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JTR『Centre Of Everywhere』インタビュー



JTR 『Centre Of Everywhere』 インタビュー

世界的に人気のオーディション番組『Xファクター』や『メロディーフェスティバーレン』で名を馳せ、今年の夏に待望の日本デビューを果たしたスウェーデン発の3兄弟バンド JTRが初登場だ。

先日リリースしたばかりのミニアルバム『Centre Of Everywhere』についてはもちろん、日本とスウェーデンの音楽シーンの違いや、洋邦問わず数多くアップされているカバー動画、夏の初来日時の思い出まで……。「Dragon Night」をカバーしたことからSEKAI NO OWARIに興味を抱いたという若者3人のリアルな声を訊いた。

家族のことと仕事のことを分けるのが難しい

--今年の夏に初来日したそうですが、その経験で変わった日本の印象は?

JTR『Centre Of Everywhere』インタビュー
△左からジョン(g,vo)/トム(vo)/ロビン(vo)/

ジョン:来日前はテレビアニメとかのイメージが強かったから異質な印象があったんですけど、実際に来てみたら人は優しいし、街がキレイで驚きました。

トム:交通も良いし、とてもしっかりした街ですよね。同じように人が多いNYはうるさくて臭いもあったけど、東京はとてもクリーン。

ロビン:日本は大好きだよ!

ジョン:ただ、生魚だけは苦手(笑)。寿司は種類によるんですけど、サーモン・エッグス(=いくら)は特に……(笑)。

--では、JTRが結成されたのはいつなのでしょうか?

ジョン:2012年に初めてグループになって、翌年にオーストラリアの『Xファクター第5シリーズ』に出場しました。以前は全部自分たちでやらなきゃいけなかったんですけど、メジャーデビューしてからは色んな国で素敵なチームが手助けしてくれるので嬉しいです。

--JTRの一番の魅力はどこだと自認していますか?

トム:まずは兄弟であること。ヤラセなく曲を全部自分たちで作っているから、ファンとコネクトしやすいと思います。

--兄弟での活動で一番難しいと思う所は?

ジョン:家族のことと仕事のことを分けるのが難しいですね。たまに家族で集まっても仕事の話をしてしまいますから、そこはしっかり分けられていないですね。ただ、それ以外には無いですね。

--JTRは数々のカバー動画をアップしていますが、撮影しているのはご自身の家になるのでしょうか。

△YouTube「The Vamps - Wild Heart (Cover by JTR)」
△YouTube「The Vamps - Wild Heart (Cover by JTR)」

トム:スウェーデンにある僕のアパートか、スタジオですね。

--最近のミュージシャンはSNSなども含め、これまで以上に近い距離感を求められます。

ジョン:ミュージシャンに限らず、プライベートな部分を見せることは重要だと思うのですが、隠さなければいけない部分もある。それはしっかり分けたいと思いますね。その境界線が分からなくなることはありますから難しいですけど。

トム:こういうインタビューでは、プライベートについても何でも答えるんですけど、SNSでは難しいですよね。

--日本は欧米に比べるとまだCDが売れている国と言われますが、スウェーデンはいかがでしょうか?

ジョン:99%と言っていいくらい、ほとんどがSpotifyです。iTunesで50枚売れればTOP10に入ってしまうくらいの状況です。

JTR『Centre Of Everywhere』インタビュー
△ロビン

ロビン:その状況はすでにわかっていたことですけど、アーティストに還元される割合がもっと増えてくれるといいですよね。これからはSpotifyで聴いてライブに来てもらうという流れになると思うのですが、スウェーデンではCDを欲しいと思っても日本のように買う場所が無いんですよ。

トム:CDパッケージが買えなくなるのは本当に残念ですし、僕自身もCDが欲しいですから。

ロビン:本当に好きなアーティストのCDは買いますし、日本に住んでたらもっと買っていると思います。





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お気に入りの邦楽カバーはSEKAI NO OWARI「Dragon Night」

--また、JTRは日本では花冠を被ったビジュアルイメージが象徴的ですが、海外ではもっとクールな印象のビジュアルがメインとなっています。その違いを感じる所は?

△YouTube「SEKAI NO OWARI - Dragon Night JTR Cover #JTRontheroadtoJapan」
△YouTube「SEKAI NO OWARI - Dragon Night JTR Cover #JTRontheroadtoJapan」

ジョン:スウェーデンではミッドサマーフェスティバル(夏至祭:スウェーデンで最も日照時間が長い日に行われるお祭り)の時にみんな花冠を被ることもあって、スウェーデン出身ということをアピールしたかったんですよね。

--また、JTRはYouTubeで日本の楽曲カバーも多数披露しています。

トム:日本の音楽は使用しているコードが非常に多くて、自由な感じがしますね。スウェーデンは“ポップスならこのコード”みたいに決まっているというか、日本の方がバリエーションがありますね。

ロビン:やっぱりストラクチャー(構造)が違いますよね。

JTR『Centre Of Everywhere』インタビュー
△ジョン

ジョン:ギターを弾いていると、洋楽は次のコードが想像できるんですよ。でも、日本の楽曲はそれができないのがとても不思議です。日本のカバーは、自分たちで理解して演奏、歌唱ができそうなものを選んでいます。洋楽は単純に気に入ったものをやっていますね。

--今まで発表した中で気に入っているカバーや、カバーしたことで気に入った日本の楽曲は?

