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<インタビュー>GOOD BYE APRIL×土岐麻子 時代を繋ぐシティポップ対談実現!コラボ作『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』や敬愛するEPOについても語る



<インタビュー>GOOD BYE APRIL×土岐麻子 時代を繋ぐシティポップ対談実現!コラボ作『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』や敬愛するEPOについても語る

 奇しくも『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』の歌詞にある「今年初めての真夏日」に実現した、初となるGOOD BYE APRIL×土岐麻子の対談インタビュー。この2組のコラボレーションがどのような想いから実現し、今回の楽曲が完成に至ったのか。また、それぞれの音楽的ルーツから浮かび上がってくるシティポップの魅力や原風景。共通の敬愛する先輩ミュージシャンであるEPOとの貴重なエピソード。この出逢いを機に実現したい音楽共演の形など、楽しげに語ってくれた。双方のファンはもちろん、全音楽フリーク必読の内容となっているので、ぜひご覧頂きたい。

<参加メンバー>

・GOOD BYE APRIL
倉品翔(vo,g,key)
吉田卓史(g)
延本文音(b)
つのけん(dr)

・土岐麻子

<インタビュー>GOOD BYE APRIL×土岐麻子 時代を繋ぐシティポップ対談実現!コラボ作『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』や敬愛するEPOについても語る

▲左から:延本文音/倉品翔/土岐麻子/吉田卓史/つのけん

Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada

都会のざわめきや息遣い、煌めきを音に込めたい

--GOOD BYE APRILにとって土岐麻子というアーティストはどんな存在なのか、最初に伺わせてもらってもよろしいでしょうか。

倉品翔:このバンドのジャンルとしてニューミュージックやシティポップにフォーカスし始めたのは、結成して5,6年経ってからで。元々UKロックなどのバンドサウンドに憧れていたところから、自分の歌声に合う音楽として、小さい頃に親の車の中で聴いていたニューミュージックやシティポップに行き着いたんですよね。で、土岐さんは僕が学生の頃からすでにニューミュージックやシティポップの濃いエッセンスを継承されていて、そうしたスタンスの先駆者というか、ずっと前から先を走っていらっしゃる方として好きで聴いていました。

延本文音:私は専門学校時代に友達がいなくて、ひとりでお弁当を食べていたんですけど(笑)。ただ、そこは絵を学ぶ学校だったんで、それ用のプラスチックのバックにライブハウスのPASSとかを貼っていたんです。その当時もバンドはやっていたので。そしたら、Cymbalsを布教しているクラスメイトが「音楽好きなんだよね? Cymbals聴いてみて」って勧めてくれて。それで私も「Cymbals、めっちゃ格好良い!」と思って、学校で初めて会話できる友達が生まれたんですよね! そこから自然と土岐さんのソロも聴くようになったんですけど、私は土岐さんの歌詞がすごく好きで。少女的でもあるし、大人の女性にもハマるような絶妙な感じが好きで、いつ聴いても「こういう気持ちになることあるな」って共感したり、恋愛を疑似体験しているような気持ちになったり、元気づけられたりもするんですよね。なので、日常的にずっといっぱい聴いてます!

土岐麻子:良いストーリーですね。Cymbalsの音楽を通じて友達ができた……マンガみたいなお話で。もう解散してからだいぶ経ちますけど、私が在籍していたバンドがそんな役割を果たしていたなんて。時を経てもいろんな人に聴いて頂けていて、今回こうやって繋がることもできたので、本当にうれしいです。

