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<インタビュー>武瑠「ずっと隣にいてくれたんだ」ファンへの想いも再認識した新曲たち、SuG限定復活後すべてを注ぎ込んでいる音楽活動について語る



<インタビュー>武瑠「ずっと隣にいてくれたんだ」ファンへの想いも再認識した新曲たち、SuG限定復活後すべてを注ぎ込んでいる音楽活動について語る

 SuGの39日間限定復活ツアー完遂後「不道徳」「怠惰 feat.GOMESS」「悪党feat. ADE SARIVAN」「SLY DEVIL feat.Mek from Saint After Six,BLVELY」と、新たな世界観の作品を立て続けに発表。今秋にはさらに新曲3作連続リリースに【武瑠TOUR 深世界 AFTER THROUGH THE DARK】開催と怒涛の展開を続けている武瑠へインタビューを敢行した。

 浮気者(SuG時代の武瑠のソロプロジェクト)時代に制作していた原曲をベースに、ラブソングになれなかったレクイエムへと昇華したバラード「REQUIEM」。累計10億再生を誇るインドの音楽プロデューサー・Karan Kanchanを迎え、SuG時代に掲げていた“Heavy Positive Rock”を今の心情で描いた「AFTER THROUGH THE DARK」。

 このふたつの新曲について話を伺いつつ、武瑠が自分の審美眼を信じようと改めて思ったエピソードや、マインドもフィジカルも予算も総動員でぶち込んでいるニューアルバムへ向けての意気込み等々。改めて彼のクリエイティヴ至上主義的な面白さと、ファンへの感謝や愛情も感じさせるテキストとなっているので、ぜひ最後までご覧頂きたい。

Interviewer:平賀哲雄

海外に行ったことで改めて実感した日本のファンの支え

--5月の『SLY DEVIL feat.Mek from Saint After Six,BLVELY』リリースタイミング以来のインタビューになります。その後、夏に開催された【SLY DEVIL WORLD TOUR】は自分の中でどんな世界ツアーになりましたか?

▼武瑠「時代とチューニングが合ってきた」苦悩と希望のオフィシャルインタビュー公開!『進撃の巨人』着想の新曲「SLY DEVIL」やワールドツアーについても
https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/139360

武瑠:強制原点回帰みたいな感じがしました。「15年前から好きでした、SuG時代から待ってました」みたいなブラジルのファンとか、ソロになっても待ってくれていた海外のファンがいてくれて。チケットの券売トラブルがあって、勝手にずっとソールドアウト扱いになっていて、何回も直してとお願いしたのに対応してくれなくて、前日の夜にようやく復活したんですけど、それでもちゃんと会場が埋まった公演もあったりしたんですよ。で、グッズもちゃんと売れて、物理的なリアクションも含め手応えのあるワールドツアーになりました。「teenAge dream」の歌詞をタトゥーに入れてくれていた子もいたりして。

--熱狂的なファンが待ってくれていたんですね。

武瑠:そういう昔の曲も今の曲も聴いてくれていたりして。新章「深世界」というコンセプトを掲げて「深く世界を知りたい」「みんなの住んでいるところに会いに行く」と思っていたんですけど、そのコンセプト通りのツアーになりましたね。そこで感じたことを曲にしたいなと思っていたときに、インドの音楽プロデューサー・Karan Kanchanが創ってくれたトラックが合うなと。

--今回リリースする新曲ですね。

武瑠「AFTER THROUGH THE DARK feat. Karan Kanchan」

▲武瑠「AFTER THROUGH THE DARK feat. Karan Kanchan」

武瑠:それで、ツアーファイナルの京都へ新幹線で向かっているときに歌詞を書いていたんですけど、トンネルを抜けていく景色が今のマインドとリンクした感じがあって。去年、スランプから抜け出してめちゃくちゃ曲が書けるようになって、その状況とも重なったんです。あと、海外に行ったことで改めて実感した日本のファンの支え。それがあったうえで海外への挑戦権を得ることが出来たんだなと。その有難さはスランプという暗闇の中にいるときは見えなかったけど、抜け出したときに「あ、ずっと隣にいてくれたんだ」みたいな。それも歌詞に反映させて、SuG時代に掲げていた“無理やり前向き=Heavy Positive Rock”を今の言葉で書いたっていう。「ペンに宿すトラウマのchain すらも感謝しとこう」とか「never error トンネルを抜けたなら 絶えず闇のかたわら そばにいたなにか 気づけるだろ? 迷わず 愛せばいい」という歌詞はまさにそれですね。それが「AFTER THROUGH THE DARK」。

