Billboard JAPAN


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<インタビュー>NOAが語る「Christmas Lights」制作秘話、新たな一面に期待が高まるBillboard Liveツアーの意気込みも

インタビューバナー

Text & Interview: Mariko Ikitake

 NOAから今年のクリスマスを彩る歌のプレゼントが届いた。その贈り物「Christmas Lights」はNOANA(ファンの愛称)の間ではすでに知られている楽曲ではあるが、正式リリースを望むNOANAの願いをより特別なものにするべく、バージョンアップをして、街並みがいつにも増して輝くタイミングにリリース。NOAは初のビルボードライブ公演【NOA Billboard Live 2024 “Christmas Lights”】を12月10日に大阪、13日に横浜で控えており、プレミアチケットを手にしたNOANAとこの曲とともに、とびきり甘いクリスマスシーズンを過ごす予定だ。

 今年一年、NOANAとたくさんの思い出を作ったNOAが一年を締めくくるクリスマスライブに向けて考えていることとは。まずは、三原色で構成された2ndアルバム『Primary Colors』を過去に発表した曲で補足し完成させた自身初の全国ホールツアー【NOA “Primary Colors” HALL TOUR IN JAPAN ~Flashing Lights~】を終えた感想から。

──全国6都市をまわるホールツアーはあらためてどんなツアーになったと思いますか?

NOA:Primary Colors(三原色)というテーマのもと、セットリストを作るのはなかなか難しかったです。ただ、アルバム同様、セトリを赤、青、緑のゾーンで作ってみて、それをLINE CUBE SHIBUYAで披露したときにすごく手応えを感じました。見てくださった方から、まるでひとつのショーを見ているようだったというお言葉をいただいて、まさに僕が実現したかったことだったので、すごく嬉しかったです。そこからアップグレードしたホールツアーでは、たとえば「Don't Waste My Time」は赤のゾーンに入る曲でしたが、ちょうど赤と青の間の順番だったので、グラデーションするように紫色のイメージでアレンジしなおしたりして、それぞれの曲に色味を足すことで、僕にとってもライブに足を運んでくださった方々にとっても、今までとは一味違うライブが体感できたと思います。

──客席に下りて、お客さんの近くに行く時間もたくさんありました。

NOA:MCでも言ったんですけど、今までお客さんの顔をしっかり見ることができなかったんですよ。それは自信がなかったことも関係あるかもしれないのですが、今回、「answer」と「Highway」で客降りして、少しずつファンの皆さんを見ることに対して余裕を持てるようになりました。本当にすごく楽しみながら、一緒に踊って歌ってくださってる姿を今でも鮮明に覚えています。それこそ(最終日の)パシフィコ横浜に向かう車中でそれを思い出して、号泣してしまって。皆さんの笑顔が今回のホールツアーの一番の思い出と言ってもいいくらい、印象に残っています。近くに行くと、カップルや親子、小さな男の子などいろんな方がいることに気が付けました。歌いながら、「こんなちっちゃい子が僕のことをカッコいいなんて思っていたりするのかな」なんて想像したら、嬉しくなっちゃって。距離感がより狭まって、すごく楽しかったです。

──そういう瞬間はNOANAも一生忘れられない時間になると思います。

NOA:客降りした瞬間、皆さんがすごく喜んでくださって、内心ちょっとパニックに陥る自分もいて、そんな自分にも驚きました。皆さんにとって貴重な存在なのかなって想像すると嬉しくなります。今回のホールツアーでは、みんなはどういう表情で僕のパフォーマンスを見ているのか気になって、逆に見ずにはいられなくなってしまったので、ビルボードライブでは皆さんの表情をしっかり確かめられそうで楽しみです。

──そういったご自身のステップアップもありつつ、「Christmas Lights」というサプライズも用意してくださったんですね。

NOA:はい、これはNOANAへのクリスマスプレゼントです。この曲自体は去年の冬にSoundCloudとYouTubeにアップしていたんですけど、いわゆるデモバージョンの感覚だったので、正式にリリースしたいっていう思いから、レコーディングもしなおし、バックのサウンドも少し変えてリリースすることとなりました。本当にこの曲はファンの方たちに愛されているというか、イルミネーションとかクリスマスっぽい場所に「この曲を聴きながら行ったよ」って、動画や写真に曲を付けて投稿してくれているのを目にします。いわゆる正式なサブスク配信ではなかったので、今回、正式にリリースできて嬉しい気持ちでいっぱいです。

──制作当時は正式にリリースする予定もなく作られたのですか?

