2020/09/21
米ルイジアナ州出身のラッパー、ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインの新作『トップ』がNo.1デビューした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
本作『トップ』は、最高7位を記録したデビュー・アルバム『アンティル・デス・コール・マイ・ネーム・リローデッド』に続く2作目のスタジオ・アルバム。5月9日付チャートで同1位に初登場したミックステープ『38 Baby 2』と、昨年10月にリリースした『AI YoungBoy 2』も1位を記録していて、首位獲得は3作目、TOP10入りは惜しくも2位どまりだった次作『Still Flexin, Still Steppin』含む通算5作目となる。
今年だけで『Still Flexin, Still Steppin』(2月)、『38 Baby 2』(5月)、そして本作『トップ』(9月)の3作をTOP3にランクインさせたヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン。また、わずか11か月間で3つのアルバムを首位に送り込む快挙も達成している。3作の首位獲得期間としては、『DS2』(2015年8月8日)~『ホワット・ア・タイム・トゥ・ビー・アライヴ』(2015年10月10日)~『Evol』(2016年2月27日)の6か月3週間で達成したフューチャーが歴代最短記録を保持している。2018年には、BTSも10か月25日で3作のアルバムを首位に送り込んだ。
ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインの初ランクインは、最高24位を記録したミックステープ『A.I. YoungBoy』の2017年8月26日付チャートで、以降EP、コンピレーション・アルバム含む計15作が同チャートにランクインしている。わずか3年の間で新作15作をランクインさせたアーティストは、ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインの他にいない。
『トップ』の初動ユニットは126,000で、そのうちアルバム・ストリーミング(SEA)が106,000とそのほとんどを占めた。週間視聴回数は1億5,362万再生で、今週最大の好記録を打ち出している。一方、アルバム・セールスは19,000程度だった。本作からは、ソング・チャート“Hot 100”で58位まで上昇した「Kacey Talk」がスマッシュ・ヒットを記録している。
レディー・ガガの『クロマティカ』がNo.1デビューした6月13日付チャートから、先週1位に初登場したビッグ・ショーンの『デトロイト2』までの計15週間、ユニバーサル・ミュージック・グループによる作品が1位を独占していたが、今週『トップ』がNo.1デビューしたことで、その記録は打ち切られた。『トップ』はアトランティック・レコードからリリースされている。
その『デトロイト2』は、前週比64%減少の37,000までユニット数を落とし、1位から7位に転落。ポップ・スモークの『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』(73,000ユニット)と、ジュース・ワールドの『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』(54,000ユニット)はそれぞれ2位と3位をキープし、粘り強くTOP3に居座っている。先週に引き続き、今週もTOP3はラップ勢が占めた。
先週5位に急落したテイラー・スウィフトの『フォークロア』は、安定したポイントをキープして4位に浮上(44,000ユニット)。『ハミルトン』のブロードウェイ・オリジナル・キャスト盤も6位から5位に再TOP5入りした。
リル・ベイビーの『マイ・ターン』と『デトロイト2』を挟み、8位にはマリリン・マンソンの新作『ウィ・アー・ケイオス』が初登場。『ウィ・アー・ケイオス』は、同8位をマークした前作『ヘヴン・アップサイド・ダウン』(2017年)から約3年ぶり、通算11作目のスタジオ・アルバムで、TOP10入りはベスト盤『レスト・ウィ・フォーゲット』(2004年 / 9位)含む10作目のランクイン。そのうち、3rdアルバム『メカニカル・アニマルズ』(1998年)と5thアルバム『ザ・ゴールデン・エイジ・オブ・グロテスク』(2003年)の2作が1位を獲得している。
『ウィ・アー・ケイオス』の初動ユニットは31,000で、そのうち28,000がアルバム・セールス、3,000がアルバム・ストリーミング、1,000が楽曲によるユニット(TEA)だった。売り上げには、ボーナス・トラックが収録されたCDおよび限定品含むLPのセールスが含まれている。LPのみの売り上げは8,000枚と総ユニットの約1/4を占めており、ビニール盤のアルバム・チャートでは1位にデビューした。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、9月25日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『トップ』ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン
2位『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』ポップ・スモーク
3位『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』ジュース・ワールド
4位『フォークロア』テイラー・スウィフト
5位『ハミルトン:アン・アメリカン・ミュージカル』サウンドトラック
6位『マイ・ターン』リル・ベイビー
7位『デトロイト2』ビッグ・ショーン
8位『ウィ・アー・ケイオス』マリリン・マンソン
9位『Pray 4 Love』ロッド・ウェーヴ
10位『ハリウッズ・ブリーディング』ポスト・マローン
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