2020/12/11
現地時間2020年12月10日、米ビルボードが主催する毎年恒例の【ウィメン・イン・ミュージック】イベントにて、カーディ・Bが、2020年の米ビルボード<ウーマン・オブ・ザ・イヤー賞>を受賞した。
人々にとって例年とは異なる年となったが、その中でカーディは、自身の巨大なプラットフォームを使い、社会的公正のために声をあげるとともに、ヒップホップ界のヒットメイカーとしても手腕を発揮し、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で首位を獲得したことが評価された。
カーディの政治関連の啓蒙活動を受けて、彼女はこの賞を故ブリアナ・テイラーの母親であるタミカ・パーカーより授与された。米ルイビル在住の医療従事者だったブリアナは、今年3月に自宅で就寝中に無警告で自宅に突入してきた数名の警察官に命を奪われた。彼女の死は、Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター/BLM、黒人の命は重要)運動が、今年再熱したきっかけの一つとなった。
タミカ・パーカーは、ビデオ映像を通じて「ここ数か月間におけるブリアナの最も積極的な支持者はカーディ・Bでした」と述べ、「カーディは、自身のプラットフォームを用いて、ブリアナに起こったことの真実を広め、黒人女性の命は重要であると再認識させてくれました。カーディ・Bの影響は、音楽をはるかに超えるものです。ですから、彼女のビルボード<ウーマン・オブ・ザ・イヤー賞>のプレゼンターを務めることを私は心から誇りにそして光栄に思います」と続けた。
受賞スピーチで、カーディは何もかもが手に負えない年において、音楽に集中することが困難だったことや彼女とミーガン・ジー・スタリオンが、8月にリリースした「WAP」の目を背けることのできない音楽的メッセージが、非難を浴びたものの評価されたことについて語った。この曲は、女性視点でセックスを謳歌することを露骨な表現で歌っており、フェミニズムや女性のエンパワーメントに関する多くの議論を巻き起こした。
「今年、音楽関連の計画をたくさん立てていました」と話したカーディは、「リリースしたいと思っていたプロジェクトが数多くありました。残念ながら新型コロナウイルスの影響で、自分が望んでいたようなビジュアルを展開することができなくなり、私のクリエイティブ面を滅茶苦茶にしました。ですが、みなさんの一年も大きな打撃を受けたと思います」と振り返った。「今年、実際にリリースすることができたミーガン・ジー・スタリオンをフィーチャーした曲“WAP”が、様々な記録を破った素晴らしい曲になっただけではなく、私が予想していた以上に大きな会話のトピックになったことにただただ感謝しています」と続けると「特に理由もないのに、やたら多くの共和党支持者をイラつかせた、そうだよね?」とユーモラスに語っている。
そして彼女は、“私のような女性たち”に、自分が可能だと思える以上の努力で“夢を叶える”よう激励し、憎しみはそのバネにするようアドバイスした。「きちんと努力することは必要です」と強調すると「野心を持たなければならない。人脈づくりをしなければならない。自分が取り組んでいることで優れていなければない。批判を受け入れなければならない。信じられないかもしれないですが、私は多くの人に批判を受け止められないと言われますが、そんなことはありません。だから人々に“これはやったらいけない、これもやったらいけない”と言われると、私はさらに自分を高めるために練習をするのです。希望はあります。あなたの夢に希望はあります」と話した。
オンライン開催となった今年のイベントは、テヤナ・テイラーが司会を務め、デュア・リパ、ジェニファー・ロペス、ジェシー・レイエズ、クロイ&ハリー、ドリー・パートンに加え、音楽業界幹部のJamila Thomas(ジャミラ・トーマス)とBrianna Agyemang(ブリアンナ・アギェマン)が表彰された。
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