--武瑠くんの人生の変遷が反映されていますよね。


▲武瑠「AFTER THROUGH THE DARK feat. Karan Kanchan」MV

武瑠:17周年の総括みたいなイメージもあったので。だから「自分らしく自分を裏切る」とか「HELLYEAH」といった特徴的なフレーズを今一度使ったりもしていて。

--そんな「AFTER THROUGH THE DARK」が誕生するきっかけとなったインドの音楽プロデューサー・Karan Kanchanとは、どんな経緯でやり取りするようになったんでしょうか?

Karan Kanchan

▲Karan Kanchan

武瑠:KaranからインスタのDMで連絡があったんですよ。プロデュースした楽曲の合計再生回数が10億回を超えている大物なんですけど、偶然「白痴美」のMVをYouTubeで観たらしくて。あのMVは自分でも今観ても良いと思っていて、あれが世界で活躍しているトップクリエイターにちゃんと刺さって「一緒に何かやりたい」と言ってくれて、コロナ禍だったこともあって2年ぐらいかかりましたけど、本当に実現するってすげぇなって。ただ、収益分配するのに日本のシステムが使えなくて、それは驚きましたね。今どき海外のアーティストと著作権がシェアできないってヤバいじゃないですか。それの整理にも時間がかかっちゃって、本当は10月中にリリースする予定だったんですけど、11月になっちゃって。今回のツアータイトル【武瑠TOUR 深世界 AFTER THROUGH THE DARK】に掲げている曲なのに(笑)。

--もう始まっちゃってますもんね(笑)。

武瑠:だから「AFTER THROUGH THE DARK」はツアー初日にやらないつもりだったんですよ。リリースだけじゃなくアレンジやMVもいろんなシワ寄せで間に合っていなかったから、練習する時間もなかったし、リハも全然できなくて演奏するみんなも聴けていなかったし、前日は他の曲のMV撮影をやっていたから……「やめとくか」と思っていたんです。でも、当日の直前のリハでやってみたら「これ、ギリでいけるかもしれないな」って。ライブハウスの人も「全然やってくれていいですよ」って、バンドメンバーのtatsu(BLVELY)とかも「やったほうが良いんじゃないですか」って言ってくれたんで、その日のテンションでやってみたら上手くいって。結果、やれてすごく良かったなと思いました。

Karan Kanchan

▲【武瑠TOUR 深世界 AFTER THROUGH THE DARK】

--その前日のMV撮影を取材していた(※こちらのレポートは後日掲載)身からすると、朝から朝まで撮影していたじゃないですか。それでほぼ寝ないでツアー初日を迎えて今の話に至るわけでしょ。どうかしてますよ(笑)。

武瑠:同時並行でいろいろ進めていく中で、業者とかいろんな人が〆切を守らないから、結果的に自分が何とかするゴールキーパー的な役割になっちゃうんですよね。本来、フォワードに集中しなきゃいけないのに。でも、これは自分だけじゃないんですよ。例えば、車を運転できる若い人が少なすぎる。カメラマンもスタイリストもアシスタントが運転できなくてみんな困ってるんですよ。逆にアシスタントを送っていかなきゃいけない。俺も運転してるし(笑)。昔だったら「アーティスト本人は絶対運転しちゃいけない」と言われていたのに。ただ、例えば、ウチのスタッフは運転できない代わりに3Dデータの勉強をしてシルバーアクセサリーが作れたりするんですよ。かつての標準装備が出来なくなった代わりに昔のスタッフがやれなかったことを出来るようになっている。だから、頭ごなしに「ダメだ!」とは言えないし、「装備品が変わったんだな」と柔軟に捉えなきゃいけない。

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ラブソングじゃなくてあの恋を成仏させる為のレクイエムに

--リアルな業界事情。これだけで1本のインタビュー記事が作れそうですけど(笑)、新曲「AFTER THROUGH THE DARK」の話をもう少し。実際にライブでもやってみてどんな印象を持たれましたか?

