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SuG『CRY OUT』インタビュー

SuG 『CRY OUT』 インタビュー

Chiyu(b)初単独インタビュー敢行!
masato(g)初単独インタビュー敢行!
yuji(g)初単独インタビュー敢行!
shinpei(dr)初単独インタビュー敢行!

4人それぞれに語ってくれたSuGと自分。武瑠(vo)と自分。何故に5人は共に生きたのか。生きるのか。一挙公開です。

◎Chiyu(b)
単独インタビュー~SuGにおける隠れたバランサーの愛

--こうして単独インタビューさせて頂くのは初になります。本当はChiyuさんとはそれっぽい飲み屋で話したかったんですけどね。ゴロツキが多そうな居酒屋とか(笑)。

Chiyu:アハハ!

--Chiyuさんはヤンキーキャラとして有名ですが、実生活もヤンキーだったりするんですか?

SuG『CRY OUT』インタビュー
▲Chiyu

Chiyu:うーん……ただ出身地にヤンキーが多いってだけで、俺はいたってマジメだと思います(笑)。でも仁義的なところはヤンキー気質だと思う。「それは違うだろ?」って思うところはガツガツ言っちゃうかもしれない。筋が通ってないと「言ってることとやってること違うでしょ?」みたいな。そこの沸点は低かったりする。だから接客業に対してもうるさいかも。

--例えば?

Chiyu:最低限の受け答えってあるじゃないですか。タクシーでも「どこどこまでお願いします」って言っても返事しない運転手がいたり。「はい」だけでもいいんですけど、「聞いてるんですか?」「いや、聞いてない」とか言う奴もおるんですよ。そういうところは違うと思うんで、まぁ書けないと思うんですけど、引き(以下略)

--(笑)。「ごちそうさま」って言っても無視する飲食店とかもありますしね。

Chiyu:多いですよね。最低限の、人としてのルールが守れない人はあんまり好きじゃないですね。そこの沸点は低いんですけど、普段はそんなに怒らないです。

--自分では自分のことをどんな人間だなと思いますか?

Chiyu:貧乏くじをよく引くなって思います。人の為に何かをしてあげるのは別に苦じゃないんですよ。苦じゃないから「全然いいよ。やってあげるよ」ってなるんですけど、その分と言ったらアレですけど、損な役回りが多い気もします。自分が良いなと思った人には、性別関係なく人として好きな人には何でもしてあげたくなる。だから恩を仇で返されるときも全然あるんですけど、それはそれでいいかなと。流せるというか、流そうと思っていて。見返りを求めてやるのは性に合わないんですよ。騙されても恨むかって言ったらそうでもないし、「仕方ないな。そういう人だったんだ」って思う。そこはサッパリしてるんですよ。

--でも傷つきません?

Chiyu:そうですね。関西人はガラスのハートなんで(笑)。

--表面的には元気なんだけどね。

Chiyu:だから裏切られた夜はめっちゃヘコむんですけど、次の日朝起きたら「ま、いっか」ってサッパリしているクチですね。

--では、SuGにおけるChiyuというミュージシャンはどんな存在だと思いますか?

SuG『CRY OUT』インタビュー

Chiyu:特攻型。ライブとかはどんどんグイグイ前に出ていこうと思ってる。そこは崩さずに、負けずに、メンバーもライバルだと思ってやってます。前のバンドのときが一番年下だったんで、そこで揉まれて育ったんですよ。で、SuGに入ったときに初めてバンドやるメンバーばっかりだったんで、自ずとライブでは特攻隊長的なポジションになったというか、「ライブは引っ張っていく」みたいなスタンスではありましたね。最初から。

--特攻隊長ゆえか観客にキレる場面もたまに見かけます(笑)。

Chiyu:でもインストアイベントの特典会とかは「Chiyuは神対応だ」って言われるんですよ(笑)。自分的には普通の受け答えやと思ってたんですけど。でもライブはライブでギャップがあるんでしょうね。最前で周りの空気を乱している奴がたまにいるんですよ。そこに一人いるだけで全部伝染しちゃうんですよ。そういう奴は後ろに行けばいいと思うし、来なくてもいいと思うし。本当は来てほしいけど、周りの輪を乱してまではいてほしくない。

--「ウチのライブで何してくれとんねん」っていう。

Chiyu:そう。自分は何されてもいいんですけど、周りに対して何かされると……っていうのは、ヤンキー特有なんでしょうね。

--ChiyuさんがSuGでやりたいこと。もしくは担いたいと思ってるポジションってどんなものなんでしょう?

Chiyu:第二の突破口。武瑠(vo)がいろんな窓口を作っている中で、武瑠が作れない別の窓口をもうちょっと広げるというか、武瑠に出来ないことをどんどんやっていってSuGに還元できるような立ち位置にはなりたい。だから自分だけ未だにメイクは結構濃くしてるし、ヴィジュアル系が大好きな子たちも離さずにいたいんですよね。だからヴィジュアル系の窓口っていうのはちゃんと担いたいなと思っていて。あと、男の子のファン、バンドキッズ、「Chiyuさんが好きでベースはじめました」みたいな男の子ももっと増やしたい。

--Chiyuさんは、女の子も結構激しいファン多いですもんね。

Chiyu:そうですね。結構ガラが悪い(笑)。でも根は良い娘たちなんで。

--個人的には、Chiyuさんは隠れたバランサーだと思っていて。これだけキャラがハチャメチャのバンドをまとめてる。自分ではどう思いますか?

