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<インタビュー>大原櫻子、活動10周年イヤーの幕開けを飾るEP『スポットライト』

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 2013年12月に公開された映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』で俳優デビューし、翌年11月に1stシングル『サンキュー』で歌手ソロデビューを果たした大原櫻子。それぞれの10周年を迎える彼女が、アニバーサリーイヤーの幕開けを飾る6曲入りのEP『スポットライト』をリリースした。“俳優”と“歌手”という異なるステージで浴び続けてきた“光”と、その裏側に隠された苦難や努力といった“影”をテーマに、音盤の中で生きるそれぞれの楽曲の主人公を演じたという作品について詳しく訊いた。(Interview & Text:永堀アツオ)

「誰しも人生に光と影って絶対にあるじゃないですか」

――今年の12月で映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(以下、『カノ嘘』)の公開から10年になりますね。

大原櫻子:そうですね。俳優は今年10年で、来年は歌手でのソロデビュー 10年。ほんとにあっという間ですね。


――ご自身にとってはどんな日々でしたか。

大原:本当に光と影に包まれた道のりだったなと思いますね。


――影もありましたか?

大原:そうですね。影だらけでした(笑)。でも、楽しいって思えるのは、やっぱりその裏に努力がないと生まれないものなんですよね。そういった影があるからこそ、それが今、光になってたりする。本当に光と影、両方があった10年だったなっていう感じですね。その中で、ありがたいことに、自分が好きなお芝居と歌をずっとやらせていただけて。今、10年目を迎えられるっていうのは本当に奇跡だなって思いますね。


――この10年間を振り返って、特に印象に残っている出来事を挙げるとすると?

大原:なんだろうな〜。それこそ初めてレコーディングした日とか。今回、デビューの時のことを振り返ることが多くて。初めてのレコーディングは「カノ嘘」の理子として歌った「明日も」だったんですけど、いっぱいボイストレーニングを受けて、歌詞も見ないでも歌えるぐらい歌い込んで。いざ、本番で歌ったら、亀田さんがすごく褒めてくださって。そういう状況も懐かしく感じますし、お芝居で言うと、初めて映画を撮った日も覚えてますし。


――どんな思い出がありますか。

大原:こんなに人が周りにたくさんいるんだ、、、って驚きましたね。


――あははは。

大原:人が見てると気になって、涙流せないよって思う自分もいて。涙を流すシーンの前日は寝れなかったことも覚えてますね。


――スクリーンデビュー作がロックバンドのボーカリスト役でしたが、その後もお芝居と歌、どちらかを選ぶのではなく、この10年間、どちらもやってきました。

大原:自分自身に対して、よくやってきたねって思いますね。でも、両方やってきたからこそ、今、こんなに心が健康で生きてるのかなって思うんですよ。どっちか一つだったら、今、本当に自分の好きなことやれてるって言い切れたかどうかはちょっとわからない。


――舞台やドラマで忙しい年も欠かさずライブをやってましたよね。

大原:でも、無理なときは無理だしってちゃんと言ってきました。私、準備期間がないと、頑張れない性格なんですけど、そこは周りのスタッフさんが理解してくださってて。そういう意味では、スタッフさんに支えられて、恵まれて、良い具合にやってこれたかなって思います。


――お芝居と音楽はそれぞれどんな影響を与え合ってますか。

大原:話すとすごく長くなるっていうか(笑)、細かくあるので一言では言えないんですけど。


――分けて考えてますか?

大原:考えてないです、あんまり。メロディーがあるから世界観が広がるし、脚本の言葉があるからキャラクターが生まれるし。本当にイコールだなって。年々近い距離になってるというか、本当に隔たりがなくなってきてるんですね。


――お芝居と音楽活動が融合していくようなきっかけは何かありましたか。

大原:ミュージカル『FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇』に出会ったのはやっぱり大きくて。


――2018年だから、俳優デビュー5年目ですよね。

大原:演出の小川絵梨子さんに言われたんですよ。歌がお芝居に入ってるけど、「感情が乗らないんだったら歌わなくていいから喋って」って。そこで、歌もお芝居の延長だよなっていう感覚になって。


――脚本に書かれてるキャラクターを演じることと、曲の中に出てくる登場人物になって歌うことは変わらないということですよね。

大原:そうですね。だから、このミニアルバム『スポットライト』も、“”光と影”をテーマにはしてるけれども、お芝居や歌の“”光と影”と言うよりかは、誰しも人生に光と影って絶対にあるじゃないですか。それが私のこの10年の物語に通じる部分もあるけど、もっと広い目で見た人生をテーマに、いろんな主人公の物語を入れていったっていう感じですね。


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大原櫻子「スポットライト」

スポットライト

2023/08/30 RELEASE
VICL-65871 ¥ 2,420(税込)

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Disc01
  1. 01.寂しいの色
  2. 02.Hello My Fave
  3. 03.どうして
  4. 04.JUMP
  5. 05.星の日
  6. 06.bitter sweet cinema

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