2013/01/07
最新アルバムを引っ提げ、昨年9月より全国ツアー【THE BACK HORN「KYO-MEIツアー」~リヴスコール~】を開催中のTHE BACK HORN。その東京公演を1月6日 日本武道館にて敢行した。
<魑魅魍魎と化した人々の雄叫び、蠢くシルエット>
2008年6月7日【KYO-MEIライブ ~裸足の夜明け~ at 日本武道館】以来、自身2度目の日本武道館ワンマンとなった同公演。生命の営みを想起させる巨大絵画がスクリーンに映し出されると、最新アルバム『リヴスコール』の1曲目「トロイメライ」で幕開け。熱量の高まりと共に温かい光がひとつ、またひとつと灯り、開始から僅か数分で会場をTHE BACK HORNの世界観で埋め尽くしてみせる。
「日本武道館、やって参りました!」と叫んだ松田晋二(dr)は、生きてる実感を共鳴者と味わうべく、今回のツアーで得たものをここ武道館にぶつけたいと語り、そのMC明けに「墓石フィーバー」を披露。超攻撃的な光と音の洪水の中で、魑魅魍魎と化した人々の雄叫びが響き渡り、蠢く数千人のシルエットが浮かび上がるという、THE BACK HORNならではの芸術的な光景を生む。
<音楽で生まれたパワーが復興に繋がれば>
ライブ中盤では、菅波栄純(g)が演奏中に脇の下をつっていたと暴露したり、岡峰光舟(b)が東京オリンピック・柔道の無差別級決勝戦について熱弁したり、マイペースなMCで笑いを誘いつつ、松田が「音楽で生まれたパワーが復興に繋がれば」と語れば、東日本大震災後の想いが反映された『リヴスコール』収録曲を全身全霊で届けていく。そして「武道館!!」という叫び声から、生命力の爆発を促す代表曲「コバルトブルー」「戦う君よ」連発。狂喜乱舞するオーディエンスが一斉に「さぁ走り抜けよう この歌を胸に抱きしめ 今」と歌い出す場面は、多くの涙を誘った。
<俺たちはステージの上に絶対いつでもいるから>
「本当に嬉しいです。俺たちはずっと、バックホーンはずっと、ステージの上に絶対いつでもいるから。いいことばっかじゃないけど「うわぁー!」ってまたやりに来てくれよ」そう語って山田将司(vo)が歌い出したのは、震災直後に復興支援を目的として発表した「世界中に花束を」。再び美しい大合唱が武道館に響き渡った。なお、同ツアーは、1月11日から14日にかけ、宮古、大船渡、石巻で追加公演が行われる。
また、2度目の武道館公演の模様は、3月27日にライブDVD『KYO-MEIツアー ~リヴスコール~ at 日本武道館 2013.1.6』としてリリースされることが決定。2012年のツアーからメンバー自らがベストテイクを厳選したライブCD『KYO-MEIツアー ~リヴスコール~』は、2月6日にリリースされる。
取材&テキスト:平賀哲雄
写真:ほりたよしか
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