2013/01/15 12:55
「Unsustainable」で幕開けしたMuse2日目のさいたまスーパーアリーナ公演。新作『The 2nd Law』の告知トレーラーのこの曲でいきなり非日常な世界に誘われる。バンドのパワフルな演奏に瞬時に魅了されアリーナはすでに縦ノリ状態となり、Museワールドへトリップ。続けて太いギターの演奏が印象的なオープニングの「Supremacy」。少し演奏が静まったところでマシューのヴォーカルに大歓声。オーディエンスを高揚させる音のスピード、激しくそして圧巻の演奏、静寂の中で響き渡るマシューの壮大なヴォーカルと、最初2曲で自らの音楽世界を表現できることが今のこのバンドの凄さなのだろう。
ファンクリズム炸裂「Panic Station」ではステージ真上から逆さになった状態のピラミッドが登場。その側面(スクリーン)にクロースアップでメンバーの表情が映し出される。てっきりこのピラミッドスクリーンはマシューの趣味と勘違いしていたが、実は非常にクリエイティブでこの巨大な会場の空間を効果的に使い、時にはステージの左右、端から端へとマシューとクリスが歩き回り、会場の広さを感じさせないバンドのパフォーマンス力が最大に表現されたいた。「Madness」ではサングラスをマシューが着用。サングラスには『The 2nd Law』のジャケ写のグラフィックが動くという細かい演出。ステージの大きな演出からこういった細かいところまで気合と遊び心が並大抵じゃない。
セットリストは1stアルバムから「Sunburn」とコアファンにはうれしい選曲もあり、これまでのアルバムからヒット曲を網羅した内容でMuseライブ初参戦者にもかなり楽しむことができる内容だった。後半の「Plug In Baby」、「New Born」では、会場は興奮絶頂に。最後はピラミッドスクリーンが降下し、ドラムセットと対面して演奏していたメンバー全員をすっぽり飲み込み、ピラミッドがステージ上に佇んだ状態で本編終了。
アンコールではマシューとクリスがピラミッド脇から登場。演奏が開始するや、ピラミッドが上昇してドラムセットに囲まれた隙間から見えるドムの衣装がなんだかブルースリー赤バージョン。そういえば、過去にガチャピンの恰好の時もあったり、目でも楽しませてくれる相変わらずなドムが、またいい味出してた。
この日会場にいた誰もが演奏のかっこよさと歌のうまさを認めたはずだ。それに加えて、大きな仕掛けから細部へのこだわりまで、このライブクオリティーの高さこそが最強のライブバンドと言われる理由なのだろう。サマソニのヘッドライナーとして発表された時は、「えー、明日ライブ行くし」なんて思ってすいませんでした。夏のスタジアムでまた最強の演奏とステージ、そしてオーディエンスの歓喜に酔いしれたい。そう思わずにはいられないライブだった。
Photo:Teppei
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