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<インタビュー>川谷絵音×Billboard JAPAN礒崎誠二 ~15にまつわる話 Vol.14「変わり続けるヒットチャートの15年間」~

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Interview: Takuto Ueda

 東京・大阪のビルボードライブ15周年を記念してスタートした連載企画「15にまつわる話」。今回は2023年に同じく15周年を迎えた“Billboard JAPANチャート”をテーマに、立ち上げを担ったチャート・ディレクターの礒崎誠二と、アーティストでありながらヒットチャートや音楽マーケティングにも詳しい川谷絵音の対談を実施。15年間におけるヒットチャートの変遷、多様化していく音楽の聴かれ方、フェス文化やTikTok人気の影響力、若手アーティストのグローバル戦略など、様々なトピックから音楽マーケットの歴史と現在地について語り合ってもらった。

J-POPの転換期を迎えた2014年

――川谷さんがヒットチャートを見るようになったきっかけは?


川谷:小学校低学年ぐらいの頃からTSUTAYAに行って、CDをレンタルランキングの1位から10位ぐらいまで毎週借りていたんです。あれって世間の流行がけっこう反映されているじゃないですか。それが最初のきっかけですね。当時から異様に音楽に執着していた感じはありました。

――Billboard JAPANチャートを知ったのはいつ頃でしょう?


川谷:チャート自体はけっこう前から知っていたけど、ちゃんと見始めたのはYouTubeの再生回数が入ったときだったと思います。

礒崎:動画再生回数の指標は2015年6月から導入しました。業界的に一番インパクトが大きかったと思うのが、2010年12月のダウンロード指標の導入ですね。米ビルボードのデータ・パートナーである当時のニールセンからiTunesデータを取得していました。というのも、レコード会社によってはダウンロード・データの外部提供がNGだったので、ニールセンのグローバル・データから日本国内のデータを抽出して合算したんです。そのときはかなり多くの問い合わせがありました。

川谷:そうだったんですね。たしかに、わりと最近までYouTubeでミュージック・ビデオをフル公開しない会社もありましたもんね。



礒崎:あとは、2013年に開始したルックアップ指標とTwitter指標。ルックアップとは、PC機器等によるCDの読み取り回数を元にしたデータで、レンタル市場の動向をフォローアップしていました。その頃からアメリカとは違うアプローチをしていることが分かってもらえ始めたように思います。

――今回は15年分の年間チャートを用意しました。こちらを見ても分かる通り、2010年代前半はアイドルを中心に、主に熱狂的なファンに向けた付加価値を与えることでフィジカル・セールスを伸ばしたアーティストの作品が上位を占めています。川谷さんは当時、ヒットチャートの結果と実際のヒットとの乖離については感じていましたか?


川谷:indigo la Endが2010年から活動しているんですけど、それから3~4年間ぐらいはあまりJ-POPを聴いていなかったんですよ。むしろそういうものから離れるような音楽をやっていたので。もう一度聴くようになったのは、2014年にゲスの極み乙女がシングル『猟奇的なキスを私にして/アソビ』でメジャーデビューしてからですかね。

――作り手としてもJ-POPに魅力を感じなくなった?


川谷:ずっと聴いてきたので「もういいかな」みたいな感じで。2014年にSMAPに楽曲提供させていただいたんですけど、そのときにも「やばい、J-POPを聴かないと書けないかも」と思って、当時ヒットしていた曲をたくさん聴きました。今はもっと多様ですけど、あの時代のヒットソングって何かしら共通項というか、軸みたいなものが一本あった気がするんですよね。それをちゃんと掴まないといけなかった。あと、ゲスの極み乙女って別に売れるような音楽だと思っていなかったのに何故かヒットしたから「なんでだろう」と思ったんです。そう考えると2014年頃ってちょうど転換期だった気がします。年間チャートにもSEKAI NO OWARI、ONE OK ROCKが入っていて、ちゃんと売れるバンドが出てきた。当時フェスが全盛期だったので、四つ打ちロックみたいな音楽は一斉に流行っていたけど、セカオワなんかはちょっと別というか、もうJ-POPでしたよね。僕らも共演することが多かったし、個人的にもAKB48の曲を聴いたりしていたので。