武瑠:「めっちゃ良いんだけど!」って思いました(笑)。Karanのトラックは意味不明すぎて、ちょっと不安になるぐらいトラック数が少なかったり、ギターの休符もtatsu曰くめちゃくちゃ難しいらしいんですよ。でも、その意味不明さがシブさというか哀愁を漂わせていて、めちゃくちゃ良いんですよね。次のアルバムに向けていろんなアーティストやトラックメイカーと曲を創っているんですけど、すでにイギリスとタイとインドの人が参加していて「多国籍だな、自由だな」って感じています。さっき話した収益分配の壁とかイチイチあるんですけど、やり甲斐はあるから、国境を越える為の見えない努力を続けている感じですね。今回の「AFTER THROUGH THE DARK」も日本人だけでは出来ない曲だなと思ったので。Karanは日本じゃ考えられないぐらいデカいフェスのヘッドライナーとかもやっているんですよ? 10億回再生ですよ? そういう人が数字とか関係なく気に入ってくれて、こうして一緒に曲を創ってくれるのは嬉しいですよね。日本の好きなアーティストも自分と被ってるんですよ。

--例えば?

武瑠:有名だからとかじゃなく、自分の感性で好きな曲を聴いているらしいんですけど、OZworldとか。でも、HYDEさんやMIYAVIさんは知らなくて、それなのに武瑠は知っているんですよ(笑)。あと、Perfumeが好きで、松田聖子さんも好きみたいです。ヘンですよね(笑)。

--ジャンルとか流れとか関係ないんですね。


▲sleepyhead Digital Single「白痴美 prod.Mantra」MV

武瑠:そういう何の偏見もなしに、ひたすら「白痴美」が格好良いと言ってくれたので、すごく嬉しかったです。で、Karanが日本に来たときに新宿のクラブとかカラオケとか行って遊んで、2回目に来たときに俺の家で曲を創ったんですけど、トラックが出来上がるまであっと言う間で。2時間ぐらいで仕上げちゃった。それに対してラップとメロを入れて渡したら、また違うギターのリフみたいな音を入れてきて、より哀愁のある曲になったんです。良い曲ですね。誰も置いていかない曲だし。ずっとやりたかったんですよ。スーパーカーとか、SuGで言うと「milk tune.」みたいな音楽を。それを最新版にアップデートした感じ。あと、この曲を創ってみて分かったんですけど、ヒップホップとK-POPとJ-POPが全部混ざってるんだなって。Aはヒップホップ、BはK-POP、サビはJ-POPみたいな。自分の育ちがそういう意味でも総括的に出ているなと思いました。

--そんな「AFTER THROUGH THE DARK」の前作「REQUIEM」についてもお話を伺いたいのですが、ラブソングになれなかったレクイエム。どのような経緯や想いから生まれた曲なんでしょう?

タイトル

▲武瑠「REQUIEM」

武瑠:これ、めっちゃ昔に書いてて。原曲は7年ぐらい前なのかな。元々は不倫の歌だったんですよ。あ、浮気者(SuG時代の武瑠のソロプロジェクト)のときにつくった気がする。もらった指輪を薬指じゃなく中指にしなきゃいけない関係……みたいな歌詞で。そういう昔の曲を作り直すのも面白いなと思ったときに、ここからはフィクションの話ですけど、昔、彼女と面白がってラブソングを「ダサっ! ラブソングって!」みたいな感じでふざけて書いて、それを何年後かにプロになって聴き返したときに「あ、こんな曲あったな。今の感じで書き直してみよう」と。でも、もうその相手とは一緒にいないから、ラブソングじゃなくてあの恋を成仏させる為のレクイエムにしようと。そういうストーリー設定で完成させた曲ですね。だから、頭サビはわざと洗練されていない、素人っぽいメロにしているんですよ。

--プロになる前に書いたイメージのメロにしているんですね。

武瑠:本来、あんまり良くないメロをわざと付けることってないじゃないですか。それもアート優先でやったんですけど、懸念があって。きっしー(岸田勇気)っていう「桜雨」「ぼくのじゃない」も一緒に創ったアレンジャーと「頭サビが微妙なメロだったら、意図的だとしても飛ばされちゃうかな」みたいなことを話したりして(笑)。敢えて未完成メロを乗せることにちょっと勇気は要りましたね。そういう意味でも珍しい曲になったと思います。なんか不思議な曲なんですよね、これ。メロディーが全然展開しないで、ずっと繰り返しなのにそれがエモーショナルに聴こえる。それで「ぼくのじゃない」みたいな、サビの最後に「これがレクイエムになれ」というキーワードが来る。そこが思いついて一気にバァーっと仕上げたんですよ。結局、歌詞は昔書いたものから全部変えましたね。ちなみに、ジャケットは五線譜の上に「REQUIEM」という文字が乗っていて、後ろの影が「LOVE SONG」になっているんです。

