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THE ALFEE『The 2nd Life -第二の選択-』インタビュー



THE ALFEE『The 2nd Life -第二の選択-』インタビュー

 春の全国ツアー【Best Hit Alfee 2021 春の夢のつづき】に夏の横浜アリーナ公演【THE ALFEE 2021 Summer Baby, Come Back!】がまたもやコロナ禍で中止……苦しい現実に追い詰められながらも希望を捨てず戦う3人の想い。その生き様が反映された70枚目のシングル『The 2nd Life -第二の選択-』についてはもちろん、約2年間会えていないファンや話題沸騰中の配信番組『Come on! ALFEE !! ~LIVE & チャット & 生トーク~』等についても語ってもらった。ぜひご覧頂きたい。

相次ぐコンサート中止「それでも準備だけは常にし続ける」

--昨年末のインタビューで「音楽やライブが不要不急」と言われることに対しての音楽人の想いを語って頂いて、さらに「希望を持って、春を待ちましょう!」というメッセージに胸打たれた読者の皆さんも多かったのですが、2021年はどんなモードで音楽と対峙されていますか?

高見沢俊彦:「希望を持つしかないな」という気持ちは今も変わらないですね。

坂崎幸之助:「ツアーをやろう、ライブをやろう」と言っては中止になっているわけですけど、これの繰り返しの先に「やれるようになっていくんだろうな」と信じてはいます。

高見沢俊彦:僕らは準備はずっとし続けているんですよ。

坂崎幸之助:それで様子を見ては……

高見沢俊彦:「やっぱりダメか」を繰り返している。でも世の中の状況を把握しながら進めていかないと出来ないですからね。コロナ禍が続いているこの状況下で「やる」となったら大変なことになりますから。

--全国ツアー【Best Hit Alfee 2021 春の夢のつづき】全公演中止が決まったときはどんな心境になりましたか?

高見沢俊彦:もう「残念! でも、仕方ないな」ですよ! しょうがない! それだけです。そうやって気持ちをしずめるしかないですからね。

桜井賢:自分たちだけじゃなくて、世界中がそうなっていますからね。だから日本がどんなに良い方向に向かったとしてもね、国民の皆さんが心のどこかで「パンデミックになっている」と感じているうちはライブなんて出来ないし、これは地球全体の問題じゃないですか。そういう意味では「時間はかかるんだろうな」と思いますが、でもそういう状況下でのやり方とかはちゃんとあると思うんで、それに則って出来る時代がすぐ近くにやってくるとは思っています。インフルエンザと同じように毎年予防接種するような形になっていくとは思うんですけど、でもそうなればコンサートツアーも出来るだろうし。ただ、今は時期が早いかなということで、春のツアーだけじゃなく夏の横浜アリーナ公演【THE ALFEE 2021 Summer Baby, Come Back!】も諦めるしかなかったんです。

坂崎幸之助:今は「あっちはライブやっているけど、こっちはやっていない」みたいな状況になっていて、いろいろバランスは難しいなと思うんですけど、でも結局は自分たちで決断するしかないですからね。で、僕らの場合は「まだこの状況では早いかな」と判断しただけで。「あっちはやってんじゃないか」と思う方もいらっしゃると思うんですけど、それぞれのやり方や対策があるので、そこは一概に何が正しいとは言えない。

--そうですね。規模や感覚の違いはそれぞれありますし。

坂崎幸之助:やっぱり僕らは僕らで「どうなったらやれるか。その為にどんな準備をしておくか。いつからライブを再開するか」ともうずっと考え続けているし、その予定通りに進められない状況に繰り返し陥っているだけで。この夏の状況は3月の時点では分からなかったからね。ただ、それでも準備だけは常にし続けて、いつでもツアーができる状況にしておかないと。「ツアーできそうな雰囲気になりました。じゃあ、来週からやりましょう!」というわけにはいかないからね(笑)。だからいつでもやれる準備だけはしておく。結果的に中止になったとしても、そうやってまたライブが出来る時期を待つしかないし、その繰り返しの先に「いつかまた通常通りのライブができる」と希望を持って進んでいくしかないですよね。

THE ALFEE『The 2nd Life -第二の選択-』インタビュー

--中止になった公演が多いということは、それだけ準備し続けているということですもんね。

坂崎幸之助:リハーサルもやってるし、ゲネプロもやってるからね。

--コロナ禍における音楽家の在り方、戦い方。高見沢さんはどんな風に考えていますか?

高見沢俊彦:アーティストやバンドによってそれぞれ違うし、正解はひとつではないと思う。そのバンドの成り立ちとか在り方によって変わりますからね。ただ、僕らの場合のやり方という形はあります。THE ALFEEは通常より多くリリースしていて、この1年で3枚もシングルを出していますから、これまでのローテーションより頻度が高いんですよね。それは「やっぱり新曲を作り続けることが未来に繋がる」と思っているからで。ライブが出来る未来、次のステージを待ち続ける為に新曲をリリースしていく。それが僕が思うミュージシャンとしての在るべき形だと思っています。

--音楽を作り続けていくことだけは止めてはいけないと。

高見沢俊彦:もうひとつは「このコロナ禍においてコンサートの代わりに何ができるか」という考えから生まれた配信番組『Come on! ALFEE !! ~LIVE & チャット & 生トーク~』ですね。「あ、こういうことが出来るんだ」と気付けたのは大きい。コンサートのMCみたいなことを番組でやっているだけなんですけど、あれによってファンとのコミュニケーションを成立させることが出来たというのは、ひとつ光明ではありました。なので、この先にコンサートツアーが実現できる状況になったとしても、あの番組は続けていこうと思っています。今の時代だからこそ出来ることだと思うし、世界中で観られるわけですから。ま、言葉の壁はあるかもしれないですけど……

坂崎幸之助:いや、でも言葉の壁があっても喜んでくれている海外のファンもいるんですよ。外国の幼いお子さんが「ALFEE KITCHEN」を観て喜んでいたみたいで。3人でカツ丼を作っていたんですけど、高見沢がたまねぎを切らずに丸ごとカツ丼用の鍋に入れちゃって、それを観てゲラゲラ笑っていたらしい。

桜井賢:言葉いらないじゃん。あれは世界共通で笑えるんだよ(笑)。

高見沢俊彦:日本語を勉強するのにTHE ALFEEの動画をずっと観ていたらしいんだけど、そんなのばっかり観ていたから、ある日「え、この人たち、音楽家だったんだ!」って気付いたらしくて。

一同:(爆笑)

高見沢俊彦:3人とも芸人さんだと思っていたみたい(笑)。でもそれって今の時代ならではだよね。昔だったら考えられないことだった。なので、コンサートが出来ない分、そうやって配信にシフトしていくのは新しいやり方なのかなって。

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