Chiyu:例えば、ウチのムードメイカーはyuji(g)なんですけど、そのムードメイカーをムードメイカーにさせるように頑張って転がしている(笑)。そこはshinpei(dr)と2人でバランスよくやっているイメージはあります。でも別にそれをyujiに言う訳でもないし、自然とそういう風に誘導できていればいいなって。

--なので“隠れたバランサー”だなって。

Chiyu:裏番長的な(笑)。でもそっちのほうが性に合ってるんですよ。メインで回し役やるとかは好きじゃなくて。そこは武瑠がやって、その裏でやりたい派。だからベースというポジションを選んだと思うし、そういうところはいろいろ繋がりますね。

--ちなみに、SuGに入る前はどんな音楽を好んで聴いてたの?

Chiyu:歌謡曲ですね。J-POP。前のバンドが結構そういう曲多くって。暗い曲もあるんだけど、メイクがっつりでポップとか、昔、ソフトビジュアル系ってあったじゃないですか。あれの王道みたいな曲もあれば、「犬!犬!犬!」って始まる「ダルメシアン」っていう曲があったりとか、「眼鏡フェチ1984年」っていう全員メガネ掛けないとダメな曲があったりしたんですけど、サビはすごく歌謡メロディーラインっていう。

--そのバンドからSuGに入ってきたときはどう思いました?

Chiyu:SuGに入ってきたときは……文化祭以下だなって思いました。本当にそこは揺るがないですね(笑)。「どうしよう? 間違った選択したかな?」って思いましたもん。「来年帰るのかな、大阪に」って。でも奇跡的に事務所が決まって何とかなったという。

--そんなChiyuさんにとって武瑠くんがSuGで創り上げたい世界観ってどう映ってるんでしょう?

Chiyu:昔からそうなんですけど、SuGはみんな好きなものがバラバラで、でもバラバラだからこそ出来る世界観があると思うんです。シングルやアルバムを作る際に毎回テーマがあって、武瑠が資料を作ってくるんですよ。で、みんなで共有するんですけど、その武瑠の頭の中をどこまで具現化できるか揉む作業が楽しいというか。なおかつ、その武瑠の想像を超えられたときはこっちの勝ちじゃないですか。そこの駆け引きもSuGの魅力というか、楽しみというか。そういう意味では、yujiの作ってくる曲というのはハードルひとつもふたつも超えているもので、武瑠の世界観を広げている。相乗効果ですよね。

--武瑠くんと初めて会った日のことは憶えてますか?

SuG『CRY OUT』インタビュー

Chiyu:憶えてます。最初は意見を発さなかったんですよ、そんなに。バンドが初めてというのもあったんでしょうけど。で、前のドラムのMITSURUがしきってたんですけど、彼の話を「はい、はい、はい」って聞くみたいな立場。けど、目は……なんか企んでるんですよ! 昔から。それだけは今も変わらないですね。何か閃いたときとか、何か企んでるときって、意識はここにないんですけど、目はキラキラしている。そのスウィッチが入ったときって面白いんですよね、あいつ。

--Chiyuさんもそこに魅了されている部分はある?

Chiyu:俺は一番最初のフライヤーがきっかけでSuGに入ったんですよ。それで「すげぇ伸びそう」と思って。ヴィジュアルだけなんですけど、雰囲気というか、オーラというか、それも武瑠の目。目力が印象的だったんですよ。「あんまり見たことないな」と思って。で、その直感だけでSuGに入ったので。バンド未経験者だし、楽器隊も下手やし、学園祭みたいなレベルやったけど、なんか面白くなりそうって思ったんですよね。

--そんな武瑠くんたちと活動してきたバンドですが、途中で「これはもう無理だ」とか「辞めようかな」と思ったことはないんですか?

Chiyu:そんなんしょちゅうですよ。

--(笑)

Chiyu:しょちゅうあるけど……活動休止してなかったら解散していたと思います。活休したからまだ続けられている。多分、一番のピークはそこだと思うんですけど、そこの選択は間違ってなかったなって。あのまま活動してたら、何も修正できないまま進んでずーっと停滞していたでしょうし、おそらく1,2年後に終わっていたと思う。全員……本当に解散するかもしれなかったんで、メンバーひとりひとりと個別で話したんですよ。俺と二人っきりで。二人だからこそ話せることもあると思ったんで。そういうところも聞いた上で「あ、やっぱりSuGはやったほうがいいな」と。それで揉んで揉んで何回もミーティングして「じゃあ、続けよう」ってなったんですけど、それがなかったらお互い何考えてるのか分からなかったし、続けててもどんどん溝は深くなってた。だから腹割って話したかったんですよね。

--それはChiyuさんに“SuGを終わらせたくない”想いがあったからですよね?

Chiyu:もちろん。SuGが好きだし、続けたいと思っていたし、SuGやらないんだったら多分もうバンドやってなかったんで。「やーめた」ってもう趣味程度でしか音楽やってなかったと思う。でも一応やる方向に進んでいたので、活動休止中もSuGありきの動き方をしてました。

--復活が決まったときはどんな気持ちに?