--「LOVE SONG」が「REQUIEM」の影になっているんですね。この曲は例えば「幸せにならないでって 願ってしまうぼくがいて 綺麗に送り出すなんてできやしなくって」とか、めちゃくちゃ刺さるリスナーが多そうです。


▲武瑠「REQUIEM」MV

武瑠:たしかに(笑)。綺麗に送り出せる人、凄いですよね。若干強がりな部分もあるのかもしれないけど。これは自分に期待されている王道の曲になっている気がしますね。

--武瑠くんのバラードって基本的に幸せになれないもんね(笑)。

武瑠:そろそろ幸せになれるバラードも書きたいですけどね(笑)。そのうちバラッドベストとか出そうかな。カバーも気になっているので、バラードのカバーも収録しつつ。

--「REQUIEM」に「AFTER THROUGH THE DARK」。ジャンルは全然違うけど、良質な音楽を生み続けていますね。

武瑠:最近、曲が良すぎて! どう宣伝していいか困ってる(笑)。

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自分が「良い」と思うものはちゃんと評価されていく

--どちらも今の時代に刺さりそうな曲ですけどね。最近のトレンドを見ていると、武瑠くんのセンスとだんだん重なってきている印象を受けています。


▲武瑠「悪党 feat.ADE SARIVAN」MV

武瑠:たしかに、XGのアートワークとか、SuG「P!NK masquerade」の世界観にかなり近いなと思っていて。実際、近々リリースする次のコラボ曲のMVで、Ed Hardyのめっちゃ派手なジャケットを使おうと思っていたんですけど、最終的に「スタイリストさんに自由にやってもらおう」と思って買わなかったんです。そしたら、そのEd HardyのジャケットをXGが着てフェスに出ていたんですよ。あと「悪党 feat.ADE SARIVAN」で使った付け爪があって、同じようなものをXG「WOKE UP」のMVでメンバーが全員付けていたりとか。別にどっちが先とか言いたいわけじゃないんですけど、自分と同じセンスや店で衣装を揃えていたりして、あれがメインストリームになっちゃうんじゃないかと思うぐらいの影響力を持ち始めている。そして、初めてK-POPを吸収して日本にしか出来ない空気感を出している。あれはもういろんな国で観てもらって「新しい人たちが出てきた」ってなると思うんですね、絶対。世界のトレンドになりそうなカルチャーだと思います。

--そういう「時代が追い付いてきている感」は、武瑠くんの音楽性に対しても言えることだと思いますよ。

武瑠:年齢的にちょっと鈍くなってきて、ちょうど世間と標準が合ってきた自覚はあります。今までは「常に新しいことしかやらない」と思ってそれをやってきて、よく「フィーチャーリングアーティストは早すぎる」とかいろんな人に言われてきて。そのあとそれが当たり前になっていくんですけど。でも、今は新陳代謝がちょうどよく鈍くなったことによって(笑)バランスが良くなったのかもしれない。前よりちょっと飽きづらくなった。その結果として「時代が追い付いてきている感」を感じてくれているのかも。例えば『SLY DEVIL feat.Mek from Saint After Six,BLVELY』のジャケットも新しいけど、若干懐かしさもあるじゃないですか。で、そのジャケットを手掛けてくれた雪下まゆさんも『SLY DEVIL』リリースの3か月後ぐらいに『Forbes JAPAN』の「世界を変える30歳未満の30人」として表彰されていたから、自分の審美眼みたいなものは信じていいんだなって思いましたね。

