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2021/02/16 09:30

<ライブレポート>スタレビ/山崎育三郎/和楽器バンドらが「飲酒運転撲滅」を唱う【LIVE SDD 2021】開催 

 2007 年より始まった、FM 大阪が「飲酒運転撲滅」を唱えるプロジェクト“SDD PROJECT”の中心となる【LIVE SDD 2021】が、2021213 日に首都圏スタジオよりオンライン配信で開催された。 

 今年プロジェクトは 14 年目を迎え、SDD に賛同しプロジェクトに参加している人(SDD メッセンジャー)は200万人を超えた。毎年、大阪城ホールで開催してきた【LIVE SDD 2021】は、コロナ禍の影響により首都圏スタジオよりオンライン配信での開催となった。 

 ただ、プロジェクトリーダーは変わらず、STARDUST REVUE TRF を中心に SDD に賛同した8組のアーティストによる熱いライブやメッセージ、「LIVE SDD」ならではの豪華なコラボステージを展開。全国にいる約200万人のSDDメッセンジャーとともに、全国へ飲酒運転撲滅のメッセージを発信。総合司会は今年も小倉智昭が務めた。 

 さらに、今回は FM 大阪 DJ が大阪からもリモートで総出演。開演前のオープニング・アクトには、全国約200万人のSDDメッセンジャーの投票によって“LIVE SDD メッセンジャーズ・アーティストに選ばれた G.U.M が登場。「BE TOP」を披露し、パワフルな歌声とダンスで配信ライブをスタートさせた。 

 そして【LIVE SDD 2021】のトップを飾ったのは、2 年連続4回目の出演となる和楽器バンド。首都圏のスタジオから「LIVE SDD 行くぞー!」の掛け声とともに、彼女たちの代表曲「千本桜」でライブはスタート。続けて、バラード「月下美人」、1日前にMVが解禁となった新曲「生命のアリア」も披露し、画面越しでも会場にいるかのような熱いパフォーマンスを披露した。 

 2組目の出演者は、LIVE SDD 初出演、20198月結成のshe9(シーキュー)。オリジナル曲「乙女マスター」「BPM」を披露しフレッシュな歌声を届けた。トークパートでは、「SDD に出演出来て嬉しいです!」と出演の喜びを語った。 

 その後、MC パートでは総合司会の小倉智昭が登場。今回、配信での開催になったことについて、「大阪城ホールでは目の前にあるステージが、今日は少し離れた画面越しでの首都圏のステージに変わりますが、その距離は絶対に縮めることができると信じています。それは SDD に参加する出演者・スタッフの気持ちとSDDメッセンジャーの貴方との絆があるからです」と配信ライブへの熱い想いを語った。 

 続いて、一昨年超特急のボーカルとして SDD に出演し、今回はソロとしては初出演となった松尾太陽が登場。「ソロとしても SDD に出演できて嬉しいです」と語り、3人組ピアノバンド・Omoinotakeが提供した楽曲「体温」を含む2曲を披露。魂のこもった歌声を届け、ステージをあたたかい雰囲気で包みこんだ。 

 4組目に登場したのは、こちらも初出演、元°C-ute(キュート)メンバーの鈴木愛理。「飲酒運転撲滅のライブということで、私もその気持ちを込めながら歌います」という言葉の後、バラード「別の人の彼女になったよ」を切なく歌い上げた。最後の曲「Easy To Smile」では、「画面の向こうでクラップをしながら楽しんでください!」と一気に明るい雰囲気となり、画面越しの観客と一体になってライブを楽しんだ。 

 その後、「JD共済 presents SDD全国こども書道コンクール」のパートがスタート。全国の小中学生を対象に、未来ある子供たちから大人へのメッセージを書道で表現してもらう本コンクールは、今年で9回目を迎えた。各地の FM 局より全国5 地区で最優秀賞に選ばれた5名と作品を紹介し、こどもたちから大人へ向けて飲酒運転撲滅のメッセージを発信。各局のDJとリモートでそれぞれの作品について語り合った。 

 書道コンクール明け、5組目に登場したのは、SDDプロジェクトリーダーのSTARDUST REVUEが登場。「いつもと違ってみんながいなくて寂しいけど、LIVE SDD初のリモートで楽しんでねー」とメロディにのせてメッセージを伝えた後、「今夜だけきっと」を披露。続いて、「人と触れ合えなくなりもやもやした気持ちを払拭したいとコロナ禍に制作した曲です」と語り「はっきりしようぜ」を力強く歌い上げた。 

