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<インタビュー>メジャーデビューから半年、『Downforce』で加速する“SUPER★DRAGONらしさ”

インタビューバナー

Interview & Text:坂本ゆかり
Photo:堀内彩香


 9人組進化系ミクスチャーユニット・SUPER★DRAGONが、9月11日にニューシングル『Downforce』をリリースした。今年の3月にメジャーデビューを果たし、6月から7月にかけては、ワンマンツアー【SUPER★DRAGON LIVE TOUR 2024「MIXTURE」】全5公演を完走。楽曲制作やライブ活動も活発化している中での今作では、今までのスパドラにはなかった新しい一面を見せる楽曲など全3曲が収録されている。今回は、楽曲のこだわりやメンバーが主演を務めるドラマにちなんだ話題についてもたっぷりと聞かせてもらった。

新たな一面が出せる楽曲になった

――3月にリリースされたメジャーデビュー曲『New Rise』では、全員参加の選曲会議をしたということでしたが、今回は?

池田彪馬:表題曲候補として最終まで残った2曲から、僕が「Downforce」を選びました。決め手は、インパクトですね。前曲「New Rise」がアグレッシブでゴリッとした印象だったから、2作品目も強めのアプローチが良いと思って。もう1つの候補曲は、スタイリッシュで落ち着いている楽曲だったんです。


――彪馬くんが選んだ「Downforce」を聴いたときの印象を教えてください。

松村和哉:ファンの皆さんと同じ第一印象じゃないかな? めちゃくちゃ疾走感がある……ですね。この曲のラップ詞を僕とジャンくんが書くことは決まっていたので、「ずっと止まらない」という速さにフォーカスして、ゆっくり歌詞を追うのではなく、いい意味で聞き流してもらえる歌詞を書こうと思いました。


ジャン海渡:うん。疾走感を大事にして、停滞しない、常に駆け抜けていくイメージで。


松村和哉:楽曲のテーマとなっているカーレース自体は誰でも知っているものだから、言葉選びは尖った印象になるように心がけたかな。


伊藤壮吾:疾走感はもちろん、「僕らのライブに合いそうな曲だな」というのも思いました。



――ライブに合いそうだという「Downforce」は、8月の【EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024】でサプライズ公開されましたが、ファンの皆さんの反応はどうでしたか。

志村玲於:自分たちのファン以外からの反応もたくさんありましたね。まだリリースされていない曲だから、「この曲何?」とか「まだ出てないんだ!」という驚きの声も多かったかな。


古川 毅:コレオを含めて緩急がある楽曲だから、インパクトがあったよね。この曲はパフォーマンスがあって完成される曲だと思うんです。特にコレオのフックになる〈hurry uuuuuuup!!!〉の部分は、パフォーマンスしていても、会場の空気感が変わるのがわかるし。


柴崎 楽:うん、緩急が本当にすごいよね。ゆっくりになったかと思ったら急にスピードが出る。コレオに関していうと、サビの部分でみんなで手をバーっと上げて反り返ったり、ラップ部分はダンサー4人だけで踊るなど構成が面白いので、いろいろな角度から見てほしいですね。角度によって見え方が違うと思いますよ。



――ミュージックビデオはどんな仕上がりに?

飯島 颯:レースというテーマに沿っていて、衣装もレースっぽい感じ。僕は、バンダナを使うスタイリングは初だったので新鮮でした。今回はスタジオで、大きなスクリーンをバックに踊りました。疾走感が映像からも感じられると思うけれど、今回の目玉は4台のスポーツカーじゃない?


田中洸希:そうだね。これがまぁーーー、本当に全部いいお車なんですよ(笑)。「よっかかっても大丈夫ですよ」と言われたけれど、キズをつけてしまいそうでビクビクしていました。


松村和哉:早朝からの撮影だったんだけれど、遅刻したヤツがいて。


一同:おっと!


田中洸希:あ~、僕です! いや、寝坊ではないんです。ちょっと計算違いで(アタフタ)。


飯島 颯:計算違い……ね。


田中洸希:そう。それで1時間遅れました。だいぶやっちまいまして、すみません。


一同:(笑)。





「Downforce」MV


――SUPER★DRAGON内ルールで、遅刻の罰則はないんですか?

松村和哉:グーで殴ります。


志村玲於:だったらお前もボコボコやん(笑)。


松村和哉:ここ(松村、田中)がね~、遅刻しがちで。


志村玲於:体罰はありませんから!


