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PassCodeの変わったこと、変わらないこと【メジャー1stアルバム『ZENITH』発売記念インタビュー】



PaccCodeの変わったこと、変わらないこと【メジャー1stアルバム『ZENITH』発売記念インタビュー】

 南菜生、高嶋楓、今田夢菜、大上陽奈子からなる4人組アイドル・ユニット=PassCode。昨年10月にユニバーサルミュージックからメジャー・デビューを果たし、以降はバンド・セットを伴っての全国ツアーを開催、台湾・高雄市の大型音楽フェスで初の海外公演を行うなど、ますます活動の視野を広げていく中、メジャー1stアルバム『ZENITH』を8月2日にリリースした。

 アイドル・ポップスとラウド・ミュージックを掛け合わせたハイブリッドなサウンド、そしてロック・バンド顔負けのアグレッシブなライブ・パフォーマンスが話題を呼び、シーンでの存在感を着実に大きくする彼女たち。Billboard JAPANでは今回、グループ結成の経緯から最新アルバムの制作過程、メジャー・デビュー以降の変化、さらにはお気に入りのバンドまで、南菜生、高嶋楓、大上陽奈子の3名に話を訊いた。

※インタビュー実施は7月下旬

新しいこととか刺激が欲しいなって

――まずは皆さんがPassCodeに入るまでの経緯を教えてください。この中では南さんが1番の古株ですよね。

:私は高校1年生の頃からバンドをしていて、ライブをしたり見たりするためにライブハウスによく行ってたんですけど、その時に今の事務所の社長をしてるプロデューサーの方が違うバンドでドラムを叩いてはって、「アイドル作りたいんやけど、どう?」って言われたんです。私はバンドもしてたし、アイドルみたいな可愛い曲は自分にはできないってことで断ってて。それから半年くらいした時に、「メンバーが少なくなっちゃうからこのままじゃ継続できない」って話をされて入ることになりました。その1年後に高嶋と今田が加入してくれたんです。

――当時はどんなバンドをやっていたんですか?

:本当に高校生の遊びみたいな感じで。

――コピー?

:コピーもやってました。

――オリジナルも作ってたんですか?

:オリジナルも作ってたんですけど、ライブでやる前に解散しちゃって。

――なるほど、そこからアイドルに。それでは高嶋さん。

高嶋:私は美容の専門学校に通ってたんですけど、2年生の時に同じクラスだった友達のお姉ちゃんと今の事務所の社長さんが知り合いやって、その友達づてに「アイドルやってくれる子を探してる」みたいなことを言われて。その時は別に興味はなかったんですけど、アイドルは好きやったんですよ。だからその友達が「高嶋やってみたら」みたいなことを言ってくれて、それがきっかけで入りました。

――実際に自分がアイドルという存在になってみていかがですか?

高嶋:その時は、あまり学校にすごい行く子じゃなくて…(笑)。

:遠回しに言ったやろ(笑)。

高嶋:なんかゆったり行く子やったんで。

大上:ゆったり(笑)。

高嶋:だから新しいこととか刺激が欲しいなって思ってて。そんな軽い気持ちでした。今田と私が同じ時期に入って、その時は可愛らしいピコピコした楽曲をやってて、「これ覚えてきて」って渡された振付の動画も「あ、こんな可愛いのやんねや」って思ってて。毎日ゆったり学校行く合間に練習してました。そんな軽い気持ちでレッスンを受けてましたね。

――その可愛らしいピコピコした路線から今の路線に変わった時は、その変化を受け入れられましたか?

