。僕たちも経験したことがない初めてだらけの環境でしたが、自分たちが築いてきたエンタメと、ファンの人たちがつけてくれた自信を持ってステージに出て、何よりもエンターテインメントで繋がれるって素晴らしいなと思いました。これを職業にできている自分たちはすごく恵まれているって感じましたし、足りない部分もあったけれども、すごく実りのあるツアーになったかなと思います。
松田元太:7人で目標にしていたワールドツアーを経験して、やっぱり楽しいこともあれば、難しいと思う部分も多々ありました。でも、メンバーが言った通り、いろんな経験を得ることができたし、それがまた、自分たちを強くさせてくれる経験ばかりだったんですね。ステージ上もそうですけど、一緒についてきてくれたファンやスタッフの方々、いろんな人たちのサポートを得て、自分たちのパフォーマンスを見せられたことにすごく感謝してますし、いろんな国で、それぞれの文化やご飯を直に体験できたことも嬉しくて。どんどん輪を広げながら、自分たちももっといい経験をしていきたいと強く思いました。
松倉海斗:僕らの夢でもあったし、大きく掲げてきた目標でもあったので、それが叶ってすごく嬉しかったです。国内ツアーに来られない海外のファンの方々からは、これまではSNSを通してレスポンスをもらっていたんですけど、現地で直接コミュニケーションを取れて、これだけたくさんの方が応援してくれているんだっていうことにも、あらためて気付けました。すごく素敵な機会だったと思いますね。
中村海人:ワールドツアーをしたことで世界の広さも知りましたし、待ってくれているファンがこんなにもいるんだって、肌で感じて。すごく楽しい時間が過ごせたのと同時に、言語をもっと勉強しなきゃいけないなとも感じましたね。

──宮近さんが「足りないものもあった」とおっしゃっていましたが、具体的にはどんな部分ですか?
松田:ダンスを武器にしているグループなので、そこは今でもすごく自信を持っているのですが、パフォーマンスの見せ方やお客さんの盛り上げ方の面では、もっといろんなアプローチの仕方があると思ったんですよね。グループをより大きく強く見せられる音楽作りや、パワーを込められるダンスとか、それぞれの武器をたくさん増やして、厚みを持たせられたらと思っています。
吉澤:「盛り上げる」ということに関しては、日本国内でも難しいことだったりするんです。人それぞれで盛り上がりどころも違うし、どうしたらテンションが上がるかも違う。それが世界となると、すごく難しい部分もあるんですけど、成長できる部分ですし、Travis Japanはみんな向上心があるグループなので、そこはあまり心配はいらないかなと。
中村:あとは、いろんな楽曲をもっと出していきたいです。僕たちは主に配信で楽曲をリリースしていて、CDよりはスピーディーに進められると思っているので、様々な楽曲にチャレンジして、いろいろな表現ができたらいいなと思っています。
──宮近さんはどうですか?
宮近:常に自分たちのことを完璧だと思ってるメンバーはいないし、ライブをするたびに何か課題が見つかって、増えていくものだとも思うんですね。完璧なエンターテインメントは存在しない。だからこそ、自分たちに自信を持って、そのときに出せる100%の力で挑戦してきました。足りないものをあげたらキリがないんですけど、1つあげるとしたら、対応力ですかね。どんな状況下でも環境のせいにせず、自分たちの最適解を導き出す力を付けていきたいです。昨年のワールドツアーは、国によって会場の形やバックステージも違いました。臨機応変が求められたんですけど、それはステージ上のことだけじゃなくて、チーム全体として、トータルでフレキシブルに動くことを求めていかないと、世界基準にはなれないのかなと。これは永遠の課題だと個人的には思ってます。
松倉:僕は「足りない」より「ここを伸ばしていきたい」っていうものに気づけたと思ってます。一番はやっぱり語学ですね。コミュニケーションを取るツールでもあるし、会話ができたらファンの方も喜んでくれるし、僕らも嬉しいから。
七五三掛:今は韓国の事務所でデビューを目指す人も増えてきているじゃないですか。僕らもワールドツアーなどをしていく中で、将来、海外出身の人たちが自分たちの事務所でアイドルに挑戦したいって思って日本に来てくれるぐらい、影響力のあるアーティストになっていきたいなと思います。
吉澤:いいこと言うね!