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▲土岐麻子

--自分の音楽を聴いて育った後輩たちから「一緒に音楽をやりませんか?」と声をかけられる流れも含め、ドラマティックですよね。

土岐麻子:そうですね。Cymbalsの頃はSNSもなかったので、なかなかこういう話を聞けなかったんですよ。ライブをやればお客さんは来てくれるし、盛り上がってくれるんだけど、その一方でレーベルから「今回は何枚売れたんだ?」というシビアな話もあって。音楽業界全体的にCDがだんだん売れなくなっていた時代だったんですよ。だから、著しく売り上げが下がっていって、気分的にはわりと落ち込む感じだったんです。「前よりも良い作品をつくろう」と頑張っていたんですけど。SNSもないから「こんな風に聴いてもらっているんだ!」みたいな実感もないし、わりと孤独だったんですよね。でも、時を経て年下のミュージシャンの方から今みたいな話を聞くと「やっててよかったな」と思います。

--土岐さんのソロはもちろん、Cymbalsも含めて「好きでした!ファンです!」みたいな声って年々増えているんじゃないですか?

土岐麻子:そうなんですよ。例えば「お父さん、お母さんが聴いていました!」みたいな。そのご両親は若い頃に知って聴いてくれていたんだろうから、それから子供ができるまで、そんなに長く好きで聴き続けてくれているなんて嬉しいですよね!「長く続けていると良いことあるな」って最近よく思っています。

--今回、GOOD BYE APRILからコラボレーションのご依頼があったときは、どんな気持ちになりましたか?

土岐麻子:ご依頼頂いてから一気にGOOD BYE APRILさんの楽曲を聴かせてもらったんですけど、素直に「こんなに良いメロディ、良いサウンドのバンドがいるなんて」とビックリしました。どの楽曲を聴いても完成度が高いというか、1曲1曲のサウンドも練られていて、ストーリーを感じる音楽ばかりだし、こんなに良いミュージシャンがいたんだなって。本当に良いバンド。古き良き日本のポップスの匂いを感じたし、今の音でもあるし、どんなルーツを持っている人たちなんだろうって気になりました。

--では、せっかくなので、それぞれのルーツについても掘り下げていきたいのですが、GOOD BYE APRILは4人とも近しい音楽を聴いて育ってきたんですかね?

吉田卓史:親が聴いていた音楽がルーツというのは一緒かもしれないですね。安全地帯とかチューリップとかそういうニューミュージック。僕の家は洋楽もよく流れていたからイーグルスとかボズ・スキャッグスとかも聴いていましたし。さすがに何もかも同じ音楽を聴いていたわけじゃないけど、重なる部分も多いのかなって思います。

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▲左から:つのけん/吉田卓史

延本文音:私は音楽がない家で育ったんですよ。1枚も家にCDがなくて。でも、家族で海とかに行くときだけサザンやユーミンのベストアルバムをMDに焼いて流していました。あと、おばあちゃんだけ民謡を習っていて歌が好きだったんで、その影響でカセットテープで童謡も聴いたりしていて。そこにも私はルーツを感じているんですけど、少し寂しかったり、シンプルなんですけど、すごく強固なメロディみたいな。そういうものが歌い継がれている音楽にはあると思うんです。で、海の帰りに聴くサザンとかもそうなんですけど、思い出とセットになっている歌にすごく感銘を受けていて。冬でもサザンを聴くと海の帰りを思い出す。その思い出を掘り起こしたいから聴きたくなる。タイムカプセル的な感じ。そこに自分の音楽的ルーツがあるんだろうなって感じています。

つのけん:僕はハードロックが好きだったし、ヴィジュアル系で言えばLUNA SEAも好きなんですけど、LUNA SEAはメロディが大好きなんですよ。僕も旋律の中に切なさがある音楽が好きなんですよね。そんな感じでそれぞれに聴いてきた音楽もあれば、4人全員に通ずる音楽もたくさんある。

倉品翔:それを紐解いていくと、みんなメロディが好きで音楽を聴いていたんですよね。ジャンルとかちょっとずつ違うものも聴いていたと思うんですけど、お互いに好きな音楽を紹介して聴き合うと、やっぱり旋律が良い。僕自身もメロディが好きでチューリップとか山下達郎さんの音楽を聴いていたので、自分の中に深く根付いているのは、そういう日本的な古き良きメロディなんですよね。そこは共通項としてあると思います。

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▲左から:つのけん/吉田卓史/延本文音/倉品翔

--土岐さんはどんな音楽の影響を受けながら、今のご自身の音楽性を構築されていったんでしょう?

