今回のシングルは試すというか一か八か

--皆さんにこの3曲!というのを選んでいただきましたが、今回のニューシングル『F.A.M.E / Look at Me』がどうしてこういう作風になったのか、理解できた気がしました。
久松かおり:今回のシングルは試すというか一か八かなところもあるんですけど、自分たちがやりたいことをやった方が楽しいし、誇りを持って活動できるので信じてます。
--先日3周年記念のワンマンを観させていただきましたが、そのパフォーマンスやダンス、歌に対する姿勢から、いわゆるアイドルシーンとは違うステージに行こうとする覚悟を感じたんですよ。
久松かおり:あのワンマンライブは、みんながそう思いながら挑んでいたので、そう感じ取っていただけた方がひとりでもいてくださったら嬉しいです!
南彩夏:衣装もこれまでとは違うアプローチにしたくてガッツリ変えちゃいました。前よりもメイクやファッションまでこだわるようになって、同性からも憧れてもらえるような存在を目指したいんです。
有沢来夢:私はまだ高校生なんですけど、学校でも女の子の友だちたちが今、私の活動を注目してくれているんです。「F.A.M.E」の作曲編曲は
TWICEさんも手がけるDaniel Kimさんが担当してくれたのですが、みんな好きって言ってくれていますし、影響は与えられているんじゃないかなって実感しています!
私は今年の夏に加入し、サンミニはプラチナム・パスポートの他のアイドルとも全然違っているのは前から知っていました。サンミニ加入前は別のグループで活動していたこともあるんですけど、家族や昔を知ってくれているファンの方からも「今の方が合ってるね」って言ってもらえますね。
--ただ、アイドルがこういったアプローチをすることには賛否両論がありますよね。
久松かおり:絶対にあると思います。日本にはダンスボーカルユニットとしてやっているグループがたくさんありますし、そういう方々が出演されるイベントもたくさんある。サンミニもそこに出演する機会が増えて欲しいと思うと同時に、「あの子たちは元アイドルでしょ?」って見方が出てくることは絶対にある。そこで自分たちが意志を強く持って、負けない気持ちでスキルを磨いていければいいのかなって。
アイドルシーンの中にいると「(私たちって)踊れてるでしょ?」って気持ちになっちゃう時もあったんですよ。でも、こういった路線に変えてやっていくことになると負けているところがいっぱいある。今まで甘え育った部分にも気づいて、強くなっていけたらって思ってます。
柏元萌華:そういうプレッシャーも感じますし、自分たちは未熟だなって思いますので、4年目のサンミニはもっと“せいしん”して……
南彩夏:精進。
柏元萌華:精進してやっていきたいです!(笑)
ちょっとやんちゃな姿もファンの方に愛してもらえるように

▲YouTube「サンミニ 「F.A.M.E」 MV」
--また、今作は作詞が共に女性ですが、くるりの最新作にもゲストボーカル参加していたUCARY & THE VALENTINEさん(F.A.M.E)、人気リアリティ番組『テラスハウス』にも出演していた當山みれいさん(Look at Me)という布陣になっています。
久松かおり:本当にありがたいですね! 同年代の女性の方々なので、自分たちが思っていることと世界観がまったく一緒! だから歌っていても本当に共感できるというか、気持ちいい!
有沢来夢:私たちも歌詞に対しての意見をお伝えさせていただいたので、今のサンミニの思いがしっかり入っています。
南彩夏:本音です。
--“私たちはもう大人なんだから”(F.A.M.E)という歌詞を含め、次のステージに向かう覚悟を表明している作品ですよね。
久松かおり:3年間もやってきたので、4年目は自分たちも甘え無しに、自分に厳しくやっていかなきゃダメだなって。
南彩夏:自分たちのリクエストを反映して活動できるなんて本当は無いと思うので、良い環境でやらせてもらえていると思います。
--確かに「F.A.M.E」ミュージックビデオにおける、ハイライトの強い女の子の自室のようなシーンなどは、皆さんが好きだというK-POPっぽいガーリーな世界観ですよね。
久松かおり:歌詞もおしゃれをして遊びに行くような、家からスタートしてみんなで準備してメイクして遊びに行こう!みたいなイメージです。そういうちょっとやんちゃな姿もファンの方に愛してもらえるようにがんばります!
南彩夏:私はミュージックビデオの夜のシーンが本当にお気に入りで、かわいいアイドルが好きな方々は戸惑うかもしれないんですけど、あのクールさも好きになってもらいたい。そう思ってナチュラルさとクールさの両方が出るような映像にしたかったんです。
--南さんはステージでも、笑顔よりも気合が入っていたり憂いのある表情の方が素敵に見えます。
南彩夏:日本ってアイドルとアーティストを分けちゃうけど、それが嫌なんですよ。そういう壁を無くせるくらい、狭間をいきたい。別にアイドルともアーティストとも言いたくないし、区別をつけたくないんです。かっこいいものはかっこいいし、かわいいものはかわいいでやりたいんです。
柏元萌華:サンミニっていうジャンル?(笑) サンミニジャンルを作ります!
離れていったファンの人たちを後悔させたい

--サンミニジャンル……?(笑) では、そんな4人の一番のらしさというのは?
南彩夏:大人になりきれていない部分も私たちらしさなのかなって。らむちゃん(=有沢来夢)は高校生だし、私もまだ22歳なので、大人の女性になるのはこれからじゃないですか(笑)。幼さも若干残しつつも、クールだったりキュートだったりする一面を今だからこそ歌やダンスに乗せてお伝えできればと思います。
久松かおり:大人っぽさとか色気って年齢と共に備わってくるものだとも思うので、一生懸命クールにしようとするのも含めて自分たちらしさかもしれないですね。MCなどでは相変わらずなんですけど、ひとりひとりのキャラクターを感じていただけるところだと思うので、そのギャップを楽しんでもらいたいです。
南彩夏:私は最近、素の部分を出せるようになってきたんですよ。それはより自信を持ってやれているからだと思います。
--では、最後に来年に向けての抱負というのは?
南彩夏:もえぴー、ワンマンの最後にすごく良いこと言ってたよね?
柏元萌華:え? ……恥ずかしいよう!(笑) 先日の3周年ワンマンにもたくさんのファンの皆さんが来てくれてもの凄く感謝してますし、自分たちも本音で戦っているので楽しかったんですけど、まだ悔しい。自分たちはまだここでは止まれないというか。3周年にしては……って言ってはいけないのかもしれないですけど、悔しい思いをみんな持ってるんです。だから4年目は皆さんを驚かせるくらい大きくなりたいです。
南彩夏:今、皮が向けてきたところなので、脱皮しきってひと回り成長したい。
久松かおり:離れていったファンの人たちに、「サンミニ応援しておけばよかった!」って後悔させたい!見返したい!それはちゃんと見てくれない大人もだけど(笑)、その気持ちが本当に強いので、来年は後悔させてやるぞ、くらいの気持ちで。
柏元萌華:本気で最後の勝負!
--3をコンセプトに活動してきたグループが3周年を越えたわけですからね。
久松かおり:あの時に想像していた3年とは違ったから、今度は誰も想像できない4年目にしたいんです!らむちゃんが加入してくれたことも本当に嬉しかったですし、愛情を持って臨んでくれているから心強いですし。
有沢来夢:イメージしていた先輩たちの姿が全然違っていて、加入してから知ったことが本当に多いんです。活動に対する意志が本当にプロで、私も頑張ろうって思えるし楽しいんです!
柏元萌華:良いこと言うじゃん!
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Interviewer:杉岡祐樹
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