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<インタビュー>Billlie、独自の世界観を表した最新作『the Billage of perception: chapter two』の魅力に迫る

インタビューバナー

 昨年11月のデビュー作から、“ビリー”という少女の行方を、ミステリーかつファンタスティックな世界観で魅せ続けるBilllie。“独創的ストーリーテーリング・アイドル”とも呼ばれ、今年2月にリリースした「GingaMingaYo (the strange world)」では、日本人メンバー・つきの、コロコロ変わる豊かな表情が話題を集め、楽曲と共に彼女たちの存在も一気に脚光を浴びた。そしてこの夏、EPアルバム『the Billage of perception: chapter two』をリリース。リード曲の「RING ma Bell (what a wonderful world)」ではハードロックに挑戦、ミュージックビデオは公開24時間で700万再生を突破し早くも話題となっている。前作リリース時の初インタビューに続き、この半年間の振り返りも含め、新作の世界観や意気込みを聞いた。(Interview & Text:筧真帆(日韓音楽コミュニケーター))

繋がりのある収録曲

――前回取材をしたのが「GingaMingaYo (the strange world)」リリース直前でしたが、活動が始まると、つきさんの表情パフォーマンスが大きな注目を集めて、チッケム(1人にフォーカスした映像)が大人気となりましたね! つきさんご自身どんな気持ちでしたか? また、どうやったらあんなに多彩な表情が出来るのでしょうか?

つき:私もこんなに多くの人に興味を持って頂けるとは思ってもみなかったです。「GingaMingaYo (the strange world)」は練習の段階から、表情がとても重要だと言われたので、すごく練習はしていたんですが、私は元々あまり表情を作れないほうだったんです。なので考えるよりもステージを楽しもうという一心で、ステージに上がってから「つき、考えるな、ただ楽しめ!」と思って臨みました。練習の時には何より私たちのメンバーと「どうすればもっと素敵なパフォーマンスをお見せできるか、表情はどうすればいいのか」などを沢山話し合いました。私たちが伝えたいメッセージを込めて一生懸命準備したお蔭で格好いいパフォーマンスを披露することができたんじゃないかなと思います。これからも沢山期待してください!


――他のメンバーたちから見て、つきさんの表情パフォーマンスはどんなふうに見えましたか?

ハラム:つきの可愛さが表情によく表れていたので、メンバーとしてもすごく誇らしくてうれしかったですね。直接つきにも、すごくカワイかったよと褒めてあげました。

スヒョン:最高でした!

ムンスア:つきだけじゃなく他のメンバーのチッケムも見ながら、この部分はこんなふうに表現できるんだね、とお互いに言い合ったりして、一緒に研究しました。



スヒョン、はるな



――そんな話題性も手伝って、「GingaMingaYo (the strange world)」はこの6月、アメリカのタイム誌で、『The Best K-Pop Songs and Albums of 2022』のベストK-POPソングに選ばれました。「GingaMingaYo (the strange world)」を通して、Billlieをたくさん知ってもらえたという実感はありますか?

シユン:タイム誌に紹介されたことは本当に光栄でした。両親からも連絡が来て、周囲の人たちもBilllieの曲をたくさん聴いてるよと教えてもらい、すごく不思議な感覚でしたが、両親にそう言ってもらえたことで胸がいっぱいです。

つき:私の両親も、デビュー曲のときより、「GingaMingaYo (the strange world)」の活動を終えてからの方が周りにファンが増えたよと話してくれたので、知名度が少しずつ上がっていってるのかなと実感しています。


――7月には、事務所の代表プロデューサーであるユン・ジョンシンさんの新しいプロジェクト、「track by YOON」として、「パッピンス(かき氷)」と「高速道路ロマンス」を発表しましたね。どちらも約20年前のユン・ジョンシンさんのヒット曲ですが、新しいファンも増えたのでは?

シユン:「track by YOON」は、私たちMYSTIC STORYのアーティストが、いつもとは違うスタイルを魅せる新しいプロジェクトなんですが、今回私たちが第1号だったので、とても光栄でした。私の両親も、「今度この曲を歌うの?私も知ってる!歌えて良かったね!」と共鳴してくれて、嬉しかったですね。またBelllie’ve(ファンの総称)も、今回はレトロテイストを楽しめると喜んでくれましたし、すごくよい経験でした。



ムンスア、シユン


――さて8月31日にリリースされたEP『the Billage of perception: chapter two』も、前作に続くストーリーがあるとのことですが、コンセプトを教えてください。

ムンスア:リード曲「RING ma Bell (what a wonderful world)」は、子供から大人になったり、学生から社会人になったりと、私たちが成長しながら向き合う人生のターニングポイントを迎えるときの感情や、新しい始まりについての内容を盛り込んだハードロック調の曲で、本当に強烈でかっこいいです!今までのBilllieとはまた違う、新しい姿を見ることができると思います。


――「RING ma Bell (what a wonderful world)」は、ロック調に合わせた歌の緩急もあって、本当に表現も素晴らしく、パワフルでカッコいいです!実際レコーディングするとき歌い方に気を付けましたか?