土岐麻子:原体験は80年代とその前後の音楽ですね。父がジャズ・サックスプレイヤーで、当時はポップスの仕事もよくやっていて、山下達郎さんのツアーのメンバーだったんです。レコーディングにも参加していて。だから、家で流れる音楽の中のひとつに達郎さんのレコードがあって、それを聴いて純粋に「楽しいな」と思っていました。あと、父が持っているレコードはほとんどブラックミュージックばかりだったので、チャカ・カーンとかマーヴィン・ゲイとか……あと、スティーヴィー・ワンダーとか! スティーヴィーの『キー・オブ・ライフ』がリリースされた年に私は生まれたので。当時のブラックミュージックと、日本の達郎さんとその世代の繋がりのあるミュージシャンの音楽。それが私の音楽の原体験ですね。

--そこからどんな音楽を自発的に吸収していくんですか?

土岐麻子:小学生のときに『オレたちひょうきん族』が始まって、そのエンディングテーマがまさに今で言うシティポップだったんですよ。EPOさんだったり、ユーミンさんだったり、達郎さんだったり。そのときに改めて音楽からオシャレさを感じたんです。そこに大人の世界を垣間見る感じがして。土曜の夜に例えばEPOさんの「土曜の夜はパラダイス」が流れて楽しく番組が終わっていくんですけど、大人たちはその歌詞の世界みたいな煌めく夜の街に繰り出していくんだろうなって。私は子供だから「早く寝なさい」と言われて布団の中に潜らなきゃいけない。だから「早く大人になりたい!」と思っていたんです。

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▲左から:つのけん/吉田卓史/延本文音/倉品翔/土岐麻子

--たしかに、あの時代の音楽×テレビは子供の憧れの世界でした。

土岐麻子:そういう憧れもセットでそのあたりの音楽を聴くようになって、そこでもらったものが私の音楽の原動力になっている。都会のざわめきや息遣い、煌めきとかワクワクする気持ちみたいなものを音に込めたい。それを景色ごと閉じ込めたい。その想いは今も変わらずありますね。中学生になってからはバンドブームがあって、私もバンドをやるようになって紆余曲折あったんですけど、結局は原体験に立ち返っていきました。

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シティポップには強固なグルーヴがあった

--子供の頃にそういう音楽や映像から想像する、夜の街のネオンやビルの灯りなどの風景も含めたキラキラした大人の世界。それが日本のシティポップのひとつのルーツになっているのかもしれないですよね。

土岐麻子:当時は、夜の街とかそういう都会的なモノに対するネガティブなイメージってあんまりなかったですし、音楽も全体的にそういう街について歌っていて、そんなに暗いモノはないというか。バブルの影響もあってかすごく享楽的な感じがして。自分が実際に大人になったときの世間のムードとは全然違うものだった。もうちょっと翳りのある世界観になっていきましたよね。でも、ここ数年でシティポップが聴き直されたりとか、その明るいムードを引き継いだようなミュージシャンがたくさん出てきたので、今は多くの人がそこに惹かれる傾向にあるのかな?

倉品翔:そうかもしれないですね。あと、シティポップには強固なグルーヴがあったから、現行の音楽と聴き比べたときにも「古いな」とまったく思わないんですよ。それだけリズムセクションが丁寧に緻密に創られていたんでしょうね。あと、僕個人も今お話しされていたようなそういう景色だったり、ロマンが溢れているものとしてシティポップを聴いていて。たしかに思春期を過ごしていた2000年代、もしくは2010年代って歌っている人の本心を吐露するような音楽もいっぱいあったんですけど、僕がハマったのは親の聴いていた1980年代の音楽で、その人の心情を歌われるモノより聴き手が夢を見れるようなモノがずっと好きだったんです。それは土岐さんが今仰っていたシティポップの魅力だと思うし、現実世界にそういうムードが今なさすぎるからこそ(笑)シティポップがまた世間に求められるようになったんだろうなと思いますね。