Chiyu:「忙しくなればいいな」って。活動休止中、ライブしないとお金入らんし、「どうしよう?」ってなってましたもん。他のバンドの友達とかと呑んでても「明日ライブや」みたいな話になるじゃないですか。ちょっと切なくなりましたもんね。「今度ツアー一緒だね。よろしくね」みたいな話もしてて、すげぇ羨ましいと思って。だから「早くこの輪に戻りたいな」って思ってましたね。

--ChiyuさんにとってSuGってどんな存在なんでしょう?

Chiyu:とりあえず浮いてますよね。他のジャンルの友達と話してても「なんか違うよね、SuGって」って言われるんですよ。細かくはまだ分かってなくても「なんか違うよね」っていうのはちょっとずつ伝わってきてて。「なんか面白いことやってるなぁ」みたいなイメージはついてる。だからこのまま続けていけば来年とかにちょっとずつ結びついていくのかなって。

--そんなSuGのニューシングル『CRY OUT』は、ほぼ完全にヴィジュアル系という枠で語れない、過去最も攻めた作品になっています。自身ではどんな印象や感想を?

Chiyu:前作『B.A.B.Y.』が出たときに「「MISSING」と「B.A.B.Y.」ふたつ合わせてSuGです」みたいな言い方をしていたと思うんですけど、もう「CRY OUT」は「これがSuGです」って言い切れるなって。分かりやすい。まぁ“今のSuG”という言い方になると思うんですけど、復活後のSuGにとっての軸が出来たなと思ってます。ここからまたいろんな方向にも振れると思うんですけど、その土台になる曲。

--昔のSuG/今のSuGというところで、今のSuGに「ついていけない」と離れていくファンもいます。それについてはどんなことを思ったりしますか?

Chiyu:仕方ない。そればっかりは仕方ないですよね。結婚しても離婚する人はいるように。でもSuGの根本は全然変わってないんですよね、始めた当初から。出来なかったことがどんどん出来ていってるだけで、大元は変わらない。そこを分かってくれている人は今も離れていないし、そこを新たに好きになってくれている人たちもいるので。でも曲だけじゃなくて別のところでも俺は捕まえたいと思っていて。ヴィジュアル系だけ好きな人も多いと思うので、そこは俺がガッと引き戻したいなって思ってます。

--Chiyuさんがこの先、SuGのメンバーやファンと共に見たい未来や光景ってどんなものなんでしょう?

Chiyu:見たい光景…………もちろん武道館というのはあるんですけど、例えばフェスとか出て、マキシマム ザ ホルモンのファンとSuGのファンが一緒になってぐるぐる回っているような光景は見たい。全く異質なところでも、どんな場所でも楽しめるバンドになりたいですよね。それで他のバンドのファンの人も「SuGと対バンやったら、SuGのファンがすげぇ盛り上げてくれるから楽しい」ってなるような未来は求めたい。「何それ?」みたいなぐっちゃぐちゃな光景が見たいんですよ。あとは、自分たちの曲がどこの家でも流れていてほしい。ミスチルみたいに普通に「あ、これ、SuGじゃん」って誰もが分かる感じ。それはずっと思ってます。

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◎masato(g)
単独インタビュー~SuGを生んだ者の出逢い運

--まーたんとは2人で呑んだことはありますが、こうして単独インタビューさせて頂くのは初になります。てか、あの夜は楽しかったですね。

masato:楽しかったですね。めちゃくちゃでしたけどねー。

--人生で初めてイナゴとナマズを俺に食わされるという(笑)。

masato:ハハハハ! なかなか出来ない経験をさせて頂きました。

--まーたんは王子様キャラとして有名ですが、実生活も王子様だったりするの?

SuG『CRY OUT』インタビュー
▲masato

masato:実生活のどこがソレに当たるのか分かってないんですけど、自分は“ザ・子供の好きなもの”で育っているので。コロコロコミック少年だったんで、コロコロコミックに関わる企業の思うツボで生きてきた(笑)。ミニ四駆とかハイパーヨーヨーとかビーダマンとか。今、またその頃の感じに戻ってきてるから、実生活は少年寄り。まぁ王子様っぽさを探すなら、お酒はギャーギャー呑むよりたしなむ感じ。ゆっくり呑んでるほうが楽しい。それぐらいかな?

--自分では自分のことをどんな人間だなと思いますか?

masato:自他共に言われるマジメ。ただ、マジメだけど抜けてるパターンがすごく多い。天然の人ほど自分では「天然」と言わない。そんな感じ。昔は自分にそんな要素があるとは思ってなかったんですけど、最近はもうしょうがないかなと思ってる(笑)。自分はマジメに考えてるつもりでも、周りからすると回答が全然お門違いで「何言ってんの?」みたいな感じになる(笑)。そういうのもあってステージ上でいじられ続けるんだろうなって(笑)。

--では、SuGにおけるmasatoというミュージシャンはどんな存在だと思いますか?

masato:やっぱり自分のポジションとしては綺麗め感。それは自分にしか出さないものだと思ってるし、だから美容学校を出ているのもあって美容関連のこともちょいちょいつまんでみたり、芸術系のものに傾倒したり、そういう方向性のものはやり続けていたいなと思ってます。それがバンドの中での存在感に繋がればいいなと思ってますけどね。