松田:確かに。俺もTJと一緒にアイドル活動したい。
松倉:もうしてるんだよ(笑)! みんなで一緒に世界に行こうって言ったんだから。

──(笑)。盛り上がる曲は国内外で違いますか?
松田:国外だったら、曲中に何か“かました”ムーブがあると瞬時に「イエーイ!」って盛り上がってくれるのが魅力的ですね。国内であれば、曲の頭や最後で拍手や歓声をいただけるのが嬉しいです。まだ経験は少ないですが、国によっての違いを肌で感じたので、そういう盛り上がりが多いパフォーマーになれるのも楽しみだなと思いましたね。
松倉:一緒に歌ってくれたり、踊ってくれたりしてくれたことがすごく印象に残ってますね。僕らも初めての試みだったので、ちょっと乗れるようなセクションを作ってみたら、体を揺らして踊ってくれたり、デビュー曲「JUST DANCE!」も熱唱してくれたり。いろいろな形があって、すごく素敵だなって。
──海外だからヒップホップやEDMで盛り上がるというわけでもないんですよね。
中村:それはグループによるものだと思うんですよね。グループが持つ音楽性が、そのグループの色だと思いますが、僕たちの場合、いろんな音楽に挑戦しているので、あんまりジャンルにはとらわれず、いろんな音楽が好きな人たちが集まってくれたらいいなと思いますね。
──初のフィジカルシングルとしてリリースされるダブルAサイドシングル『Say I do /Tokyo Crazy Night』もまた新たなジャンルに挑戦してますね。
中村:そうですね。「Say I do」はこれまでになかった楽曲をいただけた印象があって。好きな人に対してまっすぐに歌う曲は僕たちの中では多くはないので、そういう歌詞をいただけてすごく嬉しいですし、カラオケで歌いたくなるようなサウンドがすごくいいなって思っています。
宮近:王道のラブソングだよね。
吉澤:王道だね。歌詞も本当にグッとくるというか、キュンとするというか。
──どこでキュンとしましたか?
吉澤:最初からキュンとしました。
宮近:最初から? 早くない?
吉澤:〈ねぇ その瞳はPerfect〉ってカッコいいじゃん。サラッとそう言える人はいるかもしれないけど、もしも自分が女性だったらキュンとしちゃう。ロマンチックで大人っぽい感じがカッコいいなって思うし、「そんなこと言ってみたいな!」みたいな。
宮近:歌詞がストレートだよね。本当にまっすぐに伝わるラブソングっていうか。
吉澤:かつポップで、ハッピーな気持ちになるような音が使われているので、素敵だと思います。
七五三掛:俺も歌詞がすごくいいなって思ってる。〈会うたび灯る 胸のイルミネーション〉は、ファンの方々が僕らのライブに来てくれるたびに思ってくれてることなのかなって。みんなが共感できる部分もあるのかなと感じましたね。
松田:好きな部分で言うと〈君の喜怒哀楽の一部始終/僕だけは、知っていたくて〉かな。ポップでロマンチックで、ストレートなんだけど、僕だけは知っていたいっていう、ある意味、相手に対する可愛らしい感情が喜怒哀楽っていう四字熟語で入ってる。すごく温かくてストレートでカッコいい曲だと思うし、何と言っても宮近のドラマの主題歌を歌えることがメンバーとしても嬉しいですね。メンバーのいろんな魅力が詰まった曲を、いちメンバーとしてパフォーマンスできるなんて最高です。

──宮近さん、主演ドラマ『ホンノウスイッチ』で主題歌を担当する心境を聞かせてください。
宮近:お芝居のお仕事で主演もできることはめっちゃ嬉しいです。さらに主題歌はTravis Japanで、音楽で作品を彩るのは自分が憧れていたシチュエーションでもあったので、すごくよかったというのが素直な気持ちですね。このお仕事を始めて、TJでよかったって思えた瞬間のひとつだと思います。
──遅れてきた初恋をテーマとしたドラマのストーリーとも重なりますね。
宮近:そうですね。この歌詞を読むとドラマのシチュエーションが思い浮かぶし、すごくリンクしているのも感じます。愛する2人がいて、自分の心情も相手に伝えるメッセージも詰まってる。歌詞の中で展開があるのもかわいいなって思いますね。そんな雰囲気をTJが表現するのが新たな一面でもあって。こんな表現もできるんだっていう発見もあるから楽しいです。
──ミュージック・ビデオも撮影されたと聞きました。
松田:もう、ガチガチでお芝居したよね!
