Special
<インタビュー>中島健人「自分の人生も、応援してくれる方の人生も背負って生きていく」――今の自分を詰め込んだソロデビュー作『N / bias』で見据えるもの
Interview & Text:高橋梓
Photo:Shintaro Oki(fort)
12月25日、中島健人がソロデビューアルバム『N / bias』をリリースした。同作は、自らの体験や感情にフォーカスし、これまでの“中島健人”に対する評価や偏見をすべて振り払い、殻を破っていく決意を込めた作品。彼の新たなスタートを彩るだけでなく、“今の中島健人”を知るために欠かせない一枚となりそうだ。そんな同作について、本人にじっくり話を聞いた。
作品を媒介する存在であるフェーズはもう終わって、
届けるからにはしっかり“作ら”なきゃいけない
――まずは、『N / bias』をご自身で聴いてみて、改めてどんなことを感じたのかから教えてください。
中島健人:現段階でのやりたいことはすべてできたな、という印象でした。前回の「HITOGOTO」プロジェクトからさらにレベルアップしていて、作曲への挑戦もできたのが良かったと思います。収録曲の半分には自分のクリエイティブを残して、もう半分には新しい風を吹かせられた、とてもバランスのいいアルバムになりました。
――先日実施された取材会では、「自分の考えていることを言葉やメロディーで具現化することが、このタイミングでいちばんやりたかったこと」とおっしゃっていました。そう思うようになったのはなぜでしょうか。
中島:僕、“自分で書いた手紙”を渡したいタイプなんですね。自分の言葉やメロディーが記されていないものを届けるのは、ちょっと違うなと感じるというか。もちろん、素敵なものをそのままお届けすることもパフォーマーとしては大切なんですけど、自分の性に合っているのは、内にある言葉を形にして、表現者としてファンの皆さんに届けること。作品を媒介する存在であるフェーズはもう終わって、届けるからにはしっかり“作ら”なきゃいけないと思ったんです。それに、昔からソロ曲だけは作詞をしてきていて、自分で手掛けた曲を表現した時の達成感が素晴らしかったんですよね。
――なるほど。
中島:あとはエンターテイナーとして生きる人生の中で、「黙る必要はない」と思っていて。一瞬一瞬を全力で生きる人間として、黙るということが非常にストレスなんです。常に解放していたいし、言葉に記したいし、しっかり考えていたい。どんな環境でも、自分の意見やメッセージを伝えられずにもどかしく感じている人っていると思いますが、そういった人の味方になりたいんですよね。僕が新たな指標になれれば、表現者として生きている意味があると思ったからかもしれないですね。
――もともと「黙ることがストレス」というタイプだったのですか? それとも何かきっかけがあったのですか?
中島:うーん、事務所に入る前の経験がきっかけかも。僕は昔からアイドルの楽曲が好きだったので、教室でもそういう話をしていたんですよ。でも、同級生から「なにそれ、ダサッ」と、後ろ指をさされた時期もあって。僕は好きなものに対して誇りを持っているから「なんだコイツら」と思っていましたが、数の利を取られていて負けちゃうんです。それでも僕は、今も活躍している同世代の方々の曲が好き。バカにされたことが許せなかったんです。なんで押しつぶされないといけないんだって。だったら自分の言葉を大切にして表現して、それで成功できる世界に行こうと思って事務所に入ることにしました。そこが「黙ることがストレス」と気づいたきっかけだったと思います。
――「表現者になれば、黙らなくてもいい」というのが根底にあるんですね。
中島:そうですね。やっぱり意見を言わずに終わると、後々絶対後悔してきているんですよ。なので、表現に関しては「もう後悔したくない」「妥協したくない」という思いがすごく強い。たとえば、歌詞を共作する場合、作家さんの歌詞のほうがいいと思ったらそちらを選んでいます。でも、後悔はしたくないから、僕自身でもそのレベルの歌詞が出せるように粘って戦っています。もっと大きなところで言うと、“生き方”としても妥協しない。すぐに諦めたり、妥協したりするのって熱くない気がしていて。一生懸命やりたいと思いながら生きています。
――そんな思いのもと制作された『N / bias』ですが、「これまでの中島健人に対する評価や偏見を振り払い、人間の殻を破っていく決意」が込められているとのこと。そういった作品作りをされた理由を教えてください。
中島:ソニー・ミュージックのチームと話をした時、いろんなコンセプトがありました。愛をテーマにしようとか、80〜90年代のアートワークをテーマにしようとか。その中のひとつに、みんなが知らない一面を集めたアルバムはどうか、という案がありました。それで、ソニーチームから「『ぼくのダメなところ』というタイトルでどうでしょう?」と相談されて。「えっ、“中島健人 1stアルバム『ぼくのダメなところ』”って、やばくない?」って(笑)。最初は「ナメやがって……!」と思っていたのですが(笑)、話を聞いてみたら、色々考えてくれた結果だとわかったんですね。最初のアルバムだから意外性が必要だし、「アイドル性だけではない部分も表現することでさらに愛されていく」という話を聞いて、面白いなって。それで、説得力のある作品を作るために、今自分が考えている言葉や大きな意志を投影していこう、ダメなところというよりも僕の“素”を出していこう、ということになったんです。ただ、『ぼくのダメなところ』はやめようよという話になって、代わりとなるタイトルをめちゃくちゃ考えました(笑)。
――他にどんな候補があったんですか?