--まーたんがSuGでやりたいことって何なんでしょう?

masato:自分がちゃんと組んだバンドってSuGが初めてだから、音楽を始めたときの夢とかはそのまま直結していて。「こういう会場でライブやりたい」とか、SuGは武道館という目標を立てていますけど、武道館の先に立ちたい舞台はまだまだあるし、「東京ドームの景色ってどんなものなんだろう?」とも思います。自分が音楽始めたきっかけはhide(X JAPAN)さんなので、東京ドームに立ちたいとは思っていますし、それをSuGで叶えられるのが一番望ましい。

--hide(X JAPAN)を好きになったきっかけは?

masato:それが亡くなってからだったりするんですよ。それまでコロコロ少年だった自分は音楽を全然聴かなかったんです。玩具が好きで、ゲームの曲とかは聴いていたりしても、世の中に流れているJ-POPとかに興味はなかったんですよね。ただ、hideさんが亡くなってすぐ「ピンクスパイダー」とかが出たときにまず「不思議だな」と思ってたんですよ。亡くなったタイミングでCDが出てくる状況が。CDの業界とかよく分かってなかったから。ただ、当時すごく流れていたので自ずと曲を聴くようになって、気付いたら「あれ、気になるぞ」みたいな。hideさんの世界観に自分が入っていく感じだったんですよね。

--どういったところに魅了されたんでしょうね。

SuG『CRY OUT』インタビュー

masato:hideさんの派手さとかって分かりやすかったんですよ。それこそ少年が反応しやすい感じ。ファンの目につきやすい派手さ、言ったらHideっていうアイコンになっていて。ギターを持って、ピンクの髪で、あの派手な衣装を着て、他とはなんか違うぞっていう。そこにすごく惹かれましたね。ハートのギターも買いましたし。

--SuGはまーたんと武瑠くんがメンバー募集で出逢うところから始まった訳ですよね。どんな音楽をやりたいと思ってメンバー募集してたんでしょう?

masato:最初はヘヴィな音にポップなメロディーを乗せた曲。それが一番最初に自分が作った「キャンディ☆ロウポップ」だったりするんですけど。でもやっぱりひとつのジャンル、例えばラウドなものしかやらないとか、そういうことには最初からしようと思ってなかったですね。今のSuGの思想の原型みたいなものはすでにあって。

--武瑠くんと初めて会った日のことは覚えてますか?

masato:初めて会ったのは、多分……恵比寿のウェンディーズだったかな? で、自分は結構ヴィジュアル系畑から出てきていて、でも武瑠はかじってはいたけどそんなにどっぷりの人じゃなくて。だから最初はヴィジュアル系畑から出てきた人間からすると、ちょっと不安だったんですよ。「どうなるかな?」って。ただ、その当時「一緒にバンドをやろう」と言った別のドラムがいたんですけど、彼と2人でいろんなボーカルに会ったり、セッション形式で「一緒にやりたいと思える奴とやろう」って言ってたんですけど、武瑠と会ってからはボーカル変えなかったんですよね。当時、武瑠は学生で制服だったから別にオシャレ的な部分も判断つかなかったし、まだ荒削りだったから「すげぇ奴が来たぞ!」って感じでもなかったんですよ。でも理由は分からないながらも、感覚的に「武瑠とやろう」ってなっていた。

--では、今の武瑠くんにはどんな印象や想いを抱いてますか?

masato:進む速度が物凄く速いと思います。吸収の仕方もそうだし、動き方とかもそうだし、当時に比べたらサポートしてくれる人たちも増えてるんで、あらゆる面でどんどん速くなっている。そうして出来ることもいろいろ増えていくゆえの大変さ、速くなればなるほど生み出す速度も速くなるゆえの苦しみとか、近くで見てて分かるから。良くも悪くも……良くの方が勝っているけど、速い。

--そんな武瑠くんたちと活動してきたバンドですが、途中で「これはもう無理だ」とか「辞めようかな」と思ったことはないんですか?

masato:「辞めようかな」と思ったこと…………決意するまでには至らなかったけれど、やっぱり大変な時期はあったし、不安になることはありましたよ。「この先、どうなるのか?」とか。やっぱりバンドとしてもギャンブルしてますし、メンバーが抜けて一時期4人になったこともあったし、バンドの伸び方も常に右肩上がりじゃなかったし、ちょっと上がってまた止まっての繰り返しだったから、もしかしたらこのまま止まって下がるのかな。このまま勢いづかないんじゃないかとか。そういう不安は常にありましたよ。

--まーたんにとってSuGってどんな存在、場所なんでしょう?

masato:このバンドでやっていることが自分の誇りでもあるし、「どうだ!」って言えるバンドにどんどん成長してると思うんで……

--SuGを生んだ者としての使命みたいなものって感じたりしてる?

masato:自分が最初だからですか? 使命感というよりは……自分個人だけのことで思うんだったら、人との出逢いはすべて運が良かったと思ってます。自分が始めたから偉いとかでもないし、自分が出逢った人たち……メンバーも関係者も含め良い出逢いがあったから、今こういう風に「職業:音楽」って言えるところまでは辿り着いたし、まだまだ大きい目標はあるけれども、そういう意味ではみんなに感謝ですね。これからもきっとその出逢いの運だけは続くような気がしてます。

--引きが良いんでしょうね。

masato:そういうことでしょうね。他の引きは全然悪いんですけどね。ガチャとか全然悪い! ハッハハハハ!

