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モーニング娘。 『この地球の平和を本気で願ってるんだよ!』インタビュー

モーニング娘。『この地球の平和を本気で願ってるんだよ!』 インタビュー

 モーニング娘。高橋愛ラストインタビュー。10年間支え合ってきた新垣里沙と共に込み上げる想いを吐き出してもらった。盟友の言葉を受けて涙した高橋愛と、その姿に涙した新垣里沙の強すぎる絆。冷静には語れない程のモーニング娘。への愛を感じて下さい。

高橋愛、卒業を目前に控えて―――。

インタビュー写真

--今日は2人にモーニング娘。10年分の想いを語ってもらいます。まず聞きたいのが、ガキさん。高橋愛卒業まであと1ヶ月を切った今の率直な心境を語ってもらえますか?

新垣里沙:うーん…………もうすぐ卒業なので、どんどん近付いてきているなって徐々に実感はしています。今やってるツアーは「あと、残り10公演」っていうところからスタートしましたし。共に10年間、モーニング娘。をやってきているから、一緒にいるのが当たり前のような存在なんですよね。だから本当にひとつひとつのライブとかを噛み締めながら、今は過ごしています。

--愛ちゃんはどうですか? 卒業を控えた今の心境は。

高橋愛:いろんな瞬間に「あ、卒業するんだ」って感じています。だんだん「今回でこの番組に出るのは最後か」とか「私にとってハロコンはこれで最後か」とか「愛知県でコンサートするのは最後か」とか、そういう最後の瞬間が重なってくると、やっぱり「そっか。最後なのかぁ」ってジーンとはしちゃいますね。

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▲高橋愛

--現在【モーニング娘。コンサートツアー2011秋 愛 BELIEVE ~高橋愛 卒業記念スペシャル~】を開催中ですが、どんな想いで臨んでいるの?

高橋愛:去年の秋ツアーは、亀井絵里、ジュンジュン、リンリンにとって最後のツアーだったんですけど、特に絵里がいつもと違って「気合い入ってるなぁ!」って感じだったんですね。今までの絵里とは違ったというか、何かを残そうとしている感じがしていて、私たちも「頑張んなきゃ!」って背中を押されて。その相乗効果でみんながガッ!となったんです。だから今回のツアーは私がそういう風にしようと思ったんですけど、そうならなかったですね!

--(笑)。

高橋愛:今回はリハーサルの時間もそんなになくて、新曲もすごく多かったから自分に余裕がなくて。だからいつもお世話になっている先生とかに「高橋は本当に最後まで高橋なんだね。最後だからって変わるとかないんだね」って言われて「すみません。しっかりやろうと思ったんですけど」みたいな(笑)。でもこれで良いと思っている自分もいて。

--それも高橋愛らしさだからね。

高橋愛:あと、9期メンバー(譜久村聖、生田衣梨奈、鞘師里保、鈴木香音)が結構泣いていたりするんですね。怒られたりして。それを見てると懐かしく思ったりして。私たちも4人(高橋愛、新垣里沙、紺野あさ美、小川麻琴)で新メンバーとして入って、最初は常に泣いていたんで。その頃の私たちを思い出しちゃうんですよね。ちょうど4人同士だし。

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▲新垣里沙

--その頃まで2人の時間を遡らせて頂きたいんですけど、今から約10年前に2人は紺野あさ美、小川麻琴と共に5期メンバーとしてモーニング娘。へ加入します。お互いの最初の印象はどんな感じだったんでしょう?

新垣里沙:私はオーディションの合宿のとき、愛ちゃんに初めて会ったんですよね。それで、初めて喋ったのかな? そしたら愛ちゃんが訛(なま)ってたんですよ。

高橋愛:いやー!