吉澤:お芝居っていうか、珍しく踊ってないよね。
松田:初めて(ダンスという)武器を捨てて、ドキドキ恋愛相談所っていう会社を立ち上げまして。そこで僕達は社員として働いていて、悩みを解決していくというストーリーです。
宮近:僕らが主人公じゃないんです。この曲も僕らが歌ってるからといって、僕らの曲ではなくて。恋人たちや、恋する気持ちを持ってる人が主人公で、今回のMVも恋愛を応援する相談所なので、僕らが応援する男の子が主人公です。そこがドラマともリンクしますし、この曲を聴いてくれるすべての方々が主人公なんだろうなって思っています。
中村:撮影は楽しかったですね。お芝居もさせていただいているメンバーもいるので、MVでもそれを発揮していると思いますし、コンセプチュアルな作品になったと思うので、ぜひ楽しんでほしいです。
──R&BバラードをTJがどう踊るのかも見たいですね。
宮近:実は愛知公演で披露しました。
吉澤:歌番組でも踊ります!
松田:ギャップがあってカッコいいよね。
七五三掛:ダンスプラクティスビデオも撮ってみたいという気持ちはあります。
吉澤:振付をs**t kingzのNOPPOさんがしてくださって、NOPPOさんが作るキャッチーさやノリも楽しんでもらえたらと思います。あと、TikTok版もね!
宮近:TikTokでも盛り上げていきたいよね。カップルで踊ってもらいたいです。
去年よりもパワーアップしたワールドツアーにできると思います(松倉)
──そして、もう1曲の「Tokyo Crazy Night」は松倉さんが主演を務めるドラマ『トーキョーカモフラージュアワー』の主題歌です。
松倉:主演を務めることも、Travis Japanが主題歌を担当するのも夢だったので、初めての連続ドラマでそれが叶って本当に嬉しいです。レトロ感漂うシティポップでめちゃくちゃカッコよくて、ドラマとマッチしてます。僕らが今までチャレンジしたことのないジャンルなので、ファンの方々は僕たちの新しい一面が見られるんじゃないかと。
松田:TJの楽曲ではあるんですけど、まちゅ(松倉)の良さがブワッと出るというか、必殺技のようなパワーを持ってる曲なんですよね。個人的に好きなのは、落ちサビの〈絡みあった心と体/Ah ah溺れるまで〉のまちゅのパート! あの感情表現にはもう、すごくしびれました。内に秘めているものが溢れ出しているし、Tokyo、Crazy、Nightのワード1個1個に魂が込められている感じが、TJにも、まちゅにも合ってて。お気に入り登録をしましたね。
松倉:へへへ。早いね。
吉澤:このあいだ、仕事場へ行くときに、まちゅとエレベーターが一緒で、ヘッドホンから「Tokyo Crazy Night」が聞こえて。「めっちゃカッコよくて好きなんだよね」って言ってました。
松倉:俺、リアルに普段でもリピートで聴いてる。
吉澤:本人も普段から聴いちゃうぐらいカッコいい魅力的な曲なんです。こっちはダンスビデオが出るんですけど、ジャズっぽい独特な振付で、それもめちゃくちゃカッコよくて。クセになると思うので、ぜひたくさん見ていただきたいです。
松倉:好きだから見ます!
