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<インタビュー>原因は自分にある。原点回帰の新曲で届けたげんじぶなりの「ありがとう」



インタビューバナー

 ボーイズグループ・原因は自分にある。(以下、げんじぶ)が7月7日、待望の新曲「原因は君にもある。」をリリースした。
 2022年は爽やかな路線の楽曲を中心に、配信限定曲を立て続けに繰り出してきた彼らだが、今回の新曲は2019年に発表した1stシングル「原因は自分にある。」を彷彿とさせるピアノロック調のスピーディーなサウンドに、彼ららしい遊び心のある歌詞が乗った原点回帰とも言える一曲になっている。まさに“第2章”の始まりを予感させる作品だ。
 春にはツアーを成功させた彼らだが、そこでは反省点も見つかったのだとか。夏へ向けて全員で体力づくりに励むなど、現在は準備期間だという7人(大倉空人、小泉光咲、桜木雅哉、長野凌大、武藤潤、杢代和人、吉澤要人)に話を聞いた。(Interview & Text:荻原梓 / Photo:Yuma Totsuka)

聴けば聴くほど旨味がわかる「原因は君にもある。」

――春には東名阪ツアー【げんじぶ空間:case.3』がありましたが、それを終えて今のげんじぶはどんな状態なんでしょうか?

長野:今は夏に向けて全員で体づくりとか色々と準備している段階です。初めてのファンクラブイベントが決まったり、イベントも徐々に決まっているので、夏に向けてのモチベーションがみんなめちゃくちゃ高まっています。

小泉:前回のライブでは“げんじぶ”というものをうまく固められたんじゃないかと思ってるんですけど、夏は体力的にももっと疲れるだろうから、体力づくりの面で全体的に基礎の底上げを取り組んでいるところです。全員で毎回一緒に筋トレとかパンチングしたり、肺活量を上げてみたり。

桜木:夏はイベントがたくさん続くので、体力面でももっと頑張らないといけない。今はその準備をしっかりしています。

――なるほど。夏に向けてみなさん頑張ってるんですね。

大倉:春のツアーで得た反省点を活かして、来年1月のパシフィコ横浜に向けて、今から一つ一つのイベントを大切にしようと思ってます。


Photo:Yuma Totsuka

――そんな中でリリースした新曲「原因は君にもある。」ですが、この曲を最初に聴いた時の印象を教えてください。

杢代:結構衝撃を受けましたね。今までは1stシングル「原因は自分にある。」が僕たちの看板曲でしたけど、また一つ代表曲が増えたかなって思います。歌詞にも遊び心があってすごく僕らっぽい。3周年のタイミングで出す曲ですし、パワーアップしたところを見せられるんじゃないかなと。

大倉:まさに“げんじぶ”っぽいなと思いました。ピアノロック調で「原因は自分にある。」を彷彿とさせるような曲なんですけど、それともまたちょっと違った雰囲気があって。

長野:3年越しにまた原点回帰じゃないですけど、昔のデビュー曲を彷彿とさせるようなものをこのタイミングでリリースできたのは嬉しいです。そういう他の曲を思い出せるような仕掛けが色々入っていて、聴けば聴くほど旨味がわかる作品になってます。

小泉:「原因は自分にある。」とか「嗜好に関する世論調査」の音が入っているので、昔から知ってくれてる方にとっては嬉しいんじゃないかな。そうやって今までの曲を少しずつ取り入れてるようなものってあまりなかったと思ってて。そういう意味では新しさのある曲になりました。

大倉:歌詞にも「原因は自分にある。」と対になってる部分が結構あって。例えば“エゴサ”や“スマホカバー”だったり、“青空”から“海底”だったり。

小泉:流行りの言葉を取り入れてるのも面白いよね。“好きピ”とか。あと“オムライス”って歌ってたのが、この曲では“パスタ”が入ってる。こうやって共通点を探せばいくらでも出てくるので、そういう楽しみ方もできると思います。

原因は自分にある。「原因は自分にある。」MV

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遠回りして表現するファンへの「ありがとう」

――ちなみにこのタイトルについてはどう解釈してますか?

小泉:今までの僕たちは、原因は自分にある。って言ってたんですけど、僕らを推してる人も同じ空間にいるわけで、その時点でどちらも共犯関係なんじゃないかなって。だから原因は僕らだけじゃなく、君にもあるんだよって。

桜木:新時代を切り開くのはファンのみなさんと僕たちっていう意味で、ファンの皆さんも原因なんだよ、という意味でのタイトルだと思ってます。

――なるほど。

大倉:あくまでポジティブに捉えてます。否定的な意味じゃなくて、肯定的に捉えるのがグループのコンセプトでもあるので。

吉澤:僕はげんじぶからファンに対しての「ありがとう」なんじゃないかなって思います。感謝をいかに直接的に伝えず、遠回りして表現するっていう。

――それは面白い解釈ですね。

大倉:“1+1+37”というフレーズがあるんですけど、足し算したら“39”になって“サンキュー”っていう意味になるんです。

吉澤:僕がレコーディング終わった後に(作詞を手がけた)久下真音さんに「すみません、これってどういう意味ですか?」って聞いたら「サンキュー」って答えてくれました。

武藤:かっこいい(笑)。

杢代:げんじぶのみんな、分からないことがあっても全然聞かないんですよ。だから要人、よく聞いたな!

吉澤:聞くのも勇気いるよね……。


Photo:Yuma Totsuka

――今回も歌入れは相当苦労したんじゃないですか?

小泉:このスピード感なので最初から最後までずっと難しかったですね。慣れた面もありつつ、でもやっぱり難しい。キーよりリズムの面で苦戦しました。

――歌い方で意識したことは?