スヒョン:これまでロックにあまり接する機会がなかったので、色んな時代のロック曲をたくさん聴きました。時代ごとの発声の仕方や力の入れ方などを学んで、私たちは、どんな風にすれば今っぽく歌えるのかということも色々試しましたね。

ムンスア:レコーディングのとき、やったことの無い声の出し方で叫んだり、ロックらしい雰囲気が生きるよう努力しました。サビでは皆で一緒に歌うところがあるんですが、より楽しく歌おうと意識しながら練習しました。


――色んな時代のロックを聴いたということで、印象に残っている曲はありますか?

はるな:私はアヴリル・ラヴィーンさんを聴いて、彼女みたいに歌ったらカッコよくなるなと思いました。

ション:曲で言うと、アヴリル・ラヴィーンさんの「Sk8er Boi」や、オリヴィア・ロドリゴさんの「good 4 u」などがすごく参考になりましたね。


――パフォーマンスにポイントや見どころがあれば、教えてください。

ション:振り付けの中で、ベルが鳴るような振り付けと、口笛を吹くような仕草がポイントです。簡単で真似もしやすく中毒性も高いので、この振付けをぜひ注目して見てもらえると嬉しいです。



つき、ハラム、ション



――リード曲以外もとても魅力的な曲ばかりです。魅力をぜひご紹介下さい。

ムンスア:全部で6曲収録されていますが、それぞれ歌詞の内容も繋がっていて、曲のタイトルに歌の核心的なポイントを含んでいます。なので、歌詞の繋がりをよく聴いてもらえれば楽しめると思います。

スヒョン:6曲目は、「B@ck 2 where we Belong」という、Billlie3番目のファンソングです。全員が作詞に参加しましたので、ファンの方々も気に入って下さればいいですね。

ハラム:全ての収録曲が好きで大事ですが、私たちの2枚目もミニアルバムの収録曲である「M◐◑N palace」と繋がる曲の「$UN palace (Stroop effect)」がとても好きです。いくら自分の道を歩んでいると信じていても、これが正しいか、私が向かっている方向は正しいのかをいつも悩んだり疑ったりするようになる物語、その感情に関する曲です。沢山の方々が共感できる話を込めているので、沢山聞いてくださるとうれしいです!


――全員での作詞はどうやって行いますか? 直接会ってなのか、SNSやチャットを使うのでしょうか。

ハラム:各自が入れたいフレーズや方向性があるので、お互いの考えを確認して、前後が繋がるメンバーと合わせなければならないので皆で相談します。お互い、この歌詞はどう? 今回のあの歌詞はどう? 1番はこれで2番はあれかなとか、お互いフィードバックをしながら作ります。

ムンスア:内容の擦り合わせは、顔を見てやらないと本心が伝わらないので、私たちは必ず一緒に集まって作ります。


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“Billlieだけの世界観”とは


――Billlieの世界観は、曲だけでなく、アートワークやミュージックビデオ、衣装など、すべてにおいて芸術的ですよね。最新作の中で好きな「芸術ポイント」を教えてください。

つき:「RING ma Bell (what a wonderful world)」のミュージックビデオでは、廃校をイメージしたセットや、すごい数のスポットライトの前で歌ったり、実際のバンドの皆さんも一緒に撮影をしたんです。あと衣装も、レトロアメリカのティーンのロックスタイルな感じが、めっちゃカッコイイです。

ション:今回のアルバムのために、前髪とフェイスサイドの色を金髪にして、ロックスターのコンセプトに合わせています。またミステリーとファンタジーが共存しているBilllieのアートが大好きなんですが、今作に出てくる猫の仮面がすごく気に入っています。

ハラム:私はポニーテールをして横にチェーンをつけたり、髪を編み込んだりと色々試しました。衣装も少しリフォームして、ロックスタイルに合わせています。

ムンスア:全体のストーリーを繋ぐ音楽、コンセプトフィルム映像、歌詞、ビジュアルアートなども有機的に構成されているところです。膨大な叙事をBilllieならではの独特なストーリーテリングで表現しました。

はるな:私は夏の「パッピンス」のときは髪がピンクでしたが、またロックに合わせて金髪に戻して、まつ毛もパッチリにしたりとメイクも新しい挑戦になっているところが好きですね。

スヒョン:今回のジャケット撮影では、アクセサリーも沢山身に付けて、特別なメッセージの言葉も入っていたりするんです。あとミュージックビデオでマイクスタンドとコードを白黒のストライプにしているのも、ロックのコンセプトがよく活かされていると思います。

シユン:コンセプト写真の中で、制服なんだけどロックスタイルになっていて、それも「RING ma Bell (what a wonderful world)」とよく似合うと思いますね。





「RING ma Bell (what a wonderful world)」ミュージックビデオ


――Billlieの楽曲やストーリー性は、とても独創的で魅力的な反面、やや難しくもあります。自分たちのストーリー性を伝えるために、どんな努力をしていますか?