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▲左から:延本文音/倉品翔

--煌めきやワクワクする気持ちを求めていると。

倉品翔:そういう要素が土岐さんの音楽には溢れているから、僕も好きで日常的に聴いてきたんだろうなと思いますし、音楽に対する「煌びやかなモノでありたい」という想いは僕も大事にしたいなと思っています。

延本文音:私は若い子がシティポップを「面白いな」と思う理由がよく分かるんですよ。あの時代の音楽って録音技術や機材的にもぜんぶ生じゃないですか。あれが新鮮なんじゃないかなと思いますね。トランペットとかホーン系の音ももちろん生じゃないですか。あと、ミックスとかの感じも引き算の美学があって。当時は引き算したくてしているんじゃなくて、単純にチャンネルが足りなかったんだと思うんですけど、逆に今は増やそうと思えばいくらでも増やせるから濃い味のモノがあたりまえになってきている。だからこそ、その反動でシティポップが気持ち良いんだろうなって。

--若い子にもシティポップが愛され、リバイバルブームが起きている現状に対して土岐さんはどんな気持ちになったりしますか?

土岐麻子:やっぱり嬉しいですね。私が好きな、影響を受けた時代の音楽が主にシティポップと呼ばれているので。若い世代の人と自分の好きな音楽の話ができるのも楽しいし。私が20代後半ぐらいの頃までは、7,80年代の享楽的なシティポップのムードみたいなものって、あまりにも社会のムードと違っていて自分の中でもしっくり来なくって。今ソレを聴きたいかと言ったらそうでもなかったんですよ。で、まわりにもあの時代の話をする人があんまりいなくて。だから、心情吐露したような内省的な楽曲が多くなったりとか、煌びやかと言うよりはもうちょっとミニマムな世界観の楽曲がサウンド的にも多かったりして。でも「私はあの頃のトキメキをもう一度思い出したい」と思ってはいたから、どんなポップスを届けることが正解なんだろうと手探りで音楽を創っていたんですよ。だから、なおさら今のシティポップが再びブームになっている状況は嬉しいんです。やっぱり良いモノは聴かれ直すんでしょうね。

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▲左から:延本文音/倉品翔/土岐麻子/吉田卓史/つのけん

--そんなシティポップをこの2組で語るうえで欠かせないアーティストがいます。先ほども名前の挙がったEPOさん。まず知らない人の為にGOOD BYE APRILとEPOさんの関係性について語ってもらってもいいですか?

倉品翔:去年、一緒にジョイントライブというか、僕らがEPOさんのバックバンドみたいな形で、それぞれの楽曲でご一緒させて頂いたんです。それが僕らのライブ観を変えるぐらいのセンセーショナルな出逢いだったんですよ。

延本文音:私はEPOさんがめちゃくちゃ好きで、CDとかレコードもめちゃくちゃ集めていたので、ご一緒させて頂くことが全然決まっていない頃から本当にEPOさんのコピバンがやりたくて。ツイッターで「EPOさんのコピバンしたいな」って書いていたぐらいだったんですよ。そしたらコピバンどころかご本人の後ろで演奏することになっちゃって(笑)。EPOさんは「ミスったりしても全然大丈夫だよ! 私がどうにかするから楽しくやろう!」みたいな、すごく器の大きい人でしたね。私たちはライブでミスったりすると引きずるタイプの小心者だったんですけど、EPOさんと出逢ったその日からすごく変われたんです。音楽を楽しむというミュージシャンとしての根源的な部分を引きずり出してくれて! それが本当に格好良すぎてもっと好きになっちゃいました。

--土岐さんもEPOさんとコラボレーションされていますけど、実現したときはどんな気持ちになりました?