新垣里沙:私はそれまで12年間、横浜で暮らしていたので、周りには横浜県民しかいないんですよ。

高橋愛:神奈川県民でしょ。

--(笑)。

新垣里沙:神奈川県民の中でしか育ってないから、初めて自分の暮らしている地域じゃない子と話したんですよ。だから「あれ?すごーい!こういう話し方があるんだー!」と思って。すごく新鮮で、それが妙に可愛く感じて「方言っていいなー」って羨ましく思ったことをすごく覚えています。

--そう言えば、いつの間にか訛らなくなりましたよね?

高橋愛:はい。

新垣里沙:いや、訛りますよ! テンパると訛る。

--(笑)。ガキさんの最初の印象は?

高橋愛:最初会ったときはすごく可愛らしい髪型だったので「この子、なんて可愛いんだろう」と思っていたんですけど、合宿が始まったら「あれ?」ってなって(笑)。その髪型はお母さんが結んでくれていたらしくて、自分で結んだことがなかったんだよね。その感じがまた可愛くて。子供として見てたかな?

新垣里沙:年齢はふたつ下なので。

高橋愛:私は中学3年生で。その頃のふたつ下って「まだ幼いなぁ」って思っちゃうぐらい、差が大きくて。ガキさんともうひとり小さい子がいたんだよね。その子とかも「家に帰りたい」って泣いてたりしたんですけど。でも基本的にはみんな仲良かった。普通はオーディション中なので「あの子に負けたくない!」とか、バチバチするじゃないですか。

新垣里沙:仲良すぎて怒られたりとかしてました。

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言葉を交わさなくても分かり合えるように。

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高橋愛:「ライバルなんだからね。分かってる?」みたいな。

新垣里沙:バスの中での緊迫感が全くなく、私たちはキャッキャしてたんですよ。ひとりひとりが合宿でやらなきゃいけないことには一所懸命だったんです。みんながみんな自分との戦いみたいな。だからライバル感とかはなかったんですよね。

高橋愛:ガキさんはその頃からすごく元気でした。

--当時はお姉さんと子供だったかも知れないけど、今や2人は同級生みたいな感じだよね。

高橋愛:どちらかと言うと、ガキさんが年上(笑)。

--2人が「完全に打ち解けたな」と思えたきっかけとかタイミングって何かあったりしたんですか?

高橋愛:女の子って2人で行動することが多いじゃないですか。私たちの場合は同期が4人いたんですけど、大体ガキさんと2人でいたんですよ。ツアー先とかでもこの2人でツインの部屋に泊まったり、自然と仲良くなってましたね。

新垣里沙:でも「最近……かな?」とも思います。

高橋愛:(笑)。

新垣里沙:いや、最初から打ち解けてはいたんですけど、最近になって……。

高橋愛:最近、似てることが多くない? 顔を合わせるタイミングが一緒だったりとか、何かを思ってて「うん」って頷きながらガキさん見たら「うん、そうだね」って感じになってたり。

新垣里沙:言葉を交わさなくても分かり合えるようになった。自分たちでも驚くぐらい。何のきっかけもなくそうなりました。

--凄いことですよ、テレパシーですよ、それ。

高橋愛:要点を口にしなくても「そうだよねー」って分かっちゃう。

--その2人が10年前、モーニング娘。へ加入した当時は、飯田圭織、安倍なつみ、保田圭、矢口真里、後藤真希、石川梨華、吉澤ひとみ、辻希美、加護亜依と、それぞれにテレビなどを通してキャラクターを確立している先輩だらけだったと思うんですが、そこで新メンバーとして活動していくのはどんな気分だったの?

高橋愛:プレッシャーだったし、みんな「テレビの人!」っていう感じだったんですよ。ウチらがオーディションに受かったときって、その先輩9人が階段を降りてきて目の前で『ザ☆ピ~ス!』を踊ってくれて、緊張して直視できなかったんですけど(笑)。で、それから4人で1ヶ月ぐらい動いていたんですけど、覚えることが多すぎて必死で。合流してからも4人で固まっちゃってね。

新垣里沙:先輩達がそれぞれにキャラを確立していたので「そんな風に4人で一緒にいるから、キャラが立たないんだ。4期を見てごらん。キャラを作れ!」みたいな。そんなこと言われても「自分のキャラって何?」ってなっちゃって(笑)。

高橋愛:それには結構長いこと悩みましたね。

--やっぱりその頃が一番キツかった?