高嶋:「これがPassCode新体制の1曲目やで」って渡されたのが「アスタリスク」で。最初聴いた時は「こんな感じなんや。おもしろー」みたいな感じでそんなに深くは捉えてなくて。ラウド系とかあんまり分かってなかったし、「いかつめな曲やなぁ」ぐらいの感じでした。自分は普通に可愛い感じのアイドルが好きやったんで、今までこういうアイドルを見たことがなかったから、面白そうだなぁって思いました。そんなに抵抗とかはなかったです。

大上:大上はもともと1人でアイドル活動をしてて、もっとフリフリの衣装とか着て、曲もすごい大人しくて、いかにも女の子が歌う感じの歌詞で。でもある時に舞台に出ることになって、その現場で前のPassCodeのメンバーと出会って、「新メンバーを入れたいから入らへん?」って言われて、ちゃんと事務所の方も通してもらって入りました。

――大上さんが加入した時にはPassCodeの路線もある程度定まっていた頃ですよね。

大上:最初にMVを見せてもらった時は衝撃を受けました。で、正式に入る前に見学としてライブを観させてもらった時に、「かっこいい!」ってまた衝撃を受けて。自分があんな風にライブできるとは思ってなかったんですけど、純粋にかっこいいと思ったし、入りたいなって思いました。

今ではPassCodeのバンド・セットに自信を持ってライブできてます!

――そんなPassCodeの皆さんですが、2016年10月にシングル『MISS UNLIMITED』をユニバーサルミュージックからリリースしてメジャー・デビューを果たしました。メジャー移籍以降、グループで変わったところがあったとしたらどこでしょう?

:周りで支えてくれる方が目に見えて増えました。PassCodeはもともと所属が私たちしかいない状態の事務所から始まったので、お金もなかったし、できることが限られてたんですよ。小さいライブハウスから地道にライブ活動を始めて、それを徐々にたくさんの人に見てもらえるようになったグループなので、こんなにたくさんの人に支えられて活動ができるっていうのが本当にありがたいというか。幸せな状況でやらせてもらってるんで、そこが1番変わったところかなって思います。

――関わる人が増えれば自分たちに降ってくる意見も様々になるかと思いますが、それによる音楽やパフォーマンスの変化は実感していますか?

:音楽に関してはずっと曲を作ってくれてる平地孝次さんに任せてます。

大上:楽曲の雰囲気はそのままですけど、インディーズ時代のレコーディングは事務所の中にある小さい個室でやってて。なんか防音スペースみたいな、1人しか入れないくらいのスペースで。

:もしもボックスみたいなところ。

高嶋:最初の頃は平地さんの真後ろで布団かけてその中で歌ってました。

――ほとんど宅録ミュージシャンみたいな感じですね。

:平地さんの汚い…汚いって言っちゃった(笑)。

大上:(笑)

:平地さんが作詞作曲とかしてる汚い部屋にマイクだけ置いて。

高嶋:メジャー・デビューしてからの曲は、打ち込みじゃなくて生音で録ってくれてるから、そこも大きく変わったところです。

――生音といえば、最近のライブはバンド・セットがほとんどですね。

:最初は本当にとんでもないって思ってて(笑)。去年の8月8日のZepp DiverCity TOKYOで初めてフル・バンド・セットでやったんですけど、その時は音源のほうが良いライブできるって思ってたし、なんでわざわざバンド・セットでやるんだろうって。

――自信がなかった?

:なかったです。全然。『MISS UNLIMITED』のリリース・ツアーを全部バンド・セットで廻るって聞いて、正直「それはちょっとやりたくないぞ」って思ってたんですけど、実際にやっていくうちにバンドさんとの関わり方も変わってきて、ちゃんと自分たちがやりたいことを直接伝えられるようになったりして、今ではPassCodeのバンド・セットに自信を持ってライブできてます!

――バンド・セットでのライブは、具体的にどの辺りで苦戦しました?