中島:なんだっけな~。「モードマイナス」とか、「ダメージモデル」とか。ちなみにこの一連の流れは、ソロで表現することの難しさをいちばん感じた瞬間でしたね。
――と、言うと?
中島:自分の正解だけが正解じゃないんですよね。どんな作品を作るのかを決める流れって、チーム全員でミーティングをして一致したものに、「自分の感情を乗せられるかどうかを決める」プロセスなんです。でも、いちばん最初にやることなので、(ミーティングの時点では)まっさらな状態じゃないですか。だからこそ、いろんな角度からの意見が出るわけです。そっちの角度からのアイデアもいい、こっちの意見もわかる……など、着地点をどこにするかがすごく難しいんですよね。しかも、僕は今“自分の人生も、応援してくれる方の人生も背負って生きていく”フェーズになったので、「これはとてつもなく修羅の道かもしれない」と思いました。
――そもそも中島さんとしては、今回のようなアプローチのアルバムを作る気持ちではなかった?
中島:そうですね。最初は“愛情”をテーマにしようとしていました。でも、今のテーマでよかったと思います。
――そんなアルバムのリード曲「ピカレスク」は、ダークヒーローの苦悩と悲哀、そして切り拓いていく新しい未来が描かれています。リード曲をこういった世界観にしたのはどんな理由からだったのでしょうか。
中島:とにかく不意打ちをしたかったというか。「世の中を驚かせてやろう」と思っていた部分もありました。中島健人を応援してくれる方々を背負って、次にどういう展開をしていくのか考えた時に、作られた物語をセリフのように覚えて話すのはもう終わりかも、と思ったんですよね。しかも、「HITOGOTO」のときもお話しましたが、この1年くらいでネット上のネガティブなコメントを死ぬほど見ましたし、寝られない日もたくさんありました。毎日のように「SNSの使い方、自分の言葉の使い方を考え直してくれよ」と思っていた時期もありました。そういったネガティブなコメントに対して、Instagramのストーリーズやインスタライブ、質問箱などで答えるという方法もあるのですが、それは自分らしくない気がしていて。自分の中に宿った魔物のようなものに「俺の中にいるんだったら協力してくれよ。俺はどうなっても構わないから」と言ったら、「綺麗事言うな」って言ってきたんです。「そんなの知ってるよ。言うつもりないよ。だったら曲書くか」って。音楽でぶん殴ってやろうと思った、という流れです。
――たしかに歌詞を拝見すると、中島さんの中にあるモヤモヤが吐き出されていると感じました。一方で、止まらず進み続けるという意志のようなものも感じていて。どんな思いを歌詞に込めたのでしょうか。
中島:誰かにとって僕は正義だし、でも別の誰かにとっては悪であるんですよね。何かを起こそうと城を抜け出した人間はならず者扱いをされるんです。そのならず者は本当のことを見つけたいだけなのに、悪と勘違いされる。「僕は悪じゃない」と一人ひとりに言うよりも、それだったら悪として生きていこうという思いを込めて歌詞を書いています。
――それは今のご自身を重ねていたり……?