--バンド人生の引きが良きゃいいでしょ! てか、ちょくちょくコロコロ感出してきますね(笑)。そんなSuGのニューシングル『CRY OUT』、まーたんはどんな印象や感想を?

SuG 「CRY OUT」
SuG 「CRY OUT」

masato:バンド的にヴィジュアル系かどうかって考えはなく作っていて、でもSuGらしさって誰が作っても結局出てくる。ただ、今回の『CRY OUT』ではこれまでより大人になれた感じはしていて。それは楽曲だけじゃなく写真とか全体的な雰囲気も含め。でもこれって変わろうとして変わった訳じゃなくて、今、バンドが純粋に格好良いと思うものとか、こうなりたいと思うものを打ち出した結果なのかなって。そしてこの曲が「SuGだからできる曲だよね」っていうことの始まりになる感じはしてます。

--まーたんがこの先、SuGのメンバーやファンと共に見たい未来や光景ってどんなものなんだろう?

masato:バンドもファンも含めてライブをやったときに、他のアーティストやそのファンが「すげぇな、おい」って観に来る感じ。明らかにその場をSuGとそのファンたちが引っ張ってる光景を創りたいですね。それは両者が伴って強くなっていかないと、力をつけていかないと絶対に創れない光景。ファンだけ凄くてバンドはしょぼいとか嫌だし、バンドが凄くてもお客さんのノリ悪いのも嫌だし、両者が一緒になって創っていかないといけない。でも復活してからファンのみんなのノリが良くなったりとか、レスポンスの速さとかもすごく感じるので、一番最高の状態を作れたらいいなって思います。それが出来るとフェスや対バンイベントで他の人たちが興味を持つので、SuGはより大きくなれると思う。

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◎yuji(g)
単独インタビュー~SuGにおいても異端児の素顔運

--僕はSuGのことをよく異端児と呼んでますけど、そんなバンドの中において最も異端児だと感じている存在がyujiさんです。自分では自分のことをどんな人間だなと思いますか?

SuG『CRY OUT』インタビュー
▲yuji

yuji:多分、普通すぎる。だからこういうバンドの中にいると「変わってる」ってなるのかなって。だから自分ではむしろ一般寄りなのかなって。社会的に見たら多数派だと思います。

--小さい頃はどんな少年だったんでしょう?

yuji:小さい頃は……昆虫が好きでした。あと、親には頑固って言われてましたね。小学校の先生とかにも。小学校2年生ぐらいのときに「教科書の感想文を書きなさい」って先生に言われて、別に何も感想なかったんで「書きません」って言って。でも「書かないと帰しませんよ」って言われたから、「じゃあ、別に書くことないんで帰りません」って答えたら、最終的に先生が折れて家に電話して(笑)。

--面倒くさい子供ですね(笑)。

yuji:いや、理解できなかったんですよ。先生が「別に感想とかなくてもいいけど、それっぽく嘘でもいいから書いて」って言えば書くんですけど、感想がないのに「感想書いて」って言われても意味分かんなくて。そういう衝突は多かったかもしれないですね。例えば「給食食べ終わらないと昼休みないですよ」って言われたら「じゃあ、なくて大丈夫です」って言うような。逆に諦める。

--なんでそんなに頑固になっちゃったんですかね?

yuji:相手がこうしたいんだろうなっていうのが見えちゃうと、そうしてやりたくねぇなって思っちゃう。

--yujiさん、全然一般寄りじゃないですよ。完全にマイノリティの発想(笑)。

yuji:そうですか(笑)。なんか見えちゃうとムかついてきて。それは今も変わらないかもしれない。

--そんなyujiさんがSuGでバンドやっていきたいと思った理由は?

yuji:SuGが初めて組んだバンドなんですけど、武瑠から「やらないか?」って誘われたんです。それで他にアテもなかったんで、別にいいかなと思って。

--そのときの武瑠くんの印象は?

yuji:ヴィジュアル系っぽくないなとは思ってました。バンドを始める前は特に。バンド始まってからインディーズのヴィジュアル系のことを勉強して合わせている感じだったんで、その前はそういう雰囲気なくて。

--yujiさんはそれまでどんな音楽を好んでたんでしょう?

SuG『CRY OUT』インタビュー

yuji:小学校のときに『るろうに剣心』を観て、T.M.Revolutionの「HEART OF SWORD~夜明け前~」を聴いたのが、音楽を意識して聴き始めたきっかけ。で、中学入ったら全員L'Arc~en~Cielしか聴いてなかったんですよ。だからカラオケ行ってもみんなラルク歌うし、自然と俺も好きになって。中2のときにラルクの東京ドーム公演を観に行って、その頃に叔父さんがたまたまギターくれたんでラルクのコピーを始めました。SuGメンバーに会ったのは、高校卒業してからバンドのローディー募集に応募してお手伝いをしてたんですけど、そこの仲間との繋がりで武瑠とかmasatoと知り合って。何回かコピーでライブしようって誘われて出たりして。

--その頃はyujiさんもヴィジュアル系バンドがやりたかったの?