--武瑠くんが良いと思ったモノや才能。それがちゃんと世間に評価されているわけですからね。

武瑠:いろんな理由で新しい人に知ってもらう機会が減ったりすると、ちょっと自信がなくなっちゃうところもあったんですけど、やっぱり自分が「良い」と思うものはちゃんと評価されていくんだなって。あと、いろんなクリエイターに依頼をしていく中で、例えば「SuG、聴いてました。面白い感性の人だと思ってずっとチェックしていました」みたいなことを言われる機会がすごく多いんですよ。最近、今の若手のメイクアップアーティストさんの中で最強の人と仕事したんですけど、そういう人にも自分がやってきたことがちゃんと刺さっていて。自分を信じていろいろやってきた結果、その遺伝子が少しでも流れているアーティストやクリエイターが活躍しているのはすごく嬉しいし、それは励みにもなるし。

--これからも自分を信じて活動していく理由になりますよね。

武瑠:あのとき、SuGがやっていたことってかなり特殊だったし、刺さる人には刺さっているんだろうなって。作品性じゃなく人間ドラマで好きにさせたほうが売れやすいとか、セールスが安定するとか、ずっと言われ続けていたんですけど、それができなかった。自分が「新しい」と思うことしかできなかった。でも、今こうして「注目していました。影響を受けています」というクリエイターやアーティストと巡り会って、一緒に作品を手掛けることが出来ているので、決して間違ってはいなかったんだろうなと思えています。

武瑠「AFTER THROUGH THE DARK feat. Karan Kanchan」MVサムネイル

▲武瑠「AFTER THROUGH THE DARK feat. Karan Kanchan」MVサムネイル

--「REQUIEM」「AFTER THROUGH THE DARK」そして、次なる新曲を含めた3作連続リリースと今開催しているツアー【武瑠TOUR 深世界 AFTER THROUGH THE DARK】後は、ニューアルバムの仕上げに向かっていく感じなんでしょうか?

武瑠:今年5曲、昨年リリースした「不道徳」(※武瑠名義の1stシングル)も入れると6曲リリースしているんですけど……ていうか、6曲すべてのMV撮っているんですよ? イカれてないですか?「この予算でマンション買えたじゃん! エグっ! 何してんだろう?」って思うんですよ(笑)。で、アルバムは13曲収録を予定していて、今のところ13曲すべてのMVを撮りたいと思っているんですよね。

--CDがめっちゃ売れていた時代の倖田來未じゃん(笑)。

武瑠:ハハハハ! 去年、SuGの限定復活ツアーで、各メンバーにちゃんと分配できるようにしたんですけど、それでも売り上げはガッツリあったんで、これは次の音楽活動にベットすべき予算だと思って。今まで応援してくれた人たちが新しいチャンスをくれたことで、今年は精力的に活動できているんです。正直、武瑠単体で言ったら今年の動きは完全に赤字なんですけど、それぐらいベットしていける次のアルバムへの挑戦権を手に入れたと感じたんですよね。だから、めちゃくちゃ感謝しているし、マンション買ってる場合じゃないんです(笑)。

--武瑠くんらしい思考。普通の人はそこでマンション買っちゃうもん。「SuG復活でマンション買った!」ってバレないように買う(笑)。

武瑠:ですよね(笑)。本当にエグいっすもん、sleepyheadのフルアルバム『DRIPPING』の倍ぐらいの予算使ってるから。

--マインドもフィジカルも予算も総動員でぶち込んでいる。

武瑠:今回は本当にめちゃくちゃです! このままの流れでいったら全曲分のMV撮ると思います。すでにイメージが浮かんでいるモノも2曲分ぐらいあるんで。あと、来年リリースしようと思っている18周年ソングが良い感じなんですよ。それは「みんなにしあわせにしてもらった」みたいなホープフルな曲です。10年ぐらい温めていた曲なんですけど、やっと歌詞が思いついて。今までになかったタイプの良い曲。

--それも楽しみにしています。ちなみに、ニューアルバムはいつ頃にリリースできたらと思っているんですか?

武瑠:まださらに1年ぐらい先になるとは思います。なので、今はやっと折り返し地点。今回はシングルを積んでいって、それがアルバムになるイメージなんですよね。2年間を振り返ったらひとつの一大絵巻が完成していた、みたいな。だから、ファンやリスナーのみんなには、来年のアルバムリリースタイミングをより楽しめるように、これまで発表した6曲も含めてシングルひとつひとつ、一緒に追っていってほしいなと思います!

Interviewer:平賀哲雄

武瑠「AFTER THROUGH THE DARK feat. Karan Kanchan」MV

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MISSING
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無条件幸福論
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gr8 story
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