高嶋:バンド・セットで初めてイヤモニを使ったんですけど、耳の中で鳴ってる音がコロガシのモニターで返ってくる音とは全然違って…。

:なかなか息が合わなかったんです。8月8日の時はバンドさんもメンバーもバタバタしてて、お互い噛み合わないまま終わっちゃった感じで。すごい悔しかったよな。

大上:内面的にもバンドさんとまだ打ち解けてなかったというか、グルーヴ感がないというか、ライブ中もあまり目を合わせることなく。そういうところも難しかったかなって。

――なるほど。でも今では一体感も感じますし、PassCodeっていう1つのバンドって感じです。

:メンバーよりもPassCodeのライブを楽しみにしてたり、PassCodeの曲をすごく好きでいてくれてるので、メンバーもこの人達とならやりたいなって思えるようになりました。これもメジャー・デビューしてからの変化ですね。

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ライブでやっていく度に曲が成長していく

――メジャー以降の楽曲ではメンバー個々の担う役割もよりはっきりしてきた印象です。南さんはラップ・パートを担当することが多いですね。

:最初は本当に嫌で…(笑)。歌いたいしって思ってて…。でも今は自分なりに工夫して、CDの中でもライブ感を出せる1つの武器になりました。

――確かにライブ感はすごく感じます。きっと作曲された平地さんもそこは意識したんだろうなぁって感じました。

:メジャー以降は今田のシャウトも増えたんですけど、それにすごく困ってるみたいです。あの子は英語が苦手なタイプなので…。今まで英語があったら私たちがカタカナをふってあげてたくらい得意じゃなかったんですけど、最近は自分で一生懸命に。

――カタカナもふらず?

:いや、カタカタはふってると思うんですけど。英語の歌詞にだんだん慣れてきて。でも、シャウトだと英語の発音が難しいっていつも言ってます。

高嶋:泣きながら録ってるよね。

:今田はいつも泣きながらレコーディングしてます(笑)。

大上:しかも最近の曲はシャウト・パートも長いから。

高嶋:「息もたん。悔しい」ってな。

――喉も心配になりますね。

:なんか喉は大丈夫らしいです。もともと今田の喉にはガラガラがいるんですよ。それがうまいことシャウトに反映されてる。

――今作は全編英語の曲が2曲ありますよね。

大上:歌詞を覚える時は「お…英語か…」ってなりますね。覚えるのに日本語の倍くらいかかるので。

高嶋:しかも英語の時に限って曲が難しい。

大上:たしかに。速かったり。

:たぶん平地さんの中に「この曲は英語だ」って想定してる曲があって、そういう曲って結構アップ・テンポでイケイケの曲ばかり。

――どういう覚え方をしてるんですか?

高嶋:先に口の開き方を覚えます。Googleで調べるとGoogleの人が言ってくれるんですよ。それを真似して繋ぎ合わせていってます。

:私はリズムとメロディーを覚えて、歌詞をはめていくタイプです。

大上:私も先にメロディーを覚えて、ゆっくり何回か歌いながら口に覚えさせます。

――今回のアルバムの中で特に思い入れの深い曲はありますか?

大上:大上は「Scarlet night」が好きです。イントロからアガる感じがする。メロディーもすごく好きやし、歌詞も夜を舞う蝶の女みたいな(笑)。ちょっと大人なイメージで、Dメロ辺りの曲調が変わるところの「解き放たれたい」みたいな歌詞が「そっかぁ、解き放たれたいんかぁ」ってエモくなる(笑)。あと1番最後のところのメロディーも好き。

――結構メロディアスな曲が好きなんですね。

大上:♯の後の半音上がったメロディーとか好きです。

――南さんはいかがでしょうか?

:「ONE STEP BEYOND」と「カタルシス」が好きです。サビのパートの分け方が同じなんですけど、それぞれサビの前後半をメンバーが1人ずつ歌う構成になってて、みんなが1回は必ずサビを担当してるんですけど、その歌い方が人によって個性が出てる。例えば「ONE STEP BEYOND」だったら、大上のクリーン・パートが終わった後にサビが来るんですけど、そこの担当が私で、その次にまた大上のパートに戻ったり、2番では高嶋から入って今田に繋がる。声の差とかそれぞれの個性が際立ってて好きです。

――確かに「ONE STEP BEYOND」は個性のリレーみたいな曲ですよね。6月28日の恵比寿LIQUIDROOMではライブ初披露していましたが。

:PassCodeっていつもそうなんですけど、ライブでやっていく度に曲が成長していく。「ONE STEP BEYOND」もライブで初披露した時にしっくりくるなぁって感じがしました。


PassCode - ONE STEP BEYOND

――そういったことってPassCodeのライブではよくあることなんでしょうか?