yuji:そうですね。その頃は「人前に出るってことは、小奇麗にしなきゃいけないんじゃないかな」って思ってて、メロコアとか流行ってる時期だったんですけど、髭生やして半ズボンでTシャツみたいな恰好でテレビ出てるバンド観て「これ、もうちょっと何とかしたほうがいいんじゃないの?」みたいな感覚だったんですよ(笑)。だから自然とヴィジュアル系に進むんですけど、結構飽き性なんで、SuG始めてすぐヴィジュアル系飽きて。

--(笑)

yuji:なんかやってみたら結構すぐ飽きちゃって「マキシマム ザ ホルモンみたいなバンドやりてぇな」って思っちゃって(笑)。で、ホルモンっぽいリフの曲とか初期の頃は結構あったりするんですよね。ホルモンの影響を受けながらヴィジュアル系をやっていた。でも以前に所属していた事務所がもろヴィジュアル形の、しかも綺麗めなところだったんで、しっくり来ない感はすごくありましたね。ライブでこう振る舞っちゃいけないとか、そういう規制がめちゃくちゃ多かったんで、楽しめないところはありました。

--じゃあ、初期は今みたいに自由にやれてなかったんですね。

yuji:そうですね。今でこそみんな自分のキャラクターを分かってくれてるから、多分何やっても許してくれるんですけど、最初は許されなくて。でも徐々にこのキャラクターを広めていって、やっと自由にできるようになった感じ。ちょっとずつちょっとずつ出して、それにみんなが慣れてきて……

--最終的に吉川晃司ばりのシンバルキックがやれるようになったと(笑)。

yuji:そうです! そこまで7年かかりました(笑)。

--長い戦いでしたね。そういう意味では、最もSuGっぽい生き方をしてきたのはyujiさんかもしれない。

yuji:ハハハハハ!

--SuGにおけるyujiというミュージシャンはどんな存在だと思いますか?

yuji:フリーにしてもらって動いているようなイメージ。あんまり指定されたり決められたりすると、全く自分を生かせない。飽き性なんで、自分の気分でやりたいことがすぐ変わっていっちゃったりするんで、そこを放っておいてくれれば一番生きるんじゃないかな。

--それを面白いと思ってくれるバンドに入れてよかったですよね。

yuji:そうですよね(笑)。

--yujiさんがSuGでやりたいことってどんなことなんでしょう?

yuji:やりたいことですか? やりたいこと…………ないかもしれないです。極力何もやらなくていいほうが嬉しい。

--どういうこと?

yuji:あの……家にいるのが一番好きだから、何かしたいと思ったことがないです。学生のときと感覚が変わらないんですけど、「早く授業終わらないかな」とか「早く夏休みにならないかな」みたいな感覚あるじゃないですか。そこと変わってない(笑)。やらなくちゃいけないからやるんですけど、休日を目指してやっている。だからライブは文化祭、レコーディングは数学みたいな。で、不得意な科目もあって。例えば撮影とか。

--好きな科目は何なんですか。レコーディング?

yuji:基本的に「好き」はないです(笑)。でも「この授業がある日は気がラクだな」って思う曜日ってあるじゃないですか。3,4時間目、図工の日とか。そういう意味では、レコーディングとかかもしれない。

--作曲はどうなんですか?

yuji:作曲は宿題みたいな感じ。夏休みの宿題みたいなイメージ。ずっと「やらなきゃな、やらなきゃな」って思ってるんだけど、結局31日に切羽詰ってやる感覚にすごく似ている。ギリギリまで手つけらんない。

--SuGの楽曲を作る上でどんなことを重要視してます?

SuG『CRY OUT』インタビュー

yuji:「アニメのタイアップが欲しい」っていうときは、全員でそういう曲を作ろうってなるんですけど、そういう縛りがなければ自分らがライブやってる絵を想像したりとか、「こういうノリが今欲しいな」とか。あと、例えば、ホルモンが好きだった頃は、ホルモンやりたいけどまんまはやれないから「どうやったらSuGでホルモンのノリが出来るかな?」って考える。自分の中で旬のものは「SuGで出来ないかな?」って参考にしてます。だからアイドルにハマってたときはアイドルっぽい曲が多かったし。

--今回のニューシングル『CRY OUT』は?

yuji:活動休止の時期に「こういう雰囲気のバンドで復活したいな」っていうイメージがあって。自分の世代としてDragon Ashとかドンズバで好きだったところへ返っていった感じ。結局、昔好きだったものをやりたいのかなって。90年代ドンズバ世代で、当時のSMAPとかちょっとR&BっぽいJ-POPのアレンジが多かったんで、その基本として好きなところを自分としては出していきたいというか、そういうほうがしっくり来る。

--『CRY OUT』をシングルとして打ち出せる今のSuGは、yujiさんの中でどんなバンドになってるなと感じますか?

yuji:ヴィジュアル系畑が根深かったんで、そこをみんな意識しなくても自然と入ってきちゃうところがあって。でもそれが活動休止で一回リセットされて、自然とこういう楽曲が出来るようになったイメージですね。

--yujiさんがこの先、SuGのメンバーやファンと共に見たい未来や光景ってどんなものなんでしょう?

yuji:今、ライブしているときの絵とかがそのまま大きくなればいいなって思ってます。今の光景は結構理想に近いというか、すごく良くなってるなっていう印象があるんで、このまま拡大が理想かな。