高橋愛:そうですね。覚えなきゃいけないことは多いし、キャラのことで怒られるし(笑)。よく泣いてましたね。

新垣里沙:同期がいて本当によかったなって思います。1人だったら耐えられなかったし、やっぱり4人いたから頑張れた。喧嘩したこともあったけど、やっぱり辛いときも4人同じ気持ちで頑張ってこれたから今があるのかなって。2人は卒業していて、特にこんこん(紺野あさ美)はアナウンサーになっているから全然違うところにいるんですけど、同期だから今も繋がっている感覚がある。それが凄いなと思って。

--その5期メンバーがやっとキャラクターを発揮していけるようになるのと同時に、先輩メンバーの卒業も次々とやってきます。それまで叱ってくれたり、気に掛けてくれた先輩がいなくなるのは、正直どんな気分だったの?

高橋愛:ある時期から卒業が頻繁にあったんですよね。この前、ガキさんと2人で取材を受けたときに、年代順にモーニング娘。を振り返って「え? ここでこんなに卒業したんだ?」って驚いたぐらいで。でも卒業の度に「今後どうしよう?」って思ってましたね。最初に後藤真希さんの卒業があって、そこでパートを受け継ぐ訳じゃないですか。で、後藤さんはパートが多かったので「この曲はあなた。この曲はガキさん」みたいな感じで引き継がれるんですけど、受け継ぐ側からすると「後藤さんの印象強いし、私もテレビで見てたし、どうしよう?」ってなるんですよ。嬉しいんですけど、プレッシャーもありました。

新垣里沙:毎回、卒業って大きいんです。新メンバーが入ってくるのも私たちからしたら大きい出来事なんですけど、卒業の方が「どうなっていくんだろう?」って毎回不安になる。でもそれがあるからモーニング娘。だし、私たちも加入させてもらってるし、乗り越えていくしかないんですけどね。

--その中でも2006年、同期である紺野あさ美と小川麻琴の卒業は重かったんじゃないですか?

高橋愛:「どういうこと!?」って感じでした。

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--ちょっと怒っちゃうぐらいの?

高橋愛:「なんで!?」「早くない!?」みたいな。ほぼ2人同時だったし。それまで同期が卒業することがどんなことか分からなかったので、そこで初めて「吉澤さんもこんな気持ちだったのかな?」って思ったり。

--今でも2人のことは気になる? ドリームモーニング娘。で活動しているところとか、アナウンサーしているところとか。

新垣里沙:気になります! こんこんが一生懸命に太い声で「紺野あさ美です」って言ってるんですよ? みんなは普通に受け止められるかもしれないですけど、私たちからしたら「こんこん!?」「わー、頑張ってる!」みたいな。知ってるからこそ驚いちゃう(笑)。

高橋愛:そんなこんこんを見たことがないから「そんなこんこんがいたの!?」って。いつも「紺野、声ちっちゃいよ!」って怒られていたから。

新垣里沙:「あんなに声、張れたのかい!?」って思うよね。だから相当努力したんだろうね。

高橋愛:そうだろうね。いろいろ乗り越えてきたんだろうなぁ。相当苦労したと思います。当時は本当にか弱い声でしたからね。そこが可愛いところでもあったんですけど。

--で、5期メン2人の卒業があった翌年、吉澤ひとみ、藤本美貴の卒業が相次ぎ、モーニング娘。は2人が牽引していくことになります。あの年から大きくモーニング娘。の捉え方や、考えるべき内容は変わっていきましたか?

