2020/05/28
【ウルトラ・ミュージック・フェスティバル2020】の開催中止をうけて、チケット代金の払い戻しを試みたものの実現しなかったため、米フロリダ在住のファン2名が、フロリダ州南部地方裁判所に集団訴訟を提起した。フェスは3月20~22日の期間、マイアミのダウンタウンで予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により3月4日に延期が決定された。
訴訟は、ウルトラ側が3月6日に当事者間の合意ではなく、マイアミ市からの指令と称して、2021年3月26~28日に延期することを発表したと主張している。
25ページの告訴状で、1名は4枚のチケットを3000ドル(約32万円)、もう1名は3日間の自由席2枚を1032.30ドル(約11万円)で購入したと述べた。フェスティバルの延期を知って、この2名はウルトラに払い戻しについて連絡したところ、2021年か2022年のフェスティバルのチケットへの交換しか行わないと伝えられた。
ウルトラは当初、チケット購入者が2021年、または2022年のフェスティバルに参加するかを決めるために30日間の期間を設けたが、それ以降期限を延長している。さらに、訴状はウルトラのチケット・ポリシーが、独自の裁量で払い戻しを行う権利を維持していることがわかったと指摘している。
告訴状によると、ウルトラは「購入者に全額または一部の払い戻しを行う、全く払い戻しを行わない、またはイベントのスケジュールを変更する、唯一かつ絶対的な決定権」を保持している。また、ウルトラのチケット・ポリシーはウルトラがフェスティバルを催すか否かに関わらず、チケット代として支払われた金額を保持する権利がある、とされている。訴訟では、このポリシーは「強制不能で一方的な選択の契約」であり、消費者との契約を変更する権利の制約を設けていないため、「無効」とされるべきであると論議している。
2人の男性を代表する弁護士は、被害を受けた集団は500万ドル(約5億4000万円)を超える損害を被ると推定し、ウルトラにチケットの払い戻しを要求するよう裁判所に要請している。
「新型コロナウイルスのパンデミックは世界経済の全ての部分に影響を及ぼしていることは理解していますが、【ウルトラ・ミュージック・フェスティバル】がこの極めて危機的な状況において顧客に責任転嫁することが許されるとは信じられないです。これらの顧客にはフェスティバルに参加するために、何千ドルも支払いました。パンデミックで、このクレジットを今後使用することができない人もいます。クライアントと集団訴訟の皆様に現金の払い戻しがされるようにしたいです」とジョー・サウダー弁護士は語った。
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