シユン:私たちも、これまでの世界観を整理して、よく考えながら新アルバムの世界観に入って行きました。今まで撮ってきたコンセプトフィルムがBilllieの世界観を最もよく表現していて、重要なポイントが込められています。そして、私たちがハッキリと「こんな世界観です」とお話していない理由は、たくさん推理して欲しいからなんです。それがBilllieだけの世界観の面白さだと思います。


――日本ではSNSを中心に、“#Billlie考察”というハッシュタグで、Billlieの世界観やミュージックビデオの考察が行われていますが、こうしたコメントを見たことがありますか?

全員:はい、見ています!

ムンスア:メンバー同士でも、最初にストーリーをもらってから受け止め方が違うので、他の方々の解釈を見た時、こっちの人はこう解釈するのか、こういう解釈もできるのかと、本当に色んな考え方が参考になります。

つき:日本の皆さんもコンセプトフィルムを見て考察して下さる方がすごく多いですが、人によって考え方が違うので見ている方も楽しいし、中には私と似ている考え方の人もいらっしゃったりして面白いです。

はるな:私たちの知らないところまで分析している人もいて、ああ、これはそういう意味にも取れるなと発見もあったりしますね。


――ではここで、“RING ma Bell (what a wonderful world)”に掛けて質問です。いま電話してきて欲しい人、話したい人は?どんな理由で、どんな話をしたいですか?

ムンスア:みんな同じ答えだと思いますよ!1、2、3…

全員:Belllie’ve~!

ムンスア:Belllie’ve の皆さんとは1人ずつでビデオ通話をしたことはありますが、皆一緒に電話するのも面白そうですね。声だけの電話だと、さらにドキドキするかもしれません。

ション:Billlieのどんなところが好きなのか聞きたいし、この先見てみたいコンセプトや音楽スタイルも聞いてみたいです。

スヒョン:今何してるの?ご飯食べた?とか、日常の些細なことを会話したいです。


――これから「食欲の秋」になりますが、Billlieの皆さんの中で人気のグルメはなんですか? よく宿舎にデリバリーするメニューなどあれば教えて欲しいです。

つき:私たちが最近、サラダラップにハマっているんです!それを食べることによって、ラップ(RAP)が上手くなる…(笑)。

全員:爆笑(笑)。

スヒョン:あとは、はるなが大好きな、ロゼチムタクもよく食べます。

はるな:韓国にきて初めてデリバリーで頼んだのが、ロゼチムタクだったんですが、美味しすぎて! デリバリーを頼むたびに、「ロゼチムタク頼んで欲しいです」って言ってます(笑)。

つき:チムタクは、韓国版の肉じゃがみたいですね。甘辛い煮込み料理です。

ション:ロゼクリームは、トマトベースに、生クリームや牛乳をミックスしたものです。それがチムタクにかかっていて美味しいんですよ!


――最後に、日本の皆さんにメッセージをお願いします。

ション:日本の皆さん、いつも応援ありがとうございます。これからも私たち一生懸命頑張ります!

スヒョン:日本のBelllie’ve の皆さん! いつも熱心な応援に感謝します。おかげで、無事カムバックすることが出来ました。永遠に愛しています!

はるな:いつも沢山愛してくれて有難うございます。今回のアルバムも一生懸命作ったので、沢山聴いてくれると嬉しいです。必ず日本にも行くので、絶対会いましょう!

ムンスア:またBillboard Japanとお話する時間を過ごせて楽しかったです。早く皆さんと日本でお会いできる日が来ると良いですね。いつも大好き!

ハラム:日本のBelllie’ve の皆さんの応援のおかげで、3rdミニアルバムまで発表することができました。今後も成長する姿を見守ってもらえたら嬉しいです。

ション:愛するBelllie’ve の皆さん、いつも応援本当にありがとうございます。今回のアルバムを沢山聴いて頂き、いつか直接お会いしましょうね!

つき:皆さんへ早くこのアルバムを届けたい思いで一杯でした。パワーアップしたBilllieの姿をどうぞ楽しんで下さい!


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