中島:そうですね。包み隠さずそのまんま。
――なかなかにチャレンジングなアプローチですよね。
中島:書くことに躊躇はありませんでしたね。12年アイドルをやってきましたが、手を抜いたことなんて一度もないんです。それでも届かないなら、この曲で闇夜に包まれてもいいやって。「ただ、この曲だけは聴いておけよ」と思ったので、こういった曲を作りました。でも、「悪として生きていくとしても、大切なあなただけは守りたいよ」という思いはしっかり込めていて。孤独を支えてくれるあなた達がいるのなら、〈愛が朽ち果てても相でありたい〉よね、と。
――なるほど。MVでもその世界観が表現されていますよね。演者としてこだわった部分も多そうです。
中島:あまり重すぎるMVにはしたくなかったんですよね。途中に“抜け”がほしいなと思って、2割コメディを入れようと考えました。それが赤いスーツのシーン。「ジョーカー」というワードも出てくるので、お茶目さを出そうと思って。そのバランスはこだわりました。
「ピカレスク」Music Video / 中島健人
――ダンスシーンもかっこいいですよね。コレオグラファーはKAITAさんが手掛けられていますが、踊ってみていかがでしたか?
中島:マジで難しかったです! それと、KAITAくんに相談させてもらった部分も結構あって。サビの細かい振りはKAITAくんが作ってくれていたんですが、「いちばん最初は、ファンの皆さんが真似できるようにシンプルな振りにするのはどう?」と提案したら、そのまま採用されました。他にも構成の部分に少し関わらせてもらったりしましたね。本当に難しい振付を持ってきたなと思いましたが、ソロデビュー曲にふさわしいパフォーマンスになったな、と。歌番組でパフォーマンスするのも楽しみです。
――まさに中島さんのクリエイティブが詰まった一曲なんですね。
中島:詰まっていますね。僕、ダンスの構成にはめっちゃ口を出すんですよ(笑)。「ファタール」もかなり言いました。僕が送るLINE、すっごい長いですよ。それも後悔したくないからなんですけどね。今回もKAITAくんと結構相談していて、お互い「バイブスいいね~」ってギャルのノリで作れて楽しかったです。そう考えると、最近Rht.(ダンサー&振付師のRIEHATAが率いるダンスクルー)の方々と仕事をさせていただく機会が多いかも。GEMNの「ファタール」はReiNaちゃん、「ヒトゴト」と「jealous」はRenaちゃん、「ピカレスク」がKAITAくん、「THE CODE」がKAZtheFIRE。どれも素晴らしい振付だけど、とにかく難しい。自分のレベルも上げていかないとなって思っています。
――MVの反応はいかがでしたか?
中島:僕としては「どれくらい荒れるかな」と思っていたら、ポジティブな意見が多すぎて! 「もっと賛否両論起きてくれよ!」と思いました(笑)。
「ピカレスク」Performance Video / 中島健人
リリース情報
関連リンク
今まで歩んでこれたのは
応援してくれるファンの皆さんがいたから
――クオリティでマイナスな意見をねじ伏せていた感じがしました! 「ピカレスク」以外にも様々なタイプの楽曲が収録されています。楽曲ごとに歌い方を変えられていると思いますが、どう歌い分けているのでしょうか。
中島:僕の癖なのですが、“その曲の主人公になりきる”ことを大切にしています。ただ、徐々に年齢を重ねていく上で、大人らしい声色や表現に進化させていくという意識もありますね。(グループ時代のソロ曲「CANDY」を再録した)「CANDY ~Can U be my BABY~」のような曲も歌っていますが、それも30歳の中島健人が歌う、少し色気を出した「CANDY」。「Scene29」は大人の甘さ、「黄昏てゆく夜に」は渋くてビターな自分を表現していたりと、様々な“大人っぽさ”を出しています。
――歌い方の部分でいうと、ラップパートも多いですよね。HITOGOTOの時に「アイドルラップだねと言われて悔しかった」とお話ししてくださっていましたが、今作で大きく進化されたと感じていて。どんな研鑽をされたのか気になります。
中島:それが、マジでなにもしていないんです(笑)。
――え!
