2020/06/30
現地時間2020年6月27日、米テネシー州でカントリー歌手のチェイス・ライスによる、見るからにこれまでと変わらないコンサートが開催された。このイベントは、ペトロスという町にあるブラッシー・マウンテン州刑務所を数年前に改装したコンサート会場で行われた。
ライスが、インスタグラム・ストーリーズに投稿した動画には、野外会場に集った大勢のファンが腕を振ったり、彼の曲に合わせて歌っている様子が映っている。彼はキャプションに「We back」とサングラスに笑顔の絵文字を加えて投稿しており、動画に映る密集したファンたちはマスクを着用していない。
コンサートを主催したブラッシー・マウンテン・グループ副社長ブライアン・メイは、会場の収容人数を10,000人から4,000人に減らし、「最近開催されたコンサートでは、地域の必要条件に従い、多くの予防対策が取られた」と述べた。また、コンサートの参加者数は1,000人未満で、全員の体温を検査したとしている。さらに、義務化されていなかったものの「販売員やスタッフはマスクと手袋を着用するよう助言されていた」そうで、参加者には手の消毒剤が提供された。
収容人数の削減で社会的距離を保つことはできるが、メイ副社長は会場内に掲示されている推奨距離をファンに強制することはできなかったと説明している。「私たちはブラッシー・マウンテンでのコンサート・シリーズを徹底的に見直しています。安全対策の強化から、整列するための仕切り棒の追加、ドライブ・イン・スタイルのコンサートへの変換、そして公演の延期まで」と彼は付け加えた。
コンサートの前日、ライスはスタジオで練習している自身のビデオを共有し、「4か月ぶりのコンサートのためにリハーサルしている」、「イエス様、ありがとう」とキャプションを付け加えていた。
世界的な健康危機が始まって以来、各国のミュージシャンやフェスティバルが、新型コロナウイルスの拡散を防ぐため公演・イベント開催を中止している。代わりに、自宅からライブ配信を行うなどして、ファンを楽しませ、彼らと繋がるための場を提供している。最近では、一部のミュージシャンがドライブ・イン・コンサートを実施し、社会的距離を保ちながら音楽ファンにライブ・コンサートの体験を提供している。これらのドライブ・イン・コンサートの数は増加している。
米テネシー州ナッシュビルの日刊紙によれば、同州当局はコロナウイルスの拡散を防ぐためにファイスマスクの使用を命じ、強制することについて議論している。先日ナッシュビル保健委員会はマスク着用を命じることに投票し、6月28日から実施される。6月28日発表の米疫病予防管理センター(CDC)の数値では、米テネシー州はこれまでに合計40,172件の新型コロナウイルスの症例があり、そのうち6,155件が直近7日間の症例数だ。
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