土岐麻子:本当に感動しましたね。いちばん最初にお仕事の現場でお会いしたのは2010年ぐらいかな。資生堂のCMソングとしてEPOさんが書き下ろされた「Gift ~あなたはマドンナ~」のレコーディングで。EPOさんは80年代の資生堂のCMソングもたくさん書かれていて、そこからまた「古き良きあの時代のトキメキ感をもう一度」ということで、当時をオマージュするような形で制作することになり、その曲を私が歌うことになったんです。で、現場に行って、CMで流れるサイズ+αぐらいの曲をレコーディングしたんですけど、サビだけでもあまりにもパワーがあったので、私からEPOさんに「1曲フルサイズにしたものを歌ってみたいんですけど」って提案したんです。そしたら「いいよ!」って快諾してくれて!

延本文音:えぇー! そうだったんだ!

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▲左から:延本文音/倉品翔/土岐麻子

土岐麻子:EPOさんの曲って起承転結が物凄く豊かで、メロディも予期せぬところへ行ったりするんですよ。結構トリッキーだったりして。聴いている分には全然トリッキーじゃないんですけど、歌ってみると難しいんです(笑)。それぐらいミラクルな要素がいっぱい散りばめられているんですよね。だから「Gift ~あなたはマドンナ~」も「フルサイズの1曲にしたら、どういう展開でこのサビに行くんだろう?」ってすごく気になって、それでお願いしたんです。

延本文音:サビだけあって、あとからAメロとかを……

土岐麻子:そうそう。

延本文音:全然そんな風に聴こえないですよね。最初からあの形だったかのような完成度じゃないですか。

土岐麻子:ちなみに、オリジナルのアレンジはCMの音楽制作会社の人たちが担当されていたんですけど、EPOさんにはEPOさんのイメージしていたアレンジがあったみたいなんですね。当然、私はそのアレンジを実現したバージョンも聴きたいし、歌いたいじゃないですか。で、あの曲はEPOさんとふたりでデュエットしているバージョンもあるんですけど、それがEPOさんのイメージする「Gift ~あなたはマドンナ~」の姿なんです。

延本文音:鳥肌が止まらないんですけど! 貴重なお話をありがとうございます。いやぁー、本当にすごい話だなぁ。

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この縁は逃したくないなと思いました

--そんな共通する音楽ルーツも持つ、GOOD BYE APRIL×土岐麻子のコラボレーションシングル『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』がここに完成しました。どのような経緯で実現に至ったんでしょうか?

<インタビュー>GOOD BYE APRIL×土岐麻子 時代を繋ぐシティポップ対談実現!コラボ作『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』や敬愛するEPOについても語る

▲GOOD BYE APRIL『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』

倉品翔:結構前から「土岐さんといつかご一緒してみたい」と思っていたんですけど、マネージメントチームの人が繋がりがあると知ったので、今回ダメ元で連絡してみてもらったんです。そしたら「ぜひ!」と仰ってくれていると。最初は「本当ですか?」と思ったんですけど(笑)。でも、もし本当にご一緒できるんだったらと思って、土岐さんに歌って頂きたいメロディを書こうと。それで当て書きみたいな感じで創らせてもらって。そういう意味では、自分たちの中では特殊な創り方をしているんですけど、純粋に好きで土岐さんの歌声を聴いてきているので、そんなに難しいことではなかったんですよね。純粋に自分がリスナーとして「土岐さんの歌声で聴きたい曲を創ってみよう」と思って制作しました。

--では、歌詞も最初から土岐さんをイメージしながら書かれて?

延本文音:そうですね。がっつり男女のイベント感のある楽曲なんですけど、せっかく土岐さんに歌って頂くので、キャピキャピした感じじゃなく大人っぽい女性像をイメージしたり、落ち着いた夏の夕暮れにも似合うように意識しながら書きました。

--土岐さんは最初にこの曲を聴いたとき、どんな印象を持たれました?

