Special
<CASIO×Billboard Live>安田レイが語る鍵盤楽器の楽しみ方
「すべての人に音楽を奏でる喜びを」という想いから、新しい生活スタイルに寄り添う電子楽器を展開するCASIOがBillboard Liveとコラボレーション。Billboard Liveの出演者にリレー形式で「音楽の楽しみ方」を語ってもらう。
NulbarichのJQや、TENDREこと河原太朗、tofubeatsら気鋭のアーティストと共に作り上げた4曲入りのEP『It's you』を、11月3日にリリースした安田レイ。きたる11月21日には、Billboard Live TOKYOにてフルバンド編成でのライブが予定されている。さらにスペシャルゲストとしてJQを迎え、『It's you』からの楽曲はもちろん、過去曲もたっぷり披露する予定だという。13歳から音楽ユニット「元気ロケッツ」に参加し、現在はソロシンガーとしてシーンの第一線を走り続けている安田に、ライブに向けての意気込みはもちろん、音楽に目覚めたきっかけや、曲作りの方法などについて改めてじっくりと伺った。
――安田さんが音楽に目覚めたのはどんなきっかけでしたか?
安田レイ:小学校低学年の頃、お母さんに「あなたはピアノを習った方がいい」と言われ、それでレッスンに通い始めたのがきっかけです。お母さんも小さい頃にピアノを習っていたらしく、「物心ついた頃からいろんな音楽や楽器に触れると感性が豊かになるし、いいことがたくさんあるから」って。でも途中で「やりたくない!」ってなってしまい、逃げ出してしまったんですよね……(笑)。そのことはいまだに悔やんでいます。ちゃんとレッスンに行っていたら、今の自分の音楽生活がもっと豊かになっていたなって。基本的には過去を振り返ることってあまりないんですけど、そこだけはもう一度やり直したいですね。
――現在はインスタライブなどでピアノの弾き語りを披露していますよね。再び鍵盤楽器をやってみようと思ったのは?
安田:人前で弾き語りなどするためというよりかは、曲を作るときのツールとして使うことが多いんです。私はソロシンガーとして20歳でデビューしたんですけど、その時は自分では作曲などまったくしていなかったんです。でもそれから1、2年くらい経って、いろんな出会いがあって。シンガーソングライターの友だちも増えていく中で、「自分の中から生まれた曲ほど説得力のあるものはない」ということに気づいたんです。「自分で曲を作りたい!」と強く思うようになり、「これはもう一度ピアノを始めるしかないな」と思って電子ピアノを買ったんです。それが今も自分の部屋にありますね。まったくの独学で、かなり自己流で弾いていますけど(笑)。
――曲作りはどんなふうに行っているんですか?
安田:3つとか4つとか、限られた数のコードをループさせていく中で、メロディを考えたり歌詞をはめ込んだりして、そうやって曲のベースをまず作ってアレンジャーさんにお渡しするのが、今の私の曲作り方法です。そういう意味ではものすごくシンプルなんですけど、自分が大好きな海外のR&Bとか聴くと、実は3コードや4コードで成り立っている曲も多いんですよ。J-Popが持つ派手さ、凝ったコード進行もそれはそれで魅力的なのですが、海外のR&Bのようなシンプルな中に遊び心を感じるような曲が昔から大好きなんです。シンプルなコード進行だからこそ、そこでメロディが自由に泳いでいけるのかなと思うし。全ての楽曲を作詞作曲しているわけではないのですが、自分でやる時は大体そういうやり方です。まず歌詞を書いて、そこにメロを乗せていくことが多いかな。
――メロディはすぐ思い浮かぶものですか?
安田:ちゃんと曲作りを始めたのは20代になってからなんですけど、今思い返してみると実は小学生の頃からいつも即興でメロディを作っていたんです。例えば学校で先生に叱られると、その時の気持ちを言葉で伝えるのではなく、自分の部屋にこもって曲にして吐き出していたんです(笑)。<○○先生がむかつく〜♪>みたいな感じで。
――あははは。
安田:そういうことをずっとやってきたから、常に頭の中ではメロディが浮かんでいる状態になっているのかもしれないです。それがいいメロディなのかどうかはともかくとして(笑)、小学生の時の即興ソングの延長線上に、今の作曲があると言っても過言ではないですね。それと、お風呂に入っている時にメロディが思い浮かぶこともあるので、いつもスマホは近くに置いて、浮かんだらすぐボイスレコーダーに録音できるようにもしています。
実は今、自分のSNSでも「即興ソング」と題し、シンプルなコードをピアノで鳴らしながら適当な「なんちゃって英語」みたいな歌詞を歌いつつメロディを考えている様子なんかをアップしているんですよ。<ラザニアを作るのが面倒くさい、でも食べたい〜♪>みたいな歌詞に即興でメロを乗せたこともあるんですけど、「わかる〜!」みたいなコメントをいただいたりして楽しかったですね(笑)。
――ピアノや曲作りがファンとの間の、ちょっとしたコミュニケーションツールにもなっているんですね。しかも、日記を書くように習慣的に曲作りをするためのモチベーションにもなりますし。
安田:そうなんです。毎日5分でもいいから鍵盤に向かって自分の思いを吐き出すようにしていますね。しかも夜、寝る前とかに小さな音でピアノを弾いて、ハミングでもなんでもいいから歌ったりすると、ちょっとしたリラックス効果もあって。言葉だけでは上手く表しづらいことってあるじゃないですか。特に今はコロナ禍で思い通りにいかないことも多く、モヤモヤすることも以前より増えたのですが、そういう時にはたとえ言葉が出てこなくてもハミングとかで声を発してみたり、それをメロディにしてみたりしています。
もちろん「作曲」は自分にとって仕事の一つではあるのですが、同時に「セラピー」に近いものもあるなって思いますね。音楽を聴くことにもセラピー効果はもちろんあるけど、自分で吐き出す時の効果ってすごく大きいと思います。
公演情報
【Rei Yasuda Live 2021 “It’s you”】
- ゲスト出演:JQ from Nulbarich
- 2021年11月21日(日)
- [1st] 開場14:00 開演15:00
- [2nd] 開場17:00 開演18:00
- ※特別営業時間となります。
- ※2ndステージ生配信あり。 チケット購入はこちら
2ndステージ生配信の詳細はこちら
リリース情報
EP『It's you』
- 2021/11/3 RELEASE
- <初回生産限定盤(CD+BD)>
- SECL 2710-1 2,500円(tax in.)
