Special
<コラム>SEVENTEENの勢いが止まらない、ベストアルバムとスタジアム公演に注目が集まる13人の功績をおさらい
(P)&(C) PLEDIS Entertainment
Text: Mariko Ikitake
来る4月29日にベストアルバム『17 IS RIGHT HERE』でカムバックするSEVENTEEN。韓国のアルバム流通会社であるYGプラスによると、予約数はすでに300万枚を超えていると言い、コンサート集客数も右肩上がりと、その勢いは加速するばかりだ。世界中で絶大な人気を誇る彼らの待望の新作にCARATが大注目するなか、ここ最近の彼らの活動と功績をおさらいしよう。
2023年のSEVENTEENの日本活動で大きな話題を呼んだのは、やはりドームツアー【SEVENTEEN TOUR 'FOLLOW' TO JAPAN】だろう。東京ドーム公演2デイズを皮切りに、埼玉ベルーナドーム、愛知バンテリンドームナゴヤ、京セラドーム大阪、福岡PayPayドームと、全国5か所で12公演を開催し、その集客人数は、なんと約515,000人。多くのCARATが熱狂した各地のドームツアーと連動したプロジェクト「SEVENTEEN ‘FOLLOW’ THE CITY」には、延べ58万人以上が参加した。30社以上の企業・団体が参画し、スタンプラリーやライブビューイング、写真展、ナイトアクアリウムなどを通して、街全体で彼らの来日公演をお祝いしたのだ。
そういったSEVENTEEN旋風は日本の音楽マーケットでも十分な功績を残している。Billboard JAPANが発表した2023年の年間総合アルバム・チャート“Hot Albums”で、10thミニアルバム『FML』(4位)、日本ベストアルバム『ALWAYS YOURS』(5位)、11thミニアルバム『SEVENTEENTH HEAVEN』(7位)の3作品がトップ10にチャートイン。総合ソング・チャート“JAPAN Hot 100”と“Hot Albums”のポイントを合算したアーティスト・ランキング“Artist 100”では、K-POPアーティストで最高位となる10位を記録している。
特筆すべき点は、やはりアルバム売上枚数で、『FML』はリリースから1年未満で国内売上100万枚を突破。SEVENTEENのCD作品が国内ミリオンセールスを突破するのは、シングル・アルバムともに今作が初めてだ。
本国でも、SEVENTEENは2023年の間に、アルバム累積1,600万枚を超えるセールスを叩き出し、多くのメディアが「K-POP最高グループ」として取り上げた。昨年4月に発売された『FML』は627万枚以上を売り上げて、K-POP単一アルバムの歴代最多販売量を記録。『SEVENTEENTH HEAVEN』はK-POP史上初めて初動(発売日基準1週間アルバム販売量)で500万枚を超えた作品として、その名を歴史に刻んでいる。
グローバル視点でも、その記録は驚異的なものだ。国際的レコード業界団体のIFPI(国際レコード・ビデオ製作者連盟)が毎年発表している【IFPI グローバル・レコーディング・アーティスト・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀アーティスト)】の昨年の受賞者は、『ミッドナイツ』や再レコーディング作品が記録的なヒットを生んだテイラー・スウィフトだったが、テイラーの次に“2023年に売れた”のがSEVENTEENである。同団体によると、このチャートは、ストリーミング・プラットフォームを通じたアーティストの人気を、デジタルおよびフィジカル・アルバムとシングルの売上とともに、暦年を通じて世界規模で正確に把握する、最初で唯一のランキングだという。そのIFPIが選ぶ【グローバル・レコーディング・アーティスト】の2位にSEVENTEENが算出された。また、IFPIが選ぶ【グローバル・アルバム・セールス・チャート】では、米ビルボードチャート“Billboard 200”で2位デビューもした『FML』がトップに立ち、『SEVENTEENTH HEAVEN』が4位に入っている。
The IFPI Global Album Sales Chart is here, highlighting the biggest album releases of 2023 by sales.
— IFPI (@IFPI_org) March 28, 2024
Here is the full Top 10@pledis_17 (x2)@Stray_Kids (x2)@NCTsmtown_DREAM@taylorswift13
Jung Kook (@BTS_twt)@weareoneEXO@IVEstarship
V (@BTS_twt)
Congratulations all! pic.twitter.com/CdynpKJeh4
また、【第38回日本ゴールドディスク大賞】では、<ベスト・エイジアン・アーティスト>を含む6つの賞を受賞。1アーティストが<ベスト3アルバム>を独占するのは史上初で、歴史ある日本の音楽賞でも輝かしい功績を残した。
こうした功績の甲斐あって、『第74回NHK紅白歌合戦』への出場の切符を手にした。「日本デビューしてからずっと目標のひとつだった」ことから、5年越しの夢が叶った瞬間だった。“ボーダレス”をテーマに、当日はほかに6組のK-POPアーティストが出場するなか、メンバーのWOOZIとDINOが制作に参加した、美しいパフォーマンスが世界中のCARATたちから好評の日本オリジナル曲「舞い落ちる花びら (Fallin' Flower)」をお茶の間に届け、CARATのみならず、全国にいる音楽ファンや視聴者をうっとりとさせた。秒刻みのスケジュールで有名な日本の長寿番組で、恒例のけん玉世界記録チャレンジにVERNONが参加したり、日韓アイドルたちの豪華共演が話題をさらったYOASOBI「アイドル」のパフォーマンスに、HOSHI、MINGYU、DK、SEUNGKWANの4人が参加したりと、視聴者を楽しませつつ、メンバーたち自身も企画を楽しんでいる姿は、見ていて心温まるシーンだった。
#SEVENTEEN がNHK総合『第74回NHK紅白歌合戦』に出場しました
— SEVENTEEN Japan (@pledis_17jp) December 31, 2023
「舞い落ちる花びら(Fallin' Flower)」の歌唱や、様々な企画に参加した初紅白
一緒に楽しんでいただけましたか?