宮近:ドラマでは、終盤の次に続く展開があるときに流れるんですけど、バタバタしていて、その疾走感を演出しているというか。物語との相乗効果で、次に駆け抜ける感じがあります。タイトル通りに、東京の夜を感じる曲でもあるので、それがドラマでも生きてて、めちゃめちゃマッチしてる。聴き応えもあるし、カッコいいナンバーってだけでは終わらない曲だと、すごく感じてます。

──いま、さらっと会話の中に出ましたが、メンバーのドラマもチェックするんですね。
宮近:はい、観てますね。
松倉:ありがとう!
──七五三掛さんはどう感じましたか?
七五三掛:俺はサビがすごく好きです。サビのメロディーと歌のリズム、後ろのサウンドがめっちゃ合ってて、歌いながら楽しくなっちゃうんですよ。カッコいい曲だから、カッコよくきめて歌わなきゃいけないんだけど、楽しくなっちゃうんだよね。
松倉:笑みがこぼれちゃうってこと? 確かに笑顔で歌う曲ではないね。
松田:笑顔はToo Muchだね。
七五三掛:うん。ファンの皆さんには、カラオケで歌うときはクールな表情で歌ってほしいですね。
中村:これまでの楽曲と違うから、ずっと僕らの音楽を聴いてくれているファンの皆さんには、僕たちがどう意識したのかが伝わると思う。
──現在、絶賛ツアー中ですが、先ほど、七五三掛さんからもあった通り、2度目のワールドツアーが決まりました。
松倉:去年の初めてのワールドツアーでたくさんの方が応援してくれていることを肌で感じたし、一度経験しているのは大きいと思うんですね。リハーサルの段階から、「一緒に歌えるセクションを作ろう」とか、そういう作り方ができるので、去年よりもパワーアップしたワールドツアーにできると思いますし、今年も感謝をたくさん届けたいです。
松田:今年もワールドツアーに挑戦させてもらえることに感謝ですし、去年得た経験を活かしながらTravis Japanのパフォーマンスをより多くの人に届けられたらいいなと思います。メンバーが主演するドラマの主題歌もリリースされるので、新たに増えた曲の魅力も伝えていきたいです。
宮近:国内ツアーでみんなからもらった想いや愛、僕らが見せたい・届けたいと思うパフォーマンスと素敵な楽曲たちをキャリーケースに入れて、フライトしていきたいと思います!
松倉:……何を言ってるの? 荷物検査で引っかかりそうだな。
七五三掛:あははは(笑)。たくさんのハッピーを広めたいですね。Travis Japanのパフォーマンス、エンターテインメントをもっと好きになってもらえるように、みんなで頑張って作っていきます。
吉澤:ワールドツアーや海外のイベントに出演させていただくたびに、「また会いたい」って思う人がどんどん増えて、ファミリーが増えていく感覚があるんですね。初めてライブに来てくださる海外のファンの方もいると思うので、そういう方たちもファミリーだと思えるように全力でパフォーマンスを届けて、「また来たいね」って思ってもらえるツアーにしたいし、僕たちも「また行きたいね」って思える空間を作りたいです。
中村:ワールドツアーで僕たちのパフォーマンスを現地のファンの方に届けられるのはすごく大きなことだと思ってます。やっぱり現地の熱量は肌で感じないとわからないことがあるので、僕たちも待ってくれている方たちと同じパワーでパフォーマンスしますし、ダンスや歌でその方たちを幸せにできたら嬉しいです。
リリース情報
ダブルAサイドシングル『Say I do/Tokyo Crazy Night』
2025/3/5 RELEASE
<初回T盤(CD+Blu-ray)>
UPCC-9011 1,980円(tax in)
<初回T盤(CD+DVD)>
UPCC-9012 1,650円(tax in)
<初回J盤(CD+Blu-ray)>
UPCC-9013 1,980円(tax in)
<初回J盤(CD+DVD)>
UPCC-9014 1,650円(tax in)
<通常盤(CD)>
UPCC-9015 1,320円(tax in)
<UNIVERSAL MUSIC STORE盤(CD+Blu-ray)>
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PDCJ-5122 3,850円(tax in)
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