2021/03/31
小松亮太が、5月5日に発売するニュー・アルバムに、昭和の伝説のタンゴ歌手、藤沢嵐子のラスト・コンサートのライヴ録音がカップリング曲として収録されることが発表され、あわせてジャケット写真も公開となった。
小松亮太は機会あるごとにピアソラの作品を発表してきたが、今回はピアソラ生誕100周年に相応しく、ピアソラの代表曲の一つ、バンドネオン協奏曲をライヴ・レコーディングで発売する。これは2019年9月に行われた新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会の模様で、指揮はフランス音楽の体現者として伝説的存在であり、タンゴ・ミュージックの解釈にも定評のある巨星ミシェル・プラッソン。
理想的な共演者を得て、小松亮太のバンドネオンは、作曲者が憑依したかのような霊感をまとって鳴っている。小松亮太はこれまでもピアソラの代表作「ブエノスアイレスのマリア」や「ブエノスアイレスの四季」をライヴ・レコーディングで発表、いずれも高い評価を得ており、今回のバンドネオン協奏曲も、すでに同曲の決定的名盤との呼び声も高い。
カップリング曲には、若き日の小松亮太が果敢にピアソラ作品に挑んだマイルストーンとして、「コルドバに捧ぐ」、「AA印の悲しみ」(いずれも1995年録音)、「ロコへのバラード」(1991年録音)を収録。「ロコへのバラード」は昭和に活躍した不世出のタンゴ歌手、藤沢嵐子のラスト・コンサートのライヴ録音で、往時の歌声が楽しめる貴重なトラックとなっている(今回が初CD化)。小松亮太は当時まだ高校生で、この時は第2バンドネオンを演奏しており、名実ともに日本を代表するタンゴ歌手の引退と、未来のタンゴ界を背負うことになる若きバンドネオン奏者の実質的なデビューとが重なった、稀有な瞬間の記録となっている。
「雨あがり~after the rain~」はボーナス・トラック。日本テレビ系「news every.」お天気コーナーテーマ曲として、2020年4月より1クール放送されたもので、これも今回が初CD化となる。
今作の発表にあたり小松亮太は「今回のバンドネオン協奏曲で、僕は日本の約90年のタンゴの歴史を受け継ぐ直系の末裔として、クラシックの巨匠・精鋭と交わりながらも『タンゴ・ミュージシャンにしか出来ないピアソラ』を証明できたと思います。また、日本が生んだタンゴの女王・藤沢嵐子さんは僕の心の祖母であり、今にして思えば30年前の『ロコへのバラード』での共演は、嵐子さんと僕とが本場ブエノスアイレスも含めたタンゴ世界の、ピアソラ・ブーム以前と以後の時代のバトンタッチをした瞬間だったのかと感慨を深くしています」と思いを述べている。3月には小松亮太自らが執筆したタンゴ解説本『タンゴの真実』も発売されている。
◎リリース情報
『ピアソラ:バンドネオン協奏曲 他』
2021/5/5 RELEASE
SICC-30577 Blu-specCD2 3,300円(tax in.)
<収録曲>
アストル・ピアソラ
1.バンドネオン協奏曲
ミシェル・プラッソン指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
2019年9月27日・28日すみだトリフォニーホールにてライヴ収録
2.コルドバに捧ぐ
3.AA印の悲しみ
4.ロコへのバラード(藤沢嵐子ラスト・コンサートより)
小松亮太
5.雨あがり~after the rain~(日本テレビ系「news every.」お天気コーナーテーマ曲)[ボーナス・トラック]
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