:ライブでやるほうがしっくりくることが多いですね。メンバーは音源を渡された時点ではその曲についての理解もまだ深まってないんですけど、平地さんはPassCodeのライブを見て「こういう曲があったらいいなぁ」って思うものをPassCodeに作ってくださっているので、メンバーもライブでやってみたらしっくりくることが多いです。あと「カタルシス」に関しては歌詞も好き。

――新曲がアッパーなものや変則的なものが多いので、「カタルシス」のようなミドル・テンポの楽曲はアルバムのアクセントになってますね。

:「カタルシス」はPassCodeの全曲の中でも1番好きってぐらい好きです。新曲は全部“PassCodeらしい”って感じなんですけど、「カタルシス」があることで安心感が生まれるというか。これもPassCodeなんやでって。ライブでもより気持ちが入りますね。

――「カタルシス」も6月28日のライブで初パフォーマンスでしたね。

大上:お客さんがすごく感動してくれてたよな。

高嶋:泣いてる人が何人かいて。

:PassCodeの曲って「やってやんぞ!」みたいな強気な歌詞が多いんですけど、「カタルシス」は自分の立ち位置が分からなかったり、それが苦しかったりって気持ちを歌ってて、それはきっと誰にでもある部分だと思うし、自分にも当てはまるから、歌ってて泣きそうになることがあります。

――普段ポジティブなメッセージが多いからこそ、そういった曲の説得力も増しますよね。高嶋さんのお気に入りの曲は?

高嶋:私は「all or nothing」が好きです。ギャンブルゲームについて歌った曲なんですけど、さっきも言ってたようにPassCodeは「負けないぞ」とか「もっともっといくんだ」みたいなことを歌うことが多いんですけど、「all or nothing」ではそれをギャンブルゲームに置き換えていて面白いなって。

――比喩的な楽曲はPassCodeでは珍しいですよね。

高嶋:直球が多いですね。

――MVについてはいかがでしょう?「ONE STEP BEYOND」では演技シーンもありますが。

:演技をしたっていう感覚ではないんですよ。例えば今田が捕らえられちゃうシーンとかは、全力で走って逃げて、「夢菜ー! 夢菜ー!」って叫びながら撮ってるんですよ。素で怖がってて。

高嶋:撮影場所も夜の廃墟なんですけど、サバゲ―するところらしくて、マネキンがいっぱい落ちてたり、普通に怖かった。

:だから演技って感覚ではなくて、素でその世界観に入り込んだような感じ。

――一方で「Same to you」のMVはダンス・カットがメインですね。メジャー以降の振付は、MIKIKOさん率いる<ELEVENPLAY>所属のKOHMENさんが手掛けていますが、実際に踊ってみてどんな印象ですか?

:この前「Maze of mind」の振りをあててもらったんですけど、ビデオで送ってもらった時はただ「こういう振りなんかぁ」って覚えるんですけど、先生に「ここはこういう意味の振付になってるんだよ」って教えてもらうと、「あ、そういう意味で作ってたんや」って納得できるんです。「Maze of mind」の振付に今田だけ先に抜けて走っていくシーンがあるんですけど、ビデオで見ただけじゃその振付の意味も分からないけど、それは逃げ出したいって感情を表現してる部分で、ちゃんと曲の世界観とか歌詞の意味とかを考えて作ってくれてる。それを知るとめっちゃ面白いなって思います。


PassCode - Same to you

――独特な振付も多いですよね。

大上:KOHMEN先生はいつもすごく特徴的なダンスをされてて、それをPassCodeにも取り入れてくれるので、「ここの振りめっちゃ面白くない?」って言ってくださるお客さんも結構いて、印象つくんやなぁって思いますね。

高嶋:インディーズの頃はメンバーで振付を考えてたりしたので、単純な構成が多かったんですけど、KOHMEN先生の考えてくれる振付は構成も複雑やし、指先まで表現してるというか、シルエットになっても綺麗になるように考えられてて。

――現時点でアルバムの曲の振付は結構入った感じですか?