NOA:毎年、クリスマスソングのカバーを出していたんですけど、好きな曲を全部カバーしてしまって、オリジナル曲を作ろうとひらめいたタイミングが11月ぐらいだったんです。それこそ『Primary Colors』を作っていた時期で、クリスマスに向けてリリースするにはスケジュール的にも難しいときだったのですが、いったんトラック、歌詞、メロディーを作ってみようとやってみました。あの頃は毎日のようにSunnyさんといたので、Sunnyさんにもお手伝いしてもらったのですが、僕がミックスにすごく悩んでしまって……しかも各プラットフォームにアップしたら、ちょっと圧縮されて音質が変わってしまって、自分が聴かせたい音質で聴かせられないトラブルに陥り、いろいろ焦った結果、本当は12月20日あたり、せめて23日までは出したかったんですけど、24日の夜になってしまったという。それくらいギリギリのスケジュールで制作した思い出のある曲でもあります。24日に出しちゃったのでクリスマスソングとしてはほぼ1日しか聴く時間はなかったのですが、クリスマス以降も聴いてくれる子も多く、1月に雪が降ったときにも聴いてくれたみたいでよかったです。今年は12月6日に配信と、クリスマスまで長くたくさん聴いてもらえそうです。

──2番がない構成が印象的でした。

NOA:歌い方も昨年から少し変えて、ちょっと大人っぽさが増していると思います。構成については、意図してそう作ったわけでもないんです。僕は曲をフルでカバーすることはあまりなくて、1番、1サビ、ブリッジ、ラスサビで作っていたら、2番がなかったことに後から気づきました。長さも2分30秒ぐらいで、これくらいのほどよい短さでループ再生してもらうのもいいかなって。

──短いながら、気になる相手へのアプローチや気持ちの部分など、しっかりストーリー性もある素敵な楽曲だと思います。

NOA:僕はクリスマスソングを聴くと心が温かくなりますし、誰かのことを思ってキュンキュンする曲やワクワクさせてくれる曲もありますよね。自分が作るクリスマスソングでもそう感じてもらうことが大前提だったので、僕もラブストーリーでキュンキュンさせようと。Sunnyさんのロマンチストさが歌詞にも表れていると思います。

──Sunnyさんにはだいぶ助けられましたか?

NOA:あのときはアルバム制作に没頭していたタイミングで、いろんな人格がいた時期でした。昨日は赤の人で今日は青の人、みたいに自分を変えていた時期だったんですが、「Christmas Lights」は僕からしたら金色とかハッピーな色なので、「今、緑の曲を書きたいのに、なんか青っぽくなっちゃう!」みたいに混乱していて。そんな時、Sunnyさんに助けていただきました。

──ベルの音やホーンなど、ここ最近のNOAさんの曲に使われていない音色が含まれていますね。

NOA:そうですね。絶対にホーンは入れたいと思って、サンプルを何時間も探しました。いいものが見つからないかもって思ったんですけど、いろいろ試行錯誤して、結果的にすごく華やかになり、最後のサビに入るタイミングの盛り上げ要素になっているので満足しています。Sunnyさんから「こういった感じはどう?」とフレーズをいくつかいただいたあとに、僕のほうで一気に仕上げたんです。Sunnyさんに事前に聴かせる時間もなく、12月22日と23日に一人でスタジオでレコーディングしました。修正とレコーディングの繰り返しで、もっと余裕のあるスケジュールでやればよかったって、後悔しながら作業していたのを覚えています。

──人知れず、おひとりで焦っていたクリスマスシーズンだったんですね。

NOA:とにかく早く「Christmas Lights」を完成させないといけなかったので、「クリスマスだ、イエーイ!」なんてする余裕もなく、めちゃめちゃ焦ってました(笑)。今回は前提としていたものがより濃くなり、それをより感じてもらえる曲に仕上がったと思いますし、華やかさも増したので、聴いてくださる方々のクリスマスをハッピーにさせることができたらいいですね。

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いつもとは違うソロ・アーティストの僕をお見せします

──そんな渾身の一曲「Christmas Lights」をビルボードライブで披露してくださいますよね?

NOA:もちろん歌います! この曲をライブのテーマソングと呼べるかと。クリスマスらしい雰囲気の中で、この曲を聴いて感じるワクワクを体感してもらいたいですね。今回、生バンドで披露するので、他の曲も含め、音色が変わって、より厚みとライブ感が増しますし、歌う側ではありますが、僕もとても楽しみにしています。僕が生バンドで披露するのは2年ぶりなので、NOANAも楽しみにしてくださっていると思いますし、新鮮な気持ちで挑めると思います。

──2年ぶりということは、22歳のお誕生日に開かれた【NOA SPECIAL FAN MEETING 2022】以来でしょうか?

NOA:そうです。いつか生バンドで披露したらカッコいいだろうなと思いながら作った曲を今回バンド演奏で届けられるので、自分もファンの皆さんも念願のステージになりますね。

──また新しい一面が見せられますね。

NOA:サプライズが大好きなので、サプライズ要素も少しちりばめています。以前どこかで「今年はNOANAのみんなと四季を全部一緒に過ごせる」って言ったんですけど、今年はNOANAがいてくれたからこそ叶った思い出もありますし、ビルボードライブ公演もそのひとつになります。正直、パシフィコ横浜公演が終わってから余韻をまだ感じられていないんですよ。余韻を感じる暇もなく、このライブやAyumu(Imazu)君との対バン【SOLOS】の準備に専念したので、ビルボードライブ公演が終わった後にとてつもない余韻が一気に来ると思うと、ちょっと怖いです。

──当日は生バンドの演奏に合わせて、しっとりとしたNOAさんのパフォーマンスが見られそうでしょうか?