ロビン:僕は日本の曲なら「どんなときも」。洋楽だと「Wild Heart」ですね。

トム:洋楽ならジャスティン・ビーバーのカバー「What Do You Mean / Where Are U Now」。日本の曲では、SEKAI NO OWARIの「Dragon Night」が英語バージョンもあったので理解しやすかったですね。洋楽っぽいところがありますし、メロディもパワフルでスッと入ってきて新鮮な感じがします。

ジョン:彼らについてはけっこう調べていますね。洋楽だと僕も「What Do You Mean / Where Are U Now」が気に入ってます。

△YouTube「Justin Bieber - What Do You Mean/Where Are U Now - Mashup Cover by JTR」
△YouTube「Justin Bieber - What Do You Mean/Where Are U Now - Mashup Cover by JTR」

--「What Do You Mean / Where Are U Now」では、ループなども使用していましたね。

ジョン:少しずつスタイルは進化させていきたいですし、ループは「Centre Of Everywhere」でも使用しています。トムとロビンはパソコンにも精通しているので、試しに色んな音を作ってもらいながらカバーをやってみることもありますし、逆にアコースティックだけで楽しいと思うこともあるし、その場の雰囲気ですね。

--それでは11月25日にリリースしたミニアルバム『Centre Of Everywhere』について伺いたいと思います。タイトル曲「Centre Of Everywhere」は、これまでの楽曲よりもスケール感があって、迫力のサウンドになっています。

ジョン:「Centre Of Everywhere」はこれからのJTRを予感させる曲になっています。今、作っている新曲も、そちらの方向性だと思います。前作『Oh My My』に入っていたのは、「Xファクター第5シリーズ」より前に作った曲がほとんどなんですよ。

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『Centre Of Everywhere』は昔と今、両方の僕らを楽しんでもらえる

--「Centre Of Everywhere」はコーラス・ワークも美しく、より3人のパーソナルな魅力まで引き出せた楽曲だと思います。

△YouTube「JTR - Centre of Everywhere」
△YouTube「JTR - Centre of Everywhere」

トム:ありがとう! これまでは曲を作ってから歌割りを決めていたんですけど、「Centre Of Everywhere」は誰がどのパートを歌うかを決めてから作ったんです。だからより個性が出るんじゃないかなって思っています。

--また、「Centre Of Everywhere」はミュージック・ビデオも撮影されていますが、サウンド同様のスケールを堪能できる広大な自然が印象的な映像になっています。ただ、寒そうな気がしたのですが……

ロビン:すごい寒かったですよ(笑)。

ジョン:実はこのビデオは、僕ら3人と友だち3人だけで撮影したんですよ。ノルウェーの山を5時間かけて登って、予定も決めずに車で良い場所を探しまわって、友だちのドローンなども駆使して自分たちで撮影したんです。

JTR『Centre Of Everywhere』インタビュー
△トム

トム:自分たちで作るのが好きなので、これからもやっていくと思います。

ジョン:僕らは3人ともクリエイティブな部分があって、トムとロビンは映像編集などもできるんですよ。実は僕も最近ドローンを買って、これからはミュージック・ビデオの撮影などで使っていきたいと思ってます。

--また、アルバムの3曲目「Something You Gotta Do」から4曲目「Never」、5曲目「Until Then」までの作詞作曲のクレジットには、メンバー3人に加えて“H.Bell”と“S.Lundback Bell”が表記されていますが、これはお父さんとお母さんですよね?

ジョン:はい、僕たちの家族です。昔、2週間ほど家族で曲作りのキャンプをやったことがあるんですよ。その間はほとんど1日1曲ずつ、全部で10曲できて、そのうち8曲をアルバム『Oh My My』に収録しました。なので今回アルバム『Centre Of Everywhere』は昔の僕らと今の僕らの両方を楽しんでもらえると思います。

--では、最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

JTR『Centre Of Everywhere』インタビュー

ジョン:とにかくありがとうという気持ちを皆さんに伝えたいです。新しい楽曲も含めて、ファンともっとコネクトできればと思っていますし、アルバム『Centre Of Everywhere』を気に入ってもらいたいです。 あと、僕らは今、2ndアルバムにむけた制作をスタートさせているので、それも楽しみにしていて欲しいです。

トム:いつもサポートしてくれてありがとうございます。皆さんがいないとJTRは成立しないので、本当に感謝しています。

ロビン:ライブに来てくれることが本当に嬉しいんです。僕はライブが一番好きなので、その姿を見てもらえることに感謝してます。ライブの見所? やっぱりハーモニーに注目して欲しいですし、ファンとも良いコネクションになると思います。

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JTR「Centre Of Everywhere」

Centre Of Everywhere

2015/11/25 RELEASE
SRCP-435 ¥ 1,629(税込)

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Disc01
  1. 01.センター・オブ・エブリウェア
  2. 02.ビルディング・イット・アップ
  3. 03.サムシング・ユー・ガッタ・ドゥー
  4. 04.ネバー
  5. 05.アンティル・ゼン

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