高橋愛:自分だけのことじゃなくなりましたからね。それまでも全体のことを考えていなかった訳ではないですけど「今、この子はこういう状態で、この子はこういう状態」とか、そういう細かいところまで見るようになりました。吉澤さんも「いつ見てたの?」って思うぐらい絶妙なタイミングで「どうしたの?」ってメールくれたりしていたんですけど、私もリーダーになったことで自然とそういう視点になりましたね。

新垣里沙:愛ちゃんがリーダーになったのは本当に急だったので、きっと「え? いきなりリーダー?」って悩んだと思うんですよ。その中で私がしてあげられることはそんなにないんですけど、でも同期だから一緒に「今はこういう状況だから、こうしていった方がいいよね」とか、そういう仕事の話をするようにはなっていきました。

--10年間、たくさんの先輩の姿を見てきた分、自分はモーニング娘。をどう育てていけばいいのか、何を目標にしていけばいいのか。逆に悩む部分もあったんじゃないですか?

高橋愛:一番最初は悩みました。元々リーダーとかやるようなキャラでもなかったし、ジュンジュンとリンリンも入ってきたばっかりで、新しいことがいっぱいあったんですよ。でもその時期に中澤(裕子)さんとか吉澤さんが声を掛けてくれて「愛ちゃんらしくやればいいよ」「そんなにどうしよう?ってならなくていいから」みたいなことを言って頂いて。で、いざリーダーを任せられて、やっぱり私がこんな感じなのでガキさんが支えてくれて、6期(亀井絵里、道重さゆみ、田中れいな)も支えてくれたし。あと、つんく♂さんに背中を押されて、私がリーダーになって初のツアーで「アットホームなモーニング娘。になれるように頑張ります」って掲げて、それを頑張ったらファンの皆さんが「今のモーニング娘。が好きだよ」って言って下さったんですよ。

--それは心強いね。

高橋愛:だから私はほとんど悩まないで済んだんです。アジアツアーも成功を収められたり、アメリカの【ANIME EXPO】やフランスでの【JAPAN EXPO】にも出演してライブができて、今までモーニング娘。がやったことのないことへもたくさん挑戦できたし。ただ、絵里とジュンジュンとリンリン、あと小春もいた頃はメンバー変動が長いことなかったので、本当にガッチリしていて「きっともうメンバー変動はないんだろうな。この9人で頑張っていくんだろうな」って思っていたんですよ。だから小春の卒業が決まったときは驚いたというか「あ、これがモーニング娘。だな」って改めて思い出しましたね(笑)。

--高橋愛リーダー時代のモーニング娘。は、今までにない“格好良いモーニング娘。”を目指し、各メンバーの個性を活かしながら、特にステージではその全員がスパークする感動的な瞬間をいくつも生み出しました。個人的にそこは誇りと思ってほしいなと思います。

高橋愛:ありがとうございます! でもそのときそのときでモーニング娘。は変わっていくんですよね。9期メンバーが入る前って、どこか“格好良くなきゃいけない”っていうところがあって、曲も格好良くしてもらっていたし、8人それぞれが「格好良い」と言ってもらえたらそれが嬉しかったんですけど、9期メンバーというフレッシュなメンバーが入ったことによって見方が変わったんですよ。これまでの“格好良くなきゃいけない”っていうよりも“元気”みたいな。だから前と今のモーニング娘。では全く違うグループになってると思うんですね。これから9期にも9期の“格好良い”が出てくるとは思うし、私が抜けてからも違う“格好良い”が生まれてくる。そうやってだんだん形を変えていくのはモーニング娘。ならではだと思うから、私は卒業してからもファンでいたいなと思ってます。

--ちなみにガキさんから見て、高橋愛はどんなリーダーだったなと思いますか?