――平和にね(笑)。カップリングの「Sweets」は、R&Bをベースにしたすごくかわいらしい曲ですね。SUPER★DRAGONのかわいい曲って、ちょっと衝撃的でした。

古川 毅:僕らにとっても衝撃でした(笑)。デモを聴いて、こんなに「かわいい」と思ったのは初めてです。


ジャン海渡:すごくキャッチーだし。


志村玲於:「Sweets」だけあって、曲調も歌詞も甘くない? 甘さが全面に出てる。


古川 毅:そう。だから「これをかわいく歌えるかな?」と心配になった。


伊藤壮吾:【LIVE TOUR 2024「MIXTURE」】でいきなり初披露したから、BLUE(SUPER★DRAGONのファンネーム)の反応も、「びっくり!」と「かわいい」が入り交じってたよね。今までやってこなかった系統だったから。


志村玲於:ステージから見えた最初の反応が、いい意味での「いやーーーー!」だった(笑)。嬉しい悲鳴というか。かわいいSUPER★DRAGONは、サプライズになったんじゃないかな?



――ちなみに、この曲に1番似合うかわいいメンバーは誰でしょう。

一同:洸希!


松村和哉:はい!(手を上げる)


志村玲於:今日、前ノメリだな(笑)。


――じゃあ自薦の和哉くん、自分のかわいいところを挙げてください。

松村和哉:造形ですかね(笑)。いっぱい食べるところもかわいいと思います。


田中洸希:よく食べるかわいい子です(笑)。


――他薦の洸希くんは。

古川 毅:なんといっても、この曲が主題歌になっているドラマ『シュガードッグライフ』(ABCテレビ)の主役でもあるしね。


田中洸希:実はこの曲を作る段階では、ドラマの主題歌は決まっていなかったんですよ。彪馬くんがプロデュースしてくれて、出来上がったものがドラマの主題歌になった。ドラマのオープニングが、歌詞にあわせてドーナツの穴から覗いているのもいいよね。SUPER★DRAGONの曲がドラマで活きるのは、嬉しいです。ライブはライブで、かわいくやるつもりです。


――プロデュースした彪馬くんの狙いは。

池田彪馬:「かわいい曲」というのは、最初の狙いにはなかったんですよ(笑)。K-POPでも流行っているPluggnB(Plugg MusicとR&Bの融合)というサウンドジャンルをキャッチーな感じでやりたかったのがスタートでした。振り付けも相まって、結果としてすごくかわいい、新たな一面が出せる楽曲になった。それはそれでよかったなと思います。


田中洸希:振り付けもみんなが真似できるような、キャッチーな感じです。普段のSUPER★DRAGONの楽曲ではやらない体の使い方をしているかも。





「Sweets」Performance Video


――TikTokでは「チャレンジ動画」が上がっていますね。

池田彪馬:チャレンジ動画用に、颯が手振りを作ってくれました。


飯島 颯:今回は、BLUEやいろいろな人が簡単に真似できることを意識しました。あとはどれだけかわいい振りにできるかを考えて……。どんどん広まるといいな。


――皆さんもいろいろな方と一緒に踊っていましたが、そのときのエピソードがあったら教えてください。

ジャン海渡:洸希はドラマの撮影現場でやってもらっていたよね。


田中洸希:うん。ダブル主演の多和田任益さんはすぐ覚えてくれました。親友役の植村颯太くんも「これやって」と動画を送ってたら「わかった!」って嬉しそうに言ってくれたのに、もう1人の親友役の楽駆くんからは「無理!」って返ってきた(笑)。結果的にやってくれてたけれど、踊るのが苦手らしくて。


――レクチャー動画があるんですね。

田中洸希:そうなんです。颯くんがレクチャー動画を撮ってくれて。共演者の皆さんに颯くんの動画を見てもらうというのは、面白いシチュエーションでした。


ジャン海渡:【EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024】でもいろいろなアーティストが一緒に撮ってくれたよね。


飯島 颯:うん。僕は超特急のタカシくんと一緒に撮ったし、洸希や彪馬もEBiDANメンバーと撮ってくれました。玲於はONE N' ONLYのEIKUくんと手振りじゃなくて、実際の振りで踊ってくれてたり。BLUEの反応もいいので、すごく嬉しいですね。


――玲於くんは、その場で練習して撮ったのですか。

志村玲於:はい。EIKUと一緒にやるんだったら【EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024】で「Sweets」を見てくれた人が「あ、この振りだ」って思ってもらえるように、元振りにしました。EIKUは振り覚えがめちゃくちゃ早くて、5回くらい確認して、2、3回でOKテイクが撮れちゃいました。



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“BLUEにいい景色を見せたい”


――ドラマ『シュガードッグライフ』は、天然たらし警察官・天沢(多和田任益)と、料理上手な大学生・唯純(田中洸希)のおうちごはんを通じて芽生える恋を描いた作品です。皆さん、料理はするんですか?