CARATのみなさん、2024年もよろしくお願いします☺️#NHK紅白 #紅白歌合戦 #気持ちは13人一緒だよ pic.twitter.com/Eofb2QQw9t
そして、彼らの国際的な知名度の高さを証明するかのように、国外アーティストとのコラボレーションも積極的に実施し、1980年代後期~1990年初期に全米を熱狂させたニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックや、香取慎吾や (sic)boyとのコラボなど、グループ活動とはまた違った魅力を放っているのも確かだ。
記録を更新し続けるSEVENTEENは、最新ツアー【SEVENTEEN TOUR 'FOLLOW' AGAIN】で再びCARATのもとを訪れ、最高峰のパフォーマンスを披露している。3月30日と31日に韓国・ソウルにある仁川アジアド主競技場で始まったこのツアーは、ベストアルバム発売直前のソウルワールドカップ競技場(4月27日と28日)の後に、グループ初となる日本スタジアム公演を控えている。大阪・ヤンマースタジアム長居(5月18日と19日)、神奈川・日産スタジアム(5月25日と26日)をまわる、近年稀に見るウルトラ級のツアーだ。K-POPボーイズグループが日産スタジアムで単独コンサートを行うのは、東方神起(2013年、2018年)以来で、東方神起、TWICEに続く史上3組目のK-POPアーティストとして、新たに偉業を成し遂げる。
韓国有数の大型会場で2日間のコンサートをした後、SEVENTEENは4月29日にグループの過去・現在・未来の集大成であるベストアルバム『17 IS RIGHT HERE』でカムバックを果たす。これまでに発表したアルバムのタイトル曲20曲と、日本アルバムのリード曲を韓国語に翻訳した8曲(パッケージには「CALL CALL CALL!」「Happy Ending」「Fallin' Flower」「24H」などの名前が!)に加え、タイトル曲「MAESTRO」(SEVENTEENの楽曲を多く制作したプロデューサーのBUMZUとメンバーWOOZIが制作)、HIPHOP TEAMが歌う「LALALI」、PERFORMANCE TEAMによる「Spell」、VOCAL TEAMによる渾身の「Cheers to youth」の新曲4曲とデビュー曲「Adore U」のインストゥルメンタルver.(デジタル音源のみ)が収録される。クレジットを見るとWOOZIやS.COUPS、WONWOO、THE 8、MINGYU、VERNON、DINOなど、多数のメンバーが作曲に参加していることがわかる。
注目ポイントは“DIRECTED BY CARAT”、つまりCARATたちがこの記念すべきアルバムの全体構成と監督を担っているというところだ。メインキャストはもちろん13人。ウェス・アンダーソン監督の人気映画『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)のイラストを手がけたグラフィック・アーティスト、マックス・ダルトンがカバーイメージを手がけており、新しい魅力を引き出している。所属事務所であるPLEDIS Entertainmentの「これまでSEVENTEENが出演した映画はCARATが演出してきました。(このアルバムは)そのことに対する感謝の意味を込めたもので、SEVENTEENの9年の足跡が盛り込まれたベストアルバムに注目してほしいです」という声明からもわかるように、13人がこれまで成し遂げた(そして、これから達成する)功績や完成度の高い音楽とパフォーマンスはすべて、CARATがいて実現できたこと。どこにいても、どんな時も、「SEVENTEENもすぐそこに、そばにいる」と思わせてくれる作品に仕上がっていると予想する。
SEVENTEENは韓国と日本でその存在感を示したあと、世界でも指折りの大型音楽フェスである【グラストンベリー・フェスティバル】と【ロラパルーザ・ベルリン】に出演し、今度はヨーロッパでその名を響き渡らせる。ベストアルバム発売にスタジアムツアー、そして耳が肥える音楽ファンが集う大型イベントへの出演と、2024年もダイナミックに駆け抜ける13人に目が離せない。
リリース情報
SEVENTEEN BEST ALBUM『17 IS RIGHT HERE』
<HERE Ver.>
HYBJ-05001 5,874円(tax in)
<HEAR Ver.>
HYBJ-05002 5,874円(tax in)
予約・購入はこちら
<DEAR Ver.>
HYBJ-05003 2,420円(tax in)
予約・購入はこちら
関連リンク
SEVENTEEN 日本公式サイト関連商品