--武瑠くんがよく言う、あらゆるジャンルのファンにリーチして、日本武道館をいろんな人種でいっぱいにする。それはyujiさんの見たい光景でもある?

yuji:そうですね、やっぱり。バンドを始めた最初の頃の窮屈感。それの反動でいろんな人がいろんなノリで楽しんでる光景は見たい。

--お客さんもyujiさんぐらい自由になってる状態がベストですよね。

yuji:そうですね(笑)

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shinpei(dr)
◎単独インタビュー~SuGに途中乗車した者の葛藤

--単独インタビューは初になります。 BiSとの対談で無理やりテンテンコ(142cm)とカップル(?)を演じてもらったりはしましたけど(笑)、あれは今振り返っても面白かったです。

SuG『CRY OUT』インタビュー
▲shinpei

shinpei:そうですね。絵的にはめちゃくちゃ面白かった! なかなか居ないですからね、あそこまで小さい女の子。小学生でも大きいほうじゃないですもんね。この仕事をしてて初めて会いました(笑)。

--shinpeiさん的にBiSと接触するってぶっちゃけどうだったんですか?

shinpei:前情報として全裸PVとかは知っていたんですけど、あの日のライブ、 異端児フェスの光景が凄かったじゃないですか。だからもっと早くちゃんと知っていたかったなって。ライブももっと観たかったし。解散ライブもウチらフランスのライブで行けなくて、すごく観たかったんですよ。だからすげぇ残念だなってめっちゃ思いましたね。俺、BiSの「FiNAL DANCE」、カラオケで歌ったりするんで(笑)。平賀さんが撮ったドキュメンタリーも全部観ましたし。

--ガチハマりじゃないですか(笑)。異端児フェスにはどんな印象や感想を?

shinpei:あの熱量が生まれることってそうそうない。今まで感じたことがない熱気だったんで。海外だったらああいう空気に近いライブはあるんですけど、それを日本で感じられると思わなかったんで、ずっと続いてほしいなって思いましたね。あの衝動って意図的には創れない。あれはもう忘れられないライブですよ。

--今日はshinpeiさんの人間性も紐解いていきたいんですが、自分では自分のことをどんな人間だなと思いますか?

shinpei:わりと人見知りもあんまりしないし、結構誰とでも喋れるんで、社交的なほうだとは思います。SuGの中では一番喋るんじゃないかな。話すの、好きだし。高校で吹奏楽やってたんですけど、そこで部長やってて。あと、中学のときも委員会の委員長やったりとか、わりとそういう位置が多かったからかもしれないですけど。

--では、SuGにおけるshinpeiというミュージシャンはどんな存在だと思います?

SuG『CRY OUT』インタビュー

shinpei:ドラマーなんで支える存在。SuGの精神的な部分でもそういう立ち位置になれてたらいいなと思います。メンバー同士の間に入ることも多いので、そこは崩さないようにしたいなって。バンドをやっていればどうしても衝突することもあるんですけど、そういうときに間に入るというか、フォローできる存在でいられたらいいなと思います。別に仲悪いメンバーはいないんですけど、加入したときからそういう人が必要なのかなとは思っていたので。わりとのむさん(SuGマネージャー)もアーティストタイプなんで、そういう位置とはちょっと違うし(笑)。

--shinpeiさんがSuGで今後やりたいことって何かありますか?

shinpei:結構何でもやってきてはいるんですけど、この前のBiSとの対バンのときに生まれたようなライブをSuGフェスでやりたいですね。あれは理想でしたもんね、完全に。ワンマンでもあそこまでの光景は生まれないですからね(笑)。お客さんの熱量的にも理想に届いたようなライブだったんで。研究員(BiSファンの通称)の方の力もすごく大きいと思いますけど、それに引っ張られてSuGのファンたちもあそこまでやれたので。ということは、SuGのファンたちがあの日のようになれれば、これから他のお客さんをあそこまで引っ張っていけるんじゃないかなと思う。

--あれを経たSuGとSuGファンは強いですよね。 SuGフェス観ててもその影響は顕著だったし、ライブにおいて「ここまでやっていいんだ」ってファンが思えたのは大きいのかなと。

shinpei:そうですね。あれを経験したウチのファンは最強だなって、あれからずっと思ってます。

--shinpeiさん、SuGに入る前はどんな音楽をやってたんですか?

shinpei:やってたバンドは耽美系(笑)。それまではサポートとしてそれなりにバンドで叩いてたんですけど、先輩から「一度イチからバンドを形作るってことを経験したほうがいいよ」って言われて。それで入ったバンドががっつり耽美系のヴィジュアル系で。それまでは全然ヴィジュアル系じゃなかったんですけど。

--そこからSuGに途中加入する訳ですけど、なんで入ろうと思ったんですか?

shinpei:元々武瑠くんが高校生のときに組んでたバンドのお手伝いをしてて、そのバンドは無くなっちゃうんですけど、「いつか一緒にまた出来たらいいね」っていう話をしていて。それから少しして「新しくバンドを組みました。事務所に入るんです」って連絡あって、「マジで? すげぇな!」って。で、しばらくしてから「ドラマーが抜けるんですけど、信頼できる人がなかなかいないからぜひやってほしい」と言われたんです。そのとき、将来について悩んでて「バンド辞めようかな」ともちょっと思ってたんですけど、武瑠くんの力になりたいし、一緒にやりたいって思っていたから加入した感じですね。