ジャン海渡:壮吾、ドラマと同じメニュー作ってたよね。


伊藤壮吾:うん。ドラマの公式Xに出ていた第1話の「ウィンナー目玉焼き」を作りました。料理ができない僕でも作れるくらいの簡単さでしたよ。あれは、タレが決め手でしたね。最後に乗せるのりの太さにもこだわって、美味しくできました。


田中洸希:いやぁ~、ありがたいですね。


池田彪馬:僕はレシピを見て作るの、好きですよ。個人的に頑張ったのはローストビーフ。肉が大好きなので、肉料理を制覇しようと思って挑戦したけれど、制覇は無理でした(笑)。


伊藤壮吾:あきらめ、早っ! (笑)


古川 毅:僕は軽くパパッとできるものくらい。でも最近、サボってます(笑)。自信があるのは、ペペロンチーノかな。


ジャン海渡:僕は、最近隠れて結構やってる。


松村和哉:隠れんなよ(笑)。


ジャン海渡:唐揚げにタルタルソースかけたり。お米に合うものが好きで。


松村和哉:揚げるだけじゃなくて、タルタルも作るの?


ジャン海渡:うん。


柴崎 楽:僕は料理が好きで、小学生のころから作っています。何でもできますよ! オムライスも得意だし。


松村和哉:最近、調子よかったやつは?


柴崎 楽:麻婆豆腐かな。


伊藤壮吾:わっ、食べた――い!


柴崎 楽:辛いのが好きなので、めっちゃ辛いです。スパイスを集めていて、それを自分で混ぜて作るのが好き。


ジャン海渡:目分量なんでしょ。


柴崎 楽:そう。


松村和哉:玄人や。


飯島 颯:楽の生誕企画のときに、料理を作ってくれたことがあって。


松村和哉:あるな。美味しかった。



志村玲於:自分もちょこちょこ作っています。和食が好きで、この前も朝定食が食べたくて、シャケを焼いて、ほうれん草のおひたしを作って。ワタリガニを買って、赤味噌の味噌汁も作りました。


飯島 颯:僕は実家なので、ほとんど作らないな(笑)。でもハンバーグだけは好きなので、自分で作ります。おかん直伝のソースは、赤ワインを入れた香りのいいやつです。


松村和哉:1人暮らしを始めてすぐはバイブスが高くなって頑張っていたんだけれど、最近サボっていて、コンビニか外食ばかりで……。当初は鯖の味噌煮とか作ってました。今は作るとしてもチャーハンくらいかな。チャーハンって包容力がすごいですよね。冷蔵庫にあるものを何でも包み込んでくれる。気付いたらできてる。


飯島 颯:無意識でできるチャーハン(笑)。


田中洸希:僕もあまり料理ができる方ではないのですが、『シュガードッグライフ』の撮影のために練習したので、知識は増えたかな。とはいえ、ドラマでは、ひたすら先生に言われたことにNGを出さないようにやるだけ(笑)。得意なのは、小難しいことをしない、男メシ。スキレットにもち、キムチを入れてチーズをかけて焼くみたいな。田中家はキャンパーなので、昔から父親のそういう料理を見てきたので。


――ドラマで出てきた食べ物の中で、1番美味しかったのは何ですか。

田中洸希:意外にも、味噌汁なんですよ。野菜がたくさん入っている味噌汁。「野菜の旨味が」ってセリフがあって、個人的には「本当に?」と疑いながら撮影に臨んだけれど、マジで野菜の旨味だった。「田中家の料理で何が好き?」ときかれると、僕は「味噌汁」と答えているくらい味噌汁が好きなので、家に帰って「こういうの入ってたから今度入れて!」とお願いしました(笑)。


一同:やっぱり洸希、かわいい!(笑)



――ではもう1曲の「Younger Forevermore」のお話も伺いましょう。この曲は、毅くん、ジャンくん、和哉くん3人が作詞作曲を手掛けたんですね。

古川 毅:僕には「こういう楽曲をやりたい」というビジョンがあって、それを形にするのにジャンの家でジャンにたくさん協力してもらいながら、基となるデモ音源を作りました。