中島:耳鼻咽喉科に行って、喉の調子を毎週見てもらっていたくらい。アルバム制作期間は悪魔的な忙しさの中でアルバムを作らなくてはいけなくて、喉をケアしなきゃと思って通っていましたね。でも、毎週アルバムの曲を録っていたので歌う習慣がついて、そのおかげでいつの間にか音域が広がったんです。「Unite」の最後、フェイクをする部分があるのですが、自分でも信じられないくらいのキーが出ました。「俺、まだ伸びるんだ」って。レコーディング自体が特訓になっていたんでしょうね。しかも、○日までに歌詞を書かないといけない、○日までに完成させないといけないなど、音楽との関わりが深くなったのも要因のひとつかもしれないです。
――それこそ「ピカレスク」ひとつをとっても、以前おっしゃっていたような「アイドルラップ」っぽさがなくなっていたので、ボイトレを受けたのかと思っていました。
中島:「ピカレスク」に関しては(曲と)死ぬほど向き合ったので、解像度が高くなっていたのだと思います。制作期間中に仕事でタイに行ったんですが、現地で体調を崩してしまったんですね。でも日本から連絡が来るんですよ。悪寒で震えながら、真っ暗なホテルで「どうすればいいんだ……全然アイデアが出てこない」となっていて。移動中もうなされて、車窓に映る象やトゥクトゥクを眺めて「思いつかない!」ってなりながら、「ピカレスク」に向き合い続けていたんです。なので、完璧な準備をしてレコーディングに臨めて、今までにない歌い方ができたんだと思います。
――そういった新たなチャレンジのほか、グループ時代のソロ曲も形を変えて収録されています。それらの楽曲を入れたのはどういった意図からだったのですか?
中島:「誰も見たことがない新世界を切り拓いていく」ことが目標ではあるんですが、今まで歩んでこれたのは応援してくれるファンの皆さんがいたから。サブスク解禁もするので、ファンの皆さんとの景色を世界に自慢したかったんです。ただもうそれだけですね。
――「ボーン・トゥ・ビー・アイドル」とおっしゃっていましたもんね。
中島:そうです。「ROSSO」は東京ドームでも披露した楽曲なので、ファンの方との思い出が詰まっているんです。それを海外にも自慢したいから英語にしてみました。「CANDY ~Can U be my BABY~」と「ROSSO」はいちばん濃い思い出を持っているので、今回はこの2曲を選んでみました。特に「CANDY ~Can U be my BABY~」は本当に多くの人に知っていただいていて。田中律子さんも知っていましたからね(笑)。40歳になったらまた歌おうかなと思っています。
――楽しみです。そして今作は、「光」「夜・闇」「未知」という3形態に分かれていますね。
中島:エンディングを変えることで多角的に中島健人を解釈できるんじゃないかと思って、3形態に分けることにしました。「迷夢」ができたことで、「Nocturne」と「Heartbeats」がポンポンと決まりました。なので、「迷夢」はけっこう今作の肝になる曲だと思っています。
――「Nocturne」と「Heartbeats」は後から生まれた、と。
中島:はい。「Nocturne」は夜明け前や混沌が描かれていて、「ピカレスク」と通ずるんです。つまり、“闇”。「Heartbeats」は人と人とが石がぶつかるように出会っていって、個性ができあがることを描いていて。つまり、今後の“出会い”のようなものを表現しています。歌詞の中に「宝石」という言葉が出てくるのですが、それを大切にしたかったんですよね。今年「GEMN」というチームもできたこともあって、“ジェム”という言葉がほしいな、と。日本語で表現すると「宝石」になるので取り入れました。宝石って最初から形が整ったものは存在しないから、人間の個性みたいだなと思ったし、そこがいいなって。人間の個性がぶつかりあって世界が生まれているってビッグバンみたいだよね、じゃあ光だよね、となった感じですね。「迷夢」は未来への不安と期待が入り混じっている曲。この曲は急にメロディーが出てきたのですが、同時に霧と森、線路の画が見えてきて。それで「途中下車」というワードを入れました。そこから派生して「幻」というワードが出てきたので、最初は「Phantom」というタイトルにしていました。でもそれだと“ケンティー感“が強すぎちゃうな、と。それで「夢みたいな幻想空間だから迷っているんだ」と思って、「迷夢」としました。
中島健人 1stアルバム『N / bias』Music Teaser
