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THE BACK HORN「日本人はやられっ放しじゃねーぞ、この野郎!」
東北地方太平洋沖地震 被災地へのチャリティを目的とした配信曲『世界中に花束を』が注目を集めているTHE BACK HORN。7月23日 日比谷野外大音楽堂にて【『KYO-MEIワンマンライブ』~第二回夕焼け目撃者~】を開催しました。
2011.07.23 at 日比谷野外大音楽堂|ライブ写真
THE BACK HORN「日本人はやられっ放しじゃねーぞ、この野郎!」
いきなり全身全霊の『レクイエム』で幕を開けたこの日のライブ。並々ならない気合いにオーディエンスは激しく体を揺らしながら、拳を空に向かって力強く振り上げていきます。また、松田晋二(dr)の「7年前に【夕焼け目撃者】というタイトルのワンマンをやりまして、それの2回目がこの日に開かれるということで。こんなにたくさんの皆さんに集まって頂き、本当にありがとうございます。心に残るような特別な夜にしたいと思っています」という宣言通り、野音が持つ特有の開放感のもと彼らは大暴れ。今までいくつもの狂乱を生んできた『墓石フィーバー』では真っ赤に染まったステージで激しく体をくねらせ、岡峰光舟(b)は今にもベースをぶん投げそうなアクロバティックなステージングで見る者を圧倒しました。
怒濤のキラーチューン6連発の後、菅波栄純(g)は自身が手掛けたバックドロップ(ステージ後方の画)について「ひとつのイメージは、須佐之男命(スサノオのミコト)っていうめちゃくちゃ暴れん坊の神様が、ヤマタノオロチを成敗する日本の神話があって。それで水害を治めたみたいなことが神話になったりしていて、そういうパワーをもらおうかなと思ったのと、音楽の力で何か出来ねぇかなと思ったのもあるし。日本人はやられっ放しじゃねーぞ、この野郎!って」と説明。
また「丸の内のビルの皆さんもいいですか!?(松田)」と丸の内中を巻き込んで突入したクライマックスでは『覚醒』を皮切りに『コバルトブルー』『戦う君よ』など百戦錬磨のナンバー連発で、この日一番の狂喜乱舞を。東京のど真ん中、夜空の下で鳴り響く「さぁ走り抜けよう この歌を胸に抱きしめ 今 高く高く羽撃けるさ 晴れわたるあの空を目指してゆけ!」の大合唱、一斉に振り上げる無数の掌は涙を誘うのに十分な光景でした。そして本編の最後は、被災地である福島と茨城出身のメンバーを含む彼らが現状を受け止め、何か自分達に出来ることはないのかを考え、生み出した『世界中に花束を』を披露。山田将司(vo)の「明日はもっと良い日になるようにな、お互い頑張ろうな」というさり気ない言葉も手伝って、更なる感動を生み出しています。
なお、THE BACK HORNはアンコールにて、秋に“日本の魂を繋げていく”【THE BACK HORN「KYO-MEIツアー」~魂のマーチ~】を開催すると報告。10月20日 名古屋CLUB DIAMOND HALLより全国各地のライブハウスを廻ることが決定しています。
写真:橋本 塁(SOUND SHOOTER)
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