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2020/06/11

バーチャル・コンサートのスタートアップ会社Wave、スクーター・ブラウン/アレックス・ロドリゲスらから約32億円の投資資金を調達

 ヴァーチャル・コンサートのスタートアップ会社Waveが、マヴェロン率いるシリーズBラウンドの資金調達で、グリフィン・ゲーミング・パートナーズや個人ではスクーター・ブラウン、アレックス・ロドリゲス、スーパーフライ共同創始者リック・ファーマン、Twitch共同創始者ケヴィン・リンから3000万ドル(約32億円)を調達した。

 Waveはこの投資を利用し、コンサートだけでなく、ゲームやソーシャルなどの幅広いエンタテイメント体験に参入する。今回の資金調達には、NTTドコモ・ベンチャーズ、エイベックス、スーパーフライ・ベンチャーズ、コンヴィヴィアリテ・ベンチャーズ、レイズ・イン・スペースも参加した。これまでに4000万ドル(約43億円)を調達したWaveは、既存の投資家としてRRE・ベンチャーズとアップフロント・ベンチャーズが名を連ねている。

 Wave共同創始者でCEOのアダム・アリーゴは「これまで大ブレークした消費者ビジネスに投資してきたマヴェロンやグリフィン・ゲーミング・パートナーズという名高い投資家からサポートを受けることを名誉に思います」と述べ、「新しい戦略的なパートナーからの追加のサポートは、エンタテイメント業界が今のデジタル世代とを繋ぐ、新しくインタラクティブな方法を探していることを示しています」と付け加えた。

 米カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点とするWaveは、コンサートのようなライブ・イベントのデジタル開催を目指す音楽と技術のベテランによって設立された。同社は音楽レーベル、マネジメント会社、インディペンデントなアーティストと協力し、人気ミュージシャンのデジタル・アバターをフィーチャーしたバーチャル・コンサートを行っている。同社は最近、ジョン・レジェンドとティナーシェが吹き替えを行うOne Waveと言う一連のヴァーチャル・ショーを発表しており、6月5日にシンガーのティナーシェのデジタル・アバターをフィーチャーした最新のショーを主催した。

 アリアナ・グランデやジャスティン・ビーバーなどの音楽マネージャーであるスクーター・ブラウンは「音楽とテクノロジーにおける今最も先進的な考えを持つリーダー達と一緒に取り組みたいです」と説明し、「音楽業界の未来はヴァーチャル・コンサートにかかっています。Waveのアダムと彼のチームは、アーティスト第一の新鮮なアプローチで次世代のコンサート参加者に変革的な体験を生み出すために、非常に重要な音楽とテクノロジーの業界の橋渡しをしています」と付け加えた。

 コロナウイルスのパンデミックによりフェスティバルやコンサートが中止される中、バーチャル・コンサートは人気を集めている。ビデオ・ゲーム『フォートナイト』のメーカーであるEpic Gamesはこのトレンドを牽引しており、2019年に催したマシュメロのコンサートでは1000万人を超えるファンを集めた。今年4月、ラッパーのトラヴィス・スコットが『フォートナイト』でパフォーマンスしたことも大きなニュースとなった。

 なお同社は、日本と中国への進出も計画している。

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