礒崎2014年の年間チャート、7位に松たか子「レット・イット・ゴー~ありのままで~」が入っているんですよね。これはCDシングルが発売されていないので、もちろんオリコンのシングルランキングには入らない。また、秦基博「ひまわりの約束」もラジオやダウンロードで広がった曲なので、この曲の人気もCDシングルのセールスだけでは測れなかった。そういうヒットが歴然となり始めていたので、ちゃんと時代に合わせてチャートも変化していいんだなと思いましたね。それまでは恐る恐るやっていたので。

川谷:たしか「ひまわりの約束」と「猟奇的なキスを私にして」って同じCD発売日で、どちらもセールスが初週1.2万ぐらいだった気がします。今だとフィジカル1.2万ってけっこうすごいけど、当時だとまあまあって感じじゃないですか。でも、「ひまわりの約束」はずっとダウンロードされ続けた。そういう意味でも転換期だったなと思います。




秦 基博 - 「ひまわりの約束」 Music Video


ゲスの極み乙女。 - 猟奇的なキスを私にして


礒崎:レコード会社もデジタル市場の大きさを体感していた時期だったと思います。それから2010年代後半にかけてサブスクが台頭していく。川谷さんがストリーミング解禁を意識し始めたのはいつ頃でしたか?

川谷:僕らは何も分からないまま、けっこう真っ先に解禁していたんですよね。所属するワーナーミュージックが外資だからなのかもしれませんが。

礒崎:「CDが売れなくなってしまうかも」という危惧はなかったですか?

川谷:最初は少しありました。でも、その当時からiTunesのチャートばかり見ていたので、デジタルに対する意識は強かったです。『ミュージックステーション』で話題になった曲がすぐにiTunesで1位になったりしていて、そっちのランキングのほうが面白かった。もちろん周りからはいろんな意見がありましたけど、レーベルが解禁しちゃっていたので(笑)。個人的にも今まで聴けなかった音楽を気軽に楽しめるので、普通にインプットの場としてもありがたかったし、もっとみんなに解禁してほしいとも思ってましたね。

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フェス全盛期だった2010年代

――川谷さんも仰っていましたが、2010年代はフェス全盛期でもありました。これに伴い、独自のフェス文化のようなものが生まれ、コンテンツ市場との乖離も見られるようになった。


川谷:僕は当時、フェスの在り方について疑問を持っていて。いろんなバンドが同じようなアプローチで楽曲を作って、最初はテレビに出たりフィジカルを1万、2万売ったりしていたけど、サブスク時代になってからは勢いがどんどん衰えていったんですよね。フェスに出ればお客さんは盛り上がるけど、ストリーミングでは曲があまり聴かれていないという。Spotifyって月間リスナー数を可視化しているじゃないですか。それを見たら大した数字じゃないアーティストでも、フェスに出ればメインステージを埋めることができちゃう。そういう状況については、僕は少し冷めた目で見ていました。

礒崎:フィジカル・チャートの説得力がなくなったのが2000年代の後半あたりで、その頃からフェスがどんどん開催されるようになったので、きっとフェスの主催者はブッキングにヒットチャートを反映しなかったと思うんです。それが2010年代までずっと続いた。今はYOASOBIやVaundyがフェスに出るようになったので、もっとヒットチャートと紐づいたフェスがあってもいいのかなと思っています。

川谷:一方で、特にボカロ系やTikTok出身のアーティストって、ここ最近で急激にヒットした人たちが多いから、サブスクでは上位でもライブでの集客力はあまりなかったりするんですよね。フェスならまだしもワンマンはもっとシビア。個人的にもこの問題には興味があって、最近売れている若いアーティストをイープラスでチェックしたりするんですけど、意外とチケットの販売に苦戦していたりする。YOASOBIぐらいのレベルまでいけば大丈夫でしょうけど、たまたま一曲バズったぐらいのアーティストはライブで集客できないんですよ。