ジャン海渡:毅のイメージが明確だったので、やりやすかったです。僕の家では、毅がイメージするコードをピアノで弾いて、それを僕が形にしていく手順で。


古川 毅:メロディーや音のニュアンスができて、「歌詞のテーマ、どうしよう」というところから和哉が参加。


松村和哉:うん、ソフトクリームを食べながらミーティングしたね(笑)。なんでこういうテーマになったのか、どこで決まったのか全然覚えてないのだけれど、気付いたら「こういう感じで行こうぜ」ってなってた(笑)。


志村玲於:チャーハンと同じだ(笑)。


松村和哉:気付いたらなんか起きてる、俺の人生(笑)。


古川 毅:歌詞のメッセージは、今、何を歌うべきか、何が1番フィットするかを3人で話し合って決めました。ラップ詞をジャンと和哉が、メロの歌詞を僕が書いて、でき上がったものをYockeさんにアレンジしていただきました。


――90年代のロックっぽい感じがいいですね。

古川 毅:僕らはミクスチャーユニットとして、初期から90年代後半~2000年初頭のロックのエッセンスを取り入れてきました。そこを再解釈した感じというか。今、Y2Kとか僕らが生まれたころのものがリバイバルしているし、そんなタイミングも含めてやりたいなとなりました。


――メンバーの皆さんは、3人が作った曲を聴いてどんなことを思いましたか。

志村玲於:「SUPER★DRAGONぽいな」と思いました。9年間一緒にやってきたから、マインドや考え方が似ちゃうのかな? SUPER★DRAGONを表現すると、この歌詞になります。


飯島 颯:自分たちのことを歌った曲はこれまでもあったけれど、この曲はデモを聴いたときに、「ライブの最後に歌うんだろうな」と想像できた。自分たちで作ると決まってなかったけれど、僕は曲を聴いた段階から振付を想像していました。で、最終的に僕と玲於で振りを作ることに。


――どうやって作っていったのでしょう。

飯島 颯:サビは2人で考えて、サビ以外は分担して。バチっと踊るよりも、ノリを大切にして、BLUEも一緒にノレる感じ……、流れを意識しました。結構話し合ったかな。1日では作れなかったから。


志村玲於:うん。サビはいい意味で適当感があるので、見ている人も自分のノリで乗ってくれると嬉しいですね。あとは歌詞をしっかり聴いてほしいので、僕らとしてもいろいろなことができる自由さがほしくて。



――それを踊ってみてどうでしたか。

柴崎 楽:楽しいですね。僕たちはライブをする時、僕らが一番楽しんでいるところがあるけれど、この曲は肩の荷を降ろして自分なりに楽しめる。楽しんでいる姿をBLUEに共感してもらいながら、楽しい空間をみんなで作れる感じがしました。【LIVE TOUR 2024「MIXTURE」】の1番最後の曲だったんだけれど、いい締めになったと思います。


――レコーディングのディレクションは毅くんが担当したんのですか?

古川 毅:そうですね。ラップはジャンと和哉にお任せだったけれど、メロディパートの洸希と彪馬のディレクションは責任をもってやらせてもらいました。


田中洸希:自由に歌わせてもらいましたよ。毅くんが大事にしているところはちゃんと意見をきいて、自分なりに歌えたかな。


池田彪馬:僕も自由にやらせてもらったけれど、毅くんが細かいニュアンスを直接聞かせてくれるので、自分だけの色じゃなく、ちゃんと一緒に作れたのが嬉しかったですね。


田中洸希:僕的には歌よりも、スクラッチに苦戦しました。SUPER★DRAGON曲史上1番スクラッチが入っている曲なので(笑)。大体のイメージは作ってくるんだけれど、いざレコーディングが始まると、どんどん案が浮かんできて時間がかかっちゃいました。結果的にいい感じになったと思います。


――9月には9周年を迎えます。来るべき10周年に向けて、どんな思いがありますか。

ジャン海渡:9年目でメジャーデビューをして、10周年に向けて勝負を仕掛けられそうな気がしています。


松村和哉:まずは、メジャーデビュー発表のタイミングでBLUEにも伝えた武道館をやりたいよね。


古川 毅:うん。自分たちが立ちたいのもあるけれど、BLUEに武道館に立ったSUPER★DRAGONをしっかり見せてあげたいよね。僕らの自由な感じを愛してくれて、ついてきてくれてるBLUEは、僕らにとってなくてはならない存在。そんなBLUEにいい景色を見せたいですね。



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