 続いて、4年ぶり3 度目の出演となる渡辺美里が登場し、STARDUST REVUEと【LIVE SDD 2021】だけのコラボレーションステージが実現。「昨年、そして現在も普通に思えることがどんなに大切なことかを実感している」と当たり前に歌えることのありがたさを語り合い、何気ない一日を大切に歌った彼女の曲「オーディナリーライフ」を根本要とともに歌い上げた。ラストには、LIVE SDD では毎年恒例の「愛の歌」を「一緒に口ずさんでください!」とLa La La……」と手を振りながら画面越しとは思えない熱いライブを届けた。 

 7組目に登場したのは、SDD プロジェクト・プロジェクトリーダーの TRF。「BOY MEETS GIRL」に続いて、「LIVE SDDみんなの気持ちをひとつに飲酒運転を0にー!」というDJ KOOの掛け声で「CRAZY GONNA CRAZY」を披露。最後にはTRFの代表曲「survival dAnceno no cry more~」で勢いのあるパフォーマンスを見せた。 

 そして、プロジェクトリーダーのSTARDUST REVUETRFが登場し、今年5年目を迎える、音楽を志す交通遺児のため、返済の必要がない100%給付型の奨学金、“SDD 音楽奨学金授与式が行われた。今年は音響技師を目指す松本真央さんが選ばれた。松本さんはリモートでの出演となり、今年は決定通知書は手渡しとなりませんでしたが、首都圏のスタジオからは松本さんへ「ファイトー!!」という熱いエールが送られた。 

 続いて、SDD 大阪スタジオと中継をつないだ後、吉村洋文大阪府知事が登場。「SDDの熱い思いの灯を消さずにこの世の中から必ず飲酒運転を根絶するという力強く熱い思いを、SDDメッセンジャー200万人のみなさんとともにオンライン配信を通じて全国へ届けたいと思います。」と述べ、力強く熱いメッセージを届けた。 

 その後は、西日本高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社、株式会社エフエム大阪の4社が共同で行う、高速道路における交通事故をゼロにするための危険運転撲滅プロジェクト「STOP! NAGARA DRIVING PROJECT」(通称「SND プロジェクト」)のパートがスタート。SNDプロジェクトの一環として、ながら運転撲滅に対してのメッセージを公募した「Heart to Heart 伝えよう 届けよう! SND メッセンジャーキャンペーン」のグランプリ作品受賞者である山中敦史さんが大阪から中継で登場し、作品への思いを語った。受賞作品、『「今から帰るよ。」そのメッセージが、家族にとって最後の言葉になるかもしれない。』を題材とした朗読劇を、山崎育三郎が SDD シンフォニックオーケストラの演奏とともに迫真の朗読をし、感極まる瞬間もあった。 

 そのまま、NHK 連続テレビ小説『エール』に佐藤久志役で出演した際ドラマでも歌った曲「栄冠は君に輝く」を、SDDシンフォニックオーケストラの演奏とともに伸びやかな声で熱唱。「甲子園が中止になってしまったことを感じながら球場で歌った際にはいろんな思いがこみ上げてきた」と昨年を振り返った。その後、和楽器バンドの鈴華ゆう子をジャスミン役に迎え、ディズニー映画アラジンのデュエット曲「A Whole New World」をオーケストラとのプレミアムな演奏で披露した。ラストは「今は会うことのできない自分の大切な人を想う楽曲です」とのコメントとともに、コロナ禍での想いを歌った「君に伝えたいこと」で壮大のステージを締めくくった。

 「200万人のメッセンジャーの力と想いを一つにして、子どもたちの明るい未来のために、飲酒運転がなくなるまでメッセージを伝え続けましょう」という小倉智昭の言葉に続きライブはフィナーレへ。SAMTRF)のダンスと共に、SDD全国こども書道コンクール」にて受賞した子どもたちの書道パフォーマンスを届けた。そして、この日の出演者全員がステージに登場し、SDDシンフォニックオーケストラの演奏で「Heal the World」を熱唱。「来年は大阪城ホールで会いましょう!」の言葉とともに【LIVE SDD 2021】は幕を閉じた。