土岐麻子:めちゃめちゃ良い曲だなと思いました。なので、どんなスケジュール感になろうとも「ぜひ参加したいな」と思って。EPOさんの「Gift ~あなたはマドンナ~」のときもそうでしたけど、楽曲との縁というものはあると思うので、この縁は逃したくないなと思いました。

吉田卓史:今の言葉だけで打ち上げしたくなりました!

一同:(爆笑)

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▲左から:つのけん/吉田卓史/延本文音/倉品翔

吉田卓史:今の言葉だけで朝まで呑める。ほんまうれしいです。ありがとうございます! 今まで頑張ってきて良かったな。僕もCymbalsを聴いて育ったんですよ。だから、土岐さんの歌声が入った『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』を聴いたときに「本物や!」って感激しましたし。僕らのメジャーデビューシングル『BRAND NEW MEMORY』をプロデュースしてくれた林哲司さんの【~林哲司 作曲活動50周年記念 オフィシャル・プロジェクト~ザ・シティ・ポップ・クロニクル 林哲司の世界 in コンサート】が東京国際フォーラムであって。観に行かせてもらったんですけど、土岐さんが登場して歌ったときに「本物や! そのまんま過ぎません?」と思って(笑)。

倉品翔:そりゃそうや(笑)!

吉田卓史:テレビで観ていた人が目の前にいるぐらいの「ほんまにおんのや!」という驚きがありました! いちばん良い歌声でした!

土岐麻子:めっちゃ嬉しい! 私も今夜は熟睡できそうです。

一同:(笑)

土岐麻子:良い夢、見れそう(笑)。

<インタビュー>GOOD BYE APRIL×土岐麻子 時代を繋ぐシティポップ対談実現!コラボ作『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』や敬愛するEPOについても語る

▲左から:つのけん/吉田卓史/延本文音/倉品翔/土岐麻子

つのけん:『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』の仕上がり聴いて、自分たちの演奏の上で土岐さんが歌っているわけじゃないですか。僕のリズムと土岐さんの歌から始まるんですけど、それがめっちゃ嬉しかったです! 僕は専門学校時代にドラムの先輩に教えてもらって土岐さんの音楽を聴くようになったんですけど、その思い出とかがぜんぶフラッシュバックして。それこそ「ここまで続けてきてよかったな」って思いました。

延本文音:土岐さんの歌入れに立ち合わせてもらったんですけど、「あれ?土岐さんの新曲を聴いてるんだっけ? え、私たちの曲? こんなに良い曲つくったっけ?」みたいな(笑)。土岐さんの歌声が入った瞬間、本当に魔法みたいに土岐さんの曲になったんですよ。土岐さんっていろんなアーティストとコラボしているじゃないですか。毎作、違和感がないんですよ。誰が書いた曲でも土岐さんの曲になる。それを目の前で体感できて、黄金が溶けて曲の世界に流れ込んでくるような感覚になって、そのプロフェッショナルさとオリジナリティに感激しました。

--実際、倉品さんとおふたりで歌ってみていかがでした?

土岐麻子:本当にスムーズでしたよね。

倉品翔:そうですね!

土岐麻子:私のレコーディングが最後だったんですけど、悩むところが一切なかった。それぐらい私のことをしっかりイメージして書いて下さったんだなと思いましたし、それだけ私の歌に合っている曲と演奏だったんだと思います。気をつけなきゃいけないところがほとんどなくて、スッと曲に入っていける感じだったんで、本当に良い出会いだなと改めて実感しました。いつも歌うときはレコーディングでもライブでもその曲が「今、世界でいちばん良い曲だ」と思って歌うんですけど、今回は本当に自然とそう思わせてくれた。音に乗せてもらった感じがしますね。だから、すごく歌いやすかったです。

倉品翔:その歌声を聴いて感動しました。それこそ聴いた瞬間にスッと入っていける歌の世界がそこにあって、同時に土岐さんブランドも感じさせる。これは本当に凄いことで。自分が目指している歌もそういう次元の歌なんですよね。

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▲左から:延本文音/倉品翔

--そんな『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』ですが、どんな音楽として世に浸透していってほしいと思いますか?

