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<インタビュー>原因は自分にある。自分たちの王道を貫いた3曲連続リリース&グループの未来を語る
原因は自分にある。(以下、げんじぶ)が3月に「青、その他」と「結末は次のトラフィックライト」の2曲をリリースした。昨年発表した2ndアルバム『虚像と実像』はげんじぶの可能性を拡張したようなチャレンジ精神あふれる作品であったが、一転して今回は王道とも言うべき直球のサウンドを展開している。爽やかさと切なさが同居したピアノロックに乗るメンバーたちの優しい歌声が印象的だ。さらに4月6日には新曲「キミヲナクシテ」を配信リリースするげんじぶ。2022年は彼らにとってどんな年になるのだろうか。今まさに成長中のげんじぶの近況と、今後の展望について大倉空人、小泉光咲、桜木雅哉、長野凌大、武藤潤、杢代和人、吉澤要人の7人に話を聞いた。
Interview:荻原梓
Photo:Yuma Totsuka
それぞれの「今日で最後にしたい嘘」は?
――それではまず、3月にリリースした「青、その他」と「結末は次のトラフィックライト」の2曲についてうかがいます。これぞ”げんじぶ”と言うべきピアノロックの王道といったイメージの2曲ですが、みなさんが最初に聴いた時はどう感じましたか?
杢代:この前出した2ndアルバム『虚像と実像』が本当に一曲一曲全然違ったアルバムで、デモを受け取るたびに驚いてたんですけど、今回の2曲はどちらも“げんじぶらしさ”がちゃんと残ってて、最初聴いた時は嬉しかったですね。特に「青、その他」は爽やかで優しくてエモくて、聴いててすごく聴き心地が良くて。ファンのみなさんにもずっと愛されていく楽曲になるんだろうなと思います。
吉澤:「青、その他」を最初に聴いた時はカーテンが揺れてる情景が頭に思い浮かんで、そよ風がさらっと吹いてるイメージを持ちました。
小泉:分かる。げんじぶの曲ってどれもどこか奇妙な雰囲気があるかなって思ってるんですけど、今回はそれがなくて爽やかな感じだから、また僕たちの新しい一面が見せられるんじゃないかなと思ってます。アーティスト写真も今までだったらちょっと暗めで撮ったりしてましたけど、今回はみんなの顔を重視した明るめの撮影だったから、いつもの僕らとはまた違った表情が見せられるんじゃないかな。
長野:今の自分たちだからこそ歌う意味があるなとも思いました。大人でも子供でもない、微妙な年齢の今の僕らが歌うことに価値があると思うんです。大人って言われたいけど、大人になりきれてない自分たちっていう、そういう今現在の僕らしか出せないものが楽曲にも表れてると思ってて。何年か経ってから聴き返したら、きっとこの時に歌っておいて良かったってなる曲だと思います。
武藤:このちょっと切ない感じがちょうど今の卒業シーズンにも合ってるよね。卒業式の日とかにも聴いてもらいたい。
杢代:確かにそうだね。
――武藤さんは以前、歌詞を理解するためにWordで書き起こすと言ってましたが、それは今も続けてますか?
武藤:「豪雨」(2021年10月に配信リリース)とかもそうでしたけど、最近のげんじぶの曲はストレートに伝わってくるものが多くて、曲を聴くだけでも頭の中でイメージを膨らませやすいんです。なので今は書かなくても大丈夫ですね。それと例えば今作の歌詞にも”疾うに”みたいに難しいフレーズはあるんですけど、曲を書いてくださってる久下さんのセンスが最近は掴めてきたっていうのもあります。
――今作は歌い方も優しいですよね。
大倉:今回のレコーディングはとにかく優しく歌うのを意識しました。いつもは太く歌ってましたけど、今回の曲にはその歌い方は合わないと思ったので、なるべく繊細に歌うよう心がけて、みんなの声に溶け込めるように歌いました。
桜木:「結末は次のトラフィックライト」を聴いた時は僕の中ではちょっとだけ「幽かな夜の夢」(2020年リリース)に似てるかなと思って。最近ピアノをやり始めたんですけど、それもあってピアノの音の良さが分かるようになってきたんです。
小泉:「結末は次のトラフィックライト」は最初のイントロの部分がゆっくりしてるんです。でも途中からアップテンポに変わって、その展開に最初びっくりしましたね。「青、その他」は、さっき(吉澤)要人が言ってたように聴いただけで情景がイメージできるような、曲調だけでも景色が湧いてくるような曲で、どちらもすごい良い曲だなと思います。
――歌詞のラストの「言えない嘘は 今日で最後なんだ」というフレーズが印象的です。みなさんは今日で最後にしたい嘘はありますか?