礒崎:ヒットには顧客単価と顧客人数の2パターンがあると思っていて。顧客単価が高いアーティストはライブでも集客できて、物販の売上も高い。逆に、バイラル系のアーティストは顧客人数を増やしていくタイプですね。

川谷:年齢層も関係ありますよね。若いアーティストのファンは若いから、顧客単価は上がりにくい。TikTokのユーザーはコロナ禍の影響もあって、ライブに行くという文化に馴染みがないと思うし。

礒崎:ただ、ACPC(一般社団法人コンサートプロモーターズ協会)が発表したデータでは、去年のライブ市場総売上が4,000億円弱で、2019年をわずかに上回るんですよね。わりと関東に集中していたり、まさしく川谷さんの仰ったような課題はありつつ、コロナ禍前の規模感は戻りつつあるのかなと思います。

――川谷さんもindigo la Endの楽曲「夏夜のマジック」がTikTokでバイラル化して、若年層を中心にリスナー層が広がったのではないかと思うのですが、ライブ集客への影響はいかがでしたか?




indigo la End「夏夜のマジック」


川谷:indigo la Endは少し特殊で、急激にバズったわけではなく、徐々に右肩上がりしていったパターンなので、集客力も一気に上がったわけではないですけど、少しずつ増え続けているんですよ。今年1月にリリースした「名前は片想い」もバイラル化していて、また若い人が増えている感じがします。それと同時にコアファンの方もいてくれるので、やっぱりindigo la Endは特殊な例かもしれませんね。10年以上続けてきてからのバイラルヒットだったし、もともと知名度がめちゃくちゃあったというわけでもないので、消費されなかったというか。去年の日本武道館もチャレンジ公演と言われたんですけど、すぐに売り切れましたし。

――たしかに急激なバイラルの拡散は最大瞬間風速こそ生むかもしれませんが、長く聴かれ続けるとは限りませんよね。


川谷:露出しすぎるとコアファンが離れていく可能性があって。ヨルシカとかすごくいいなと思います。そこまでメディアに出ているわけではないけど、ちゃんとストリーミング1億回再生の曲がある。それこそYOASOBIとかVaundyのレベルまでいけば別なんでしょうけど。

礒崎:最近だとスピッツがアップデートしたなと思います。素晴らしいニューアルバムを作って、先行シングル「美しい鰭」も毎週ストリーミングで1,000万回の水準をキープしている。新しいリスナーを増やすことに成功していると思います。

川谷:だからこそYOASOBIの「アイドル」の2,000万回とか「すげぇ…」と思います。これって国内の数字ですもんね。こんなにサブスク使ってる人いたんだって。

礒崎:これまで週間2,000万回を超えたのはBTS「Butter」、Official髭男dism「Subtitle」の2曲だったので歴代3曲目の快挙ですね。

川谷:しかも「Subtitle」より早いですよね。今年の上半期チャートも見てますけど、ほとんど去年リリースされた曲が上位を占めているなか、チャートイン回数7回の「アイドル」が3位。

礒崎:話題がストリーミングの数字として跳ね返ってくるスパンが短くなっている気がしますね。昔は音楽番組への出演やアニメ・タイアップで最初に動くのがダウンロードだったので。



川谷:あと、上半期32位に「君のまま」が入った百足&韻マンは興味深いですね。あまり詳しく知らなかったんですけど、もともと映像で発表していた曲なんですよね。

――2022年12月にMV公開、音源配信は3か月後の今年2月でした。


川谷:これも新しい流れだなって。先にバイラル化してから配信するという。imase、なとりもそうですけど、まずTikTokに曲をアップしてバズってからサブスク配信を始めるんですよね。リスナーは配信を心待ちにするから、配信後に一気に再生数が増える、みたいなやり方が定着しつつある。