延本文音:私が海の行き帰りに聴いていたサザンみたいに、この夏のタイムカプセルみたいなBGMになってほしいです。楽しい思い出も切ない思い出もぜんぶ包み込めるような、閉じ込められるような音楽。そんな誰かのこの夏のヒットソングになってくれたら嬉しいですね。

--では、最後にこんな質問を。今後またGOOD BYE APRIL×土岐麻子で音楽共演できるとしたら、どんなことをやってみたいですか?

土岐麻子:歌詞を一緒に書いてみたいです。GOOD BYE APRILって風景的なサウンドだと思うので、わりとどんな歌詞をぶっ込んでも大丈夫な気がするんですよね(笑)。私の音楽もそういうモノが多いんですけど、結構現実的な言葉を入れても良い意味で馴染むというか、聴いた人の物語にちゃんとなれる器の大きさがGOOD BYE APRILの音楽にはあると思うんです。

延本文音:ぜひご一緒したいです! 土岐さんがどうやって歌詞を書くのか見たいですし、普通に(笑)。土岐さんの歌詞がすごく好きなので。

<インタビュー>GOOD BYE APRIL×土岐麻子 時代を繋ぐシティポップ対談実現!コラボ作『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』や敬愛するEPOについても語る

▲左から:延本文音/倉品翔/土岐麻子

倉品翔:あと、僕らとしては、もちろん『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』をライブで一緒に披露したいですし、格好良い土岐さんの後ろで演奏できたら最高だなって……と思っていたら、Billboard Liveの大阪と横浜でご一緒させて頂くことが決まったんですよ!

土岐麻子:私も一緒にライブしたいと思っていたので、嬉しいです。楽曲はレコーディングが終わったら一度完成じゃないですか。でも、そこからライブで歌っていく度に曲はどんどん成長していく。本当に生きているモノなんですよね。なので、GOOD BYE APRILの皆さんとライブでご一緒できるということは、ここからさらに進化した『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』をお届けできるということなので、今からすごく楽しみです。

延本文音:私は歌というモノがすごく好きなので、素晴らしいボーカリストの後ろで演奏できることが私にとっていちばんの幸せなんです。その機会がこの先にあるのはめっちゃ楽しみ! あと、今回『ふたりのBGM feat. 土岐麻子』に韓国のヒューさん(Hugh Keice)という方がアレンジで参加してくれていて、ヒューさんも土岐さんのことが好きなんですよ。だから、もし叶うなら、Billboard Live公演を成功させたのちに土岐さんと一緒に韓国でもライブできたら嬉しいですね。そのときはヒューさんにも入ってもらって、韓国の土岐さんのファンの人たちにも観てもらいたいです!

Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada

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GOOD BYE APRIL / ふたりのBGM feat. 土岐麻子 Official Music Video
インタビュー写真

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土岐麻子「SAFARI」

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PINK
土岐麻子「PINK」

2017/01/25

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PINK
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2017/01/25

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ニューフォークロア
GOOD BYE APRIL「ニューフォークロア」

2016/03/23

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Bittersweet
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2015/07/29

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(オムニバス) 原田知世 土岐麻子 クレモンティーヌ naomi & goro アナ・マルチンス achordion paris match「encontro-出会い-」

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Summerin’
土岐麻子「Summerin’」

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Xanadu
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PASSION BLUE
土岐麻子「PASSION BLUE」

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PASSION BLUE
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2018/05/30

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PINK
土岐麻子「PINK」

2017/01/25

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2016/03/23

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乱反射ガール
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2010/05/26

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(オムニバス) 原田知世 土岐麻子 クレモンティーヌ naomi & goro アナ・マルチンス achordion paris match「encontro-出会い-」

2008/11/12

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