武藤:細かいことなんだけど、この前リハーサル終わりにみんなで一緒にエレベーターに乗ったじゃん?
武藤以外の6人:うんうん。
武藤:重量オーバーで俺だけ一人外に出て「先行っていいよ!」ってカッコつけて言ってみたけど、実はあの時ちょっと心の中は寂しかったんだよね。
――本当は一緒に乗りたかったと(笑)。
杢代:僕はよく充電器をメンバーに借りるんですけど、(桜木)雅哉の充電器を一年くらい借りパクしてて。
小泉:あ、そういえば雅哉、最近充電器新しく買ってたよね? もしかしたら(杢代)和人のせいで買っちゃったのかもしれない。
桜木:いつの間にか一個なくなったとは思ってた。
杢代:ごめん、それ俺だ。ハリーポッターの充電器持ってるわ。
一同:(笑)。
小泉:僕はいつも筋トレしてるってみんなに言ってるんですけど、最近サボっちゃってます。なのでこれでサボるのを最後にして、明日からまた頑張ります!
――みなさん嘘が可愛いですね(笑)。一方で4月6日にリリースする「キミヲナクシテ」は他2曲とは異なるテイストですね。これを聴いた時はどんな印象を持ちましたか?
武藤:izkiさんっていう僕たちと同世代の方が作曲してくださったんですけど、正直驚きました。どうしてこんなに良い曲が書けるんだろうって。サビが別の曲なんじゃないかってくらい変わるんです。その展開の仕方がすごくて。
小泉:歌詞も切ないというか。
大倉:後悔してる感じがあるよね。
――振り付けもあるんですか?
小泉:あります。今回は特に曲の切なさがうまく伝わる振りになってると思います。
大倉:ポップな感じの中に悲しい世界観のある曲調なので、ダンスもリズムを取るような振り付けだったり、歌詞に合わせた踊りをしてますね。耳でも目でも曲の情景が思い浮かべられるというか。
小泉:意外と運動量があるから歌いながら踊るのは少し大変かもね。
大倉:その分ダンスのスキルも上げて、自分の体をコントロールできるようにならないと思ってます。
――タイトルの通り喪失感がテーマの曲かと思いますが、最近みなさんは何か“ナクシタ”ものはありますか?
杢代:顔の骨格がしっかりしてきたからか、大人の顔つきになってきたみたいで、よく撮影してくださる方に「ちょっとフレッシュさがなくなったなあ」って言われるんです。だから僕はフレッシュさを失くしたかも。
長野:僕は今年卒業したので、もう制服を着れないんだって思うと少し寂しいですね。別に進んで制服を着たかったわけでもないんですけど、今までの学生生活が終わるんだって思うとちょっと悲しいです。
桜木:僕は最近イヤホンの片方を失くして、もう合計3個くらい失くしてます。
武藤:雅哉は充電器だったりイヤホンだったり大変だな(笑)。
グループが次に目指す場所は……
――前回インタビューしたのが1stアルバム『多世界解釈』の時(https://www.billboard-japan.com/special/detail/3073)だったので、その時から一年ちょっとしか経ってませんが、確かにみなさんの顔つきが随分と大人らしくなった気がします。ところで今、げんじぶはどんなことを目標に活動しているのでしょう?