高嶋:残り3曲くらいですかね。

――具体的に注目してほしいポイントなどはありますか?

大上:PassCodeっていつもガツガツ踊るっていうか、足を開いてふんばったりとか、そういう力強いダンスが多いんですけど、「Same to you」の振付はジャズのダンスをベースにしてる感じで。最後のほうには妖精さんみたいな。

:妖精さん?

大上:なめらかな動きが激しいライブの中で急に出てくるので、ギャップが出てるかなって思います。それもシルエットを大事にしてほしいって先生に教えてもらったんです。大人しめなダンスに見えるんですけど、結構体幹が必要でふらついちゃったりしないようにするのが大変です。

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アウェーでもかっこいいって思わせられるのが本当にかっこいい

――2ndシングル『bite the bullet』のリリース・ツアーは対バン・ツアーとなっていて、バラエティ豊かなゲストが出演しましたが、みなさんの要望によるところが大きいのでしょうか?

:基本的には制作の方が決めてくださるんですけど、たぶん今のPassCodeにライブを観せたいアーティストさんを呼んでるんだろうなぁって、名古屋公演に出てくださったAnother Storyさんのライブを観ながら思いました。

――それこそPassCodeはバンドがたくさん出るようなイベントに出演することも多いですが、そこでインスピレーションを受けることってありますか?

:私は自分のライブで全部出しきっちゃって空っぽになっちゃうから、ライブハウスに行って良いライブを観てそれを復活させて、さらにそれを自分のライブで消費して、っていう繰り返しです。だから私は休みがあるとライブハウスばっか行ってて。

高嶋:名古屋公演に出演してくださったAnother Storyさんのライブなんですけど、最後の曲でドラムの方以外みんなフロアに降りてパフォーマンスしてて。

:やるの?

高嶋:やらへんねんけど(笑)。それを見てPassCodeのファンもすごく楽しそうにしてた。みんなを巻き込んで楽しませるパフォーマンスに衝撃を受けて、この後ちょっと出づらいなと(笑)。

――6月28日の恵比寿公演の時も、最初のSIX LOUNGEからクライマックス級に盛り上がってましたね。

:SIX LOUNGEさんもMOROHAさんもよくライブを観に行くんですけど、最初はあの2組があんなにアウェーになってるところを見たことがなくて、そこから自分たちのライブに惹きつけていく感じがすごくて、最後のほうはPassCodeのファンの方も見入ってて、これが実力のあるアーティストのライブなんやろなって。アウェーでもかっこいいって思わせられるのが本当にかっこいいアーティストなんやなって思いました。

――それこそPassCodeはアウェーな環境でのライブにも果敢に挑戦していっている印象ですが。

:PassCodeはアウェーのほうが燃えるんですよ。

大上:初めてPassCodeのライブを観てくださった方は結構ポカーンってすることが多い気がします。

:それで最後の曲の時に全員に手を上げさせたら勝ったなぁって思います。

――そういえば先日、初の海外公演も行いましたね。お客さんの反応はいかがでしたか?

:800人くらい集まってくださって。日本から来てくださった方もいたんですけど、みんなあったかくてノリノリでした。日本語の歌詞もあるしどうしようって、そんな心配全然要らなかった。

高嶋:今田がシャウトする度にフロアも「フォー!」って。どっちがシャウトしてんねんやろってぐらい盛り上がってくれました。

――もっと海外で、例えば欧米のほうにも進出していきたいという気持ちはありますか?

