2020/07/17 15:00
カニエ・ウエストが連邦選挙委員会に申請を行い、米オクラホマ州の大統領選に出馬する資格があるとAP通信が報じている。必要な書類の提出ができず、もはや今回の米大統領選に出馬できないと主張する多数の報道がなされたわずか数時間後の出来事だった。
米オクラホマ州の選挙管理委員会のスポークスパーソンによると、カニエは締め切りまでに申請と35000ドル(約375万円)の支払いを完了し、同州での11月3日の大統領選の投票用紙に名前を載せる権利を確保した。コンサート・ピアニストのジェイド・シモンズと仮想通貨起業家のブロック・ピアースの独立系の候補者2名も締め切り前に申請料を支払っている。
現地時間2020年7月15日に、カニエのキャンペーンは、連邦選挙委員会に彼のチームが主要な選挙委員会を務めると述べた「組織声明」を提出した。連邦選挙委員会申請書フォーム1には、「カニエ2020」という名で、米ワイオミング州にある家の住所、生年月日、第3政党のBDY (バースデー)党候補、その大統領候補としてカニエの名前が記入されている。連邦選挙委員会のスポークスパーソンは組織声明フォームを受け取っていることは確認したが、内容の正当性については確認できなかった。
そして現地時間7月16日、カニエは大統領選出馬に重要な第2のステップとして連邦選挙委員会申請書フォーム2(立候補声明)を提出したようだ。これは、キャンペーン活動費として5000ドル(約53万円)以上を調達または費やした後に提出でき、連邦選挙資金法において立候補中という状況になる。フォームには前述の米ワイオミングの家の住所が記入されている。
これが単なる奇行なのか、実際に真剣に出馬をするのか、選挙間際の段階では単純に推測するしかない。すでにいくつかの州での投票用紙に名前を載せる期限が過ぎており、カニエのチームは要件を満たすために何千もの署名を集めるといった多くの作業をこなす必要がある。
カニエは7月4日に「我々は今、神を信頼し、ヴィジョンを統一し、未来を築くことにより米国の可能性を実現しなければならない。私は大統領に立候補します。#2020VISION」と出馬する表明をTwitterに投稿している。
カニエの楽観的な態度にもかかわらず、彼の政治的野望はあまり基盤がないようであった。7月14日には米フロリダ州の投票締め切りに間に合わず、キャンペーンが幕を閉じようとしていると米ニューヨーク・マガジンの内通者がレポートしていた。
フォーブス誌に掲載された補足インタビューで、カニエは異例の選挙前の公約を行った。彼が大統領になったら、ホワイト・ハウスをマーベル・コミックの『ブラックパンサー』の架空国家であるワカンダ王国のように機能するようにしたいと語っている。
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