2020/09/30
現地時間2020年9月25日、米フロリダ州知事ロン・デサンティスが、新型コロナウイルス感染拡大防止のためにバー、ナイトクラブ、その他のビジネスに対して実施していた制限をすべて解除する行政命令を発表した。知事は記者会見で「今後は何も営業休止するつもりはない」と述べた。
また、デサンティス知事の命令では、マスク着用をしなかった場合に発生するすべての罰金を停止し、地域独自で収容可能人数以下の入場制限を設ける場合には地方自治体に説明するよう要求した。
このニュースの発表時、フロリダ州保健局によると同州での新型コロナウイルスのケースが70万件に近づき、1万4000人以上の死亡が報告されるている。先週一週間での検査でフロリダ州は、1日平均2000件以上の新規感染者数を記録しており、州外から訪れている8000人以上が陽性反応を示した。
州内のライブ会場やナイトクラブは収容可能人数で営業することが許可され、米ナイトライフ協会会長のJCディアスは会場のオーナーたちは興奮と懸念の両方を感じていると述べた。
「健康と経済の観点のバランスになります」とディアスは米ビルボードに対して述べた。ナイトライフは「巨大な経済的原動力であり、当然人々は仕事に戻ることができます。しかし、地域的あるいは国際的なレベルで(コロナウイルスの)急増を避けるためには、緩和策は非常に重要です」と続けた。
同州は、収容人数削減の実施は行わないものの、ディアスは会場のオーナーは会場を満員にしないだろうと考えている。彼によると、ほとんどの客は緩和処置に関心があり、疾病管理予防センターと厚生省の規定に従う会場の方が、より安心することが可能と考えていると説明する。
「デサンティス知事が何をしようとしているか、私には理解できます。彼はこの業界が数十億ドルの売り上げと仕事を生み出すことができるようにしようとしています」とディアスは述べた。しかし、「他の地域で起きたように、緩和措置なしで早期に開放すれば、最初の数週間は素晴らしいですが、その後業界は再び営業不可になります」と彼は警告した。
同日、米サンフランシスコのロンドン・ブリード市長はジャム・セッション開催の許可を発表し、地元企業が屋外スペースでスピーカーを使用したライブ・パフォーマンスを行うための許可を申請することを可能にした。サンフランシスコのエンターテインメント委員会によって作成、管理される許可証により、企業はプライベート・パティオや屋上、駐車場、市内の約1600の共有スペース(市の歩道、縁石に面した車道、通り、その他の屋外の場所)で屋外エンターテインメントを開催することができ、少なくとも実施日の2週間前に申請が必要となる。
「これは最初の一歩です。今、私たちのコミュニティですべての人にすべてを与えるものではありません。健康上の制限のために限定的な許可証ですが、今後ルール変更に適応することも可能です」と、サンフランシスコ・エンターテインメント委員会のエグゼクティブ・ディレクターであるマギー・ワイランドは述べた。
許可証は、客が6フィート離れて座り、郡の屋外ダイニング規制に従っていれば、駐車場や共有スペースを持つ会場がコンサートを開くことを可能にする。音が出せるのは午前9時から午後10時までの時間で、1日あたり6時間のみと制限される。
米カリフォルニア州では、新型コロナウイルスのエアロゾル感染リスクが高まるため、歌ったり、叫んだり、吹奏楽、管楽器を演奏することを禁止しており、出演者は「ジャム(・セッション)」しか許可されない。全ての出演者とスタッフはフェイス・カバーを使用する必要があり、各出演者はパフォーマンス・エリア内にとどまり、他の人から少なくとも6フィートの距離を保つ必要がある。
「私たちの音楽コミュニティからたくさんの素晴らしい反響をいただきました。実際に会場を所有するオーナーにとって、これは形勢を一変させる出来事です」とワイランドは述べ、「市内にある営業ができなかった独立系の会場は(今回の許可証を)活用できますが、屋外で食事を提供しなければならないこともあり、経済的に実現可能か判断しようとしています」と続けた。
ワイランドによると、同エンターテインメント委員会は9月25日から現在までで、すでに25件の申請を受け取っている。彼女は、今後規制が変更され、企業が街にライブ・ミュージックを復活させるための会場や方法を見つけ出し、より多くの申請を受け取ることを望んでいる。
「今後の議論を行う上で、この許可証は多くの点でとても重要なのです」とワイランドは言い、「エンターテイメント、音楽、アート、カルチャーが非常に重要であると私たちのコミュニティに示しています」と続けた。
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