礒崎:TikTokやニコニコ動画のチャートも作ってますが、やはり二次創作が活発化すると再生回数も増えるんですよね。なのでAメロ、Bメロ、サビと曲を細かく切り出して実験している感じがします。

川谷:昔だったら怖かったと思うんですよ。せっかくSNSで人気になっても、その時点で配信していないとチャンスを逃すんじゃないかって。でも、今はそうじゃないんですね。

礒崎:サブスクが始まった2010年代後半のことを思い出しました。ストリーミング配信をしてもCD、ダウンロードはちゃんと売れると思っていて、それをいろんなレコード会社に言って、解禁を促すよう説得していたんですよ。

川谷:もうCDはファンアイテムですもんね。なので、ゲスの極み乙女の2020年のアルバム『ストリーミング、CD、レコード』はCDの代わりにバウムクーヘンを封入した盤も出したりして。もうやっちゃ駄目なことって逆にない気がします。TikTokでの先出しもいつかやってみたいし、楽しみながらいろいろと。僕はアウトプットできる場がたくさんあるので。

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J-POPのグローバル戦略

――グローバル戦略についてはいかがでしょう? 最近では米ビルボード・グローバル・チャート“Global Excl. U.S.”で「アイドル」が首位となったことも話題になりました。


川谷:でも、あらためてグローバル戦略を考えるのが野暮なくらい、今は何が起こるか分からないというか。BTSの成功でアジアがイケてるという雰囲気にもなったし、藤井風の「死ぬのがいいわ」は海外でもウケるトラックではあったけど、TikTokではちゃんと歌詞の意味を理解して動画を作っている人もいた。以前までは英語じゃないと駄目みたいな感じで、そういうグローバル戦略を選ぶ日本人アーティストもいたけど、僕はとあるアーティストに猛反対したことがあって。実際、今は言語の壁を超えてきている。僕らもサブスクの数字で実感しているし、シティポップや新しい学校のリーダーズみたいなことも起きるんですよね。

――ローカリズムをいかにしてグローバル化していくか。


川谷:imaseの「NIGHT DANCER」も韓国でヒットしたし。Melonのチャートに入ることってなかなかないと思います。すごく難しいことなのですごいですよね。

礒崎:ただ、韓国では日本の曲がかなり聴かれていますね。他の国だと3,000位ぐらいまで見ないといけないけど、韓国だと2,000位ぐらいで日本の曲が入ってくる。

川谷:たしかに「名前は片想い」も韓国のバイラルチャートに入ってました。まぁ、韓国ではSpotifyのシェアが高くないということもあるけど、活路はあるんだなって。あとは中国市場ですよね。




indigo la End「名前は片想い」


礒崎:サウンドやメロディーについてはどう思いますか?

川谷:そこは海外ってすごくシンプルですよね。メロディーもあるようでないような曲が多い。海外はリズム重視だけど、日本でそれはウケない。結局、気持ちよく歌える音楽が日本ではヒットするんだと思います。

礒崎:川谷さんは鍵盤オリエンテッドな楽曲を作られるイメージですが、あれも日本人の耳を意識したものだったんですか? その後のフォロワーも多いですよね。

川谷:いや、最初は特に考えてなかったですね。なんとなくできあがったもので。たしかに最近はスタッカート系のピアノが流行ってますけど、あれは多少はゲスの極み乙女が残してしまった功罪でもあると思っていて(笑)。ちょっと増えすぎた感覚はあります。

礒崎:特にボカロ系に多い気がします。

川谷:最近、嬉しいことなんですが、僕の曲を小学校のときに聴いていたと言ってくれるアーティストさんに会うことも多くなってきて。初めて買った CD が「猟奇的なキスを私にして」だとか。僕にとっての BUMP OF CHICKEN や RADWIMPS みたいな。ボカロアーティストのピアノ系のサウンドに関しては米津玄師、ハチの存在も大きいと思います。