:後々できればと思ってますけど、まずは日本かなと。国内でもまだまだ悔しいなって思うことがたくさんあるので。

大上:でもYouTubeにあがってるMVのコメント欄に何語か分からないコメントがあるんですよ。アラビア語?っぽいのとか。むしろ日本語よりも外国語のほうが多いんじゃないかってくらい。待ってくれてる人がいるんかなぁって思うと嬉しいですね。

――フェス関係では、【SUMMER SONIC 2017】が控えていますね。

:サマソニは2回目で、一昨年はフードコートの横のステージに出演しました。その時に「絶対もっと大きいステージに出てやるぞ」って思ってて、今年は<SONIC STAGE>のオープニング・アクトをさせていただきます。

――皆さん個人的にフェスに行かれることはありますか?

:去年みんなでロッキン行って。

高嶋:この間もメトロックに行かせてもらったり。

――誰が良かったですか?

高嶋:WANIMAさんとか、MY FIRST STORYさんとか、

:京都大作戦で観たSiMさんがめっちゃかっこよくて。「次はお前の番だ!」ってステージ上から言われて「ハッ」ってなりました。「次は私の番や。やらないと。」って思って。お客さんに“自分に向かって言ってる”って思わせられるアーティストってすごいですよね。

――結構アツいバンドが好きなんですね。

:でもみんな結構バラバラで。

高嶋:THE ORAL CIGARETTESさんとかKEYTALKさんとかが好きです。

:私はサンボマスターさんとかSUPER BEAVERさんとか。

大上:Brian the Sunさんが好き。

――フェスのようないろんな客層が入り混じるステージと普段のホームでのステージで、ライブ・パフォーマンスにおける意識の違いなどはありますか?

高嶋:フェスだと歩きながら観ててくださる方とか、棒立ちで腕組んで観ててくださってる方とかがいて、私はそういう人たちのほうばっかり見ちゃうんですよ。

大上:ホームでのライブは自然体でやってるんですけど、アウェーのステージでは「ここで手を上げたらめっちゃ楽しいよ!」って顔しながらやったりしてます。でもかっこいい曲ではめちゃくちゃイキります。こういう一面もあるんだよって見せたい。

:私はホームでも割りとメラメラしてるんで、あんまり変わらないです(笑)。いつでも「なめんなよ」って思いながらやってるし、アウェーでも同じです。

――今は音源リリースとライブを中心に活動されてますが、別の新しいフィールドで挑戦してみたいことってありますか?

:今のPassCodeとしての活動がやっぱり1番ですね。

大上:PassCodeを知ってもらえる機会を作りたいって気持ちはあるので、そのためにはいろんなことに挑戦していきたいですけど、やっぱりライブがしたいですね。

高嶋:ゲーム実況やりたいです。

大上:(笑)。

――めちゃくちゃ個人レベルの要望出てきましたね。

:ずっと言ってるよな。

大上:でもな、それ、できるで(笑)。

マネージャー:ファンクラブでやりますか?

高嶋:あ、叶いました。まだ発売されてないゲームを先にやって実況したいです。

:企業から提供されたいってこと?それ先にゲームやりたいだけちゃう?(笑)

――最後にPassCodeとしての今後の野望、展望、目標をお聞かせください。

:PassCodeは大きい会場でやりたいとかそういう目標は特になくて。ほんまにゼロから始まったグループなので、そのスタンスを崩さず挑戦的に、段々と前に進んでいけたらなって思ってます。


Interview by Takuto Ueda / Photo by Yuma Totsuka

PassCode「ZENITH」

ZENITH

2017/08/02 RELEASE
UICZ-4401 ¥ 2,547(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.Maze of mind
  2. 02.bite the bullet
  3. 03.all or nothing
  4. 04.ONE STEP BEYOND
  5. 05.Scarlet night
  6. 06.TRACE
  7. 07.Same to you
  8. 08.カタルシス
  9. 09.rise in revolt
  10. 10.Insanity
  11. 11.MISS UNLIMITED
  12. 12.Voice

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