NOA:はい。今回、ダンスは全くありません。(ダンサーの)TEAM NOAがいない代わりにバンドメンバーがいるので寂しさはないんですけど、踊らないからこそ歌に集中してもらいたいので、最近は歌の練習もしています。いつもとは違うソロ・アーティストの僕をお見せします。

──会場に初めていらっしゃる方も多いと思いますが、NOANAに準備しておいてほしいことはありますか?

NOA:当日はかしこまりすぎなくていいと思います。静かに聴いてもいいですし、掛け声をしてくださっても大丈夫です。僕も煽るつもりなので、そのときはがっつり声を出していただいて、その場の雰囲気に溶け込んでいただければいいなと。ホールツアーをまわりながら、NOANAが声を出すことに積極的になってきているのを感じて、ステージ上でそれを見ていると僕もエンジンがかかって負けたくないという気持ちになったんです。これこそステージ上でしか感じられない幸せなので、NOANAのみんなには感謝してます。

──当日身に着けてきてもらいたいものはありますか?

NOA:会場の雰囲気的に、僕とディナーデートに行くようなイメージで少し大人っぽい服装がいいかもしれないですね。僕はそっちのテンションです。でも、皆さんが着たい服装で来ていただければと思います。

以前、配信中に「サンタコスしてほしい」っていうコメントを見て、僕、その意味がわかんなくて。「サン・タコス? タコスの格好したらいいの?」って言ったら、みんなからツッコまれた記憶があります(笑)。みんなは僕にサンタの格好をしてもらいたいみたいですね。みんなもサンタの格好をしてきてもいいと思いますけど、もしそうなったら、どうなるんでしょうね(笑)。

──NOAさんと素敵な夜を過ごす服装で皆さん来てくださることでしょう。クリスマスの思い出はありますか?

NOA:僕は基本的に家で過ごすので、クリスマス当日はお母さんが作るおいしい料理を食べるのが小さい頃からの習慣です。クリスマスで思い出すのは……幼い頃に僕がサンタさんに頼んだクリスマスプレゼントのことですかね。クリスマスイブの夜7時くらいに「やっぱりあれが欲しい!」って急にリクエストを変えたんですよ。次の日起きたら、ちゃんとそのプレゼントが届いていて。当時は大喜びでしたが、大人になっていろんな事情を知ってからは、親にはちょっと申し訳ないことをしたなと思いましたし(笑)、親の偉大さも感じました。当時はサンタさんにミルクとクッキーを用意して、飲み干されたコップに興奮していました。ギリギリまで粘ってみるものの、寝てしまってサンタさんに会えず後悔することも。僕は冬よりも夏のほうが好きで、冬はそこまで好きじゃないんですけど、クリスマスは本当に大好きで、クリスマスが近づくとウキウキする気持ちは何歳になっても変わらないと思います。

──今年はどんなクリスマスを過ごす予定ですか?

NOA:プライベートで計画しているのはTEAM NOAのみんなとのクリスマスパーティーです。僕たちっていつもデリバリーとかインスタントフードを食べることが多いのですが、ちょっとおしゃれして、クリスマス料理を作って一緒に食べようって話をしています。

──NOAさんは何を作る予定ですか?

NOA:うーん……グレイビーソースですかね。

──フードではないんですね(笑)。

NOA:毎年お母さんが全部作ってくれるので、どうにか見習ってみんなに振る舞ってあげられたらいいなとは思っています。

──NOANAにはどんなクリスマスを過ごしてもらいたいですか?

NOA:やっぱり「Christmas Lights」をたくさん聴いてほしいです。この曲を聴きながらイルミネーションを見に行ったらより輝きが増すかも。ビルボードライブでの公演も含め、僕の音楽とともに濃密なクリスマスを過ごせると思うので、ホームパーティーで僕の曲を流してくれたら嬉しいですし、そうやって一緒に過ごせたらいいですね。僕としてはビルボードライブでの公演がクリスマスのピークというか、気持ちが頂点に達するので、とてつもなく幸せなクリスマスになると思います。夏もそうですし、今年はいろんなことをNOANAと経験した年だったので、一年を締めくくるパーティーにできたらと考えています。

──そのパーティーを終えたあとは、デビュー5周年が待っていますね。

NOA:はい。すでに来年の話はしていて、僕の頭の中には次のライブの構想もできているので、それを早く具体的にしたい気持ちもあります。まずは、このクリスマスライブをNOANAと過ごす最高の時間にするために頑張ります。

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