新垣里沙:一番近かったというか、後輩にとっても近いリーダー。愛ちゃん自身が「私はリーダーだから」みたいな感じではなくって、リーダーだけど話し掛けやすくって、相談しやすい。9期メンバーも「高橋さん!」って近付いていけるようなリーダーだったので。そういう意味では「アットホームなモーニング娘。を作りたい」ってリーダーになって、先輩後輩はもちろんあるけど、良い意味で壁を作らず、みんなのことをちゃんと見てて、みんなからも慕われる。そんなリーダーなんじゃないかなってすごく私は思っていて。

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高橋愛、号泣。そして新垣里沙も……。

--では、共に10年間歩いてきた仲間としては?

新垣里沙:10年って凄いですよね~。私にとっても10年はあっと言う間ではあったけど、でも長かったんですよ。一番後輩のときからずーっと一緒にいて。新メンバーのときは本当にいつも2人でいたし、別に仲が悪くなったとか変な理由じゃないんですけど、離れた場所から愛ちゃんのことを見ていた時期もあったし、愛ちゃんがしっかりしなきゃいけない立場になってからは、すごく「頑張ってるなぁ」って思うときがあったりとか「でも無理してるんだろうなぁ、今は」って思うときがあったり、本当にいろんな時期があって。そのときそのときによってメンバーも違ったし、それを全部一緒に見てきているから。後輩のときも、先輩になってからも。本当に……言葉で表すのは難しいんですけど。

高橋愛:…………。

新垣里沙:でも良かったというか、先に同期が2人卒業したのは切なくて悲しかったんですけど、でも愛ちゃんと一緒に頑張れた10年は本当に濃いし、多分これから……頑張っていかなきゃいけないんですけど! 私の中でもこの10年間は宝物というか。なーんだよ(笑)!!

(高橋愛、号泣)

新垣里沙:でもなんか、なんだろうなー……。難しいんですけど! 本当に言葉にするのは。

--十分伝わってます。

新垣里沙:なんですけどぉ……。

(新垣里沙、号泣)

新垣里沙:……そうやって一緒に頑張ってきたので、これからのことも心配してくれたりとか。私自身もすごく不安もあったりとかするんですけど……でも今までも「大丈夫かな? 卒業した後」って不安になりながらも頑張ってこられたので、大丈夫だと思うんですけどね。何も心配させないように、また10期メンバーも入ってくるので、多分一回りぐらい違う子が入ってくるんじゃないかなと思うんですけど!

一同:(笑)

新垣里沙:その子たちが入ってきたらすっごい新しいモーニング娘。になっていくと思うし、9期メンバーもいきなりグッと成長したりとかすると思うし。だから……一緒に作り上げてきた、モーニング娘。は14年目なんですけど、それの半分以上をメンバーとしてやっているので、私たちは。だからその作り上げてきたモーニング娘。をちゃんと、愛ちゃんも心配してくれてるから心配させないようにやっていかなきゃいけないなって、すごく前向きに進んでいこうと思ってます。

--今の話を聞いていかがですか?

高橋愛:すごく不安がってるんだけど、でも本当に大丈夫だと思うんですよ。私はリーダーとしてやってきましたけど、サブリーダーにガキさんがいてくれたから………ここまで来れたんですよ。ガキさんがしっかりしてるから私は頼りなくても平気というか(笑)。ちゃんとしたところをガキさんが言ってくれるんですよ。だからそういう意味では全然心配していない。ガキさんは十分にリーダーっぽいし。最近はちょっと離れて見るときがあるんですね。自分が卒業した後のこととかも考えたりするんで。そんな中でガキさんの後輩への対応とかを見ていると「こんな風になっていくんだろうな」って想像が付くんですよ。だから私はそんなに不安に思う必要はないのになって思うし。むしろ楽しみにしています。

--そんな高橋愛リーダー時代のモーニング娘。ラストシングルが、今作『この地球の平和を本気で願ってるんだよ!』になります。仕上がりにはどんな印象や感想を持たれていますか?