長野:普段は曲の世界観を重視するんですけど、この曲はファンの方への感謝の曲なので、今のありのままの自分たちを出すつもりで、演じるっていうよりもそのまま歌うっていう気持ちで。

――変に作らず、素で挑んだと。

長野:そうですね。ライブをしているような気分で歌いました。

大倉:メンバーそれぞれが思っている自分の味を出すっていう意識で歌ってたと思います。

吉澤:“ららら…”のところはライブでやると一体感が出るので、ファンの方と一緒に歌う意識で歌っています。

大倉:一番苦戦したのは“まだ”のところです。最後の“まだまだまだ……”は一人ずつ名前順に歌ってるんですけど、レコーディングは一人ずつなので、自分のタイミングを見計らって歌わないといけなくて。僕は1番最初だったので楽でしたけど、真ん中あたりの凌大とか潤とか和人とかは結構難しかったんじゃないかな。


Photo:Yuma Totsuka

――それはかなり大変そうですね……。

武藤:かなり特殊なレコーディングでした。

小泉:しかも“まだ”の2文字だけだから、歌い方も意外と難しかった。

杢代:終わる気しなかったよね(笑)。

大倉:まだ!

小泉:まだ!

一同:(笑)。

――ライブだともっと難しそうです。何かコツは掴みましたか?

長野:何も考えないこと。

大倉:そう、何も考えないで集中すること。でもこれは今度本当にみんなで作戦会議しなきゃね。

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“結局君だ それが宝の在り処”な夏に


Photo:Yuma Totsuka

――ダンスはどうですか?

小泉:ダンスもめちゃめちゃ難しいです。とにかく忙しい。1回踊るだけでマラソンしたかのような……。でも、3年越しにスキルアップした姿を見せられるんじゃないかと思っていて。「原因は自分にある。」の振りを取り入れてるので、よく見ると懐かしい動きをしてたりするんです。

桜木:“ららら”と歌いながらハンドクラップする場所が多いんですけど、そういうところでファンの皆さんと一緒に踊れるのかな。

――懐かしい振りが入ってたり、一緒に踊れたり、ファンの方には堪らない一曲になりそうですね。

杢代:それと一人ひとりが歌っているところがいつもより多いので、ファンの方にとってはもしかしたら見やすい曲かもしれないですね。歌ってる人がいるときに他の人たちが下がったりしているので、全員に目立つ瞬間があるんです。

吉澤:ところどころで入ってくるユニゾンの振りも見てほしくて。サビで急に全員で一緒にやるあたりに、げんじぶの一体感が出てると思います。


Photo:Yuma Totsuka

――最終的に完成した音源を聴いてみてどう感じましたか?

長野:感動しましたね。今までやってきたことが無駄じゃなかったんだなって思えたというか。ライブをしている姿が鮮明に浮かんだし、早くライブで披露したいなって気持ちでいっぱいです。

小泉:当たり前のことですけど、7人の声が入るとエモいなって。

杢代:あのメンバーはこう歌ったんだっていう発見があって楽しかったですね。良い意味でデモに寄せずに自分の感じで歌ったんだとか。空人の「Tシャツ~」のところが一番個性出ててお気に入りです。

大倉:そこ久下さんが大喜びで「いいね、これ薄くかけるわ」って言ってたのに、音源だとめっちゃ大きく入ってた(笑)。

吉澤:7人の声がみんなそれぞれ個性的になったよね。それに歌割りと歌ってるメンバーの声がちゃんとマッチしてるなって。(武藤)潤くんがサビを歌うのは絶対だと思ってる。

桜木:だけど大事な曲だからこそ、もっとうまくできたかもしれないなあって思ったりもしました。

――そのあたりは今後のライブで修正してこうと。

桜木:そうですね。ライブは音源とはまったく違うものにしたいと思ってます。期待していてください。


Photo:Yuma Totsuka

――それでは最後に、今後へ向けて一言お願いします。

長野:お客さんが来てくれて、ライブができることがどれだけ幸せなことかを最近よく考えていて。本当にこういう状況が当たり前じゃない。だからこそ、この曲でファンの方に恩返しがしたいんです。僕たちがライブをできる原因も、曲を出せる原因も、全部みなさんにある。秋にはツアーも決まっていて、夏にもたくさんイベントがあります。なので、そういう想いを今後のライブで実際に生で伝えられたらと思います。

小泉:スキルアップという面でも頑張りたいですね。こういう曲を歌うからには僕らもしっかり頑張って、みなさんが付いてきてくれるようなパフォーマンスをしないといけないなと思っています。応援よろしくお願いします!

杢代:春には三部作も出しましたし、色んな武器が揃いました。それと今の規模のステージよりもっと大きな会場でやっているのが想像できた曲でもあって。そういう意味では、今回の曲はこれから目指す大きな会場に向けての良い武器になったなと思います。

吉澤:ファンのみなさんがあっての僕らっていう感謝の気持ちを忘れずに今後もやっていきたいです。ある意味でこれが新しいスタートだと思っていて。気持ちを入れ替えるきっかけにしたい。これから控えているたくさんイベントを一つ一つ大切にしたいです。

大倉:「藍色閃光」とか「時速3km」みたいに、今回の曲はファンの方に向けた曲でもあると思ってて。言葉で伝えるより、曲ならその思いがもっと伝わると思ってます。

桜木:げんじぶの第2章が始まった感じがあるので、これからもっとより一層ファンの人と一緒に駆け上がっていけたらという気持ちです。これからも一回一回、大事に頑張っていこうと思います。

武藤:“結局君だ それが宝の在り処”と歌っていますし、応援してくださる方への感謝の気持ちを込めて、夏を過ごすことができればいいなと思っています。

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