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<インタビュー>湘南乃風 全てがうまくいくわけではない現実社会に届ける湘南流のエール



湘南乃風インタビュー

 湘南乃風から新作EP『2022 ~Time to Shine~』が届けられた。既にリリースされている「風乃時代」「茶柱立つ」「陽はまたのぼる」に加え、新曲「Knock It Down」「夢物語」「MIRAI」「真夏のキラーチューン」を収録。湘南乃風“らしさ”と現在進行形のリアルな感情を反映した本作は、“20周年の幕開け”と位置付けられている。

 コロナ過を経て、新たな未来に向かって進み始めた湘南乃風。EP『2022 ~Time to Shine~』の制作プロセスと今後のビジョンについて、HAN-KUN、RED RICEに聞いた。

――新作EP『2022 ~Time to Shine~』がリリースされます。2020年5月に発売した8thアルバム『湘南乃風 ~四方戦風~』以来の作品となりますが、この2年間は湘南乃風にとってどんな期間でしたか?

RED RICE:2018年が15周年で、その後、充電期間があったんですよ。2020年のアルバムは(2023年の)20周年に向けて踏み出す作品だったんですが、コロナ禍になって、世の中が変わってしまった。当然もどかしさもあったけど、一方では考える時間というか、自分と向き合うこともできたんですよね。今までは“やらない”と思っていたソロ活動に気持ちが向いたり、「やり残してることはないか?」という思考になったり。ネガティブをプラスに変えられたし、上手く時間を使えたんじゃないかなと。

HAN-KUN:そうだね。

RED RICE:お客さんは半分しか入れられなかったけど、去年はツアーもやれた。声が出せないのは悔しかったけど、そのなかで気付けたこともあったし、この先に活かせる収穫もあったのかなと。

――一時期は、タオルを回すのも禁止でしたよね。

RED RICE:何がOKで何がダメなのか、みんなわからなくなってたんじゃないかな。だからといって、誰かを責めるわけにもいかないし。逆境だからこそ、団結する必要があったと思います。

HAN-KUN:端的に言うと、ニューノーマルに向かう過程だったと思うんですよ、この2年間は。新しく挑戦すること、理解しなくちゃいけないこともあったけど、それが当たり前になるのは決まっていたから、そこにどう乗り込むか、他との違いをどうやって生み出すかを先に先に考えないといけないなと。

RED RICE:うん。

HAN-KUN:2019年までは良くも悪くもルーティンになってた部分があった気がしていて。もちろんきっかけ自体は良くないんだけど、コロナ禍になって新しい刺激を得られたのかなと。さっきREDも言ってたけど、後ろ向きの世の中で、いかにポジティブに戦っていけるかが大事で、そこにどれだけ向き合えたかが、この先の未来のマスターキーになるんだと思います。自分たちだけじゃなくて、すべての職種、学生の方も同じですよね、そこは。

――この間にチャレンジしたことと言うと?

HAN-KUN:いちばんは3DCGライブでしょうね。映像作品(『湘南乃風 風伝説番外編~電脳空間伝説 2020~ supported by 龍が如く』)にもなってるんでけど、<龍が如くスタジオ>とタッグを組んで、バーチャル空間のステージ(江ノ島特設野外海上ステージ/“神室町天下一通り”巨大コンテナステージ)でパフォーマンスして、この先(映画の)『レディ・プレイヤー1』みたいな世界が実現するとしたら、その先駆けだったんじゃないかな。あの時期だったからこそトライできたと思うし、すごく財産になってますね。

――この2年間、何をやっていたかが、この先の差になってくるのかも?

RED RICE:間違いないでしょうね。とにかくインプットしていた時期だし、それを活かして、この先をプラスに変換させていけたらなと。今も同じなんですけどね。“どう考えて、どう動くか”だけなので。この2年間があったからこそ、もっと素晴らしい20周年を迎えられる可能性も大いにあると思ってるんですよ。ライブもそう。声出しOKの状況で20周年を迎えられたら、みんなの声援はさらに大きくなるだろうし。

HAN-KUN:泣いちゃって歌えなくなりそう。

RED RICE:ホントだよね。誰も体感したことがないような音圧かも。

HAN-KUN:ステージセットや衣装も大事だけど、いちばんは俺たちとお客さんがそこにいることだからね。極論、DJと俺ら4人だけでいいと思うんですよ、ステージに立ってるのは。

RED RICE:根本は人間力だよね……こういう想像を膨らませるのも大事だよね。

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