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<インタビュー>平井 大の夏到来 2021年も連続配信企画を実施しているそのモチベーションとは?



 平井 大が昨年に続き、2021年も連続配信企画を継続している。

 3月から6月にかけて“Sunday Goods”をテーマに3週に1曲のペースで「タカラモノ」「honey, don't you worry」「Hero」「Buddy」「Malibu Girl」をリリース。さらに7月からは“Sunday Goods -Special Summer Edition-”として7週連続の配信もスタートした。止まることなく新曲を発表し続け、多彩な音楽性とグッド・ヴァイブスに溢れた歌を響かせている平井 大。9月からは全国ツアーも決定している彼に、楽曲制作のプロセス、“豊かな生活がないと、素晴らしい楽曲は作れない”という音楽観などについて語ってもらった。

ネタが切れたら、止めればいいと思っている

――2020年に続き、今年も連続配信リリースが続いています。まず3月から6月にかけて“Sunday Goods”と銘打って5曲を発表。手ごたえはどうですか?

平井 大(以下:平井):いま仰ってくれた通り、去年からずっと続いてますからね。自分のテンションもそうだし、やってることも変わってないんですよ(笑)。去年リリースした曲は限定BOXアルバム『Life Goes On』としてパッケージしたから、世の中的には区切りが付いた印象があるかもしれないけど、制作のスピードもまったく変わってないですし。

――ずっとつながっている、と。しかもグッド・ヴァイブスの曲が続いてますよね。

平井:そのときに感じていることを表現しているだけなんですけどね、自分としては。ネガティブな気分のときはそういう曲ができるし、前向きな状態であれば、自然とポジティブな曲が生れてきて。ここ最近はいい感じなんでしょうね(笑)。

――自分自身の気分に逆らわないというか。

平井:そうじゃないとペースが崩れちゃうと思うんですよ。アルバムの制作をしようとすると、そうなりがちなんですけどね。コンセプトを決めてから作るので、「いい曲なんだけど、アルバムには合わないね」みたいなことが起きてしまう。連続リリースはそれがないから、ストレスなくやれてます。

――なるほど。それにしても、よくネタが尽きないですよね。アコースティックからエレクトロまで、楽曲のバリエーションもすごく豊かで。

平井:ネタが切れたら、止めればいいと思っているので(笑)。幸いにも「次はこうしよう」と考える時間もたくさんあるので。“出来た順にリリース”は前からやってみたかったし、このスタイルは自分に合ってると思います。

――そして7月からは“Sunday Goods -Special Summer Edition-”として7週連続の配信もスタート。夏の間は毎週日曜日にリリースですね。

平井:はい、週1です。ドラマみたいですよね(笑)。

――確かに(笑)。どうしてペースを上げることにしたんですか?

平井:思い付きですね(笑)。Twitterで「この夏、週1で配信するのはどうだろう?」と聞いてみたら、「楽しみです」という声が多くて、じゃあ、やってみようかなと。けっこう行き当たりばったりなんですよ。たまに「平井 大はこういう戦略でリリースしていて」みたいな記事がありますけど、戦略的にやってると思ってもらえて嬉しいです(笑)。

――(笑)チームのみなさんは戦略を練っているのでは?

平井:どうだろう? もちろん、自分の思い付きに対して、「いいですね」と乗ってきてくれるのはありがたいですけどね。“Special Summer Edition”としてリリースする楽曲も、ある程度は「こういう曲を作ろう」と思ってるけど、どうなるかわからないですから。さっきも言いましたけど、そのときに感じたことを形にしていくのが大事なので。ちょっとでも迷ったら、すぐストップします(笑)。

――当然、締め切りはあるでしょうし。

平井:のんびり屋さんなので、デッドラインのギリギリまで動かないんですよ(笑)。ジャケット写真もそう。今年のリリースに関しては、パートナーが撮った写真を使ってるんですけど、ギリギリになったり、ちょっと遅れたりで。

――ジャケ写、素敵ですよね。平井さんのパーソナルなところが感じられて。

平井:そうなんです。去年は僕が描いた絵だったんですけど、今年はパートナーと2人で旅したときの写真だったり、日常生活が感じられるものが中心で。それを楽曲の顔として届けられたらなと。

――では“Special Summer Edition”の楽曲について聞かせてください。まずは7月11日リリースの「小さな丘の木の下で」。少年と少女を巡る、まるで神話のような物語を描いた楽曲です。

平井:「絵本みたいな歌を作りたい」というのが、最初のアイデアだったんです。これまでは自分自身の感情だったり、自分の生活から生まれる曲が多かったから、まったく自分と関係ないところでストーリーを紡いでみたくて。

――かなり切ない結末ですよね。ハッピーエンドにしようとは思わなかった?

平井:それも受け取り方次第というか、死んだときに初めて、バッドエンドかハッピーエンドかがわかると思うんですよ。誰でも必ず死ぬし、そのことを意識して生きることも大事じゃないかなって。死ってどうしても遠ざけられてしまうし、キレイなものとして扱われがちだけど、本来は生活のなかにあるべきだと思っていて。終わりを意識するからこそ、今を最大限に生きよう、楽しもうという気持ちにつながる。その考えは自分の根底にありますね。なので、きっちり予定を組んでもしょうがないと思っちゃうんですよ(笑)。将来のために今を大事にしないのは本末転倒だし、どうせ死ぬことは決まってるんだから、楽しまないと。

――平井さんが言うと説得力がありますね……。「小さな丘の木の下で」のサウンドはアコースティック楽器が主体。歌詞の内容やメッセージともすごく合ってますね。

平井:ありがとうございます。フィドルやエレアコが土台になっているし、確かにアコースティックですよね。バイオリンも生で録りました。最初は打ち込みだったんですけど、やっぱり生楽器がいいねって。

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