高橋愛:「こう来たか!」っていう感じでしたね。亀井絵里、ジュンジュン、リンリンの卒業シングルが『女と男のララバイゲーム』で、前作も『Only you』だったので「格好良い系かな」と思っていたんです。でも歌ってみると、すっごい自然な笑顔で歌えるんですよ。最初は振り付けも格好良いし、衣装も大人っぽいし、表情をどうするか迷ったんですよ。だけど、メッセージ性がすごく強いので、歌っていく内に元気付けられるんですよね。だから何も作らずに笑えてて。今までは「表情を作ろう」と思っていたけど、そうじゃないところで笑えているので「こうやって卒業できるのっていいな!」ってすごく思ったんです。格好良く決めて卒業するのもいいけど、笑顔で卒業もいいなって。

--『彼と一緒にお店がしたい!』とのミュージックビデオが繋がってるんですよね。

高橋愛:そうなんです。今までなかったパターンで。2日かけて撮影したんですけど、いろんな衣装も着させてもらって、パジャマのシーンもあったりとか。

--今回のツアーでは、こちらの新曲も披露していると思うんですが、10月リリースのニューアルバムの楽曲を歌っていると、つんく♂さんのツイートで見ました。最新のモーニング娘。だからって。そのニューアルバムにも愛ちゃんは参加しているの?

高橋愛:そうなんです。アルバムのリリースは私の卒業後なので、今までにはない形なんですけど。

--しかもツアーではその中から高橋愛×新垣里沙のデュオも披露してるんですよね。

新垣里沙:最後の最後に2人の為に曲を書いてくれたのが、すごく嬉しくって。しかも歌っててすごく気持ち良いんですよ。ツアーではとても大切に大切に歌ってますね。

高橋愛:すっごい幸せな曲なんですよ。それを「2人の曲」って言えることも幸せだなと思って。しかもハモりもやらせてもらっているんですけど、ハモりってお互いのメロディを信用し合ってないと成立しないじゃないですか。ガキさんとそこはしっかり形に出来ているので、ライブでも本当に気持ち良く歌えています。と言いつつも、自然のままに歌っているから「え? そっちハモりでしょ?」みたいなときもあるんですけど(笑)。それすらも気にならないぐらい自然な感じで2人で歌えています。

--9月30日 日本武道館。愛ちゃんはどうなっちゃうんですかね? とうとう見送る側から見送られる側になる訳ですけど。

高橋愛:想像つかないんですけど、見送られる側って1回しか経験できないじゃないですか。まぁきっと泣くんだろうなとは思うんですけど、泣きたくはないんですよ。やっぱり「ありがとう」って言って卒業していきたい気持ちはあるし「これからのモーニング娘。をよろしくね」って笑いたい。卒業って悪いことではないんで。お互いのステップアップに繋がることなんで。……って思ってるんですけど、もうここで泣いてます(笑)。

--では、最後に。高橋愛にとってモーニング娘。はどんな居場所でしたか?

高橋愛:お家みたいでしたね。たまに外へ出てひとりで活動したりするけど、帰ってくる場所がある、みたいな。メンバーとは家族じゃないけど、家族より一緒にいるから、本当に友達以上家族未満みたいな関係なんですよ。体育会系なんで部活みたいな感じですけど、でもそれよりも濃いし、それよりも長いし。あと、歌が好きで、踊るのが好きでモーニング娘。へ入ったので、嫌なこともあったし、辞めたい、帰りたいってホームシックになったこともあったけど、やっぱり「モーニング娘。でよかったな」って思うので、私は10年もそこで過ごせてすごく幸せでした。

モーニング娘。「この地球の平和を本気で願ってるんだよ!」

この地球の平和を本気で願ってるんだよ!

2011/09/14 RELEASE
EPCE-5800/1 ¥ 1,728(税込)

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Disc01
  1. 01.この地球の平和を本気で願ってるんだよ!
  2. 02.彼と一緒にお店がしたい!
  3. 03.この地球の平和を本気で願ってるんだよ! (Instrumental)
  4. 04.彼と一緒にお店がしたい! (Instrumental)

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