--武瑠くん以外の各メンバーの第一印象は?

shinpei:しゃべんねーなと思って。ただ、俺がマジメな話をし過ぎちゃったんですよ。そのとき、病んでいたまでは言わないですけど、音楽辞めようか就職しようか考えていたんで、結構重い感じだったんです。それで「バンドって絶対一生続かないけど、どう考えてるの? 将来のこと」から入ったんですよ、いきなり。

--それ、喋らないんじゃなく、黙らせてますよ(笑)。

SuG『CRY OUT』インタビュー

shinpei: みんな、無言。ハハハハ! まぁあれはやりすぎたなと思ってるんですけど。でもChiyuくんはああいう性格なんで、わりと最初からフランクに話してくれて。まーたんもマイペースなんでわりと淡々としてて、yujiくんは人見知りでしたね。あと、武瑠くんは相談されたときが久々の再会だったんですけど、撮影かなんかあったらしくメイクしたまま現れたんですよ。久しぶりに見て「こいつ、クソかっけぇーな!」「芸能人みたい!」って思いました(笑)。

--SuGに途中乗車した者としての葛藤とかもあった時期はある?

shinpei:めちゃくちゃありましたね。加入発表のときに耳ふさいでるファンとかいたんで。後ろを向いて耳ふさいでて。それで最初言ってたのは、「俺も今まで外から見てて、SuGの応援をしているみんなと同じ側だったけど、これからはただその位置が中に入るだけなんだよ」っていう。まぁでもインストアイベントとか怖かったですよ。最初は自分のファンなんかいないじゃないですか。だから「何喋ろう?」みたいな。「声、ちっちゃ!」って最初の頃は言われまくりました(笑)。

--萎縮はしてたんですね。

shinpei:してましたね。撮影とかもガッツリやったことがなったんで、凄い疲れましたね。だから最初の頃は寝てばかりいました。

--どの辺りから慣れてきたんですか?

shinpei:本当に慣れたのは……撮影に関しては最近かもしれないですね。俺、結構痩せてるし、写真の自分が好きじゃなくてずっと悩んでたけど、そういうのも「ま、いいや」って思えるようになったのは、本当に最近かもしれない。もちろん飾らなくちゃいけないんですけど、こういう仕事をしてたら。でも飾っても飾らなくても好きでいてくれる人は好きでいてくれるんだなって思って。そういう風に考えられたらちょっとラクになりました。

--SuGのニューシングル『CRY OUT』には、自身ではどんな印象や感想を持たれていますか?

shinpei:すごくバランスが良いなって思いました。これからSuGが進んでいく道と、キャッチーでポップっていう今まで培ってきた要素と、オシャレな同期とかもたくさん入ってて、すごくバランスが良いなって。昨日の取材とかで武瑠くんが「ど真ん中。SuGのど真ん中」って言ってましたけど、正しくその言葉通りだなと思いました。

--これをシングルとして打ち出せる今のSuGは、どんなバンドになってるなと感じますか?

shinpei:大人になったんじゃないかって単純に思いますけどね。7,8年目なんでそりゃ大人にもなるんですけど、「☆ギミギミ☆」みたいな可愛い曲も出来るけど、激しい曲もしっかり出来るようになっていて、大人の曲も格好良く聴かせられるようになってきたのかなって。

--「☆ギミギミ☆」のSuGは好きだけど、今のSuGは受け入れられない人もいるじゃないですか。そこに関してはどんなことを思いますか?

shinpei:難しいところですけど、俺らも成長していくし、変わっていくんで。でも元々の要素がなくなった訳ではないと思うんですよね。見た目が変わるとかはありますけど、核となる人間は変わってない訳で。それにSuGはコンセプチュアルなものを毎回打ち立ててやってるんで、また「☆ギミギミ☆」みたいな曲も出てくるかもしれないし。そういう意味では「ちょっと変わったな」って思われるかもしれないけど、根本は変わってないと思う。だって、俺、 極悪SuGやっても結局「可愛い」って言われまくりましたもん(笑)。

--shinpeiさんがこの先、SuGのメンバーやファンと共に見たい未来や光景ってどんなものなんでしょう?

SuG『CRY OUT』インタビュー

shinpei:近い未来ではやっぱり武道館行きたいなって思います。昨日の取材で「武道館で【VersuS 極彩SuG VS 極悪SuG】とかどう?」って言われたんですけど、その規模でああいうコンセプチュアルなライブが出来たらすげーなって。やっぱり規模を広げないと生き残っていけないのは分かっているので、まずは武道館。その先はまだ見えないけど、武道館は届かないところではないから。

--では、最後に。SuGというバンドを生涯続けていきたい想いはある?

shinpei:ありますよ。武瑠くんはSuGをライフワークと言ってますけど、メンバーそれぞれにとってずっとそうであったらいいなと思う。常に音楽を進化させていると思うし、それが止まっちゃったらまた話は変わるかもしれないけど、ずっと続けていけるバンドであれたらいいなとは思ってます。

Interviewer:平賀哲雄
Photo:Jumpei Yamada

SuG「CRY OUT」

CRY OUT

2014/11/19 RELEASE
PCCA-4116 ¥ 1,890(税込)

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