杢代:一番大きい目標はドームですけど、それまではパシフィコ横浜を埋められるアーティストになるっていう目標に向かって頑張ってます。それにはまず一つ一つのライブを成功させなきゃいけない。今は目の前にあるZeppツアーに向けて頑張ってるところです。Zeppツアーもこの前は2箇所でしたけど、今回は3箇所に規模が大きくなったので、そういう意味でも今年がすごく大切な時期になってきます。
――今(取材時)はZeppに向けて一丸となっていると。
杢代:この前のライブのMCで(長野)凌大が「僕たちはこれからも止まらない」って言ってたんですけど、本当にその通りで。僕たちはどんどん大きくならなきゃいけないし、全員がげんじぶを背負ってるという気持ちでやってます。今回の(Zepp)ツアーもまた新しいことをやる予定ですけど、一つ一つのライブが全部げんじぶのエネルギーになるように、ファンの方々と一緒に盛り上げていきたいですね。たぶん今年頑張れば、来年はもっと頑張れる年だと思うので、今年は一番大事な年になるんじゃないかな。今年は夢に向かって歩き出すための準備期間ですね。
――げんじぶは今も成長中なんですね。
小泉:最近の曲を聴き返すとまだ声が幼かった人もいたんですけど、声も変わったりボーカルのアレンジも少しずつできるようになってきたり、歌唱力も上がってきたと思うんです。
吉澤:会う回数が増えてきたのも成長の一つなのかなって。今はほぼ毎日メンバーと会ってます。やらなきゃいけないことも増えてるし、それに向けて7人で取り組むことも増えてる。そこが一番の成長なのかなと思ってます。
――最近は個人での活動も徐々に増えてますよね。
杢代:ありがたいことにお仕事させていただいてるんですけど、最近はげんじぶの業界内の知名度も上がってきてると実感しますね。色んな方々にお会いするたびに「げんじぶ聴いてるよ」って言ってくださるんです。そこから話題が広がったりするのがありがたくて。ちょっとずつですけど、そんなげんじぶの杢代和人としてお仕事をいただけることに感謝してます。
大倉:全部チェックしてるよ。
杢代:ありがとう!
――今年のそれぞれの個人の目標を教えていただけますか?
大倉:今年はドラマや映画に出たいですね。
武藤:僕はヒーローになりたい。ウルトラマンとか仮面ライダーとか。
杢代:僕はやっぱり主演に挑戦したいです。こうして俳優のお仕事をさせていただいてるので、主演は目標の一つですね
小泉:自分は個人としてはまだまだだと思うので、今年たくさんの色んなことを経験して成長できたらと思います。まずは筋トレからですね。
桜木:僕は高校生なので、現役高校生にしかできないことがきっとあると思うんです。そういうことにチャレンジできたらと思ってて。別に映画とかではなくとも、何かインパクトを与えるようなことできたらなと思ってます。
長野:自分は大学生になるので、プライベートでも仕事でも自分から色んなことに挑戦したいなって思ってます。お芝居とか服とか、音楽が好きなので、とにかく色んなことを経験してみたい。
吉澤:実は僕、昔からアクション映画が大好きで。いつか自分もアクションができたらと思ってるんです。ジェームズ・ボンドの作品みたいなスパイ映画が日本にもあったらいいなと思ってて、自分がその役を演じられたらと思ってます。
――今のげんじぶは活動を全力で楽しめてる感じが伝わってきます。その青春感みたいなものが魅力なのかなと。
杢代:仕事上の付き合いのグループって多いと思うんですけど、僕たちは本当にお互いに友達って思ってて。たぶんげんじぶがなくても一緒に遊んでると思うし、仲の良い友達と一緒に夢を追いかけてるみたいな感覚なんですよね。仕事仲間とは全然思ってなくて、言いたいことも言い合えるし、めちゃくちゃ良い関係を築けてるんじゃないかなって思うんです。だからこそ一つの企画をとっても盛り上がるし、この関係がこれからも続いていけばいいなと思います。
小泉:楽しいよね、すごく。たぶん一人での活動は責任が伴うと思うんです。でもこっちにいると気遣いもいらないし、みんなに頼ることができる。それぞれ一人ひとりの良さもちゃんと出せてて本当に良いグループになったなと自分たちでも思います。
杢代:一人で活動してる時の自分の映像を見るとたまにびっくりするんだよね。俺ってこんなに真面目に話してるのって(笑)。
武藤:毎回新しいことに挑戦できることが活動を楽しめてる理由でもあります。新曲が届く時っていつもワクワクしますし、ライブも毎回新しい演出を考えてくださってるので、僕たちは常に楽しくいられるんです。
吉澤:仲良いメンバーたちと一緒にやれば何でも楽しくなります。
大倉:そういえば要人、この前「俺はげんじぶがあれば良いんだ」って言ってたよな。
吉澤:(照れ臭そうにする)。
杢代:どうしたどうした!(笑)
吉澤:げんじぶは自分にとって居場所になってて、生きる意味みたいになってます。
小泉:なんなら家族より会ってるもんね。
杢代:雅哉も泣きそうになってる。
桜木:こういう時は泣かないって!
一同:(笑)。
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