- <通常盤(CD)>
- SECL 2712 2,000円(tax in.)
関連リンク
安田レイ 公式サイト
CASIO「#部屋活ピアノ」Artist Interview feat. Billboard Live Vol.1 安田レイ
安田レイ×JQ from Nulbarich「It's you」の化学反応で生まれたストーリー
大人っぽい雰囲気なので
元気いっぱいな楽曲も大人なアレンジに
――コロナ禍のステイホーム期間は、どんなことを考えていましたか?
安田:私は安田レイとしてデビューしてからずっとイベントやライブがあって、東京だけじゃなく地方へお邪魔してファンや現地のスタッフと会っていたので、こんなにも人と会わない時間が続いたのは本当に初めてのことだったんです。多くの方たちがおっしゃっているように、私自身も「当たり前」だと思っていたことが、全然「当たり前」なんかじゃないことに気づきました。ライブを1つ実現させることがどれだけ大変なことか。バンドメンバーがいてくれて、お客さんが見にきてくれて、ステージに照明が当たって……という一つひとつがミラクルだなって。友人のライブとか見に行っても、今まで以上に感謝の思いが湧くようになりました。「ライブをやってくれて、本当にありがとう!」って。これから自分のライブが控えているんですけど、始まった瞬間に泣き崩れないようにしなきゃと思っていますね(笑)。
――では、そのビルボード公演【Rei Yasuda Live 2021 “Itʼs you”】についてお聞かせください。今回はフルバンド編成でのパフォーマンスなんですよね?
安田:はい。今回は私の「声」にフィーチャーする形というか、シーケンスなど使わず生楽器だけのアンサンブルになる予定です。今回はかなり昔の曲も歌うつもりなので、みんなのリアクションも楽しみですね(笑)。8年もやっていると、楽曲のテイストというか雰囲気もどんどん変わってきていて。元気ロケッツ時代は4つ打ちのキラッとしたハウスが中心で、初期ソロもそういう曲が多かったんですよ。時間帯でいったら「朝」の曲。太陽が燦々と降り注ぐ中で鳴っているような、キャッチーかつハッピーな雰囲気だったんですけど、自分で作詞作曲をするようになってからは、大好きなR&Bにどんどんシフトしていって。ハウスが朝だとしたら、R&Bは夜のイメージじゃないですか。歌詞ももっと自分の中のダークな部分も表現したくなったし、そういう変化もありました。並べて聴き比べてみると「こんなにも違うのか!」とびっくりしますよ(笑)。
今回、会場が大人っぽい雰囲気のBillboard Live TOKYOさんなので、過去の元気いっぱいな楽曲も大人なアレンジにしようかなと。コード進行やビートもガラッと変えているので、「え、これがあの曲? 全然違う!」という驚きもあるはずです(笑)。「8年の間にいろんなことがあったなぁ」と思いながらセットリストを組んだので、是非とも楽しみにしていて欲しいですね。
――しかも今回、ゲストアーティストとしてNulbarichのJQさんをお招きするとか。
安田:そうなんですよ! 11月3日にリリースしたEP『It’s you』の表題曲はJQさんと一緒に作ったんですけど、この曲を一緒に歌う予定です。レコーディングの時は別々のブースで歌ったので、今回ステージで初めて一緒に並んで歌うのが夢みたいですね。Nulbarichがスタートしたばかりの頃、私のラジオ番組に来ていただいて。その頃から「いつかJQさんと共演したいです」ってラブコールを送っていたのですが、今回それがレコーディングという形で叶ったばかりかライブにも出てくれるという。今、ちょうどNulbarichはツアーの真っ最中なのですが、そんなお忙しい合間を縫って駆けつけてくださるので本当にありがたく思っています。
公演情報
【Rei Yasuda Live 2021 “It’s you”】
- ゲスト出演:JQ from Nulbarich
- 2021年11月21日(日)
- [1st] 開場14:00 開演15:00
- [2nd] 開場17:00 開演18:00
- ※特別営業時間となります。
- ※2ndステージ生配信あり。 チケット購入はこちら
2ndステージ生配信の詳細はこちら
リリース情報
EP『It's you』
- 2021/11/3 RELEASE
- <初回生産限定盤(CD+BD)>
- SECL 2710-1 2,500円(tax in.)
- <通常盤(CD)>
- SECL 2712 2,000円(tax in.)
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