2013/01/09
2013年1月6日、東京 SHIBUYA-AXにて在日ファンク史上最大規模のワンマンライブ【在日ファンク・アワー2013】が開催された。
新年5日も過ぎると、そろそろ清々しいお正月気分にも薄味のお節料理にも嫌気がさし始め、ぐっとパンチの効いたもの、刺激を心も体も欲してくる…今、日本で最もJBイズムを継承し、それを強烈な個性で昇華し体現する男・浜野謙太ことハマケン率いる在日ファンク、彼らならきっとその欲求を満たしてくれる。バンド史上最大のキャパとなる同会場には、新年早々、濃ゆ~いファンクの洗礼を浴びるべく多くのファンで埋め尽くされた。
“在日ファンク・アワー2013”の文字が投影された幕が開き、いよいよショーのスタート。電飾で飾られたひな壇にバンドメンバー、その頭上にはミラーボールと2つの大きなシャンデリアが輝いている。仰木亮彦(g)の人力ディレイ技術(?)を駆使したイントロデュースから「イントロの才能」というお馴染みの流れを受けフロアにハマケンが登場し颯爽とJBステップをキメる。そして息つく暇なく「京都」の“京都アンドレスポンス”に突入。毎回彼らのライブで怒涛の盛り上がりを見せるこのコーナーも今回は新春バージョン“在日ファンク流のお参り”と称し、恒例の京都コールに加えて、“二礼!二拍手!一礼!”と前代未聞の参拝コール&レスポンスを展開、オーディエンスもそれに完璧に答えてみせる。そしてファンク神社の神主と化したハマケンがドラを盛大に打ち鳴らし、改めて“在日ファンク・アワー”の始まりを告げる。
今日は在日ファンクだけの時間、対バンの顔色をうかがわず(笑)好きなことやっていいんだと嬉しそうに語りながらも、序盤からあまりに高まるオーディエンスの熱気と異様なまでの一体感に“長丁場だからそんなに飛ばさなくていいよ”と気遣ってみせる。だが、ハマケン曰く“腰にくるメドレー”「才能あるよ」~「ピラミッド」~「環八ファンク」と怒涛の勢いで繰り出して来るのだから、その熱はどうにも下がるわけがない。さらに、ステージに在日ファンク初ライブも一緒に行ったという盟友 サイトウ“JxJx”ジュンを呼び込むと、ソウルフルな歌メロ・ナンバー「城」と共演曲の「あいつによろしく」を披露。サイトウはビシっとスーツを決めてきらびやかなステージに立つ在日ファンクのメンバーに“昔は全員タンクトップでファミコンウォーズみたいだったのに”と突っ込みつつも、ファンキーなオルガン&ボーカルで盟友の晴れ舞台にビシっと華を添えた。
ジェントル久保田(tb)による恒例のグッズ紹介から後半戦に突入、「こまくやぶれる」で再びオーディエンスをファンク・グルーヴの渦に巻き込んだかと思えば、頭上のミラーボールが回りシャンデリアに光が灯る中、しっとり系ソウル・チューン「嘘」を歌い上げメロウなムードで包み込む。ステージ上から見るオーディエンスの表情がすごく良いと嬉しそうに語るハマケンは“新年早々、暇だったの?”とへそ曲がりな発言をしながらも改めてファンに感謝の言葉を述べ、そして土下座スタイルで御礼(笑)。楽屋ノリ的なフワっとした会話の流れから、このライブを年賀状みたいなイベントにしていきたいと華麗に結論付けた仰木のシメの言葉に続き、超鉄板ナンバー「マルマルファンク」「肝心なもんか」「爆弾こわい」の連射で再びオーディエンスの熱気を頂点まで持っていく。とめどなく湧き上がる大歓声にハマケンも渾身のダンスで答えて本編終了。アンコールでは興奮冷めやらぬ大きなうねりの中に「ホームシック」と「ダンボール肉まん」を注入、さらには3月の渋谷O-NESTワンマン2DAYS開催という嬉しいニュースまで投下し2時間以上に及ぶ“新春ファンク詣”はフィナーレを迎えた。
ライブではお腹いっぱいにさせないことが大切だという同業者もいるが、自分たちはそれをしない、いつでもみんなをこれでもかという位お腹いっぱいにさせたいと語るその言葉通り、全身全霊で特濃ファンク&エンターテイメントを届ける。そして、満腹状態のオーディエンスに向かって、また“ホーム”に戻ってきてほしいと告げる彼らのその潔さと勢いは、2013年彼らがさらなる飛躍を遂げるであろうと確信させてくれるものだった。
◎公演情報
【在日ファンク・アワー 2013】
日時:2013年1月6日(日)
会場:SHIBUYA-AX
◎アーティスト オフィシャルサイト
http://zainichifunk.com
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