礒崎:打ち込みで作りやすいのかもしれないですね。

川谷:たしかに、僕らは全部人力ですけど、ああいうピアノって機械的に作れますからね。今は最初からそういうプリセットが入ったDTMもあるし、TikTokで似たようなフリー素材を聴いたこともあります。これは日本の良くない部分で、ヒットした音楽の模倣があまりにも長く続くじゃないですか。海外のトレンドにも乗り遅れるから、グローバルの再生回数も増えづらい。ただ、気軽に誰でも音楽を作れるようになったことで、昔だったら埋もれていたかもしれない才能が出てきやすくなった。これは良いことだと思います。



礒崎:最近のボーイズグループが打ち出しているJK-POPについてどう思いますか?

川谷:楽曲のクオリティは本当に高いですよね。ただ、やっぱりコアファンの年齢層は少し高めに偏っているのかなと思っていて。いかに若いリスナーを増やすかだと思うけど、結局若者はK-POPを聴いてる人が多いのかなって。 まだライト層を取り込むのはなかなかハードルが高く見えますよね。

礒崎:海外進出を目標に掲げている国内グループも多いですよね。

川谷:新しい学校のリーダーズみたいなヒットが起きて、それが海外に波及する可能性もゼロではないですよね。「オトナブルー」はシティポップとも親和性が高い曲でしたし。ただJK-POP的なグループに関しては内需があまりにも大きすぎるので、国内だけでも成り立ってしまうんですよね。でも例えば BE:FIRST はジョナス・ブルーとコラボしたり、すごく考えて動いているように思います。BTS のようなグループが日本からも生まれたら状況も一気に変わる気がするんですけど。

礒崎:詞作曲をするクリエイターが海外で成功する例も少しずつ増えてきました。

川谷:とあるアーティストが海外に行ったとき、有名な人たちとコライトしたみたいなんですけど、「今日は気分が乗らないから飲もうぜ」みたいなことがあったらしく、日本とのカルチャー・ショックを感じたという話を聞きました。日本ではかなりヒットしているアーティストなんですけど「海外との壁は分厚いかも」って。僕は楽曲提供のお話をいただくこともあるけど、日本では「こういうふうに作ってください」「この曲をイメージしてください」というオーダーも多いし、締切がタイトなので作家の作家性を狭めているんですよね。それでも成り立ってしまう内需があるから仕方ないのかなと思いつつ、もっと自由に作りたい作家は多いと思います。海外ではもっと生活に根ざしているというか。だからこそ、新しいものが生まれるんじゃないかなって。

――世界的に見ても日本の音楽市場は大きいですが、内需に頼りすぎている点は現状の課題かもしれませんね。Billboard JAPANチャートとしては今後、どういった動きを予想していますか?


礒崎:2008年に“JAPAN Hot 100”を作ったとき、本国からアメリカのチャート設計をいろいろと教わったのですが、同時に日本独自のマーケットにもちゃんとマッチした作り方にしないといけないと考えていたんです。先日、2023年の上半期チャートを発表して、それなりに納得の設計ができているという手応えがありました。おそらく日本でも近いうちにデジタルがフィジカルの売上を上回るタイミングが確実に来るので、それをちゃんとチャートにも反映することができれば、少なからず作家の皆さんが自由に作れる環境の助けにもなると思っています。加えて、詳細はまだ言えませんが、日本のクリエイターがグローバルで活躍することを後押しできるようなことも計画していますので、ぜひ注目していただければと思います。

――川谷さんがヒットチャートや音楽マーケットに期待することは?


川谷:例えば米津玄師って毎回すごく挑戦しているじゃないですか。極論、一定数のコアファンがいて売れている人たちは何をやってもいいわけで。だからこそ、アイドルだったりももっと勝負していいんじゃないかと思います。そういうアーティストがもっと増えて、日本だけでなく海外でも聴かれるヒットソングが続々と生まれる未来が楽しみです。



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