――どの曲も、歌詞を見ながら聴き込みたくなる楽曲です。そして、プロモーションの一環として、全国規模のラジオツアーもまわられていましたね。
中島:たくさんの方に支えられていることを身を持って実感しました。どの都市に行っても会場がいっぱいで。ソロデビューをするにあたって、各都市に必ず「会いに行こう」と決めていたんですよね。新しい環境になったけど、僕は変わらないし、僕とあなたの関係性も変わってないからねと言う時間を作りたくて。当初はラジオツアーという形ではなかったのですが、チームで話し合った結果ラジオツアーをやることになりました。最初は「ラジオツアーってなに?」と思って(笑)。でもやってみたら初心に返れてすごく良かったです。
――貴重な経験になった、と。
中島:先日、BE:FIRSTのとあるメンバーと焼き肉に行った時に、いろいろ質問してきてくれたんですよ。それに答えていたら、僕の友だちが「いやいや。いろいろ答えているけど、まだソロデビュー前なんだからケンティーのほうが後輩だよ」って(笑)。「たしかに! 俺、デビュー前じゃん!」と思いましたね。ラジオツアーも、その時の会話もそうなんですが、新人の気持ちになれて新鮮でした。それに、自分から直接出向くことの大切さも知りました。ラジオ局の皆さんにもご挨拶できましたし、ファンの皆さんにも直接会えて、「会いたいから会いに行っている」ことを示せたかなと思います。すごく面白かったです。
――25年1月にはワンマンライブもありますし、ファンの方と触れ合う機会もさらに増えていきそうですね。そして、海外進出について以前から言及されていますが、Huluオリジナル『コンコルディア/Concordia』へ出演するなど、さっそく有言実行されています。周りの反響も大きいのでは?
中島:僕、普通のことをやっているだけだと思っているんですけどね。でも、さっきドラマの記事のURLが送られてきて。誰だろうと思ったら、Snow Manの目黒(蓮)。「いつも尊敬してます。絶対観ます」って書いてくれていました。後輩の指標になれているのかなと思うと、嬉しいですよね。僕は事務所の中で見たことがない道を突き進んじゃっている人間ですが、大きな挑戦というよりも、面白そうだから道を切り拓きたいと思っているだけなんです。それこそ『コンコルディア/Concordia』のチアリングソングになっている「THE CODE」は、自分からフランク・ドルジャープロデューサーに「曲を書かせてください」と言わなければ生まれなかった楽曲です。そうやって、自分で道を切り拓いて目標を達成していくことを受け入れてくれるのは、たぶん“世界”なんだと思っていて。ただ、そこに行くためにいちばん大切なのは、ファンの方々を幸せにすること。一緒にこの盛り上がりを世界に届けようよ、という気持ちで世界を目指しています。
それと、海外進出は親孝行にもつながると思っています。僕の両親ってなかなか感動しない人たちなんです。父親なんて、「お前の歌とダンスに感動したことない」って普通に言ってくるんですよ(笑)。両親は海外の作品もたくさん観ていますし、そんな厳しい両親を感動させたら究極の親孝行になるのかなって。僕が25歳でアカデミー賞授賞式に行った時、『パラサイト 半地下の家族』が作品賞を受賞したんですね。それにすごく刺激を受けて、これくらいのことをしたら両親も沸いてくれるのかなと思いましたし、ルーツのひとつとして“両親への想い”というのはあるかもしれないです。なので、今後は中島健人の作品としてタイムズスクエアの広告に出たり、海外のフェスに出たりすることを目指しつつ、“ジャパニーズ・カルチャー”を全身にまとって国外に届けていくことを忘れずに活動していきたいですね。
リリース情報
関連リンク
N / bias
2024/12/25 RELEASE
SECN-11 ¥ 3,300(税込)
Disc01
- 01.N / o’clock
- 02.ピカレスク
- 03.黄昏てゆく夜に
- 04.Dance on the floor
- 05.Scene29
- 06.Unite
- 07.jealous
- 08.Raise Your Light
- 09.Bye Bye Me
- 10.迷夢 (Regular Type Exclusive Track)
- 11.THE CODE (Regular Type Exclusive Track)
- 12.ヒトゴト (Regular Type Exclusive Track)
関連商品