2020/05/16
今週の洋楽まとめニュースは、新型コロナ禍でのエンタメ消費の動向に関する話題から。ニールセン・ミュージック/MRCデータの調査シリーズ『新型コロナウイルス:エンタテイメントへの影響の追跡』によると、米国内ではパンデミックへの疲労感が現れ、新型コロナウイルスによってもたらされた精神的なダメージを乗り越えるため、やる気を起こしたり自己改善のために、これまで以上に音楽を頻繁に利用していることがわかった。1か月半近く休業が続き、失業率が上昇する中、隔離生活に疲れた人々にとって、音楽が手頃な気分転換になっているようだ。MRCデータは2週間間隔でエンタテイメントの消費のされ方の変化の調査を実施している。今回は4月10日の週に、アメリカの人口を代表する13歳以上の1010人を対象に行っていた。また、第3弾の発表から音楽ビジネスのプランニングに取り込むべき5つの鍵となる見識を紹介している。
現地時間2020年5月11日に米イベント安全連盟(Event Safety Alliance)は29ページのガイドラインを発表した。米イベント安全連盟の副社長で弁護士のアデルマンは「これまでに考える必要のなかったことですから、見逃す部分が出てくるでしょう。誰もが私物はきれいに保つのは当然ですが、新型コロナウイルスの蔓延防止や死者を出さないことは、黒い服やディッキーズの短パンを四六時中着ている、ウイルスの専門知識を持ち合わせていない劇場のマネジャーには荷が重すぎます」とアデルマンは説明した。そして「いままでのやり方ではコロナウイルスには対応できないでしょう」と続けた。推奨されているガイドラインとしては、「1時間ごとの手洗い。加えて、くしゃみ、モップ拭き、喫煙、飲食後の手洗い」「来場者が一塊にならないよう会場への列をずらして配置」「雇用主は有給の病欠休暇を提供。6フィート(約1.8メートル)間隔を保って働けない場合、チームを作成し他のチームとは距離を保って仕事をする」などがある。
米イベント安全連盟、コンサート会場の再開に向けた安全指針を発表
ロックンロールのパイオニアで、5月9日に87歳で死去した故リトル・リチャードに対し、ブライアン・ウィルソン、ボブ・ディラン、エルトン・ジョン、ミック・ジャガー、スティーヴン・ヴァン・ザント、ジーン・シモンズなど多くのミュージシャンや著名人たちが追悼メッセージを投稿している。9日にウィルソンは、「彼は最初にいて、僕たち全員にロックンロールとはどうすればいいのか見せてくれた。偉大な才能の持ち主で、(彼の死は)惜しまれる。リトル・リチャードの音楽は永遠に残る」とツイート。ディランは、「リトル・リチャードのニュースをたった今聞いてとても嘆いている。僕が幼い少年だった頃、彼は私にとって輝ける星で導く光だった。僕がそれからする全てのことへの原動力となるオリジナル・スピリットだった」と綴っている。
リトル・リチャードが87歳で死去、ボブ・ディランなど多くの有名アーティストが追悼
さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、ドージャ・キャットの「セイ・ソーfeat.ニッキー・ミナージュ」が首位に到達した。5月1日にニッキー・ミナージュをフィーチャーしたリミックスがリリースされ、主要ポイントの上昇により6位から1位にジャンプアップした「セイ・ソー」。Hot 100での首位獲得は、ドージャ・キャット、そしてゲストのニッキー・ミナージュ両者にとって初の快挙となる。リリース翌日と4日には、それぞれダンス・ビデオとライブ・クリップが公開され、高視聴回数を記録。その効果もあり、ストリーミング・チャートでも10位から4位にジャンプアップした。ドージャは5月11日に配信したインスタグラム・ライブで「ニッキーにありがとうって言いたかったんだ。ニッキー・ミナージュ、本当にありがとうね。あとはもうさ、Barbz(ドージャのファンの総称)にもありがとうだよ。信じられない!」と述べている。
【米ビルボード・ソング・チャート】ドージャ・キャット&ニッキー・ミナージュ自身初のNo.1、ミーガン・ジー・スタリオン&ビヨンセが2位に
ドージャ・キャット、ニッキー・ミナージュ参加の「Say So」リミックスで初全米No.1獲得「信じられない!」
そしてアルバム・チャートでは、ケニー・チェズニーの新作『ヒア・アンド・ナウ』が1位に初登場した。本作は、2018年8月11日付チャートで2位にデビューした前作『ソングス・フォー・ザ・セインツ』から約2年ぶり、通算19作目のスタジオ・アルバム。TOP10入りは16作目で、2010年以降は8作全てのアルバムが1位、もしくは2位を獲得している。これで、Billboard 200での首位獲得数を9作目に更新したケニー・チェズニー。カントリー・シンガーとしてはガース・ブルックスと並ぶ歴代最多で、同9作にはその他ドレイク、マドンナ、ローリング・ストーンズ、カニエ・ウェストの計6組がいる。『ヒア・アンド・ナウ』の初動ユニット数は233,000で、そのうちアルバム・セールスが222,000、アルバム・ストリーミング(SEA)分が10,000、楽曲によるユニット数(TEA)は1,000だった。また、ドレイクの新ミックステープ『ダーク・レーン・デモ・テープス』はわずか及ばず2位にデビューした。
【米ビルボード・アルバム・チャート】ケニー・チェズニー初登場1位、ドレイクが2位に続く
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